缶詰がずらり! … 居酒屋「とりすみ」(渋谷)
「山家」を出て、明日とっても大事な仕事のある寄り道さんは一足先に帰路に着きます。寄り道さんは土曜日も仕事なのです。
残った3人(ここっとさん、にっきーさん、私)は、地元の酒場通(さかばつう)・ここっとさんの先導で井の頭線のガード下をくぐり、焼き鳥・串揚げの「森本」などのある一角に入ります。きたきたぁ。以前にも書きましたが、この界隈が実に濃ゆいエリアなんですよね。
左手に長浜ラーメン「博多天神」のある、スナックばかり入ったビルのエレベータに乗り7階へ。「ここにツルっていうお店があって、そこのマスターが山咲トオルに似てて、すっごくおもしろいの」とここっとさん。店の扉を開けると、中はひと目でわかるほどの満席状態。カウンターの中からたしかに山咲トオルに似ているマスターが「あらぁ。ごめんなさぁい」と残念そうに顔をしかめながらおねえ言葉でごあいさつ。人気がある店のようですねぇ。ここっとさんによると費用もリーズナブルなのだそうです。(ここっとさんがこのマスターの口調を真似するのがうまい!)
再び1階まで降りて道玄坂の町並みの中へ。すぐとなりの「東京ハイボール」も表まで人があふれんばかりにいっぱい。角を曲がると右手にあるレトロな館がジンギスカンと餃子の「珉珉羊肉館」。われわれはその先「とりすみ」に入ります。
「こんばんは」。手前のテーブル席の横を通過しながら奥のカウンターにいる店の人たちにあいさつをするここっとさん。「いらっしゃい」と店の人たちも笑顔で迎えます。う~む。すっかり顔ですなぁ。
手前のテーブル席にはけっこうお客さんがいたのですが、奥の6~7人ほどかけられそうなカウンター席には先客はなし。3人でその中央部に並んで腰かけます。ここっとさんは生ビール(430円)、われわれはチューハイ(380円)を注文して飲み始めます。生ビールもチューハイもジョッキではなくて、ビールグラスよりは大きくてサワーグラスよりは小さいくらいのグラスで供されます。さすがに渋谷の中心街だけあって、通常よりはやや高めの価格設定なんですね。
がしかし。これが食べものメニューのほうになると一転。かなりリーズナブルな価格設定になっているのです。たとえば一番奥の黒板メニュー。「本日の焼き魚」と書かれていて「ホッケ 420円」「サバ塩 480円」「ブリ照り焼き 480円」「ハタハタ 380円」「シシャモ 380円」と並んでいます。つまみ系ではこの黒板メニューの品々が一番高いくらいかな。ほかは紙に書き出されたメニューなんですが、食事物以外はほぼ380円以下。主力価格帯は330円です。昔の立ち飲み屋ではよく見かけた「缶詰(各種)330円」なんてのもあるのがいいですね。カウンターの上にはサバ味噌煮缶、サケの中骨缶、イカ缶、赤貝缶、サンマ蒲焼缶、コンビーフなどなど、いろんな缶詰がずらりと並んでいます。
ここっとさんはポテトサラダ(330円)を注文しますが、残念ながら売り切れ。次のメニューを選んでいる間に、先に私が目玉焼き(330円)を注文します。そしてにっきーさんが注文したのはここの店の名物らしいナポリタン(530円)です。ここっとさんはメンチカツ(330円)を選択です。
どうです。この目玉焼き、ナポリタン、メンチカツというラインナップ。これぞ大衆酒場、もしくは大衆食堂といった感じのつまみ群ですねぇ。どれもこれも大好きです。残念ながらなかったけど、ポテトサラダがあったらもっとうれしかったですね。
ここのナポリタンはなんと魚肉ソーセージを使った正しい(?)日本製のスパゲティです。スパゲティといえばナポリタン、ソーセージといえば魚肉だった昭和40年代にこの店のメニューにあがってから、ずっと今までそのスタイルをつらぬいている名物品なのだそうです。後日談ですが、寄り道さんによると「ナポリタンもさることながら、稲庭うどん(530円)もおすすめなんですよねぇ」とのことでした。
にっきーさんが西武新宿線方面への終電の時刻(渋谷発00:32発)を調べてくれてて、その時間までたっぷりと楽しんで今日は3人で3,900円でした。いいですねぇ、渋谷も。
(同じときの記事が「帰り道は、匍匐ぜんしん!」にもありますので、あわせてお楽しみください。)
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