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珍味がたっぷり … 酒蔵「樽一(たるいち)」(新宿)

高尾山ビアマウント」の会から新宿に戻ってきたのは午後8時半。ここから横浜方面へと帰られる人もいるので、二次会はこの界隈で、と向かったのが歌舞伎町の酒場ビル5階にある「樽一」です。店内は入口近くがずらりと並んだテーブル席になっていて、ひとりから少人数(4人くらいまで)で入った場合はここに通されることが多い席。そしてその奥に何部屋かの小上がりの座敷席があって、我われ8人はそのひと部屋に案内されます。ま、言ってみれば個室なんですが、完全に個室というわけでもなくて、入口近くの襖(ふすま)を開けると、そこはとなりのグループの部屋。飲み物や食べ物を持った店員さんが時々行き来したりするのです。

「まずこれを」と食前に猪口(ちょこ)1杯の苦いお茶が出されるのはこの店のお決まり。ウヘって感じの味なのですが、なんだか胃薬のような不思議なお茶なのです。

お通しは小鉢に盛られた貝の酢のもの。プリッとした食感に思わず燗酒(大徳利、780円)をいただくことにしました。なにしろ二次会なので飲み物も生ビールの人あり、焼酎の人ありと各人各様です。

料理のほうもひとり一品ずつ思い思いの品を注文して、みんなで回し食い。

まずは「イカの白子」。これはまた珍しいものですねぇ。どれどれ、さっそく一切れいただいてみると、タラの白子よりもっともっと淡泊なあっさりめの味わいです。こりゃまた燗酒がすすむなぁ。

ある程度飲み食いしたあとは汁もののつまみもまたいいもの。「カニ汁」(630円)は大きなお椀にたっぷりとカニ。そして「クジラ汁」(630円)。この店はいろんな種類の鯨料理も名物で、この鯨汁もそのうちの一品。海藻もたっぷりと入っておいしいのです。中に入っている小ぶりの鯨ベーコンのような肉は、もしかするとコロ(鯨の皮)かな?

「ウルカ」(鮎の内臓の塩辛、840円)は、鮎の卵も入ったスタイルの珍味。うーっ。一口もらったのでは止まらない。燗酒もおかわりです。

お仕事の都合で一次会(ビアガーデン)には参加できず、たった今到着した本日9人目のメンバーは、ビールをもらってたのんだ料理は「あん肝煮」(840円)。普通のアンキモと違って、ダシ汁でちょっと甘い感じの味つけになっています。もう、燗酒に合う料理ばかりでうれしいなぁ。

「谷中生姜の天ぷら」というのもこれまた珍しい。天つゆよりもむしろ塩をちょいとつけていただくのがおいしいですね。

さらに飲み物もおかわりし、お新香を追加注文すると、小女子(こおなご)の佃煮をサービスで出してくれました。いやいや。どちらもいいつまみですねぇ。

約1時間半の滞在は9人で26,010円(ひとりあたり2,890円)でした。いつもの大衆酒場よりはやや高めですが、新宿地域の中で比較的落ち着いて飲める居酒屋の1軒です。

06090201 06090202 06090203
猪口1杯のお茶とお通し / 燗酒(特選酒) / イカの白子

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カニ汁 / ウルカ / クジラ汁

06090207 06090208 06090209
アンキモ煮 / 谷中生姜の天ぷら / お新香

06090210 06090211 06090212
小女子の佃煮 / ふすまの鯨絵 / 部屋上部の短冊メニュー

店情報前回

《平成18(2006)年9月2日(土)の記録》

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