今日はなんだか日本酒気分 … 焼き鳥「川名(かわな)」(阿佐ヶ谷)
元日に続き、今年2度目となる「よじかわ」(=開店時刻の午後4時ジャストから「川名」)は、わが家を出発するのがちょっと遅れたので「よじはんかわ」になってしまいました。「こんばんは」と店に到着すると、店主(マスター)がニコっと笑いながら「奥の座敷ね」と教えてくれます。
今日は手前のカウンター及びテーブル席フロアはやや空き気味。カウンターにまだ空席がある状態です。みなさん正月の飲み疲れでひと休みといったところなのでしょうか。
奥の座敷にはすでに近所の酒友・にっきーさんが陣取って飲みはじめています。「こんばんは」とあいさつしながらそのテーブルに合流です。席につくなり「今日の“まぐろブツ”(336円)はすごいですよー」とにっきーさん。見れば、なんとトロの部分ばかりの、たっぷりの“まぐろブツ”です。すごいですねぇ、これは。
注文を取りにきてくれたミイさん(店を手伝っている女性)に、まずは“生グレープフルーツサワー”(336円)を注文します。ミイさんも久しぶりですねぇ。しばらく里帰りでもされてたのかな。
すぐに出てきた“生グレープフルーツサワー”のグレープフルーツをスクイザーで搾りながら、今日のメニューを確認し、“ナマコ酢”(336円)を注文。今シーズン、初となるナマコだなぁ。バリバリと噛みしだくナマコの食感のいいこと。何人かで来ると、つまみの分けっこができるのがいいんですよね。“まぐろブツ”は口の中でとろけます。
そこへ熊さんも登場。なにも言わなくてもミイさんから“生グレープフルーツサワー”が手渡されます。このメンバーの中では、熊さんが一番家が遠いんだけど、一番来店回数が多い常連さんなのです。最低でも週に1回はいらっしゃってますもんね。その熊さんは“白子酢”(336円)と“ゆず大根”(168円)を注文。熊さんは刺身系を1品と野菜系を1品の都合2品を、最初にいっぺんに注文されるのです。なんだか通っぽいたのみ方ですよね。
まぐろブツ / ナマコ酢 / 白子酢
“ナマコ酢”も“白子酢”も、そして“ゆず大根”もそうなんですが、使われてる柑橘系の酢がとてもいいんですよね。熊さんによると、「川名」で造った自家製の柑橘酢(たぶんダイダイだろうとのこと)を使ってるので、この風味がでるそうなのです。今日はお通し(サービス)もミカンなので、柑橘系たっぷりですね。
そこへ店主が「これどうぞ」と茶色っぽいものがのったお皿を出してくれます。ありがとうございます。なんだろうねぇ、これは。食べるとちょっと細切りのタクワン、あるいはメンマっぽい食感で、粉末にしたカツオ節がたっぷりとまぶされている。「これは山クラゲじゃないでしょうか」と熊さん。さすがによくご存知です。
「はい。これも」ともう一品。「本ワサビをスライスしてみました」。えーっ。辛くないのかなぁ。恐る恐る口に入れてみると、ワサビ独特のツーンは来ない。むしろちょっとほろ苦い感じでお酒がすすみます。おろし金ですって、空気に触れさせないとあのツーンとした辛さはでないのかもしれませんね。とても新鮮な味わいです。
ゆず大根 / 山クラゲ / 本ワサビのスライス
続いて「これも」と出てきたのはイカゴロ(=イカの内臓)です。わ、わ、わ。トロブツ、ナマコ酢、白子酢、本ワサビとずっと我慢してきましたが、こうなるともういけません。すみませーん、ミイさん。“ひやおろし”(483円)をお願いしまーす。
“ひやおろし”というのは冬に仕込んだお酒をひと夏熟成させて秋に出荷されたもの。年によって銘柄が違うようですが、今年のお酒は“開運”の純米酒です。塩辛いイカゴロとドンピシャの相性です。
熊さんは黒褐色の不思議な飲み物を飲み始めます。これは“茜茶割り”(336円)なんだそうです。茜茶(あかねちゃ)というのは小豆(あずき)のお茶なのだそうです。どれどれと飲ませてもらうと、たしかに鼻の奥に残る香りが豆っぽい。クセがなくて飲みやすいですねぇ。
イカゴロ / 開運ひやおろし / 茜茶割り
つまみのほうは、さっきからずっと気になっていた“金目鯛焼き”(399円)を注文です。なにしろ炭火焼きの焼き魚ですからねぇ。来た来たー。なるほど、一夜干し程度に干した金目鯛なんですね。それが丸まる一尾。うほほ。弾力のあるアツアツほんわりとした身。ちょうどいい塩加減にお酒も進みます。“ひやおろし”おかわりくださーい。
やぁ、おいしかったねぇ、と金目鯛を食べ終えたところへ、またまた店主が「こんなのどう」と出してくれたのは、なんと生の“コノワタ”。そうか。“ナマコ酢”のためにナマコをいっぱい仕入れてるから、“コノワタ”も採れるんですね。なんと日本酒に合うことよ。
大喜びしてたらさらに“炒ったチリメンジャコをまぶしたイカゴロ”です。さっきの“イカゴロ”だけでも美味しかったけど、まわりにパリパリと香ばしさをまとってさらにワンランクアップ!
金目鯛焼き / コノワタ / イカゴロの炒りジャコのせ
ミイさんが「新しい日本酒もありますよー」とニコニコと声をかけてくれますが、ここで3杯目の日本酒にいったら止まらなくなってしまって、4杯、5杯とすっかりできあがってしまうかも。日曜日なのが残念だなぁ。最後は“茜茶割り”(336円)を1杯だけいただいて終了です。
お勘定は個別にしてくれていて、私の分は2,373円。にっきーさんや熊さんも同じくらいでした。あぁ、おいしかった。今日の「川名」は、なんだか日本酒気分だったなぁ。
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