ヒラ、テッポウはタレで … もつ焼き「ホルモン」(沼袋)
久しぶりの沼袋。久しぶりの「ホルモン」です。午後5時半をまわったばかりの店内には先客がひとり。カウンター中央あたりに座り、まずは小瓶のビール(サッポロ黒ラベル、310円)とお新香(100円)を注文します。
1杯目のビールをググゥーッと飲み干して、ッハーッとひと息。仕事のない土曜日でも、1杯目のビールを飲むとうれしいなぁ。
壁のメニューには「今日のお新香はカブとキュウリ」と書かれているのですが、実際に出てきたお新香には、さらに白菜も加わっています。これを添えられた爪楊枝で一切れずつ突き刺していただきます。
焼き物はいつものごとくレバとコブクロのちょい焼きからはじめましょうね。2本ずつでお願いします。
もつ焼きは、野菜類なども含めて、すべて1本100円。1本ずつ注文することができます。
ちょい焼きというのは、文字どおりちょっとだけ炙ったもの。この店では刺身(生)はやっていなくて、もっとも生に近い状態の焼き方がちょい焼きなのです。ただしちょい焼きにできるネタはレバとコブクロの2種類だけ。焼き上がりには刻みネギとおろしショウガが添えられ、醤油をかけたら「お待たせしました」と出てきます。
人によっていろいろな食べ方があるようですが、ちょい焼きはすべて串からはずして、刺身と同じようにしていただくのが私のやり方。なにしろほとんど刺身ですもんね。今日もうまいや。
飲み物は焼酎(210円)をいきますか。
受け皿つきのコップになみなみと注がれたよく冷えた焼酎に、いっしょに出される梅シロップをちょいと入れてチビチビといただきます。っく~っ。効くなぁ。
店にはひとり、またひとりとお客さんが増えていきます。この店は基本的に男性ひとり客が多い。この傾向は土曜日も変わらないようですね。
「今日も寒いねぇ」と言いながら、またひとり初老の男性客がやってきて、向かい側のカウンターに座ります。「ビールね。5時ごろに1度来たんだけど、開いてなかったねぇ」とその男性。店主(マスター)がビールを用意しながら「5時だとときどき仕込みが間に合わないことがあるので、開店時刻を5時半に変更したんですよ」と答えます。へぇ。そうだったのか。平日はいずれにしてもそんなに早い時刻に来ることはできないので、土曜日に来るときが要注意ですね。
続いての焼き物はアブラとオッパイ、テッポウを1本ずつ。テッポウのみタレでお願いします。
アブラは腸(シロ)の裏あたりにあるアブラらしいのですが、クニュクニュとおもしろい歯応えで、焼酎にぴったり。オッパイは乳房(チチカブ)の脂肪で、やわらかなのにしっかりとした相反する食感に脂のうまみが持ち味です。テッポウは直腸。これもしっかりとした食感と脂肪のうまみを味わう一品です。タレ焼きもうまいなぁ。
このころになると店内はすでに7~8割(10人)程度の入り。土曜日の早い時間帯は近所の年配常連客が多いようで、注文の流れもごく自然。その注文を店主とおかみさんのふたりでニコニコとこなしていて、店内にもゆったりとした空気が流れています。
私も焼酎(210円)をおかわり。今度はカシラとナンコツ、ヒラ(中間)を1本ずつ、ヒラのみタレで注文します。
カシラは豚の頭のところの肉。もつ焼きの中で内臓というよりは肉といった感じのものは、このカシラとハラミ、ハツ、タンなどです。これらであれば「内臓はちょっと…」と躊躇する人でも食べることができるんじゃないかと思います。
ナンコツは食道あたり。コリコリと軟骨を噛みしめる食感と、そのまわりにへばりついた肉のうまみがいいですね。ヒラはシロ(腸)とテッポウ(直腸)の中間あたりの部分らしいです。味わいもまさにシロとテッポウの中間といった感じ。個人的にはシロよりもヒラのほうが好みなんですよね。
1時間15分ほどの滞在で、ビール小瓶と焼酎を2杯、もつ焼き10本にお新香で、今日は1,830円でした。どうもごちそうさま。
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