営業時間は3時間 … うなぎ「丸富(まるとみ)」(青物横丁)
青物横丁界隈での仕事がちょうど午後5時に終了し駅前まで戻ってきました。この近くにうなぎの串焼きで知られる「丸富」という店があるらしいので、ちょっと寄って帰りましょうか。
京急・青物横丁駅からバス通りに沿って海方向(東側)へ徒歩約3分、旧・東海道を横切る信号交差点を渡ると、そのすぐ先の右手に目指すお店はありました。角をはさむように細長く作られたビルの1階にあるうなぎ屋は、手前側がお土産を買って帰る人のためのスペースに、そして奥側が店内で食べるためのスペースにと、大きく2分されているようです。
その奥側のスペース。「うなぎ丸富」と白書された茶色ののれんをくぐり、開けっ放しの入口から店内へと入ると、店内はコの字カウンター10席程度のみ。コの字で言うと上側が入口になっていて、入口から見て奥側、この字で言うと下の辺に先客が3人いてウナギの串をつまみにビールを飲んでいます。私もコの字で言うと右の辺の下側に座り、焼き台のところにいるおにいさんにまずはビールを注文します。
すぐに出されたビールはアサヒスーパードライの大瓶で540円。飲み物は瓶ビールのほかにはコップ酒(260円)があるだけとシンプルです。お通しはあっさりと大根の漬物。
焼き台の上部のかけられた短冊メニューを見ると、うなぎの串焼きは一口串焼(180円)、きも焼(200円)、ひれ焼(200円)の3種のみとこちらもシンプル。他には蒲焼(950円)とうなぎ丼(1,200円から4種)とみそ汁(200円)、お新香(200円)、冷奴(250円)があるだけ。これで4時半から7時半までの3時間(このほかランチタイムも営業)の営業時間のうちに、うなぎが売り切れてしまうほどのお客さんが訪れるというんだからすごいではありませんか。
おにいさんに「串焼きをひととおりお願いします」と注文すると、すぐに焼き台で3本を炙ってくれます。うなぎの串焼き屋はあらかじめ焼いてあるものを、注文を受けてから再度炙って、味をつけて仕上げるというお店が多いですね。きっと1から焼いてると時間がかかるからでしょうね。
ビールとお通し / 串焼きひととおり / ひれ焼きをもう1本
一口串焼は、ほかの店で短冊焼き(たんざくやき)などと呼ばれている串と同じようなもので、小さい正方形の短冊状にカットしたうなぎの身を3切れ串に刺して焼いたもの。言わばミニ蒲焼ですね。きも焼はうなぎの内臓一式を串に刺して焼いたもの。ほろ苦さがお酒によく合います。ひれ焼はうなぎの背ビレや腹ビレをクルクルと巻いて焼いたもの。ヒレというと骨々した感触を思い浮かべる人もいらっしゃるかもしれませんが、うなぎのヒレはどこでいただいてもそんなことはありません。説明するのはむずかしいのですが、ぜひ一度食べてみてください。串焼きはすべてタレ焼きで、カウンター上に置かれた山椒粉をパラパラッと振り掛けていただくのが美味。
5時半をまわったころに常連さんと思しきお客さんたちがひとり、またひとりと入ってきます。みなさん大体ひととおりの串焼きを注文しているほか、みそ汁(200円)も注文している。今日はみそ汁がないのだそうで、お客さんから注文が入るたびに店のおにいさんは「すみません。今日はみそ汁がないんです」と謝っています。それを聞いたお客さんたちは一様に「それは残念だなぁ」とがっかりした様子。これはかなり人気の品のようですねぇ。
3本の串焼きを食べ終わった私は、ひれ焼(200円)をもう1本焼いてもらいます。
店は焼き台のところのおにいさんと女性二人の合計3人で切り盛り中。常連のお客さんたちから入院したおかあさんの様子と、それに付き添っているらしきおとうさんの様子をたずねる声が多いところをみると、本当はこのおにいさんのご両親もいて、家族で経営しているお店のようですね。
2本目のひれ焼も食べ終えて、お勘定をお願いします。約1時間の滞在はビール1本と串焼きが4本で1,320円でした。どうもごちそうさま。
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