伏せた醤油皿 … 大衆食堂「つるかめ」(新宿)
思い出横丁の2軒目は「つるかめ」です。土曜日の夕方とあって店内「コ」の字型カウンターは地元の常連さんたちでいっぱい。その一角に腰をおろしチューハイ(350円)とソイのあたま(400円)を注文します。
チューハイは金宮(きんみや)マーク入りのサワーグラスに作られます。焼酎はもちろん金宮ですが、瓶入りサワーの素で割ったチューハイは透明ではなくてやや白く濁ります。サワーの素で割るとちょっと甘いんですよね。
ソイのあたま(400円)は、この店の名物のひとつであるソイ丼(500円)の上にのせる具の部分を単品のつまみにしたもの。大豆と挽き肉のカレー風味煮込みにハムが1枚添えられます。ソイ丼も人気がありますが、ソイのあたまも人気の高いつまみです。
2杯目はウーロンハイ(350円)をいただきます。この店はレシートなどはなくて、最後にカウンター上に残っている瓶や皿でお勘定をする仕組み。チューハイ類をおかわりすると、グラスは同じものを使っておかわりを作ってくれるものの、刺身のときに出てくる醤油皿が1枚、伏せて置かれます。これが「すでに1杯チューハイを飲んでますよ」という印になるんですね。何杯も飲んでる人は醤油皿が何枚も出るのかなとまわりを見渡してみましたが、たまたま近くにそういう人がいなくて確認できませんでした。
つまみの2品目はハムサラダ(200円)。この店にはポテトサラダ、マカロニサラダなど各種のサラダがあって、それぞれ200円。しらすおろしや目玉焼き、玉子焼き、冷奴なども150円とあって、先ほど注文したソイの頭(400円)などはこの店では高級品の部類に入ります。ある意味、観光地化している新宿思い出横丁の中にあって、「岐阜屋」や「つるかめ」はとても良心的な経営をしていると思います。だからどちらの店も二日とあけずやってくる常連さんが多いんですね。
そんなことを思いながら飲んでいるうちにもう6時50分。さて、そろそろ高速バス乗り場に向かいますか。どうもごちそうさま。
約40分の滞在。2杯と2品でお勘定は1,300円でした。すぐ横にいる女将さんにも「どうもごちそうさまでした」とお礼を言うと、女将さんは「ありがとうございました。ぜひまたいらしてくださいね」と笑顔で見送ってくれたのでした。
【番外編】 サービスエリアで夜食夜行高速バスは消灯(午後10時)の前と、朝一番の2回、サービスエリアに停車します。実際には運転手交代などのために5回くらい停車しているらしいのですが、乗客が降りることができるのは2回のみなのです。この停車のときに、その土地の名物のようなものをいただくのもまた楽しみなんですよね。もっともサービスエリアでほかの一般的な料理などとともに調理されるものですから、本格的な郷土料理とはちょっと違うのかもしれませんが。
2回のうちの消灯前の部。ここ双葉サービスエリアで昨年いただいたのが「おざら」(550円)という、皿に盛られた冷たい“ほうとう”を、けんちん汁のように野菜系の具が入ったあったかい汁でいただく郷土料理。
今年も夜食にはそれをいただこうかと、ちょっと期待しつつ休憩時間を待ったのですが、途中で雨が降っていたことなどもあってサービスエリア到着は予定時刻の5分遅れ。本来20分あるはずの休憩時間は15分に短縮されてしまいました。この5分の差は大きい。「おざら」などのように食券を買って注文して作ってもらう品物は、できあがるまでに少なくとも5分はかかるので、バスからの移動時間等も考慮すると食べる時間がなくなってしまう可能性が大なのです。
残念ながら今年は「おざら」はあきらめ、売店でパックで売っているおにぎり(明太子と昆布の2個入り、180円)を購入し、サービスエリアに常備されている給茶器のお茶を飲みながらの夜食としたのでした。ちょっと悲しい。。。
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