一口餃子と皿饂飩 … ちゃんぽん「長崎(ながさき)」(渋谷)
池波正太郎の「散歩のとき何か食べたくなって」(文庫本
)を読んで、一度行ってみたかったお店が渋谷の「長崎」です。
その名のとおり長崎料理のお店なのですが、本の中では『長崎の名物〔皿饂飩〕と〔チャンポン〕を、東京で食べさせる店は何軒もあるし、私も諸方で、この長崎名物を味わっていたし、本場の長崎でも食べていたけれども、この店の皿饂飩とチャンポンが、私には、もっともうまかった。』『ともかくも、この〔長崎〕の二品を食べたら、また行きたくなるのである。』と大絶賛しているのです。
店の場所は渋谷駅からは10分ほど歩いた金王(こんのう)八幡神社のすぐ近くと、ちょっと不便なところにあるのですが、今日はたまたまその金王神社のお祭り。この機会に出かけてみることにしたのでした。
店は坂道横の石垣の上。マンションの1階にあります。店内にはガラスの囲いがあって、その中が厨房スペース。その厨房スペースを囲むように何卓かのテーブル席が配されています。
池波氏は『鶏のスープと野菜、豚肉で煮込んだ〔チャンポン〕もよいが、麺をラードで焼いて鶏のスープへ浸けたものへ、具をかけまわした〔皿饂飩〕は、それこそ、毎日食べても飽きぬ。そして、この店で出す可愛らしい〔一口ギューザ〕が私は大好きである。』と書いています。
それじゃビール(キリンラガー、中ビン、525円)をいただいて、その「ひとくちぎょうざ」(472円)と「皿うどん」にしましょうか。「皿うどん」には「細めん」(945円)と「太めん」(997円)がありますが、どう違うんですか。「うちの皿うどんは、それほど硬くないんですよ。太めんのほうがちょっとパリパリでしょうか」とおかみさん。じゃ、その「太めん」のほうをお願いします。
ビールにはお通しにモヤシの酢の物が付いてきます。続いて出てきた一口ぎょうざ。ちまちまとかわいらしい餃子が並んでいます。メニューには他に一口しゅうまい(315円)なんてのもあります。
そして「皿うどん(太めん)」。たしかに麺は太いですねぇ。甘ーい感じの味つけは、本場の味つけに近いかも。この甘めの味つけにちょっとウスターソースをかけて食べるとうまいんですよねぇ。ビールも進むなぁ。
ビール / 一口ぎょうざ / 皿うどん(太めん)
店にいたのは午後5時から6時ごろまでの1時間。夕食にはちょっと早めの時間帯に行ってのんびりしようと思っていたのですが、この時間帯でもけっこうお客さんの出入りがあって、不便な土地ながら近所のみなさんに人気があるようすがうかがえました。
飲み物のメニューは少ないですが、おつまみメニューはけっこうあるので、ちょっと飲んで、最後にチャンポンか皿うどんでしめるのがいいですね。
(同じときの記事が「帰り道は、匍匐ぜんしん!」にもありますので、あわせてお楽しみください。)
・店情報
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コメント
長野県より拝見しています。
最近は、内容がブログ仲間との記事ばかりになってしまいましたね。
写真も無かった時の記事の方が想像しながら又、東京や横浜へ行った時に寄りたいと思ったりして実際に見たときの感激を期待しながら拝見していました。
1人で飲んでいたときの前の記事が好感が持てました。
初心に帰った作成を希望します。
不躾で失礼しました。
投稿: おいしんぼ | 2005.11.22 16:41
ずっと読んでいただき、ありがとうございます。>おいしんぼさん
いろいろと試行錯誤しながら、HPを楽しんでいきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします。
投稿: 浜田信郎 | 2005.11.27 21:56
本当に不躾でびっくりですね。
私も以前から読ませていただいていますが、気に入らなければブックマークから外せばいいでしょう。
自分が気に食わないから、初心に返れとは何様のつもりでしょうか。
グルメ雑誌を読んでるつもりでしょうか。(クオリティはそれ以上だと思いますが)
今後とも筆者の方なりの居酒屋礼賛を読ませていただきたいと思います。
投稿: つい一言 | 2005.12.04 00:18
コメントありがとうございます。>つい一言さん
駄文の集合体のようなブログにもかかわらず、みなさんに読んでいただき、またコメントもいただきまして、非常にありがたく思っています。
なにぶんにも趣味の一環でやっていることですので、みなさんのご期待に添えない部分も多いかと思いますが、よろしくお願いします。>みなさん
投稿: 浜田信郎 | 2005.12.04 22:20