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基本はセルフサービス!? … 居酒屋「新京(しんきょう)」(横浜・桜木町)

野毛(のげ)にはたくさんの特徴的な酒場があるそうなのですが、そういう中でも最右翼的な1軒、「新京」を「濱の戯言」のtamさんにご紹介いただくことになりました。

「こんばんはぁ、3人です」と店に入るなり、tamさんはさっき我われと入れ替わるように出ていったお客さんたちのテーブルを片付けはじめます。え? どうしたの? と不思議そうに見まもる我われに、「ここは自分でやるんですよ」と笑うtamさん。「そうなんですか」とあわててひと皿、ふた皿下げるのを手伝います。最後は台フキできれいに拭いて、後片付け完了。tamさんはカウンターに置いてあったレシートを持ってきて、鉛筆を片手に「飲み物はなんにする?」って。マジ!?

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入口看板 / 片付け中 / 注文はレシートに

「ここはおかあさんひとりでやってるから、お客さんはみんな自分たちで運んだり、自分たちで片づけたりするんですよ。待っててもなにもしてもらえません(笑)」とtamさん。わーい。これはまた、ものすごい店ですねぇ。こここそ常連さんと一緒じゃないと来れないなぁ。「注文したい品物を書いたら、数量と単価、掛け算した金額もレシートに書いとかないと、あとでおかあさんに『わかんないでしょ!』って怒られますからね」。えー、おもしれー。じゃ、まずは飲み物から。ビール、数量1、単価500円、掛け算して金額500円なり。そこまで書いたところでtamさんが「じゃ、ビール取ってくるね」と席を立ち、奥の厨房にいるおかあさんに「ビールもらうよ。紙に書いたからね」と言いながら、コップと冷蔵庫からキリンラガー大ビンを持ってきてポンッと栓を抜きます。はい、カンパーイ!

さ。次はつまみね。店の壁にずらりと何十種類も張り出されている短冊メニューや、カウンター横のホワイトボードを確認。すっげーっ! ほとんどのつまみが200円か300円。しかも200円もののほうが品数が多い。うーん。じゃあ、私は「さらしくじら」(200円)。ここっとさんは「ピザ」(250円)を、tamさんは「オニオンスライス」(200円)をレシートに書きこみます。「ここっとさん、『ドンタコス』もあるよ」という声に、ここっとさんは「ドンタコス」(100円)と、ついでに「オムレツ」(200円)も書きこみます。わはは。もう笑っちゃうくらい安いですよねぇ。

「お通しもあるからね」と、奥のテーブルに座っていたお客さんが、カウンターの上に出されていたお通しの漬物の小皿を持ってきてくれます。「へぇ。お通しなんてあったんだ」とtamさん。え!? 知らなかったの? 今までも、ずっとカウンターの上に置かれっぱなしになってたんじゃない?

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お通し / オニオンスライス / さらしくじら

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ドンタコス / オムレツ / ピザ

店内は左手に4席程度の小さなカウンター、右手に4~6人×2卓のテーブル席があり、奥には小上がりの座敷。さらに2階にも席があるようです。これを年配の女将さんひとりで切り盛りしてるのだから、お客もこれくらい動かないとやってられないんでしょうねぇ。不思議なお店です。

その女将さんはカウンターの中の厨房で料理に専念しているようで、注文の品をひとつずつこなしては持ってきてくれます。ひとつひとつが「ウソッ!?」って感じの値段なのに、出てきてみると普通の料理なんですよねぇ、これが。こんな値段でやっていけるもんなんでしょうか。

ビール(500円)をおかわりし、「ヤサイかき揚げ」(100円)も追加です。

店の入口左側には日本酒の一升瓶がずらり。私は日本酒にしてみようかな。なんと「越乃寒梅」が1杯300円だよ。これは飲むしかないでしょう。女将さんに「レシートに書いたけど、日本酒は勝手に注いでいいの?」と確認すると、女将さんが受け皿とグラスを持ってこちらにやってきて、「越乃寒梅」をたっぷりと注いでくれました。さすがにこれはセルフサービスじゃないんですね。

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ヤサイかき揚げ / 並んだ日本酒 / 越乃寒梅

1時間ほど楽しんで、お勘定はなんと3人で2,400円! どうですか! ビール2本にお酒を1杯、つまみを6品注文して、お通しも3つついて、それでひとりあたり800円ですよー!!(ちなみに当然のことですがお勘定もセルフサービスではなくて、女将さんがちゃんと計算してくれます。)

まったく驚きですね。でも、少なくとも3回目くらいまではこの店になれた人と一緒に来ないと、店のローカルルールがちっともわからないでしょうねぇ。濃いお店です。

店情報

《平成18(2006)年1月10日(火)の記録》

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コメント

 ほんとに安いお店です、これで商売がやっていかれるのでしょうか?
それともよその店がぼった食っているのか?生ものも結構いけますし、当然安いから混んでおります、騙されたと思って行って見て、よその店がどんだけ、ぼったくっているのか分かります。

投稿: めぐ | 2007.03.07 21:11

良く行きます。最初は注文の仕方に戸惑い、おかみさんの視線にもプレッシャー感じました。でも慣れるととても気の良いおかみさんです。今は娘さん?が手伝ってます。ただし調理場につきっきりです。常連さんがカウンター横で静かに飲んでいることが多いので、迷ったらなんでも聞いてみると良いですよ。
後は絶対に騒がないこと!若いグループが大声を出していた時には、常連さんから一喝されてました。あっぱれ!

投稿: タカ | 2018.02.14 10:14

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