ジャンボ・メンチカツ! … 居酒屋「わくい亭(わくいてい)」(本所吾妻橋)
飲み友達のH氏から「ぜひみなさんにご紹介したいお店があるんですよ。メニューに載ってるものが全部おいしいんだけど、いつもすぐに満員になって、しかもメニューに載ってる品がどんどん売り切れてしまう。だから行くなら大勢で行って端からどんどんたのむのがいいと思うんです」という話があり、ゴールデンウイーク中の今日、H氏をはじめ、飲み仲間たちと5人で予約して向かったのは本所(ほんじょ)にある居酒屋「わくい亭」です。
祝前日、午後6時20分の店内は開店(5時半)から1時間もたっていないのにすでに右手L字型カウンター席は短辺の部分を除いて満席(空いてる短辺の部分も予約客用にとってある様子)、左手に3つほどならぶテーブル席も我われも含んで満席。そして店の奥にあるテーブル席や小上がりの座敷席もいっぱいのようです。本当に人気の高いお店なんですね。
のれん / 店内の様子 / ビールとお通し
左手のテーブル席は一番手前だけが4人掛けになっていて、奥側のふたつは2人掛け。我われはその4人掛けテーブルを、椅子をもうひとつ追加してもらって囲み、瓶ビール(アサヒスーパードライ大瓶、550円)をもらって乾杯です。出されたお通しはフキの煮物。小皿にちょっとの量ですが実にいい味付けです。
メニューはカウンターの上部に黒い短冊板に白字で書かれた定番メニューらしき品物が7品ほど並んでいるほか、壁の黒板にはチョークで本日のおすすめメニューが30品ほど。値段的には生しらすの300円からはじまって、400~800円くらいの品々が最多価格帯で、千円を超える品物はくじらベーコン(1,000円)、のどぐろ一夜干し(1,200円)、牛もも肉バター焼き(1,200円)の3品のみです。
「すぐにたのんどかなきゃ売り切れちゃうんです」という名物のメンチカツ(600円)をまず注文し、そのほか、たくさんの品書の中から初回の注文品として選んだのは生しらす(300円)、砂肝にんにく炒め(500円)、貝盛り(みる貝、さざえ)(800円)の3品です。
開店後1時間もたっていないのに、すでに銀だらかま煮付け(900円)のメニューは横線で消され、売り切れであることが示されています。こうやって横線(取り消し線のような線)で、いわゆる見え消し状態になっていると、なにが売り切れたのかよくわかるだけに「しまったぁ! たのんでおけばよかったなぁ」とくやしさもひとしおですよねぇ。
すぐに出てきた生しらすは、小皿にこんもりと盛られて、てっぺんに山葵(わさび)がのっかっています。さっと醤油をかけていただくとうまいこと。これは日本酒ですね。燗酒は麒麟山・伝統辛口で大徳利が700円、小さい徳利は400円。大徳利をいただきます。燗酒が出てくるころには砂肝にんにく炒めも出てきます。しらすを食べては燗酒をちびり。砂肝をつっついてはビールをごくりと、飲み物を目の前にふたつ並べておいて、肴に合わせて飲み分けます。
生しらす / 砂肝にんにく炒め / 燗酒
そして出てきたのは名物・メンチカツ。みんなから「おぉっ!」と感嘆の声がもれるほど大きい! 大きな丸皿いっぱいのメンチカツです。添えられているナイフでサクサクサクとまん中を切ってみると、内部はジュワッとちょうどいい火の通り具合。小さく切り分けて口に運ぶと、味つけが絶妙で、ソースなどはなにもかけないほうがおいしいほど。大きいだけじゃなくて、味もいいからすぐに売り切れるほど人気があるんですね。ビールもすすみます。
メンチカツ / メンチカツの断面 / 貝盛り
貝盛り(みる貝、さざえ)も出てきました。初夏になると貝類もおいしくなってきていいですね。コリコリむっちりとした食感が貝の持ち味。こちらは燗酒でいただきます。
H氏がしきりにすすめてくれたとおり、どれを食べてもおいしいですねぇ。さらにビーフカツ(800円)やあまえび酒盗和え(500円)、焼きなす(400円)も追加します。
ビーフカツもまた皿からこぼれんばかりにボリュームたっぷり。「醤油をちょっとかけて食べるとうまいですよ」という声にしたがって、さっそく試してみるとたしかにうまい。ビーフと醤油はよく合うものの、ビーフカツにも醤油が合うとはおどろきです。
「ワインももらいましょうか」ということで、ミッシェル・リンチの赤をボトル(2,500円)でいただきます。この店にはグラスワインは置いていないようなので、ワインは必ずボトルでいただくようです。
ビーフカツ / あまえび酒盗和え / 飲み物3種
次に出てきたのはあまえび酒盗和え。これは圧倒的に燗酒ですね。ビール、燗酒、ワインの3種をならべて、肴にあわせて飲み分けます。焼きなすも出てきました。
ワインに合わせて生ハムとチーズの盛り合せ(800円)もいただきます。メニューが和風から洋風と幅広く、かつそれぞれがおいしいというのがいいですね。なにしろこの店の女将・涌井純子さんは「本所わくい亭のお惣菜ふう酒の肴―お酒がすすむごはんもすすむ」という本を出されているほどなのだそうです。燗酒用になまこ酢(500円)もいただきます。
焼きなす / 生ハムとチーズ / なまこ酢
お酒は燗酒だけではなくて地酒も十数種類がそれぞれ1合500円から2,000円(←久保田・洗心)までそろっています。焼酎類はウーロンハイ、レモンハイなどが各350円であるほか、2,300~2,800円くらいで麦・芋・米などの焼酎5種類ほどがボトルキープできます。ウイスキーもボトル売り(スーパーニッカ4,500円、竹鶴5,000円)です。
そんな地酒の中からにっきーさんがもらったのは「千代の光」(特別本醸造、500円)。このお酒はやまけんさんのおすすめのお酒なのだそうです。私もちょっと飲ませてもらいました。
カウンターのお客さんのところへ出てきた肴を見て、そのあまりの量の多さに思わず「同じものを!」と注文したのが海老とわかさぎのフライ(600円)。これまたお皿からあふれんばかりにたっぷりと盛られたフライがどーんと出されます。
時間とともに黒板のメニューはどんどん売り切れていって、午後8時半現在で半数以上(30品中の17品)が売り切れてしまいました。我われもそろそろ終了といたしますか。約2時間の滞在は5人で16,800円(ひとりあたり3,360円)でした。満足満足。どうもごちそうさま。
・店情報 (「アル中ハイマー日記」、「宇ち中」、「帰り道は、匍匐ぜんしん!」)
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