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店内は満員電車状態 … 立ち飲み「富士屋本店(ふじやほんてん)」(渋谷)

年明けに中野の「石松」でチラッとお会いしてご挨拶だけさせていただいたとぱーずさん。そのとぱーずさんとカレー屋さんに行くことになったので午後7時半をメドに「富士屋本店」に集合、というメールがここっとさんから入ります。

横浜駅でJR湘南新宿ラインに乗り換えると渋谷駅まではビューンと25分。横浜-東京間も近くなったものです。(ちなみに東急東横線特急も横浜-渋谷間を30分で結んでいます。)

「富士屋本店」に到着したのは7時20分頃。入口の階段をトコトコと下りていくとなんと入口付近は人でいっぱい。みなさん場所が空くのを待っている様子です。ひゃー。こんなことは初めてだなぁ。昨今の立ち飲みブームは女性も好むようなお洒落な立ち飲み屋さんのみならず、昔からの立ち飲みスタイルを貫いている、ここ「富士屋本店」のような店にまで波及しているようです。

前回の立ち飲みブームは平成11(1999)年頃。バブル崩壊後の長引く不況の中、酒の値段が安いのが特徴的な立ち飲み屋がサラリーマンの間で大人気になったのでした。ちょうど吉田類さん小野員裕さんたちが共著で「立ち飲み屋」という本が出されたころですね。

今回のブームはそれに続く第2弾的なもので、スペイン風バルのようなお洒落な要素を取り入れたり、昭和レトロな雰囲気をかもし出したりと、単に安くてお手軽のみならず、今まで立ち飲みに縁がなかった人たちにも「その店に行ってみたい」というモチベーションを与えているところが大きな特徴でしょうか。それにのって若い女性を中心とした新たな客層が、そういった新しい立ち飲み屋に流れ始めた。いったん立ち飲み屋に入ってみると、サクッと短時間に気楽に飲めて、しかも安いといった元々立ち飲み屋がもっていた良さにみんなが気づいてしまった。そんなことから、ここ「富士屋本店」のように(比較的)本格的な立ち飲み屋さんにも若いお客さんたちが押し寄せるようになったものと思われます。

そんな分析はさておき、だれか先に着いてないかなぁ。待ってるお客さんの後ろでつま先だって店内を見渡します。おぉ。向こうのほうにH氏の姿を発見。「すみません」と入口の人ごみをかき分けて、H氏のいるあたりへと進みます。

「こんばんは。すごい人ですねぇ。」「本当に。何人か分の場所を取ろうと思ったんですけど、全然空いてなくて」とH氏。かろうじてH氏ひとりが入れるすき間を見つけて、ここに立ったのだそうです。入口あたりで待ってるお客さんたちはグループで来てる人が多いので、みんなでそろって立てる場所が空くのを待ってるんですね。こういうときにひとりだとなんとかなるもんです。

H氏もちょうど今到着したばかりらしく、これから注文しようというところ。千円札を1枚ずつ出し合って、まずはビール(サッポロ黒ラベル、大ビン、450円)といつものハムキャベツ(300円)を注文します。なにしろひとり分しか立ちスペースがないので、たくさんは注文できませんからねぇ。

H氏はカウンターに、私はその後ろの空間に立って小さく乾杯です。カウンターの後ろの壁にはサブカウンターが作りつけてあるんですが、そのサブカウンターもお客さんでいっぱいなので、H氏の後ろの空間もそれほど広くはないのでした。H氏のとなりにいるおじさんが「もうすぐ帰るからね。そしたらここで飲んでよ」と片付けに入ります。「いやいや。大丈夫ですよ。どうぞゆっくりしていってください」。こんなやり取りも大衆酒場のうれしさですね。

ハムキャベツハムキャベツも出てきて、やっと落ち着いて店内をゆっくりと再確認。お。入口すぐ近くの、カウンターの角のところで飲んでるのがきっととぱーずさんなんだけどなぁ。空席待ちしてる人たちのすぐ前にいたから、逆に気がつかなかったか。灯台下暗しとはまさにこのことですね。しかし、入口付近は「超」が付くほど満員状態になってるし、ここっとさんもまだ到着していないようなので、しばらくはこの状態を維持しますか。ここっとさんも到着直後に入口あたりでとぱーずさんと合流したほうがわかりやすいでしょう。

H氏は先日北千住(きたせんじゅ)の新居に引っ越したばかり。北千住のある千住地区といえばあーた。東京の東側では深川地区、立石地区と並び称される東京東部三大大衆酒場ゾーンのひとつではありませんか!(あ。すみません。私が個人的に並び称してるだけです。「違うぞ!」というコメント等、よろしくお願いしますm(_"_)m。)

フライヤーと煮込み鍋そんな北千住の様子などをH氏に聞いているところへ「なんでバラバラに飲んでんのよ!」とちょっとお怒りモードのここっとさんが到着。とぱーずさんも一緒に移って来てくれました。「いやその…。最初はとぱーずさんを見つけられなくて…。店も満員で…」なんてしどろもどろと説明しながらとりあえず「おつかれさまー」と乾杯です。

「じゃ、そろったからカレー屋に行くよ!」と急ぐここっとさんに、「まぁまぁ。まだハムキャベツも、とぱーずさんの煮込み(350円)もたっぷり残ってるから、もう1本ビールどうかな」とビール(450円)を追加。H氏は「じゃ、私はお酒をいただこうかな」と燗酒(280円)を注文し、残った料理を片付けます。

煮込みとぱーずさんはこのすぐ近くにお勤め。あまりに近すぎて知った人が多いので、このお店には来たことがなかったのだそうです。そう言われてみると、たしかに会社のすぐ近くにある酒場には、会社関係者がたくさんたむろしてたりしてて、かえって入りにくかったりしますよねぇ。それと同じようなものなんでしょうか。

そんなこんなで料理も飲み物もひとしきり片付いたところでごちそうさま。約30分の滞在。結果的に最初からいた3人がひとりあたり750円ずつくらいになった立ち飲みタイム。「すいません。すいません」と人ごみをかき分けながら進まないと、入口まで行くことができないほどの今日の「富士屋本店」でした。

店情報 (前回、「Wine&Dish&Music・・・」「帰り道は、匍匐ぜんしん!」)

《平成18(2006)年2月3日(金)の記録》

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受信: 2006.02.20 12:47

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金曜日。横浜での仕事を終えて、都内の自宅へと向かうものの、毎週のように集まる飲み仲間たちに引かれて今週も途中下車です。夜8時前の渋谷駅は、どこからこんなに集まってくるんだろうと思うほど人がいっぱい。人ごみをかき分けるようにR246をまたぐ歩道橋を渡り、ビルの地下にある立ち飲みの「富士屋本店」へと階段を下りていきます。「富士屋本店」の店内も人、人、人、………。 「こりゃまた、ものすごい人だなぁ」と入... [続きを読む]

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