今が旬、メバルの煮付け … 大衆割烹「三州屋(さんしゅうや)」(銀座)
午後から久しぶりに豊洲方面での仕事。横浜からちょうど昼休みをはさんでの移動となったので、有楽町駅で地下鉄に乗り換えるついでにちょっと足をのばして銀座「三州屋」で昼食としました。
「三州屋」に着いたのは間もなく正午という11時50分。通り沿いにある置き看板にも、昼の定食メニューの看板が上にかぶせられています(写真)。さしみ盛合せ定食 1,000円、ぶりてり焼定食 900円、塩焼定食 800円、フライ盛合せ定食 1,000円というのがその内容。これらの定番定食類も人気が高いのですが、個人的に好きなのは店の中のホワイトボードに書き出される日替わりのランチメニューです。これらにはみそ汁に代わって、「三州屋」名物の鳥豆腐が付くのです。
まっ白いのれん(写真)をくぐって店内に入ると、すでに店内は満席状態。みなさん出足がいいですねぇ。「こちらにどうぞ」と店のおばちゃんが指し示してくれたテーブルに座り、おもむろにホワイトボードメニューを確認します。今日の鳥豆腐付きランチは煮魚が3品、刺身(たたき)が3品の計6品でどれも1,000円。煮魚はメバル煮付け、金目煮付け、銀ムツ煮付けの3品。刺身(たたき)はアジたたき、イサキたたき、そしてカツオたたきです。
以前、同じようなシチュエーションでいただいた金目の煮付けもうまかったよなぁ。あの時は冬で、トロトロに脂ののった金目鯛でした。しかし、今は6月。夏に向かってうまい魚といえばなんといってもメバルですね。今日はこれをいってみましょう。
すぐにお茶とお新香(カブと白菜)、ご飯に鳥豆腐のツユが用意され、あまり待つことはなく鳥豆腐とメバル煮付けも登場します(写真)。そしてなんどこのメバル煮付けが登場したところで、ホワイトボードからは「メバル煮付けとライス、鳥豆腐付き 1,000円」が消されます。おぉーっ。なんと最後のメバル煮付けでしたか。昼のピークタイムを前にしてもう売切れてしまうとは、さすが今が旬のメバルですね。
それにしてもこのメバルは大きいですよ(写真)。長方形の皿からはみ出さんばかり。しかもしっかりと弾力のある身が包丁の切り目にそってはちきれるほどプリップリ。さっそくどまんなか辺りにエイッと箸を入れ、大きな身のかたまりをいただきます。銀座「三州屋」の煮付けの味は、東京にしては圧倒的に薄味。魚そのものの味を楽しむことができるのです。
そして鳥豆腐(写真)。鳥スープで鳥肉と豆腐、そして春菊を煮て、丼で出してくれる「三州屋」グループ全体の名物品ですが、単品でたのむと450円する鳥豆腐が、1,000円の定食にみそ汁代わりに付いてくるのだからありがたい。(←ただし、ホワイトボードに書き出されている「鳥豆腐付き」となっているものだけですよ!)
さて、ここ「三州屋」でおもしろいところは午前11時半に店が開いたら、夜9時半のラストオーダーまで常に全メニューが注文可能というところです。ランチタイムに、先ほどのホワイトボードメニューが追加されるくらい。ということは、つまり午前11時半の開店と同時にお酒を飲み始めることができるのです。
向こう側のテーブルに座っている年配のおじさんはマグロの刺身をつまみながら焼酎を飲んでいる。開店から30分ほどしか建っていないのに、もうかなりできあがってるっぽい様子を見ると、開店と同時くらいに入って飲み始めたんでしょうね。かなりの常連さんのようで、店のおばちゃんたちも料理を運び終えたりして空いた時間ができるとそのおじさんの近くに行って世間話をしています。その一角だけ、まるで夜の居酒屋の雰囲気ですねぇ。
このメバルの煮付け。肝もたっぷりと入っていてうまいですねぇ。白いご飯の代わりに、私もお酒がほしいところだけど、仕事が終わるまであと数時間はガマンだな。
こっきりときれいに平らげて「どうもごちそうさま」。お勘定はちょうど1,000円。正午を10分ほど回って続々とやってくるお客さんたちとすれ違うように満員の店をあとにしたのでした。
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