生のカブを齧りながら … やきとん「千登利(ちどり)」(池袋)
板橋からさらに埼京線でひと駅。池袋は「千登利」です。「明星」が昭和23年創業ならば、こちらの創業は昭和24(1949)年。ここも老舗ですねぇ。
店内は左手の店の奥まで続くカウンター席を基本として、右手前と奥のほうにいくつかのテーブル席がある造り。日曜日の夜9時でも店内は満席に近く、カウンター奥のほうにかろうじて空いていた席に座り、ホッピーセットを注文します。
ホッピーセットはビアタンになみなみと表面張力いっぱいまで注がれた焼酎と、それとは別に氷がたっぷりと入ったジョッキ、そして瓶入りのホッピーとアイスペールがドンと出されます。これで自分でホッピー割りを作るわけですね。ビアタン半分の焼酎に、瓶入りホッピー半分を入れると、ちょうどジョッキ1杯分のホッピー割りができあがるので、ホッピーセットひとつで2杯分のホッピー割りが飲めることになります。
つまみのほうはまずはこの店の客のほとんどが注文する名物「牛肉豆腐」(570円)を注文。「牛肉豆腐」はカウンター中央部やや入口よりの大鍋でグツグツと煮込まれており、注文に応じて、長円形のカレー皿を小さくしたような深皿によそってくれます。すぐに出された「牛肉豆腐」はよく煮込まれた豆腐の上に、これまたよく煮込まれた牛肉(カシラ肉らしい)がたっぷりとのって、さらに刻みネギがトッピングされています。甘ったるいとも感じるほど甘い味つけが、闇市時代から続くこの店の「牛肉豆腐」の味の特徴なんでしょうね。
ホッピーセット / 牛肉豆腐 / カブ
2杯目のホッピー割りを作り、次なるつまみです。先日複数の酒友から「「千登利」の本当のおすすめは実は季節の野菜(400円ほど?)なんだよ。中でもカブ(蕪)がいいよね」と教えられていたので、今日はそれも注文してみたいですね。壁の短冊メニューには出てないようなので、目の前のおねえさんに「カブはありますか?」と聞いてみるとあるという返事。さっそくそれを注文します。
出てきたのは丸々1個の茎付きのカブを、リンゴを割るように4分割したもの。これに味噌が添えられています。ちょいちょいと味噌をつけてガブリとかじりつくと、しっかりとした歯応えの生のカブの食感がいいこと。なるほどたしかにこれはおすすめだ。
他にはセロリなどもあるようでした。これまたシャッキリとおいしいかもね。
約1時間の滞在は、ホッピーセットひとつとつまみが2品(牛肉豆腐とカブ)で1,800円でした。ということはホッピーセットが800円以上する値段だったんですね。この店は一般的な大衆酒場とくらべると値段がちょっと高いのが難点ですね。でも池袋で人気のお店のひとつです。
| 固定リンク | 0
コメント