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うまいは安いは … 立ち飲み「西口やきとん(にしぐちやきとん)」(浅草橋)

亀戸(かめいど)を出て総武線で二駅。浅草橋(あさくさばし)です。この駅の西口側にあるのが、今回一番行ってみたかったお店、「西口やきとん」です。

店内は入口左手に焼き台があって、そこから奥へと伸びる立ち飲みカウンターがあり、右手の壁際には二人用くらいの小さな立ち飲みテーブルがずらりと並びます。おもしろいのはそのフロアの奥に一段高い、こちらと同じくらいかもしかするとこちらよりも広いフロアがあって、そちらには座り飲みのテーブルが並んでいるところ。

まだどこにでも入れる状況ではありますが、初回のことゆえ遠慮して右側の小さい立ち飲みテーブルのひとつに陣取りながら、店のおにいさんにボール(レモンハイボール、280円)を注文。すぐに用意されたボールは、レモンハイボールといいつつも実はレモンサワーで、ちょっと白っぽく濁っています。しかしそれは想定内のできごと。なにしろこの店に関してはG.Aさんの「至高のはらわた」で予習十分なのです。

焼き物のほうも、「至高のはらわた」のおすすめにしたがってレバ半焼き塩、ガツ醤油、そしてカシラ塩を1本ずつ(各100円)注文したのは言うまでもありません。すぐに出されるレバ半焼き塩。うーむ。大きさもしっかりとしていていいですねぇ。

なにしろツボにはまったのはガツ醤油です。「石松」や「秋元屋」でミノ(牛の胃)の醤油焼きは食べたことがあるし、好みの品なのですが、ガツ(豚の胃)を焼いたのと醤油とがこんなにも合うとは! これはいいなぁ。おかわりしたいくらいですが、他にも食べたいものがあるのでガマンガマン。

カシラ塩は、一番先っぽに脂身がひと切れ付いた、懐かしの「鳥芳」スタイル。「鳥芳」でもこのカシラが好きで、よく食べたよなぁ。

店内はまだ込み合う前の時間帯のようで、背中にもつ焼きの各場所を示した豚の絵がプリントされたそろいのTシャツを来たおにいさんたちが仕込みに精を出しています。奥のおにいさんがスライスしているのはタンチャーシュー(150円)かな。さっそくひと皿いただきます。タンチャーシューはスライスされたタンが一皿に5枚。ややしっとりとした味わいは茹でタンをスライスしたものなのかな。「至高のはらわた」では、これをフランスパンを焼いたものにのせて食べていて、とてもおいしそうなのですが、メニューを端から端まで見返してみてもフランスパンはありません。ある日とない日があるのかなぁ。(←正解は後述。)

ボールも飲み干して、次はやはり「至高のはらわた」で“酎ハイのバリエーションの中でも群を抜いている”と表現されているココア割り(300円)。店内のメニューには「甘党の貴女、お疲れ気味の貴殿に、健康志向のこの一杯。ポリフェノールたっぷり。ココアは名門ドトール・ロイヤルココアを使ってます」と書かれていてホットとアイスを選ぶことができます。この時期、もちろんアイスですね。出てきたのは氷入りのジョッキにたっぷりのココア。添えられているマドラーでクルクルとかき回して、おそるおそるまずひと口。うーむ。ココアなのでたしかに甘いんだけど、その甘さはびっくりするほどではない。このくらいの甘さのカクテルならよくあるよなぁ、って感じ。思ったほど奇抜な飲み物ではありません。

次の料理は皿ナンコツ(150円)。2枚重ねのお皿で熱々の状態で出される皿ナンコツは、もつ煮込みのナンコツ版と言えばわかりやすいでしょうか。よーく煮込まれたナンコツの肉の部分のトロトロ感と、軟骨部分のコリコリ感が同時に味わえる一品です。うーむ。これもフランスパンにのせて食べたいよなぁ。

よし。G.Aさんに聞いてみよう。おもむろに携帯電話を取り出して「フランスパンがないんですけど…」とメールすると、すぐに「だまされたと思って注文してみてください」という返信。意を決して「すみません。フランスパンありますか?」と聞いてみると、「おぉーっ。お客さん、なんでフランスパンがあることを知ってるんですか!」と笑顔で驚いてくれる店のおにいさん。さっそく1本注文しました。

すぐに焼きあがってきたフランスパンに、練りガラシをちょいとつけたナンコツを乗せていただくとうまいのなんの。なんだかもつ焼き屋さんじゃないような境地にはまりこんでしまいます。「ありました(^^)」とメールすると、「ちゃんとフランスパンと言いましたね?」とG.Aさん。あ。しまった。フランスパンじゃなくてフランスパンと言わないといけなかったんですね。

こうなると飲み物も2杯では足らず、おかわりはこれまたメニューにはないけど「至高のはらわた」には載っている牛乳割り(300円)です。またまた店のおにいさんたちに「おぉーっ。なぜ知ってる」と言われつつも牛乳割りにありつくことができました。焼酎の牛乳割りはもはや疑問視する人はいないくらい普通の飲み物になってますよね。この店の牛乳割りはジョッキにたっぷりと、そして味わいもさっぱりとしていておいしいです。

こうやって裏メニューを知っていることを喜んでくれるお店の場合はいいのですが、お店によっては常連でもないのに常連さんたちしか知らないはずの品物をたのんだり、常連さんたち独特の用語を使ったりすると嫌がられることもありますので注意が必要です。

このお店のおにいさんたちはとにかくみなさん明るくて楽しくて、「Tシャツの背中の絵を写真に撮らせてください」とお願いすると、「ひとりでいいですか? 従業員一同で整列しましょうか!?」と言ってくれたり、「インターネットで紹介していただいてるという話は聞いてるんですけど、うちの従業員はだれもそれが見れないんですよ」なんておもしろおかしく話してくれます。

1軒目で餃子を3皿いただいたこともあって、残念ながらもう満腹。塩煮込み(150円)や酢豚(150円)、さらには「至高のはらわた」で紹介されている塩麻婆、チリソース煮込み、デミグラソース煮込み、クリームソース煮込みなどにも引かれてたのになぁ。お腹をすかして何人かでやってこないと一度にいろんなものを食べるのはむずかしそうです。また来なきゃね。

約1時間の立ち飲みタイムは1,480円でした。やぁ、おいしかった。どうもごちそうさま!

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路地入口の案内看板 / 「西口やきとん」 / レモンハイボール

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焼き台 / レバ半生塩 / ガツ醤油とカシラ塩

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タンチャーシュー / 立ち飲みカウンター / ココア割り

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皿ナンコツ / そろいのTシャツ / おフランスパン

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おフランスパンに皿ナンコツを乗せて / 牛乳割り

店情報

《平成18(2006)年9月8日(金)の記録》

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受信: 2008.11.23 10:14

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