豚足の醤油煮 … 中華料理「馬さんの店 龍仙(まーさんのみせ りゅうせん)」(横浜・石川町)
このところはまりつつある中華風に煮込まれたトロットロの豚足を食べようとやってきたのは、横浜中華街は善隣門(ぜんりんもん)の近くにある上海料理とお粥の「馬さんの店 龍仙」です。
店内は4人がけのテーブル、6人がけのテーブル、円卓など、何種類かのテーブルが並んでおり、午後8時の店内は半分くらいの入り。「奥のテーブルにどうぞ」と、奥まったところにスポッとはまりこんだような4人がけのテーブルに案内されます。
まずはビール(キリンラガー、中ビン、525円)からスタート。
お通しはなく、まずとりあえずのつまみとして注文したのは「豆腐乳」(210円)です。「豆腐乳」は“トウフールー”と読み、ちょっと乾かした豆腐を唐辛子入りの調味料に漬けて発酵させたものなのだそうです。2センチ立方ほどの赤茶色の「豆腐乳」のまわりには「ひしお味噌」っぽい豆状のものが混ざる漬け汁もいっしょに盛られていて、「豆腐乳」そのものもさることながら、まわりの味噌の部分も実にいいつまみになります。沖縄の「豆腐よう」にも似てるけど、「豆腐乳」のほうがもっと味が濃い(醤油辛い)感じでしょうか。お粥のなかに混ぜ込んでもおいしいのだそうです。
「豆腐乳」をつっついてビールを飲みながら、何十種類もある写真付きメニューの中から、注文する品物を選びますが、あれもこれもおいしそうでなかなか決まらない。この時間もまた楽しいんですよねぇ。迷って迷って、当初予定の「豚足の醤油煮込み」(945円)と、ちょっと珍しい「鴨の舌の唐揚げ」(735円)に決定です。
まず出てきたのは「豚足の醤油煮込み」。たっぷりのチンゲンサイとともに、トロトロに煮込まれて、骨を持ち上げるとそのままチュルンと落ちそうな豚足です。う~ん。なるほどぉ。広東風のうま煮もさることながら、こうやってしっかりと醤油味を効かせた上海風の醤油煮もしっかりと味がついていていいですねぇ。つまみとしてはこっちのほうがいいかも。
ビール / 豆腐乳 / 豚足の醤油煮込み
この「豚足の醤油煮込み」のとろみのついた醤油スープをいただくために「油条」(210円)も注文です。「油状」は中国式の揚げパンで、細長くねじれた形が特徴です。店によっては揚げたてのアツアツを出してくれたりするらしいのですが、ここのは残念ながら作り置きのものでした。しかし、このパンにスープを染み込ませて食べると、予想どおりおいしいこと!
そして「鴨の舌の唐揚げ」。これは鴨の舌を、喉の奥へと続く2本の骨とともに唐揚げにしたもので、1羽分が1個。お皿の上には8~10個くらいの舌が載せられています。この2本の骨の部分を手に持って、まず舌の部分を食べ、続いて喉まわりの骨のまわりにへばりついている肉をいただくのです。
取り分けた豚足 / 油条 / 鴨の舌の唐揚げ
飲み物は何本かのビールの後に「紹興酒」(600mlボトル、2,100円)も追加します。飲み方は例によって『ボトルごと熱めに燗をつけてもらったのをロックで』。これは横浜の酒場通・伊東さんに教えていただいた飲み方なのですが、このとき氷はグラスに1個だけ入れるのがコツなのだそうです。たくさん入れると「紹興酒」が薄まって、おいしくなくなってしまいます。
つまみにもらったのは「ザーサイ」(263円)と「ピーナッツ」(塩味、210円)です。これらはメニュー上ではお粥のトッピング用として載っているのですが、単品で注文しておつまみにすることもできるのでした。
紹興酒 / ザーサイ / ピーナッツ(塩味)
最後はこの店の名物「龍仙粥」(735円)。海老、ホタテ、イカ、白身魚がはいった中華粥です。上に揚げワンタンがひとつだけのっかってるのが標準だが、追加注文で人数分(3個)にしてもらいます。
龍仙粥 / 追加の揚げワンタン / 杏仁豆腐
お勘定をお願いすると、サービスの杏仁豆腐が出てきました。午後8時から、2時間の滞在は、3人で7千円ほどでした。店は馬さん一家がやってるので「馬さんの店」と銘打っているようですが、その馬ファミリーのおじいさんが店の外まで見送ってくれました。
・店情報 (「帰り道は、匍匐ぜんしん!」)
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