麻布十番の大衆酒場(2) … 大衆酒場「ささ木(ささき)」(麻布十番)
麻布十番の大衆酒場「山忠」を出た我われに、「こういうタイプのお店が好きなら、他にもありますよ!」と地元民・呑んだフルさんが連れて行ってくれたのは大通りを渡った反対側、高速道路下の川沿いにある「ささ木」です。これまた路上の置き電灯看板には「大衆酒場 ささ木」と大衆酒場であることが示されており、5枚の布を連ねたのれんにも、一番左に「麻布」、一番右に「酒場」、そして中央の3枚のそれぞれに「さ」「さ」「木」と紺地に白文字で染め抜かれています。
そののれんをくぐり、入口引き戸を開けて店内へ。店内はこれまた左がL字のカウンター席、右がテーブル席、そして奥が座敷席と、言葉だけで書くと先ほどの「山忠」と同じ構成ながら、雰囲気はずいぶん異なっていて、「山忠」が入口から見て縦に長いイメージだったのに対して、こちらは横に広い感じ。
午後10時前の店内は半分ほどの入り。我われも空いているテーブル席に座り、瓶ビール(アサヒスーパードライ中瓶、500円)や黒ホッピー(400円)、そしてそろそろセーブのフルさんはウーロン茶(350円)をいただいて、じっくりとメニューの確認です。
こちらも品数はすごいですよ。テーブル上、プラスチックのケースに入れられたメニューは両面になっていて、片面が食べ物もメニュー、そして裏側が飲み物のメニュー。食べ物はざっと見ただけでも80品以上並んでいます。これに加えて、壁に張り出された定番以外のメニューがありますからねぇ。値段的には400円の冷奴、もろきゅう、しらすおろし、オニオンスライスなどからはじまって、450円、500円と続き、肉じゃがや穴子柳川、牛もつ煮込み、あさり酒蒸しなどが600円、そして刺身類の650円クラスへと続き、一番高いのがまぐろ刺身やかんぱち刺身の850円とそれでも千円以内。最低価格はやや高めながら、最高価格は千円を切るという、正しき(?)大衆酒場価格ですね。
そんな品々の中から、ネギ玉(450円)とカニ甲羅グラタン(650円)、マーボなす(600円)を注文します。
まず出てきたのは「ネギ玉」(450円)。今度はよかったね、ここっとさん。お好みのオムレツ風とろとろタイプで、中に刻みネギがたっぷり入っていて、横にはケチャップが添えられています。
そして「カニ甲羅グラタン」(650円)。先ほどの店であまり好物がなかったここっとさんのためにみんなで選んだ一品だったんだけど「私、これは嫌ーい!」ですって。イチゴ用の、平べったい底の部分にギザギザが付いたスプーンが添えられているのがおもしろいですね。
フルさん、宇ち中さんはふたりともナスが大好物。出てきた「マーボなす」(600円)は、ざっくり大きく切られたナスの食感がとてもいい。「これは焼きナスもたのんじゃいますか!」とメニューをさがして「なす焼き」(500円)を注文。そのついでに私も「数の子わさび」(400円)をいただきます。
すぐに出てきた「数の子わさび」はねっとりとしたワサビ漬けの口当たりの中に、数の子のコリコリっとした食感が楽しいつまみ。ホッピーも進んで、宇ち中さんとともにナカ(ホッピーの焼酎のみおかわり、200円)をいただきます。
「なす焼き」(500円)はナス1本を長さ方向に4分割して焼き上げたもの。おろし生姜が添えられ、上にはたっぷりと細切りのカツオ節がのせられています。1本まるまるを焼くのはよく見かけますが、この焼き方は珍しいですね。
これまた約1時間半の滞在は4人で5,250円(ひとりあたり1,310円ほど)でした。ありますねぇ、大衆酒場!
店の外観 / 飲み物 / カウンター上部の短冊メニュー
ネギ玉 / カニ甲羅グラタン / マーボなす
数の子わさび / なす焼き
・店情報
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