あぶらでピカピカ … 若鳥唐揚「鳥房(とりふさ)」(立石)
立石の2軒目は若鳥唐揚で有名な「鳥房」です。立石に行くにあたって「この店だけはぜったいに入れてください」とお願いしていた1軒。
午後4時開店の店に着いたのは3時56分。店内をちらりとのぞいた宇ち中さんから「もうお客さんが入ってます。大丈夫だそうです」と声がかかり店内へ。右手のカウンター席には男性ひとり客と店のおばちゃんたちが、そして左手小上がりの座敷にも3人組のお客さんがすでに座っています。我われも小上がりのテーブルのひとつを囲みます。
店のおばちゃんがやってきて「今日の唐揚げは550円、570円、600円、630円」と教えてくれます。店内のメニューには「若鳥唐揚(時価)」と書かれているのですが、大体600円をはさんだ価格帯になっていて、値段が高いほど大きいものになります。この値段で、鶏のちょうど半身分(背骨から左右にまっぷたつに分けた片側)です。今日は小さいの(550円のもの)4つと「お新香」(280円)、「ぽんさし」(530円)を注文し、ビール(キリンラガー、大ビン、550円)をもらって乾杯です。
お通しは小皿にちょいと盛られた鳥皮の煮込み。すぐに出てきたお新香は白菜とキュウリです。
そして「ぽんさし」。これは表面だけにサッと火を通してたたき風になった鳥刺しに、刻んだネギや唐辛子などの薬味を、刺身の表面を覆ってしまうくらいたっぷりとのせて、ポン酢醤油をかけたもの。刺身で薬味を巻き込むようにしていただくとピリッと辛い味わいでお酒も進むのです。ちなみに店の奥のメニューでは「ぽんずさし」、カウンター内のメニューでは「ぽんさし」と異なる表記になっているのです。店のおばちゃんたちは「ぽんさし」と呼んでいるので、この記事では「ぽんさし」という呼称のほうを採用しています。
ビールとお通し / お新香 / ぽんさし
店内のメニューは、若鳥唐揚、ぽんさし、お新香の他は、鳥ぬた(530円)、鳥サラダ(530円)、鳥わさ(530円)、鳥からし味(530円)、鳥南蛮漬(280円)の全8品。これに飲み物がお酒(350円)、ビール大瓶(550円)、生冷酒(650円)、ワイン(650円)、サイダー、ジュース、コーラ、ウーロン茶(各200円)です。
店内には続々とお客さんが入ってきて、もはや満席状態。
順次できあがっていた唐揚げは、いよいよ我われの分も登場です。ひとりに一皿ずつ出てきた唐揚げは鶏の半身をそのまま揚げたもの。これを店のおばちゃんの指導の下に解体していきます。
『バラバラになった鳥の身はキャベツの上に置き、肉汁と熱でフニャリとさせ、しゃぶりつく合間に戴くのが正しいキャベツの食べ方である。』という「酔わせて下町」の教えに従い、解体した身は千切りのキャベツの上にまんべんなくのせます。
若鳥唐揚 / 解体後 / テーブルの様子
ひとしきり解体できれば、あとは各部分を両手でつかんでワシワシといただきます。大きな骨以外はバリバリと噛み砕いて食べてしまうことができるのが、ここの唐揚げのすごいところ。ジューシーな身の部分もさることながら、パリッと揚がった表面の皮の部分や、骨の部分がいいんですよねぇ。
そしてもちろん合い間、合い間には肉汁と熱でフニャリとなったキャベツをいただきます。
みんな無口で、両手の指と唇をあぶらでピカピカにしながらの唐揚げタイム。本来ピタリと合うはずのビールも、ほっておかれがちになってしまうほどです。
やぁ、食った食った。午後5時半まで1時間半の滞在は、ビールを4本いただいて、4人で5,960円(ひとりあたり1,490円)でした。
・店情報 (前回、「宇ち中」、「帰り道は匍匐ぜんしん!」)
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コメント
鳥房いいですねー。ここの若鶏唐揚を食べてしまうと、ケンタッキーが馬鹿らしくなりますね。
自分は家まで遠いので、ゆっくり座席に座って食べることは難しいので、おみやげにしてもらってたべることが多いですが、冷めても美味しいですね。
投稿: やま | 2006.03.16 20:32
そうなんですか。冷めてもおいしいんですね!>やまさん
店内でしか食べたことがないので、一度おみやげで買って帰ってみようかなぁ。。。
投稿: 浜田信郎 | 2006.03.19 23:01