今日は普通のソースで … 立ち飲み「福田フライ(ふくだふらい)」(横浜・桜木町)
仕事を終えて野毛の町にやってきたのは午後8時。まずは野毛の入口のところにある「福田フライ」で立ち飲みますか。こんばんは。
「福田フライ」も、向かいの「三陽」も、平日(火曜日)にもかかわらず大勢のお客さんでにぎわっています。「福田フライ」も店の奥のほうでは若い男女6~7人のグループが飲んでおり、手前のほうはメインカウンターや外の立ち飲みテーブルがやわらかく満員の状態。店内右手の壁に作りつけてあるサブカウンターに立とうかと店の中に入っていくと、左手メインカウンターにひとり分程度なら立てる場所があることを発見。さっそくそこに立ってチューハイ(400円)を注文します。
すぐに出されたチューハイをふた口ほど飲んでから、揚げ物を注文するために「すみません」と揚げ台のところにいるおかあさん(女将)に声をかけると、「はい」とこっちを向いたおかあさん、ニコッと笑顔になって「あ。いらっしゃいませ」とうなずいてくれます。覚えていてくれたんですねぇ。うれしいなぁ。私も「こんばんは」と返事を返し、「えーと。アサリと串カツとアジを1本ずつお願いします」と注文します。
店はこのおかあさんと息子さん、そしてもうひとり手伝いの女性がいたり、男性がいたり。今日は若いおにいさんが手伝っています。息子さんは店の奥のほうにいて、主として刺身や煮魚、焼魚などの魚介料理を担当しています。おかあさんは店の表、揚げ台のところにいて揚げ物や漬け物など、昔ながらの「福田フライ」定番のメニューを担当しているのです。
“昔ながらの”と書いたのは、以前はこの店は屋台の串揚げ屋さんだったらしく、私が一番最初に来たときも、その屋台が半分家の中に入ったような感じで営業していたのです。その後(2004年ごろ)、息子さんも手伝うようになって、今のような普通の立ち飲み屋になり鮮魚系のメニューも加わったのでした。そしてこのときに店の表には「フライ屋」と書かれた電灯看板が置かれ、
そろそろ注文の品が揚げあがるのか、揚げ台のおかあさんから「辛いの? ソース?」と確認が入ります。この店のフライの味付けは“辛いの”と“ソース”の2種類(“塩”も含めると3種類)があり、好きなほうを選べるのです。味付けは、揚げ物ができあがってからどちらかの壺にドブンと浸けてしあげるので、どちらの味にするかは揚げ終わるまでに決めればいいわけですね。“ソース”のほうはいわゆるウスターソースですが、“辛いの”のほうはおろしニンニクがたっぷりと入って唐辛子もきいたタレ。平日(明日も仕事)のことゆえ、ものすごいニンニクの匂いが残らないように、今日はソースにしておきましょうね。
アサリ、串カツ、アジはそれぞれ1本が120円。アジは1本といいつつ、串揚げというよりはむしろアジフライそのもの。けっこう大きいので割り箸も添えられます。アサリやカキなど貝の串揚げがあるのも、この店の特徴のひとつ。カキフライがおいしいように、串揚げの貝類もおいしいのです。
そうそう。漬け物もいただかなければ。「ナスの漬け物(200円)をお願いします」。ナスは串揚げ(70円)もあるので、漬け物か揚げ物かを明確にしないといけないのでした。漬け物は揚げ台のすぐ後ろのところでヌカ漬けにされており、注文に応じて1本1本そこから取り出されるのです。ナスの漬け物もちょうどナス1本分がスライスされて発泡スチロール製のお皿で供されます。
チューハイ(400円)をおかわりし、続いていただいた揚げ物はハツと砂ギモ(各120円)。まるで焼き鳥のメニューのようですが、他にもウズラ玉子、レバー、鳥皮(各120円)なども揚げ物メニューにラインナップされています。
ハツや砂ギモは衣を付けずに素揚げにし、できあがりにパラパラっと塩をかけてくれます。もちろんこれらも好みに応じて“辛いの”や“ソース”の味付けにしてもらうことも可能です。ハツは鶏の心臓。丸ごとの心臓が1串に3個刺されていて、熱々をほおばるとプリッとした肉の噛み心地が楽しめます。砂ギモは衣無しの唐揚げで出す店もおおい品なので串揚げにもよく合って、お酒(チューハイ)がすすむ一品です。
約40分の立ち飲みタイムは、チューハイ2杯と串揚げ5本にナスの漬け物で、しめて1,600円でした。
串カツ、アジ、アサリ / ナスの漬物 / ハツ、砂肝
| 固定リンク | 0
コメント