居酒屋巡りの達人!? … 居酒屋「品川亭(しながわてい)」(西新宿)
読売新聞日曜版の「夢塾」という連載記事用に、「サラリーマンとして居酒屋を楽しむためのノウハウ」などを取材したい、というお話をいただき、今日は西新宿にある居酒屋「品川亭」です。私以外にも同好の士を3名ということでしたので、それぞれ酒場系ブログ作者であるにっきーさん、宇ち中さん、ここっとさんにお願いして同行していただきました。
いかにも古びた(←ほめ言葉ですよ!)建物の入口を入ると、正面に6~7人くらい座れそうな直線カウンターがあり、土間に椅子代わりの酒樽が並んでいます。そのカウンター席の後ろ側には4人卓がひとつだけの小さな小上がり。それでも1階全体で10人ほどしか入れないという小ささです。しかし2階に比較的広い座敷席があるんだそうで、グループで来ると2階で飲むことが多いのだと、この店の常連さんでもあるらしい担当の宇佐美記者が教えてくれます。
まずは1階で新聞掲載用の写真を撮り、その後2階の座敷で取材です。取材とはいえお酒を飲み、料理を食べながらというもので、まるでオフ会のよう。
さて、今回の取材で事前に依頼されていたのが「サラリーマンとして居酒屋を楽しむための五箇条」と「私が選ぶ酒場七選」の2項目。日ごろそんなことを考えていなかったので、今回用に考えて作りましたがな。実際の紙面(7月16日(日)朝刊)に載っているものとは少し違いますが、以下がオリジナルの五箇条と七選です。
- 『居酒屋を自在に楽しむ』五箇条
- 酒はのんびりと楽しむべし
なにしろやけ酒はいけません。酔って忘れようなんて考えはポイと捨てて、温泉にでもつかるような気分で、のーんびりと居酒屋浴を楽しんでください。酒場にどっぷりとひたり、おいしい肴に舌鼓を打ち、フワリフワリと酔ううちに、嫌なことなども自然に消え去っていくものなのです。 - 酔いを自覚しながら飲むべし
自分はこれくらい飲めばほろ酔いだな。そろそろ明日の朝起きるのがつらいレベルにきているな。そんなことがわかる範囲で飲むのがいいですね。「気がつくと泥酔していた」というのは、財布にも身体にもよくありません。ひとりでじっくり飲んでみると酔い具合がよくわかりますよ。 - お邪魔するという気持ちで臨むべし
家族経営の小さな大衆酒場は、その地域の人たちの集会所的な意味合いも持っています。ひとりかふたりで、その場にお邪魔させていただくといった気持ちで臨むのがいいですね。大勢だとどの店に行っても自分たちの雰囲気になってしまい、その店独自の空気にひたることができないのです。 - 自分の小遣いで飲むべし
たまにおごったり、おごられたり、会社のお金で飲んだりすることもあるでしょうが、基本的には自分の小遣いで飲みましょう。お酒は個人個人が責任をもてる範囲で楽しむもの。支払いについても同じことが言えます。自分の懐具合にあった行きつけの店を見つけることも大切ですね。 - 酒や肴そのものを楽しむべし
しゃべるのに夢中になるのもいいですが、目の前の酒や肴もじっくりと味わいましょう。酒場の肴は旬の食材がもりだくさん。おいしいお酒とともに季節感が楽しめます。その店ならではの名物料理もうれしいもの。そのためにその店に通う人も多いほどです。残さず全部いただきましょう。
- 『推薦の居酒屋七選』 安いけれども凛と一筋通った酒場が好きです。
- 立ち飲み「やき屋」(荻窪): 各種イカ料理が150円均一。塩辛が絶品。
- 酒亭「武蔵屋」(野毛): 年中変わらぬ5品の肴。酒は3杯まで。
- 焼き鳥「川名」(阿佐ヶ谷): 自分に厳しい店主がしっかり切り盛り。
- 大衆酒場「斎藤酒場」(十条): 二日とあけずに通う常連さん多し。
- 煮込み「河本」(木場): 煮込みとホッピーで午後8時まで。
- 酒房「北国」(中野): 常連さんの会話も楽しく。
- 鯉と鰻「まるます家」(赤羽): 朝から飲める人気店。
七選の中にもつ焼き屋も1軒くらいは入れたかったのですが、あっちもこっちもと候補が多すぎて絞れませんでした。^^;
「品川亭」には、今回の記事の仕掛け人・吉田類さんもいらっしゃって、お通しの三杯酢の岩海苔(これがうまいっ!)からはじまって、名物らしいピリキュ(ちょい辛に漬け込まれたキュウリ。500円)、モヤシ、煮ものの盛り合わせ(一人前800円)、2階に上がってニラのおひたしや豚の角煮(900円)、カツオのたたき、そしてシメのしじみのみそ汁までをたっぷりといただいて、お勘定はひとり8千円ほどかかったようでしたが、取材費ということでご馳走になってしまいました。ありがとうございました。
・店情報、写真 (関連記事:「帰り道は、匍匐ぜんしん!」「宇ち中」)
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