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2006年9月

5本並んだゲソフライ … 居酒屋「万紫味(ましみ)本店」(逗子)

追浜(おっぱま)を後に、京急本線を金沢八景(かなざわはっけい)まで戻り、そこから京急逗子線に乗り換えて三浦半島の付け根を西岸側に横断。着いたのは京急・新逗子駅です。

本日の2軒目は、これまたG.Aさんおすすめのお店、逗子市民ならだれでも知ってるという居酒屋「万紫味」です。新逗子駅のすぐ近く、逗子市役所の真向かいに支店があり、そこからもう少しJR逗子駅側に進んだ右手路地の中に昭和43(1968)年創業という本店があります。今日は本店に入ります。G.Aさん、iiさんに続いて縄のれんをくぐって店内に入ると、店内は左手に自然木のカウンター、正面に何卓かのテーブル席があり、右手奥は座敷席になっています。カウンター席にも、座敷席にも先客がおり、我われ3人はテーブル席のひとつに座り酎ハイ(400円)で乾杯です。

G.Aさんおすすめの料理はゲソフライ(600円)にぎょうざ(600円)。その2品を注文しておいて、店内のメニューをじっくりとながめてみると、刺身は馬、ホタテ、平貝、サーモン、イカ、タコ、アジ、カツオ、マグロなどがならび、その他、白子おろし、明太子おろし、なす焼、ぶつ、〆さば、煮魚(カレイ)、もつ煮込み、さらにはピーマン肉詰フライ、ハンペンフライ、いかフライ、ゲソフライ、あじフライ、コロッケとフライ系も充実しています。カウンターの上部にある短冊には値段が表示されているのですが、その他の場所にずらりと並んだメニューには値段の表示はなし。値段があるところを見ると600円くらいのものが多いので、そのあたりの価格帯が多いんでしょうね。

メニューの中に「じんだ唐揚」という見慣れない品名を発見。「なんなんでしょうね。」「注文してみましょうか」なんて話になり、すぐに注文。カウンター内の厨房からジャージャーと揚げる音が聞こえてきた後、まず一番に出てきたのがこの「じんだ唐揚」でした。

“じんだ”というのは“小あじ”のことなんだそうで、頭もお腹もとらないまま、片栗粉をはたいてさっと油で揚げたもののようです。揚げているうちに内臓は飛び出してしまうのか、お腹のところには大きな穴が開いています。小さい1尾を丸々口にほお張ると、カリッと香ばしい食感のあと、じっくりと噛みしめると小あじの味わいが口の中に広がります。これはいいつまみですねぇ。

ゲソフライも出てきました。ゲソフライはイカの足5本分をまとめてひとつにして揚げたもの。これが1人前に2個、つまり足10本、イカ1尾分が盛られています。まん中あたりの5本の足が筏(いかだ)のように並んだところをウスターソースをちょっとかけていただくと、ゲソのしっかりとした弾力を次々に感じることができてまさに絶品。うーん。G.Aさんがこれを食べるために、わざわざこの店にやってくるのもわかりますねぇ!

「ここは餃子もうまいんですよ!」とG.Aさんが絶賛するその餃子は、軽く全体にパリッとした羽根が付いたタイプ。パリッとした皮の中には肉と野菜のバランスのいい具がたっぷりです。

酎ハイもおかわりし、「もう一品くらいなにかいただきましょうか。カウンターの上に大皿料理もあるんですよ」という声にしたがって、大皿料理を見に行きます。ひじき煮もおいしそうだけど、みがきにしんの照り照りと黒光りする姿にはかなわないなぁ。みがきにしんをください。この甘ーい醤油味が、関東ならではの料理ですねぇ。酎ハイがすすむこと、すすむこと!

これまた1時間の滞在は3人で5,355円(ひとりあたり1,785円)でした。

060912j 060912k 060912l
「万紫味」 / 酎ハイとお通し / じんだ唐揚

060912m 060912n 060912o
ゲソフライ / ゲソフライの断面 / 自然木のカウンター

060912p 060912q 060912r
ぎょうざ / ぎょうざの具 / みがきにしん

店情報

《平成18(2006)年9月12日(火)の記録》

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店情報: 居酒屋「万紫味(ましみ)本店」(逗子)

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  • 店名: 居酒屋「万紫味(ましみ)」本店
  • 電話: 046-871-8300
  • 住所: 249-0006 神奈川県逗子市逗子5-1-12
  • 営業: 17:00-
  • 場所: 京急・新逗子駅の北側(市役所やJR逗子駅に近い側)の出口を出て、JR逗子駅方向に約60m、右手路地の中。JR逗子駅からも200mほど。
  • メモ: 昭和43(1968)年創業の地元で採れた新鮮な魚介を中心に出す居酒屋。ビール大瓶(キリン、アサヒ)580円、清酒(1合)290円、ウーロンハイ500円、レモンサワー400円、ウメサワー400円、酎ハイ400円、梅入りお湯割り500円など。すぐ近く(市役所の向かい)に支店もある。

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マグロの刺身が200円! … 立ち飲み「えびす」(横須賀・追浜)

Gaily Amaha の 未熟な舌 過敏な腸」のG.Aさん、横濱(ハマ)の酒場通・iiさんと追浜(おっぱま)の立ち飲み屋、「えびす」です。

追浜はこれまであまり来たことがなかったのですが、会社の近くの京急・杉田駅からは、各駅停車でなんと13分しかかからない。横須賀市ということで遠いイメージがあったのですが、野毛(JR桜木町、京急・日ノ出町)に出るのとそれほど変わらないんですね。

目指す「えびす」は駅の階段を下りるともう目の前。迷うことなく店に着きます。駅前ビルとはいえ、2階以上にあったり、地下にあったりするとお客さんが集まりにくいこともあるようなのですが、ここ「えびす」は“2階”かつ“立ち飲み”という、普通に考えれば二重苦の状態を“低価格”と“物の良さ”ではねのけているらしいのです。どんなものがいただけるのか、2階への階段を上りつつ期待に胸がふくらみます。

店内は、極端にいえばアルファベットのPの字のようなつくりで、入口側は比較的せまくて、奥に行くと右方向に広がっています。店内全体にわたって周囲に立ち飲みカウンターが作りつけられているほか、フロアの中央あたりに2~4人くらいで囲むのにちょうどいい大きさの立ち飲みテーブルが3つ置かれています。立ち飲みフロア内にいるのはお客さんだけで、火曜日午後7時過ぎの時点で6~7割りの入りなのは、天候が雨模様ということにもよるんでしょうか。

店の人(従業員)は若い男女3人ほどで、Pの字の左側に隣接するオープンキッチン風の厨房の中で、そろいの赤いTシャツを着て働いています。飲み物や食べ物はここで注文してもらってくるのです。

我われ3人も、まず注文カウンターに行ってホッピー(300円)をもらい、食べ物はまずG.Aさんおすすめのマグロカマトロ(300円)を注文したのですが、今日は売り切れとのこと。うーむ。残念。お店の看板商品であるマグロ刺身(200円)をもらうことにしました。

注文カウンターの下はショーケースも兼ねた保冷庫になっているので、その中の品物を確認しつつ平貝(500円)とポテトサラダ(150円)をもらい、それらを持って立ち飲みカウンターに移動しようとしたところで、注文カウンター上の「古漬け50円」という小さいプレートを発見。それもひとつもらうことにしました。

支払いはキャッシュ・オン・オーダーで注文した時点で支払います。先ほど我われが注文した品々は、すでにできあがって保冷されているものばかりだったので、その場で出されましたが、温めたりしないといけないものは注文してお金を払っておくと、できあがったときに呼んでくれるのです。

立ち飲みカウンターでは、ナカ・ソト別々に出されたホッピーを完成させますが、横須賀らしくナカ(焼酎)の量が多い。ジョッキすりきりまで注いでも、ソトが残ってしまいます。「うーむ。さすが横須賀」と言いながらカンパーイ。

カマトロがなかったとはいえ、マグロ刺身もとても200円とは思えない品。壁にも「えびすに来たらまずはマグロの刺身。200円」と大書された紙が張ってあるほどで、赤身が4切れに、中トロが2切れの合計6切れ。そのひと切れずつが大きいのです。なにしろ世界中のマグロが集まると言われる三崎漁港が近いですからねぇ。

ポテトサラダ(150円)は粗めにつぶしたポテトとニンジンというシンプルなもの。古漬け(50円)はキュウリとナスの古漬けを刻んで、少量のゴマを和えたもの。これが50円というのもすごいなぁ。ちなみに普通のお新香も各種ひと皿100円なのです。

平貝(500円)がまたすばらしい。丸々1個分を使って、貝殻の上に大根のツマを敷き、大きな貝柱は6枚にスライスし、横には小さな貝柱を二つに切ったものと、いくつかに切ったヒモ(外套膜)、そして小さいハツ下(開いた太い血管)のようなこれはなに? 「水管じゃないですか?」とiiさん。さっぱりとした味わいはさすがです。

1杯目のホッピーはあっという間に飲み干して、2杯目に突入(ウチ・ソトともおかわり)。

我われが立っているすぐ目の前に「三崎名産まぐろシューマイ6個200円」というメニューがあり、「えーっ、6個で200円だって! これは注文しなきゃいかんでしょう!!」と注文する。そのまぐろシューマイ(200円)は注文後しばらく待っていると、熱々の状態で出てきます。ハフハフとほお張るといかにもマグロらしい味がするのは、たっぷりとマグロの肉が使われているに違いありません。

さらに数ある100円メニューの中からイカの塩辛をもらいます。100円メニューが多いというのもうれしいですねぇ。ちなみに他には枝豆、冷やっこ、納豆、おしんこ各種、白菜漬、キムチ、しらすおろし、厚焼き玉子、めかぶ等々が100円です。これらをはじめ、ほとんどメニューは300円以内。先ほどいただいた平貝(500円)は、飛び抜けて高い部類に入ります。

鮪すじやわらか煮(200円)は「コラーゲンたっぷり」とうたわれた品で、G.Aさんのおすすめのひとつ。ほどよい弾力感が残ったマグロのすじがたっぷりと盛られています。「先日来たときはこの倍は盛られてたなぁ」とG.Aさん。前回は土曜日の昼間にやってきて、ずらりと居並ぶ店員さんに対してお客はG.Aさんただひとりだったのだそうです。

鮪すじ煮込みは、塩味がけっこうよく効いた煮込み。「こうするときっとおいしいよ」とiiさんが刺身のツマとして残っていたワカメを入れると、本当によく合ってびっくり。さすがその場で創作料理のiiさんですね。

ちょうど1時間の滞在は3人で3,200円(ひとりあたり1,070円ほど)でした。期待どおり安くておいしかったです。

060912a 060912b 060912c
氷なしホッピー / まぐろ刺身 / ポテトサラダ

060912d 060912e 060912f
古漬け / 平貝 / ホッピーおかわり

060912g 060912h 060912i
まぐろシューマイ / イカの塩辛 / 鮪すじやわらか煮

店情報

《平成18(2006)年9月12日(火)の記録》

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店情報: 立ち飲み「えびす」(横須賀・追浜)

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  • 店名: 一銭酒場「えびす」
  • 電話: 046-865-6680
  • 住所: 237-0064 神奈川県横須賀市追浜町3-8-15
  • 営業: 14:00-22:00、日休
  • 場所: 京急・追浜(おっぱま)駅をバス通り側に降りて、目の前の信号交差点(追浜駅前)を渡り、大通りをちょっと(本当にちょっと)進んだ右手2階。
  • メモ: 新鮮まぐろさしみが200円の他、ほとんどのつまみが100~300円ほどの立ち飲み屋。100円メニューは枝豆、冷やっこ、塩辛、納豆、おしんこ各種、白菜漬、キムチ、しらすおろし、厚焼き玉子、めかぶなど。古漬けはなんと50円。サッポロ大びん400円、生ビール400円、清酒250円、ホッピーやサワー各種が300円など。

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ガツ醤油や三種食べ比べや … やきとん「秋元屋(あきもとや)」(野方)

金曜日に「西口やきとん」で食べたガツ醤油の味わいに魅せられて、日曜日の今日は「よじあき」(=開店時刻の午後4時に「秋元屋」)です。もともとガツはあるし、牛ミノの醤油焼きもある「秋元屋」なので、きっとガツ醤油もできるに違いないと思って出かけたのでした。

「よじあき」をねらっていたものの、自宅を出るのがちょっと遅れて店に着いたのは午後4時半。この30分は実に大きくて、店内カウンター席は満席みたいだし、表のテーブル席もすでに1~2席を残すのみ。日曜日に開いているもつ焼き屋さんがあまりないとは言え、「秋元屋」もなんだかますます人気が高くなってきてえらいことになってますねぇ。

「そこの一番奥が空いてますからどうぞ」というたっつんさん(=店を手伝っている男性)の声にしたがって、入口側のカウンターの左奥に進むと、一番端っこがかろうじてひとり分空いています。あぁよかった、と腰をおろしつつ、目の前のよっちゃん(=店を手伝っている女性)に氷なしのホッピー(380円)とセンマイ刺し(280円)を注文します。

いつもお客さんがいっぱいの「秋元屋」ながら、焼き台の幅は焼き手の目が行き届く大きさじゃないといけないので、大きく広げることはできません。したがって、焼き台はつねにもつ焼きでいっぱいで、さらにその横には順番待ちの焼き物の行列までできるくらい。そこで、1品目のつまみとしてはセンマイ刺し、レバ刺しなどの刺身類や、煮込み、ポテトサラダ、キャベツみそ、お新香などの焼き台を使わないですぐに出てくる品物を選んで、それをいただきながら焼き台の空きを待つことが多いのでした。特に開店直後は、みんながいっせいにもつ焼きを注文するので、しばらくは焼き台がいっぱいの状態が途切れないんですよね。

ところが、今日は開店時刻に30分遅刻したのがよかったのか、ちょうど焼き台に空きが出はじめてきた様子。さっそくちょうど目の前に来たたっつんさんに「ガツを醤油味で焼いてもらえますか?」と確認してみたところ、「大丈夫ですよ。最近はガツは醤油味のほうがデフォルトになってるくらいです」とのこと。なんと、そうでしたか。これは全然知りませんでした。「じゃ、ガツ醤油(もつ焼きは1本100円)を2本お願いします」。

そういえば先日にっきーさんやふじもとさんと“よじかわ”したときも、ふじもとさんがジャガバターのバターの代わりに醤油を使ったスペシャルメニュー、“ジャガ醤油”を注文したりしてました。日々新しいメニューが生まれているって感じですね。(表のメニューには載ってないものが多いようですが…。)

なにしろここ「秋元屋」は、店主の秋元さんが大の酒場好き、もつ焼き好きなので、よそでおいしいものを見つけたりするとすぐに取り入れていくし、お客の遊び心にも楽しそうに付き合ってくれたりするのです。少し前にシロ、ヒラ、テッポウを1本ずつみそ焼きでいただいたときも、「ブラインドテストですね!」と喜びながら出してくれたのでした。シロ、ヒラ、テッポウは、同じ豚の腸から部位だけを変えてとるもつ焼き。前者ほどしっかりとした弾力感に富み、逆に後者ほど脂肪のトロリ感が強くて、三者三様の良さがあるのです。沼袋の「ホルモン」で、同様の三種食べ比べをした直後だったので、「ホルモン」のタレ焼きと、「秋元屋」のみそ焼きの違いもよくわかってそれは楽しい食べくらべになったのでした。

期待通りのおいしさのガツ醤油のあとはトマト割り(380円)をもらい、レバのちょい焼きとカシラ、タンシタをそれぞれ塩焼き(各1本100円)を食べて終了。約1時間の滞在は1,640円でした。どうもごちそうさま!

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氷なしホッピー / センマイ刺し / ガツ醤油2本

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ジャガ醤油 / シロ、ヒラ、テッポウ / 参考:「ホルモン」のもの

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トマト割り / レバちょい焼き / タンシタ塩、カシラ塩

店情報前回

《平成18(2006)年9月10日(日)の記録》

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うまいは安いは … 立ち飲み「西口やきとん(にしぐちやきとん)」(浅草橋)

亀戸(かめいど)を出て総武線で二駅。浅草橋(あさくさばし)です。この駅の西口側にあるのが、今回一番行ってみたかったお店、「西口やきとん」です。

店内は入口左手に焼き台があって、そこから奥へと伸びる立ち飲みカウンターがあり、右手の壁際には二人用くらいの小さな立ち飲みテーブルがずらりと並びます。おもしろいのはそのフロアの奥に一段高い、こちらと同じくらいかもしかするとこちらよりも広いフロアがあって、そちらには座り飲みのテーブルが並んでいるところ。

まだどこにでも入れる状況ではありますが、初回のことゆえ遠慮して右側の小さい立ち飲みテーブルのひとつに陣取りながら、店のおにいさんにボール(レモンハイボール、280円)を注文。すぐに用意されたボールは、レモンハイボールといいつつも実はレモンサワーで、ちょっと白っぽく濁っています。しかしそれは想定内のできごと。なにしろこの店に関してはG.Aさんの「至高のはらわた」で予習十分なのです。

焼き物のほうも、「至高のはらわた」のおすすめにしたがってレバ半焼き塩、ガツ醤油、そしてカシラ塩を1本ずつ(各100円)注文したのは言うまでもありません。すぐに出されるレバ半焼き塩。うーむ。大きさもしっかりとしていていいですねぇ。

なにしろツボにはまったのはガツ醤油です。「石松」や「秋元屋」でミノ(牛の胃)の醤油焼きは食べたことがあるし、好みの品なのですが、ガツ(豚の胃)を焼いたのと醤油とがこんなにも合うとは! これはいいなぁ。おかわりしたいくらいですが、他にも食べたいものがあるのでガマンガマン。

カシラ塩は、一番先っぽに脂身がひと切れ付いた、懐かしの「鳥芳」スタイル。「鳥芳」でもこのカシラが好きで、よく食べたよなぁ。

店内はまだ込み合う前の時間帯のようで、背中にもつ焼きの各場所を示した豚の絵がプリントされたそろいのTシャツを来たおにいさんたちが仕込みに精を出しています。奥のおにいさんがスライスしているのはタンチャーシュー(150円)かな。さっそくひと皿いただきます。タンチャーシューはスライスされたタンが一皿に5枚。ややしっとりとした味わいは茹でタンをスライスしたものなのかな。「至高のはらわた」では、これをフランスパンを焼いたものにのせて食べていて、とてもおいしそうなのですが、メニューを端から端まで見返してみてもフランスパンはありません。ある日とない日があるのかなぁ。(←正解は後述。)

ボールも飲み干して、次はやはり「至高のはらわた」で“酎ハイのバリエーションの中でも群を抜いている”と表現されているココア割り(300円)。店内のメニューには「甘党の貴女、お疲れ気味の貴殿に、健康志向のこの一杯。ポリフェノールたっぷり。ココアは名門ドトール・ロイヤルココアを使ってます」と書かれていてホットとアイスを選ぶことができます。この時期、もちろんアイスですね。出てきたのは氷入りのジョッキにたっぷりのココア。添えられているマドラーでクルクルとかき回して、おそるおそるまずひと口。うーむ。ココアなのでたしかに甘いんだけど、その甘さはびっくりするほどではない。このくらいの甘さのカクテルならよくあるよなぁ、って感じ。思ったほど奇抜な飲み物ではありません。

次の料理は皿ナンコツ(150円)。2枚重ねのお皿で熱々の状態で出される皿ナンコツは、もつ煮込みのナンコツ版と言えばわかりやすいでしょうか。よーく煮込まれたナンコツの肉の部分のトロトロ感と、軟骨部分のコリコリ感が同時に味わえる一品です。うーむ。これもフランスパンにのせて食べたいよなぁ。

よし。G.Aさんに聞いてみよう。おもむろに携帯電話を取り出して「フランスパンがないんですけど…」とメールすると、すぐに「だまされたと思って注文してみてください」という返信。意を決して「すみません。フランスパンありますか?」と聞いてみると、「おぉーっ。お客さん、なんでフランスパンがあることを知ってるんですか!」と笑顔で驚いてくれる店のおにいさん。さっそく1本注文しました。

すぐに焼きあがってきたフランスパンに、練りガラシをちょいとつけたナンコツを乗せていただくとうまいのなんの。なんだかもつ焼き屋さんじゃないような境地にはまりこんでしまいます。「ありました(^^)」とメールすると、「ちゃんとフランスパンと言いましたね?」とG.Aさん。あ。しまった。フランスパンじゃなくてフランスパンと言わないといけなかったんですね。

こうなると飲み物も2杯では足らず、おかわりはこれまたメニューにはないけど「至高のはらわた」には載っている牛乳割り(300円)です。またまた店のおにいさんたちに「おぉーっ。なぜ知ってる」と言われつつも牛乳割りにありつくことができました。焼酎の牛乳割りはもはや疑問視する人はいないくらい普通の飲み物になってますよね。この店の牛乳割りはジョッキにたっぷりと、そして味わいもさっぱりとしていておいしいです。

こうやって裏メニューを知っていることを喜んでくれるお店の場合はいいのですが、お店によっては常連でもないのに常連さんたちしか知らないはずの品物をたのんだり、常連さんたち独特の用語を使ったりすると嫌がられることもありますので注意が必要です。

このお店のおにいさんたちはとにかくみなさん明るくて楽しくて、「Tシャツの背中の絵を写真に撮らせてください」とお願いすると、「ひとりでいいですか? 従業員一同で整列しましょうか!?」と言ってくれたり、「インターネットで紹介していただいてるという話は聞いてるんですけど、うちの従業員はだれもそれが見れないんですよ」なんておもしろおかしく話してくれます。

1軒目で餃子を3皿いただいたこともあって、残念ながらもう満腹。塩煮込み(150円)や酢豚(150円)、さらには「至高のはらわた」で紹介されている塩麻婆、チリソース煮込み、デミグラソース煮込み、クリームソース煮込みなどにも引かれてたのになぁ。お腹をすかして何人かでやってこないと一度にいろんなものを食べるのはむずかしそうです。また来なきゃね。

約1時間の立ち飲みタイムは1,480円でした。やぁ、おいしかった。どうもごちそうさま!

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路地入口の案内看板 / 「西口やきとん」 / レモンハイボール

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焼き台 / レバ半生塩 / ガツ醤油とカシラ塩

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タンチャーシュー / 立ち飲みカウンター / ココア割り

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皿ナンコツ / そろいのTシャツ / おフランスパン

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おフランスパンに皿ナンコツを乗せて / 牛乳割り

店情報

《平成18(2006)年9月8日(金)の記録》

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店情報: 立ち飲み「西口やきとん(にしぐちやきとん)」(浅草橋)

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  • 店名: 西口やきとん(にしぐちやきとん)
  • 電話: 03-3864-4869
  • 住所: 111-0053 東京都台東区浅草橋4-10-2
  • 営業: 17:00-23:00(土は -21:00)、日祝休
  • 場所: JR浅草橋駅西口を左(北側)に出て左折し、総武線のガードに沿って秋葉原方面に歩き次の信号交差点(駅西口)を道路の向こう側に渡って右折。次の角のところに「西口やきとん」と書かれた案内看板があるので、その路地を左折した先、右手。駅からは100m(徒歩2分)ほど。
  • メモ: 昭和48(1973)年創業。平成18(2006)年10月に、本店向かい側に新店舗「西口やきとん広場」もオープンし、収客数が増えた。公式サイトあり。
    〔串焼き(1本100円)〕レバ、シロ、カシラ、ナンコツ、ガツ、タン、ハツ、鶏、ねぎ間、つくね、豚バラ、赤獅子(ハツとししとう)、白獅子(カシラとししとう)、ウィンナー、砂肝、さつま揚げ、厚揚げ葱間、きつね(油揚げとししとう)、ナス、うずら、玉ねぎ、ねぎ、今日のきのこ、フランスパン。〔刺身(1本100円)〕レバ刺し(10月~5月中旬)。〔小皿料理(1皿150円)〕日替わり小皿、塩煮込み、タンチャーシュー、皿ナンコツ、マカロニサラダなど。〔漬物(100円)〕きゅうり、らっきょう、もやしナムル、たくわん(1本50円)。
    〔ビール〕生ビール300、瓶ビール(大)500、黒ビール(小)300。〔日本酒〕酒(燗・冷)250、どぶろく300、八海山(冷)500、酒ポット(燗・冷)(小)1500・(大)3000。〔梅酒〕梅酒(水割り・お湯割・ロック・炭酸割り)400。〔ワイン〕カチワリワイン(赤・白)400。〔サワー〕レモンハイボール280、ウーロンハイ280、ホイスボール280、焼酎甲類(水割り・お湯割・ロック・炭酸割り(レモン・梅干))280、トマトハイ300、緑茶割り300、苦茶割り300、シークアーサーハイ300、カルピスハイ300、グレープフルーツサワー300、ココア割り400。〔焼酎〕芋焼酎「黒伊佐錦」(水割り・お湯割・ロック)400。(2009年1月調べ)

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メニューは餃子のみ! … 餃子「亀戸餃子(かめいどぎょうざ)」(亀戸)

金曜日の夕方、総武線沿線での仕事が終わり、まずは亀戸(かめいど)に向かいます。今日のスタートは事前の綿密な計画(笑)にのっとって「亀戸餃子」からです。昨年末の恵み屋オフ会のときに、ももパパさんにご紹介いただいて以来、この界隈に来れる機会をうかがっていたのがやっとかなったのでした。

この店は午後6時半までの営業と、もともと閉店時刻が早いうえに「売切れ次第終了」ということだったので、まずはここを1番目にと計画した次第です。

駅の改札を出て、駅前ロータリーの右ふちに沿ってまっすぐに進むと、突き当たりに「亀戸ぎょうざ」と書かれた縦看板。その矢印に従って右に曲がると、すぐ左側の路地の入口に、また「亀戸ぎょうざ」の看板。これははじめてきた人でもわかりやすくていいですね。その路地を入った先、右手に目当ての「亀戸餃子」はありました。

私の前を歩いていた、大きな買い物袋を下げたおばちゃんもフッと吸い込まれるように店内へ。私もそのおばちゃんに続いて、白地に赤く「ぎょうざ」と染め抜かれた大きなのれんをくぐって店内へと入ります。

店内は正面から左手にかけて2列平行カウンター(片側10人ずつくらい)が店の奥へと続き、その一番手前側で餃子が焼かれています。入口右手には小上がり席があり4人卓が4つ並んでいて、先客は先に入ったおばちゃんも含めて10名ほど(そのうち若い男女ふたり連れは小上がり席)と、比較的ゆったり気味。

「いらっしゃいませ。おひとりさま、左のまん中のほうにどうぞ」と、かなり具体的な指示を出してくれる店のおばちゃんの案内にしたがって、平行カウンターの左側中央部に腰をおろすと、すぐに「お飲み物は?」と聞いてくれます。「ビールを小瓶で」。これも当初の計画どおり。

この店は餃子は「ひとり2人前から」ということで、何も注文しなくても餃子は勝手に出てくるらしいのです。

すぐにビール(アサヒスーパードライ小瓶、350円)と辛子が添えられた小皿が用意され、その小皿にカウンター上に置かれた醤油、酢、ラー油などを準備する間もないくらいのタイミングで最初の1人前の餃子(5個一皿で250円)が出てきました。

どーれどれ。できたて熱々の1個をパクリとほお張ると、やや小ぶりで野菜たっぷりの餃子はあっという間にお腹の中へ。アチチアチチと食べ終わるとすぐに出される2皿目。なんとここまで5分とかかりません。餃子の皿は前のお皿の上に重ねてくれます。

最近は羽根のついたパリパリの餃子もよく見かけますが、ここの餃子はふんわりと皮も具もやわらかく、具は野菜(キャベツや玉ネギ)が多くて、それに豚肉がちょっと混ざってるタイプ。ニンニクっぽい感じはそれほどありません。とにかくスイスイと食べられるので、気がつくとなくなってしまうという状態なので、2皿目は気をつけて、むしろビールを飲むのを主体に、ときどき餃子をつまむことを心掛けて。

カウンターの向かい側に座っているおじさんふたり連れは、2枚目の餃子を2~3個ずつ残して、もっぱら飲んでしゃべっての居酒屋状態。私の前に入ったおばちゃんはといえば、入口から見ると右側カウンターの一番奥のほうに座ってビールの大瓶(500円)を飲みながら2枚目の餃子を食べているところ。先ほど入口側に入ってきたOL風のおねえさんもビールの大瓶をもらって餃子を食べている。そうかと思うと、最初から小上がり席にいたカップルは未成年なのか、それともお酒を飲まない人たちなのか水を飲みながら餃子の皿を重ねていっています。

ちなみに飲み物(酒類)がいらない人は、「いりません」あるいは「お水をください」といえば、グラスと水差しを出してくれます。というか、あらかじめそこここに出てる水差しを近くに寄せてくれるのです。

ただし、ごはん類はなくて、メニューはあくまでも餃子、それも焼き餃子の1人前250円という一品だけです。これはまた潔いですよねぇ。

ま、餃子は皮に炭水化物や糖類が、そして具の肉にたんぱく質が、同じく具の野菜にビタミン類や食物繊維などが含まれている「完全栄養食」のひとつなので、本来はごはんがなくてもいいはずなんですが、日本人としてはどうしてもごはんや酒類がほしくなってしまいますよね。

小瓶のビールを飲み干したところで、これまた当初の計画どおりの展開で老酒(ラオチュウ、150円)をいただきます。小さいグラスに表面張力いっぱいまで注がれる老酒。それとは別にグラスが出され、冷たい水をチェイサーとして入れてくれます。

なにしろ1軒目で満腹になってしまっては2軒目以降に差し支えるので、1軒目の「亀戸餃子」では、餃子をひとり分の最少数である2皿だけ食べて次に向かおうと決めているのです。「ビールの大瓶(500円)に餃子(250円)が2枚でちょうど千円だな」なんて考えながらネットの情報を眺めていると、この店には中国酒の種類が多いことに気がついたのです。今いただいている老酒のほかに、高染酒(250円)、五加皮酒(200円)、白乾(150円)、杏露酒(150円)などがあるらしい。これはそれも飲んでみなきゃということで、綿密な計画の最終案では「餃子2枚と小瓶のビール(350円)に老酒(150円)でジャスト千円」となったのでした。

ゆっくりゆっくり食べてても2皿目も残り2個ほどになってきました。平行カウンターの中を行き来する店のおばちゃんが「次出しますか?」と聞いてくれます。ここでの返事は「もういいです」とことわるか「お願いします」とたのむかのいずれか。うーん。どうしようかなぁ。事前の綿密な計画では「もういいです」と答えないといけないんだけど、食べはじめてみるとやっぱりもうちょっと食べたいしなぁ。しかもまだ入店して15分くらいしかたってないし! 「次、ください!」 あーあ、計画からはずれちゃった。

お皿に最後の1個が残っている状態で3皿目の餃子ができあがってきました。なにしろ餃子は入口にある二つの丸い鉄鍋で連続的に焼かれているので、ほとんど待つことなく出てくるのです。店のおばちゃんは2皿目の残り1個もコロンと新しいお皿に移して、お皿を積み重ねてくれます。薄めの皮がプリプリとつややかなのがいいですね。

老酒もおかわりです。老酒などの中国酒は、カウンター奥の壁の飾り棚のようなところにずらりと並べられており、注文するとその中から老酒の茶色い陶器の瓶を持ってきて注いでくれるのです。

そんなわけで結局30分の滞在で餃子3枚と、小瓶のビールに老酒2杯で、今日は1,400円でした。どうもごちそうさま!

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「亀戸餃子」 / ビールの小瓶 / 1皿目

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2皿目 / 具は野菜中心 / 老酒1杯目

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3皿目 / つややかなな皮 / 老酒2杯目

店情報

《平成18(2006)年9月8日(金)の記録》

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店情報: 餃子「亀戸餃子(かめいどぎょうざ)」(亀戸)

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  • 店名: 亀戸餃子(かめいどぎょうざ)
  • 電話: 03-3681-8854
  • 住所: 136-0071 東京都江東区亀戸5-3-3
  • 営業: 11:00-18:30(売り切れ終了)、無休
  • 場所: JR総武線亀戸駅の改札を出て、そのまま道成りに駅前ロータリーの右ふちに沿ってまっすぐに進むと、突き当たりに「亀戸ぎょうざ」と書かれた縦看板。その看板の矢印に従って右に曲がると、すぐ左側の路地の入口に、また「亀戸ぎょうざ」の看板あり。左に折れてその路地を入った先、右手。駅からは1分かかるかどうか。
  • メモ: 昭和29(1954)年創業の餃子専門店。餃子(5個1皿、250円)はひとり二皿から。ビール大瓶(500円)、小瓶(350円)、日本酒(250円)。以下、中国酒はすべて小グラスで供されて老酒(150円)、高染酒(250円)、白乾(150円)、五加皮酒(200円)、杏露酒(150円)など。ソフトドリンク各種(150円)。

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珍味がたっぷり … 酒蔵「樽一(たるいち)」(新宿)

高尾山ビアマウント」の会から新宿に戻ってきたのは午後8時半。ここから横浜方面へと帰られる人もいるので、二次会はこの界隈で、と向かったのが歌舞伎町の酒場ビル5階にある「樽一」です。店内は入口近くがずらりと並んだテーブル席になっていて、ひとりから少人数(4人くらいまで)で入った場合はここに通されることが多い席。そしてその奥に何部屋かの小上がりの座敷席があって、我われ8人はそのひと部屋に案内されます。ま、言ってみれば個室なんですが、完全に個室というわけでもなくて、入口近くの襖(ふすま)を開けると、そこはとなりのグループの部屋。飲み物や食べ物を持った店員さんが時々行き来したりするのです。

「まずこれを」と食前に猪口(ちょこ)1杯の苦いお茶が出されるのはこの店のお決まり。ウヘって感じの味なのですが、なんだか胃薬のような不思議なお茶なのです。

お通しは小鉢に盛られた貝の酢のもの。プリッとした食感に思わず燗酒(大徳利、780円)をいただくことにしました。なにしろ二次会なので飲み物も生ビールの人あり、焼酎の人ありと各人各様です。

料理のほうもひとり一品ずつ思い思いの品を注文して、みんなで回し食い。

まずは「イカの白子」。これはまた珍しいものですねぇ。どれどれ、さっそく一切れいただいてみると、タラの白子よりもっともっと淡泊なあっさりめの味わいです。こりゃまた燗酒がすすむなぁ。

ある程度飲み食いしたあとは汁もののつまみもまたいいもの。「カニ汁」(630円)は大きなお椀にたっぷりとカニ。そして「クジラ汁」(630円)。この店はいろんな種類の鯨料理も名物で、この鯨汁もそのうちの一品。海藻もたっぷりと入っておいしいのです。中に入っている小ぶりの鯨ベーコンのような肉は、もしかするとコロ(鯨の皮)かな?

「ウルカ」(鮎の内臓の塩辛、840円)は、鮎の卵も入ったスタイルの珍味。うーっ。一口もらったのでは止まらない。燗酒もおかわりです。

お仕事の都合で一次会(ビアガーデン)には参加できず、たった今到着した本日9人目のメンバーは、ビールをもらってたのんだ料理は「あん肝煮」(840円)。普通のアンキモと違って、ダシ汁でちょっと甘い感じの味つけになっています。もう、燗酒に合う料理ばかりでうれしいなぁ。

「谷中生姜の天ぷら」というのもこれまた珍しい。天つゆよりもむしろ塩をちょいとつけていただくのがおいしいですね。

さらに飲み物もおかわりし、お新香を追加注文すると、小女子(こおなご)の佃煮をサービスで出してくれました。いやいや。どちらもいいつまみですねぇ。

約1時間半の滞在は9人で26,010円(ひとりあたり2,890円)でした。いつもの大衆酒場よりはやや高めですが、新宿地域の中で比較的落ち着いて飲める居酒屋の1軒です。

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猪口1杯のお茶とお通し / 燗酒(特選酒) / イカの白子

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カニ汁 / ウルカ / クジラ汁

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アンキモ煮 / 谷中生姜の天ぷら / お新香

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小女子の佃煮 / ふすまの鯨絵 / 部屋上部の短冊メニュー

店情報前回

《平成18(2006)年9月2日(土)の記録》

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店情報: 酒蔵「樽一(たるいち)」(新宿)

  • 店名: 酒蔵「樽一」(たるいち)
  • 電話: 03-3208-9772~3
  • 住所: 160-0021 東京都新宿区歌舞伎町1-17-12 第1浅川ビル5F
  • 営業: 17:00-23:00(22:00LO)、日祝休
  • 場所: 靖国通りからドンキホーテの角をコマ劇場方面へ入り左側のビル5階。新宿駅から徒歩5分程度。西武新宿線西武新宿駅からは徒歩3分ほど。
  • メモ: 酒は宮城の銘酒「浦霞」が全種類揃っているほか、各地の地酒が1合600~2,000円。肴のメニューは約300種。鯨料理も赤身刺、ベーコン、舌、本皮、鯨鍋、鯨竜田揚げ等、全36品で600~3,000円。公式サイトあり。
  • HTML版(2003年以前): (03.03.08)(02.04.20)(00.10.19)(00.10.17)(00.10.11)(00.10.09)(95.12.31)

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東京で一番高い!? … ビアガーデン「高尾山ビアマウント(たかおさんびあまうんと)」(高尾山)

西武線沿線の飲み仲間・黒ブタさんから「東京で一番高いビアガーデンに行きませんか?」とお誘いいただいてやってきたのは高尾山です。目的のお店、「高尾山ビアマウント」は高尾山の上、海抜500メートル地点にあるという。文字どおり「東京で一番高い場所にあるビアガーデン」なんですね!

集まったのは男性5人に女性3人の計8人。このビアガーデンは男性は3,150円で、女性は2,850円で2時間飲み放題、食べ放題なのです。

日本一急勾配というケーブルカーで高尾山に登った場合は目の前が「高尾山ビアマウント」の入口で上へとあがる長い階段になっています。午後3時からオープンしているのだそうで、午後4時の現在、すでに階段には長蛇の列。我われもその後ろに並んで順番を待ちます。この時点では行列はすべてチケットの購入待ちの行列で、空席がないわけではありませんのでそれほど待つ間もなくチケット売り場に到着。ここでチケットを購入した時点から2時間制がスタートするのです。

一番人気があるのはメインの建物内のよう。2階建て(一番下のトイレなどのフロアも入れると3階建て)になっていて、1階はエアコン付きガラス張り、2階は天井だけがついたオープンエアで、この時間、すでに先客たちで満員状態です。その建物の周りは広場になっていて、そこにテーブルがずらりと並べられてビアガーデンになっています。我われもその広場のビアガーデンに8人分の空きスペースを見つけて着席。チケットを持って生ビールと料理をもらいにいきます。チケットの端っこにジョッキの引換券と、料理用のお皿の引換券が付いていて、ジョッキとお皿をもらうとそれぞれの引換券のところにパチンと穴を明けてくれるのです。

生ビールはガーデン内の何個所かに設置されたサーバーのところにジョッキを持っていくと注いでもらえます。みんな自分の好みの応じてアサヒのサーバーの前に行ったり、キリンの前に並んだり。普通の生ビールのほかに黒生ビールや、それらを混ぜたハーフ&ハーフもできるほか、銘柄ではハートランドやハイネケンのサーバーもあってバラエティ豊か。最近のビアガーデンはいずこもそうですが日本酒、焼酎、チューハイ、サワー類やワインなどもおいています。

きわめつきは料理。バイキングのビアガーデンでよく見かけるバットやすごい大皿ではなくて、普通の居酒屋で出るくらいの小さめの大皿で出される料理は、その皿の数が多いのと、料理が出てくる場所がうまく分散されて副数個所あるのとで、満席状態でもあまりストレスを感じずにとってくることができます。しかもその小さめの大皿の回転がよくて、なくなるごとに次々と新しいお皿、新しい料理が出てくる。だから食べ放題なのに料理があったかいのです。

黒ブタさん・金魚屋さん夫妻が「ぜひみんなでここへ!」とみんなを誘ってくれた大きな要素のひとつがこの「料理の品数が多くて、しかもあったかい状態で食べられる」という点にあったのだそうです。おふたりは3年ほど前からこのビアガーデンの大ファンになり、これまでに何度も来られているのだそうです。

おすすめ要素の大きなもう1点は景色です。なにしろ高尾山の上ですからねぇ。眼下には多摩地区の町並みが一望でき、反対側をみると奥多摩の山並みが緑から青へと晩夏らしい美しい色合いのグラデーションで連なっていて、今やまさに夕暮れがせまろうとしているのです。9月に入って日が落ちるのも早くなってきた。見る見るうちにあたりは素晴らしい色彩の変化を見せながら夜景へと変わっていきます。うーん。こんな雄大な光景の中で、人間なんて小さいのぉ。そんな小さい存在の自分なのに、グビグビといただく生ビールのうまいことよ。えーい、ハートランド、おかわりじゃ!

滞在時間は規定の2時間を過ぎていますが案ずることはありません。帰りにチケットを出すとその時点で超過料金を清算してくれるのです。超過分の料金は男性も女性も30分あたり500円。我われが入った直後に園内は満席になり、それ以降、この時間(午後6時半過ぎ)になっても、場内はまだまだ満席が継続しているどころか、入口の階段には空席待ちの行列もできている状況。したがって、食べ放題のメニューもまだまだ今が盛りとばかりに新しい料理が出続けているのです。

ビアガーデンを出たのは午後7時。1時間の延長で、超過料金は千円でした。うーっ。すっかり飲み過ぎ、食べ過ぎです。

実は山に登るときは、私も含めて全員ケーブルカーではなく深い谷底まで見えるスリリングなリフトでやってきたのですが、そのリフトは酔っ払いは飲ることができない上に、夕方早い時間には運転を終えているのです。したがって、帰りは自動的に全員ケーブルカー。動きはじめるなり急角度のトンネルをくぐっていきます。

ケーブルカーは井戸の釣瓶(つるべ)と同じ原理で、上りのケーブルカーと下りのケーブルカーが1本のロープでつながれていて、互いに重力を打ち消しあうように上り下りするのです。したがってこの電車にも運転手さんはいるものの、電車の運行にかかわる装置は「緊急停止ボタン」しかありません。運転手さんはそのボタンに手を乗せつつ、もう一方の手ではマイクを握って車内放送などをしてくれながら下っていくのでした。

今年の夏を締めくくるのにふさわしい夢のような山上ビアガーデンから、地上界に復帰し京王線で新宿へと向かう一行でした。あ。京王電車を利用して高尾山に行く場合、ケーブルカー(リフトも可)までセットになった往復割引券で行くと安いそうです。今日は8人中4人のメンバーがそれに気づいて往復割引券で来ていたのでした。

しかしこの「高尾山ビアマウント」、今年は9月18日(月曜祝日)までの営業。この書き込みは間に合うかな^^;。

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リフト / ビアマウント入口 / 「高尾山ビアマウント」

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多摩地区の風景 / ムール貝、ソーセージなど / サンマ焼魚、揚げワンタンなど

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ちぢみ、シューマイなど / ガーデンの様子 / 焼そば、焼肉、餃子

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おにぎり、麻婆豆腐、ナス油焼き / 冷奴とイカの燻製 / ずらりと並んだ料理

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料理は店内の数箇所に / ガーデンの様子 / 多摩地区の夜景

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高尾山往復割引乗車券 / ケーブルカーは急勾配 / ケーブルカー

店情報 (関連記事:「黒ブタ.jp」)

《平成18(2006)年9月2日(土)の記録》

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店情報: ビアガーデン「高尾山ビアマウント(たかおさんびあまうんと)」(高尾山)

  • 店名: ビアガーデン「高尾山ビアマウント」(たかおさんびあまうんと)
  • 電話: 042-665-9943
  • 住所: 193-0844 東京都八王子市高尾町2205 高尾山海抜500m地点
  • 営業: 夏季のみ営業(2006年は6月1日(木)から9月18日(月祝)まで)
    16:00-21:30(7~9月の土日祝は15:00オープン)、期間中無休
  • 場所: 京王線高尾山口駅よりケーブルカーに乗車し、終点「高尾山」下車、目の前。リフトで来た場合はケーブルカーの駅まで歩くこと。
  • メモ: 2時間制バイキング。男性3,150円、女性2,850円、小学生1,500円、幼児500円。延長は30分ごとに500円。バイキングなのに料理の質は比較的よくて、生ビールもキリン、アサヒ、ハートランド、ハイネケン等が選べる。もちろん眺めもいい。高尾山公式サイトおよび運営会社のサイトあり。

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夏野菜をおでんで … おでん「花泉(はないずみ)」(阿佐ヶ谷)

横浜での仕事を終えて阿佐ヶ谷駅に着いたのは午後8時。今日は、先日「秋元屋」にうかがったときに店主にすすめられた駅近くのおでん屋、「花泉」に行ってみようと思っているのです。店主は店が休みの間、「花泉」に通いつめたといいます。「おでんもおいしいし、女将さんが美人なんですよ」ということだったので、急いで来てみたわけです。おでんに引かれて来たんですからね…、あくまでも^^;

店は阿佐ヶ谷駅のすぐ近く。南口の荻窪よりにあります。まわりにはホテル・スカイコート阿佐ヶ谷や、焼き鳥の「阿佐ヶ谷バードランド」、レトロ酒場の「東京コケコッコ本舗」などもありますが、北口スターロードの酒場街に比べるとややおとなしめの酒場エリアです。

9月に入りやや雨模様だった今日は気温もそれほど高くない。開けっ放しの入口からかいま見える店内はけっこう人が多い様子です。入れるかな?

紺ののれんをくぐって「こんばんは」と店内に入ると、L字カウンター8席のみの店内は私と同じくらいの世代のお客さんばかり7人。かろうじて左手一番隅の席がひとつ空いており、噂どおりの美人女将から「そこへどうぞ」とその席を示されます。

改めて「いらっしゃいませ」と渡される冷たいおしぼりで手を拭きながら、まずは瓶ビール(サントリー「ザ・プレミアム・モルツ」中瓶、500円)をもらい、おいしいおいしい本日の1杯目をゴクゴクプハーッ! よしっ。生き返った。

お通しとして出てきたのは櫛(くし)切りにしたゆで卵に赤い味噌っぽいものをトッピングしたもの。「辛いですから」と美人女将。なるほど、これは自家製の辛子味噌のようなものなんですね。食べてみると、ほんのちょっと辛子味噌がのっているだけなのに、口の中がビリッとするほど辛味が行き渡ります。

「おでん、お取りしますか?」 そうですねぇ。最初は豆腐系のもので、ゆっくりとお腹も作っていけるのがいいかな。豆腐系のものは? 「厚揚げがちょうどよくできてますよ」と女将。じゃ、その厚揚げと、がんもどき(←これも豆腐系)、それと玉子をお願いします。

おでんの値段は明示されていないのですが、「おでん盛り合わせ(3品)」が420円、同5品が700円であることを考えると、1品が140円くらいなんでしょうね。おでんの汁は関西風に透明っぽくてかなり薄味。これだけ上品な味つけもこの界隈では珍しいんじゃないかなぁ。

L字のカウンターはどちらの辺もほぼ同じ長さ。それぞれ4人ずつ座れて、全部で8人となります。一番奥から男性ふたり連れ、カップルと座り、角を曲がって男性ひとり客、カップル、そして私です。その角のところの男性ひとり客がグッと焼酎を飲み干して「どうもごちそうさん」とお勘定。「ごめんなさいね。今日はあまりおかまいできなくて」と女将さん。開店からずっと満席に近い状態が続いていて、ひとりで切り盛りする女将さんはゆっくりと話し相手もできなかった様子です。

店内にはテレビもあるのですがスイッチはオフのまま。BGMもなくて、古い民家風の内装とあいまって落ち着いたイメージです。あまり忙しくないときは女将さんとの会話を楽しんだりしながらゆっくりと過ごすお店なんでしょうね。

一番奥の男性ふたり連れがおかわりしたのは黒糖焼酎「奄美情熱」35度。甕(かめ)から小さいひしゃくでロックグラスに注がれます。うーん、うまそう。私もその黒糖焼酎をロックでお願いします。ずらりと並んだ焼酎はどれも1杯500円。この黒糖焼酎もそうです。となりのカップルの男性も、飲んでいた焼酎を飲み干して「奄美情熱」に切りかえます。甕から注がれる焼酎は魅力的ですよね。

さておでん。夏場のおでんということで、ぜひ夏の野菜を食べたいのです。おでん鍋の横に置いてある真っ赤なトマトがおいしそうですね。それをもらって、あとはどうしようかなぁ。「オクラはいかがでしょう。注文を受けてからさっとおでん鍋に入れるので、しゃっきりとしておいしいですよ」。いただきましょう。「あとは、今日は袋(ふくろ)が中身がナスです」。おぉ、いいですねぇ。それもいただきましょう。

トマトは熱湯につけて湯むきした状態でスタンバイさせておいて注文を受けてからおでん鍋に入れます。オクラも注文を受けてオクラのヘタの部分を取り、3個を串に刺しておでん鍋に投入。袋も、下ごしらえまで済ませているナスを袋の中に詰めて、袋の入口を爪楊枝でとめて鍋へ。この店では、こうやって注文を受けてからおでん鍋に入れる品も多いようです。

待つことしばし。出てきたおでんは色合いも赤、緑が鮮やかでとても美しい。オクラはシャキッと食感もよく、トマトは熱が入ることで酸味もちょっと増してすいすいと口の中に入ってきます。袋のナスも珍しいメニューですよねぇ。

「今日のじゃが芋もおいしいのよ」とすすめてくれる女将さんに、そのじゃが芋とチョリソー(辛いソーセージ)を注文。じゃが芋はこれが最後の1個でした。さらにハモ天も入れてもらいます。ハモ天はきめの細かいさつま揚げのような感じ。プリッとした食感も、練り物好きにはうれしいですね。皮付きのまま出されるじゃが芋も、おすすめというだけあってとてもしっかりとしたホクホク感。皮がまたうまいんじゃないですか! チョリソーは1串に2切れ刺さっていて、かじるととっても辛ぁ~っ! 焼酎が進む人気の品のようです。

黒糖焼酎を飲み干して、続く飲み物はその黒糖焼酎のとなりに置かれた甕の泡盛・古酒(クースー)43度です。これ(銘柄失念。「瑞泉」だったかな!?)も500円。チェイサーとして水を出してくれました。

奥の男性ふたり連れとカップルが帰り、入れ替わりに入ってきたのは若い男性ふたり連れ。女将さんと親しげに話をしているところを見ると常連さんのようです。さらに女将さんは「先ほどはすみませんでした。お席空きましたけどどうなさいますか?」と、少し前に「ごめんなさい。満席なんです」と断っていた常連さんらしき人に電話。すぐに近くのスナックで飲みながら席が空くのを待っていたという男性ふたり連れもやってきて、次々におでんを注文します。「もろこし(=トウモロコシ)はないの?」と聞く常連さんに、「ありますよ。入れますか?」と女将さんが確認し、おでん鍋に注文された個数を入れていきます。それじゃ私ももろこしをひとつお願いします。

トウモロコシはできあがるのにしばらく時間がかかる様子。それじゃ、それを待っている間に、先ほどとなりの女性が食べていておいしそうだったキャベツをいただきましょうか。丸ごとキャベツのまま櫛切りの形にカットされたキャベツは、煮ている間にバラバラとくずれないように角度をつけて2本の串を刺しておでん鍋に入れられています。よくダシをすってシナッとなったキャベツもおいしいですね。生っぽい、シャッキリしたのがよければ、その場で入れてもらって浅めに煮込んだ状態で引き上げることもできるようです。

そしてトウモロコシもできあがってきました。ひとつひとつの実がぷっくりとふくらんでいかにもおいしそう。火傷しないように慎重にかじりつくと、その実の甘いこと! 夏のおでんは野菜ですねぇ!!

たっぷりと2時間の滞在は飲み物3品におでんが11品で4,040円。いやぁ、満腹満腹。どうもごちそうさんでした。「たくさん食べてもらってありがとうございます。ぜひまたいらしてくださいね」という美人女将の笑顔に見送られながら店をあとにしたのでした。

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「花泉」 / トマト、オクラ、袋(ナス) / じゃが芋、チョリソー、ハモ天

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キャベツ / とうもろこし

店情報

《平成18(2006)年9月1日(金)の記録》

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店情報: おでん「花泉(はないずみ)」(阿佐ヶ谷)

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  • 店名: おでん「花泉」(はないずみ)
  • 電話: 03-3392-8753
  • 住所: 166-0004 東京都杉並区阿佐谷南3-38-30
  • 営業: 17:00-24:00(23:30LO)、火休
  • 場所: JR中央線・阿佐ヶ谷駅南口を出て右へ。阿佐ヶ谷駅のホーム下の細道を荻窪方面に進んだ突き当たり。ホテル「スカイコート阿佐ヶ谷」の向かい。駅南口からは150m(徒歩3分)ほど。
  • メモ: 2006年2月創業。カウンター8席のみ。おでん各種140円~、牛すじ600円、焼酎各種500円~。おでん以外のつまみはアロエ刺身500円、豆腐よう600円など5~6種が黒板に書き出される。おにぎり250円。

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豆腐入りの肉ジャガ … 居酒屋「満月(まんげつ)」(鷺ノ宮)

オフ会を終えて地元に戻るとちょうど午前0時。金曜の夜なので最後にちらりと「満月」に寄って帰りましょうか。ここまで帰ってきてれば、後はまさにはってでも帰れるもんね。

日付が変わったこの時間になってもこの店はお客さんが多いんですよねぇ。私と同じように、「最後にちょっと寄って帰ろう」と思う人が多いのかなぁ。向かって左側の入口から入って、ほぼ毎日来ているという大常連のNヤンのとなりに腰をおろします。

肉類をたくさん食べたからか、なんだか酸味のある飲み物がほしい。ずらりと並んだサワーメニューを検討し、梅サワー(300円)をもらってみることにしました。ママさんがチャチャッといい加減に作ってる感じでジョッキに焼酎と氷を入れて、瓶入りの梅サワーの素で割ってくれるのですが、その瓶を全部入れるときっちりとジョッキがいっぱいになるところがすごい。いい加減にやってるように見えて、きっちり計算してたんですね。

カウンター上にずらりと並ぶ大皿料理の中に、煮込んだ豆腐がおいしそうな料理を発見。「これなに?」とママさんに聞いてみると「肉ジャガ(300円)よ」とのこと。へぇーっ。豆腐の入った肉ジャガなんだ。おいしそう。じゃ、それを1人前ください。

肉ジャガは関東風に豚肉を使ったもの。豚肉、じゃが芋の他に、豆腐、ニンジン、玉ネギも入った具だくさん。それほど濃くない、やわらかい味付けがいいですね。

最後に1杯だけ飲んで帰ろうと思っていたのに、ママさんやNヤンとの話もはずんで、飲み物も2杯目に。今度はすだちサワー(300円)をいただいてみます。これがまたレモンサワーなどよりもはるかに甘みが少なくて飲みやすい。甘みの強いサワー類はどうも苦手なんですよね。

つまみにはちょうど目の前にあったサラダ(300円)をいただきます。Nヤンの向こう側に座っている常連さんは、このサラダが大好物のようで、私が1人前いただいた後、ちょうど2人前ほど残っていたサラダを「持ち帰り用にしてもらえる」とお土産にしてもらっています。なるほど。そんなこともできるんですね。

地元のみなさんとワイワイと過ごすうちにもう1時半。じゃ、ボチボチと失礼しますか。真夜中過ぎての2品と2杯は1,200円でした。どうもごちそうさま。みなさんお先にぃ!

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肉ジャガと梅サワー / すだちサワー / サラダ

店情報前回

《平成18(2006)年8月25日(金)の記録》

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一番の出世料理は!? … ホルモン料理「赤ちょうちん(あかちょうちん)」(新宿御苑前)

数年前に同じ職場で働いていたN嬢と「ミクシィ」上で再会。「近々飲みにでも行きましょう」なんてメールのやりとりをしていたら、実行力抜群の彼女がさっそくミニオフ会を計画してくれました。

「会場はおまかせします。いいお店を選んでくださいね」というN嬢からの連絡で、選んだお店は新宿にあるホルモン料理の店、「赤ちょうちん」です。この店は5年ほど前に一度来て以来。内臓料理中心のお店ながら、一品一品の量が多い(値段もそれなりに高い)ので、『この店は基本的にはグループで来なければいけななぁ。ひとりだとどうがんばっても1~2品くらいしか食べられないや』と思い、今日のような機会を虎視眈々と待ちつづけていたのでした。今日は全員で5人の予定。ちょうどいいくらいじゃないでしょうか。

「赤ちょうちん」に到着したのは、オフ会開始予定時刻の10分前の午後7時20分。久しぶりに見る「出世料理 赤ちょうちん」と書かれた赤提灯ながら、なんだか提灯ものれんも、そして店自体もきれいになったような気がします。5年間の間に少し改修したのかな。

濃紺ののれんをくぐって店内に入ると、店内は右手が6~8人くらい座れそうな直線カウンター席、左手は4人がけのテーブルが2卓、そして店の奥の小上がりに8人用座卓(4人用の座卓をふたつつなげたもの)が2卓あって、全体では30人ちょっと入れそうです。この構成は5年前と変わらないですね。

金曜日の今日、カウンターにはひとり客が2~3人、左手テーブル席はひとつが予約席、もうひとつに若い女性ふたり客、奥の小上がりには奥の卓にちょうど8人のグループ客が座り、手前は端っこに3人組。予約の名前を告げると、その3人組といっしょの座卓に案内されました。8人がけとは言っても、わりとゆったり目のテーブルなので、相席になってもあまり気になりません。

すぐにN嬢他のメンバーも到着して、まずはビール(エビス中瓶)をもらって乾杯です。Nさん、お久しぶり。他のみなさん、はじめまして!

今日は席だけの予約だった(というか、そういう予約の仕方がこの店の標準的なスタイルのようです)ので、お通しとして出された枝豆をつまみながら注文する料理を選びます。なにしろ食べてみたかったのが刺身の盛り合わせ。「まずはこれをいただきたいんですが、いいでしょうか」とみなさんに確認します。刺身の盛り合わせといっても魚の刺身ではなくて牛の内臓の刺身なのです。今日集まったみなさんには、店に予約を入れる前に「内臓料理の店でも大丈夫でしょうか?」という確認は取っているのですが、なにしろ生もの(刺身)なので念を入れて再確認です。「いいですよー」というみなさんの同意もいただいて、刺身の盛り合わせ(2,500円)を注文すると、店のおねえさん(美人!)はなんと「一人前でいいですか?」と言う。えーっ。そんなに少ない量なのかなぁ、とちょっと不安になりつつも「えぇ、一人前でお願いします」。この刺身の盛り合わせ、メニュー上は「盛合せ」としか書かれていません。これとは別に「小盛合せ」(1,500円)というのもというのもあるので、てっきり何人かでつつくための盛り合わせだろうと思った次第。

あまり待つこともなく出された「盛合せ」(2,500円)は、やはり思ったよりも小さいお皿で出てきました。刺身のひと切れひと切れも比較的小ぶりで、牛のハラミ、タン、ミノ、レバ、ハツ、センマイ、チレが数切れずつ入っていて、トッピングとして白髪ネギと刻みネギ、そして白ゴマがたっぷりと。そして皿の縁にはおろしニンニクと辛子味噌が添えられています。まぁしかし、ひとりで食べるにはやっぱり多いよなぁ。3~4人くらいがちょうどいいくらいかなぁ。

刺身は全体が専用のタレに漬け込んだような感じになっています。少ーし甘めのタレはモツの刺身にとてもよく合っていて、ニンニクと辛子味噌をちょいとつけていただくといくらでも食べられそうです。新鮮なモツの色合いも楽しめる一皿ですね。

ちなみに刺身はもちろん一品ずつ注文することもできて、牛ハラミ刺(1,300円)、牛タン刺(1,200円)、牛ミノ刺(1,200円)、牛レバ刺(950円)、牛ハツ刺(950円)、牛センマイ刺(950円)、牛チレ刺(950円)などの牛モツのほか、ガツ刺(豚の胃袋、950円)、豚足(650円)、豚耳(650円)などもメニューに並んでいるのです。

N嬢は、うちの職場が東京から横浜に移転する前(今から6年ほど前)に、当時の職場にも比較的近いところにあるネットワークゲームなどをやっている会社(D社)に転職したのでした。その会社は携帯電話向けコンテンツ、特に着信メロディの配信などでグングンと業績を伸ばしていき、あれよあれよという間に社員も増え、オフィスもどんどん広くなっていったのだそうです。そして2年前の2004年9月には東証一部に上場。まさにグングン伸びていくときの組織のまっただ中にいて、グングンと伸びるところを身をもって体感できたというわけですね。これは非常に貴重な経験をされましたねぇ。現在は、さらに転職されて、きっとみなさんもよくご存知の“食のトータルサイト”を運営している会社で働いているそうです。

OさんとはD社時代に着信メロディの関連で知り合ったのだそうで、国内では6~7割のシェアを誇る携帯電話の音源メーカーで、携帯電話などのコンテンツ事業のエグゼクティブ・プロデューサをされている方。私よりも年上だそうなのですが、全然そんな風には見えず、おしゃれな口ひげともあいまって、まさに今流行りの「ちょい悪」風(失礼!)です。

料理のほうは次は焼き物をいってみましょうか。こちらも盛り合わせに相当するミックス焼というのがあるのでそれにしましょう。こちらも大と小が選べるのですが大が3,500円、小は3,000円と500円しか違わないのです。となると迷わず大ですね。「塩とタレはどうしましょう?」と店のおねえさん(美人!)。うーん。刺身のタレもおいしかったのでタレにもひかれるのですが、まずは基本的なところで塩でいってみますか。

待つことしばし、出てきた「ミックス焼(大)」(3,500円)はシビレやミノ、レバ、カルビ、ハラミなどがいっしょ盛りにされていて、これまた白ゴマがふりかけられ、横にはクシ切りのレモンが添えられています。先ほどの刺身はお皿の中で同じ種類のものがひとかたまりずつに分けられていたのですが、こちら焼き物は全部をいっしょに焼いたのでしょう、いろんなモツが混ざり合った状態になっています。

PさんはD社の元執行役員。コンピュータゲームソフトの開発を皮切りに、パソコンゲーム総合雑誌の編集長を経て、ネットワークコンテンツ事業を開始。総合着信メロディサイトの企画制作、運営のあとD社に執行役員として移り、今年、ご自身の会社を設立されたのだそうです。「永遠の18歳です」と言い切るPさんは、腰くらいまで届きそうなロングヘアーもサラサラと(あ。男性ですからね。念のため)本当に年齢不詳です。

飲み物は焼酎に切り替えて、芋焼酎「山ねこ」をボトル(3,000円)でもらいます。飲み方はロック。みなさん、お酒も強いですねぇ。

モツ料理が続いたので、さっぱりとモロきゅう(400円)をもらい、さらにレバニラ炒め(1,100円)も追加。そしてこれまたぜひ食べてみたかった特製煮込み(450円)もいただきます。出された煮込みは塩味の白っぽい汁。いろんな部位が入っていて、なるほどこれはおいしいなぁ。さすがは人気の品です。

Bさんは30代の若さながらD社の現役執行役員であり、その関連会社の代表取締役でもあります。大学卒業後マーケティング会社、大手芸能プロダクションを経て現在の職業にあるというBさんは、その若さもあってまさに「俺にできないことなんてなんにもないぞ!」というバイタリティが服を着て歩いているような感じ。これまでに立ち上げにかかわってきたテレビ番組の裏話などなどを実に面白おかしく語ってくれます。

このように今日は「感性がものを言う世界」に生きている、というよりもむしろその世界をリードしている面々の集いといった感じで、日ごろ「コスト競争力がものを言う世界」で働いている私には目新しくて興味深い話題ばかり。

楽しく盛り上がるうちに午後10時半頃に焼酎のボトルも空きました。午後10時がラストオーダーのこの店ながら、飲み物はまだ注文することができるそうです。レモンサワーやウーロンハイをもらおうとしたら、焼酎とサワーの素やウーロン茶は別売りらしい。それじゃと麦焼酎「中々」(1杯550円)を3杯に、レモンサワーの素(300円)やウーロン茶(300円)もいただいて5人で分け合います。サワーの素やウーロン茶は普通の瓶入り。これが300円というのはちょっと高いかな。

お店の片づけが始まる午後11時過ぎまで、じっくりと腰を据えてのオフ会は5人で16,900円(ひとり平均3,380円)でした。「出世料理」といううたい文句のこのお店。内臓肉をたっぷりと食べて出世しようという意図なんでしょうが、今日はエネルギーあふれるみなさんとのお話が一番の出世料理になったように思います。私もがんばらなきゃ!

懐かしの再会の予定が、単なる“懐かし”にとどまらず、新たな素晴らしい出会いまでセッティングしてくれてありがとうございます。>N嬢

060825a 060825b 060825c
カウンターの様子 / ビールと枝豆 / 盛合せ

060825d 060825e 060825f
ミックス焼(大) / モロきゅう / 焼酎ボトル「山ねこ」

060825g 060825h 060825i
レバニラ炒め / 煮込み / 焼酎とウーロン茶

店情報前回

《平成18(2006)年8月25日(金)の記録》

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店情報: ホルモン料理「赤ちょうちん(あかちょうちん)」(新宿御苑前)

    060825x
  • 店名: 出世料理「赤ちょうちん」
  • 電話: 03-3354-7266
  • 住所: 160-0022 東京都新宿区新宿1-18-10-102
  • 営業: 17:00-22:00LO、日祝・第4土休
  • 場所: 地下鉄丸ノ内線新宿御苑前2番出口を出て左折し、すぐの信号交差点を左折し、新宿御苑と反対方向に向かう。4ブロック(170m)ほど進むと、右手角に「ampm」があるのでそこを左折して80mほど先、左手。新宿駅から歩くと20分以上かかる。
  • メモ: 牛サシ盛合せ(ハラミ、タン、ミノ、レバ、ハツ、センマイ、チレ)2,500円、小盛合せ1,500円。ミックス焼(大)3,500円、(小)3,000円。ホルモン焼1,300円、牛タン焼1,400円、牛ハラミ焼1,500円など。特製煮込み450円。ビール(大瓶)650円、焼酎400円から、日本酒(1合)550円から。店内はカウンター席にテーブル席(4人掛け)2つ、奥の座敷に8人卓2つ。予約可。(値段は2006年8月調べ)
  • HTML版(2003年以前): (01.04.17)

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名物・牛すじ煮込み … 焼き鳥「とり千(とりせん)」(横浜・新杉田)

職場の仲間と連れだって、新杉田駅近くにある焼き鳥の「とり千」です。信号交差点の角に建つこの焼き鳥屋は、角をはさんで両側に入口があり、カウンター席とテーブル席が何卓かといった造り。木曜午後7時の店内はグループ客ひと組がテーブルを囲んでいるのみ。我われ4人も別のテーブルを囲み、生ビール(中、450円)をもらって乾杯です。

ここの名物のひとつは牛すじ煮込み(350円)。まずこれはもらいましょう。ビールに合わせて枝豆(300円)や、お腹がすいているのでボリュームたっぷりの縞ホッケ(しまほっけ、480円)の注文も飛びます。焼き鳥は各人の希望を聞いて、すなぎも(80円)、つくね(80円)、かわ(80円)、はつ(80円)、ばら(80円)を2本ずつ、塩でいただくことにしました。焼き鳥は基本的に「1品2本以上で注文」ということになっています。

店はご夫婦らしき男女ふたりで切り盛りされており、フロアで注文を聞いてくれるのはおとうさん。焼き台の前で焼き鳥を焼いてくれているのがおかあさんです。

すぐに出てきた牛すじ煮込みの中身は牛すじとコンニャク。これがシチュー風にちょっとトロッとした煮汁でしっかりと煮込まれているのです。もしかすると牛すじのコラーゲンで、煮込んでいるうちに煮汁がトロッとしてくるのかもしれませんね。

会社から近いこともあって、ここには何度か来ているのですが、冬場に出される鶏肉と大根の煮物なんかもうまいんですよねぇ。煮物がおいしい店はうれしいですね。

すぐに生ビールもおかわりしますが、私は2杯目の生ビールの代わりに瓶ビール(キリンラガー大瓶、500円)をいただくことにしました。最初の1杯など、ペースが早いうちは生ビールをゴクゴクといただくのが豪快でいいのですが、ペースが遅くなってくると瓶ビールのほうがビールがだれないように思うんですよねぇ。

縞ホッケは長方形のお皿からはみ出している。予想どおり、身もプリッと厚くて食べごたえがあります。

焼き鳥もできあがりました。塩焼きでたのむと横浜の焼き鳥屋の特徴であるニンニク味噌を出してくれます。これをちょいとつけて食べるのがおいしいんですよねぇ。ちなみにタレ焼きには大根おろしが添えられることが多いようです。

焼き鳥の“ばら”というのは豚バラと白ネギを串に刺して焼いたもの。肉と脂の絶妙なハーモニーを白ネギが見事にバックアップ。これはいいなぁ、ということで第2回目の焼き鳥の注文時にもばら(80円)を筆頭に、トマト巻(150円)、ぼんちり(100円)、とりはらみ(100円)を2本ずつ、塩でいただくことになりました。

トマト巻もこの店のおすすめ品のひとつ。ここにくるとトマト巻ばっかりたべる輩(やから)もいるくらいなのです。トマト巻には、普通のトマトをくし切りにしたものを肉で巻いて焼くタイプと、丸ごとのプチトマトを巻いて焼くタイプのふたつを見かけますが、この店はプチトマトをベーコンで巻いて焼くタイプ。熱を加えることによってちょっと酸味が増した感じのするトマトが、ベーコンの塩っけ、脂っけとよく合います。

“とりはらみ”というのも珍しいですよねぇ。びっしりと串に刺されたとりはらみは、けっこう重量感があって、食べても肉質がしっかりとしています。これは好みだなぁ。そういえば、この近くの「やきとり工房」でも鶏はらみを食べることができます。

「これ食べて」とおとうさんが出してくれたのはキュウリとダイコンのお新香。これがまた焼き物が続いた口にさっぱりと心地よいのです。壁にずらりと張り出された短冊メニューの中にも「おしんこ」(300円)というのがあるので、それかな。いい味です。

さらには「さつま揚げ」(メニューでは300円)も出してくれました。焼きたて熱々がうれしいですね。どうもありがとうございます。

壁の短冊メニューには焼き鳥以外のメニューも30品以上。冷やっこの200円からはじまって、マカロニサラダやモロキュウ、厚揚げ、月見納豆やスタミナ豆腐など多くが300円。サバ塩焼きやイカ一夜干し、シシャモにエイヒレ、さらにはなんこつ唐揚げなどが380円で、とり唐揚げや手羽先唐揚げなどが480円と続き、鳥刺や鳥レバ刺の500円が一番高いかなぁ。食事系ではお茶漬などのごはん類はないものの、そのかわりに焼うどん、焼そば(各480円)というメニューがラインナップされています。

しかしこの店でなんといってもうれしいのは飲み物が安いところ。横浜地区ではチューハイをはじめサワー類が400円以上するお店が多いのに、この店はチューハイ、ウーロンハイ、レモンサワー、ライムサワー、梅サワー、グレープフルーツサワーなどなどのサワー類が300円なのです。「白波」(芋焼酎)や「いいちこ」(麦焼酎)の湯割り、水割り、ロックも300円。日本酒も2合で600円と、呑んべにはありがたい下町価格なのです。

今日はビール好きなメンバーが集まっていたため最初から最後まで生ビール(450円)(私は途中から瓶ビール(大瓶500円))でしたが、それでも2時間半の滞在で4人で12,500円(ひとりあたり3,100円強)でした。

一度ひとりでやってきて、カウンターでじっくりと飲んでみたいですね。どうもごちそうさま。

060824a 060824b 060824c
牛すじ煮込み / 枝豆 / 生ビールと瓶ビール

060824d 060824e 060824f
縞ホッケ / すなぎも、つくね / かわ、はつ、ばら

060824g 060824h 060824i
ばら、トマト巻、ぼんちり、とりはらみ / おしんこ / さつま揚げ

店情報前回

《平成18(2006)年8月24日(木)の記録》

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店情報: 焼き鳥「とり千(とりせん)」(横浜・新杉田)

【このお店は現在閉店しています】

  • 店名: 焼き鳥「とり千」(とりせん)
  • 電話: 045-774-9916
  • 住所: 235-0033 神奈川県横浜市磯子区杉田4-2-26
  • 営業: (未調査)
  • 場所: JR京浜東北・根岸線新杉田駅の改札(1箇所)を抜け、駅ビル2階の店舗通りを直進。突き当りを右に曲がって歩道橋に出る。そのまま道なりに歩道橋を渡り、左側に降りた先の信号交差点を右折。次の信号交差点の左手前角。
  • メモ: ばら80、かしら80、れば80、すなぎも80、はつ80、とりねぎ80、かわ80、つくね80、ぼんちり100、とりはらみ100、手羽先200、ささみ梅肉焼200、とまと巻150、アスパラ巻150、ししとう100、ねぎ100、しいたけ100、にんにく100。串物は1品2本以上の注文。鳥刺500、鳥レバ刺500、牛すじ煮込み350、マカロニサラダ300、おしんこ300、冷やっこ200、焼うどん480、焼そば480など。生ビール(中)450、瓶ビール(大)500、日本酒(2合)600、サワー類300、焼酎(いいちこ、白波)水割り・ロック・湯割り300など。(値段は2006年8月調べ)
  • HTML版(2003年以前): (03.07.23)

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くつろぎの空間 … バー「日の出理容院(ひのでりよういん)」(横浜・桜木町)

「ホッピー仙人」を出て、向かい側のブロックの裏手へとまわるとそこが「日の出理容院」。薄暗い店内は今日もお客さんがいっぱいです。なにしろ6~7席分程度のカウンターと、ちょっとしたテーブル席がひとつしかないので、すぐにいっぱいになってしまうのでした。今日はL字カウンターの短辺のところ(ひとりか詰めてふたり座れる程度の場所)が空いていたのでそこに座ります。

ニコッと笑顔を向けてくれる女性バーテンダーのメグさん(←メグミさんという名前だが、短く“メグ”と呼ぶ常連さんが多い)に角瓶のハイボール(600円)を注文。すぐにお通し(サービスらしい)の落花生がカウンター上にじゃらりと置かれ、追いかけるようにハイボールが出てきます。この店のお勘定はキャッシュ・オン・デリバリー(品物と交換払い)で、目の前のグラスにお金を入れておくとメグさんがそこから取っていってくれます。

この店はオーナーは別にいて、土曜日はその人が店に出ているのだそうです。平日はメグさんひとりでこの店を切り盛りしています。女性バーテンダーというとベストに蝶ネクタイでキリリと、といったイメージが強いのですが、メグさんは普通のかっこうでお店に出ています。ほんわりとした性格ともあいまって、まるで近所のおねえさんがそのままお店をやっているようなくつろぎ感をかもし出しているのです。

私のすぐとなりに座っている男性客はメグさんが中学生のときの数年先輩(したがって現在も20代)なのだそうで、若いころのメグさんのことをよく知っている。ほんわり、おっとりとしているように見えて、中学のころはバドミントンをやっていたのだそうで、その先輩なども一緒に遊びでバドミントンをやってるときにも、チャンスボール(っていうのかな。チャンスシャトル?)が来るとすぐにラケットを持ってないほうの手を前方にまっすぐに突き出して、ラケットを大きく引いてスマッシュの体勢に入ってたという負けず嫌いの一面などを面白おかしく語ってくれます。

メグさんもこの先輩も横浜生まれの横浜育ち。先輩は小さいときからずっと横浜大洋ホエールズ(現・横浜ベイスターズ)のファンだったのだそうで、平成10(1998)年に権藤監督率いる横浜が38年ぶりのリーグ優勝をしたときもそのお祝い騒ぎに参加したのだと言います。「マシンガン打線がガンガン打って、佐々木主浩がピシッと抑えて。それはもう盛り上がったねぇ」と遠い目で懐かしがる先輩。しかし、長らく優勝したことがなかったので、優勝してもどう盛り上がっていいのかよくわからない。球場のまわりで行き交う人たちと何度も何度もハイタッチばかり繰り返していたのだそうです。

一方、選手たちのほうも長らく優勝の経験がなかったため、ビールかけ用のビールも、普通に飲むのと同じようによく冷えたビールが並べられてしまい、みんなで寒い寒いと震えながらビールかけをしたんだといいます。「あれ以来、また優勝から遠ざかってるからねぇ」と先輩。そんな話をカウンターの中のメグさんはニコニコ笑いながら聞いているのでした。

ハイボール(600円)をもう1杯おかわりして、1時間半ほどの滞在は1,200円でした。いやいや、楽しい話をありがとうございました。それではお先に!

060822m 060822n
「日の出理容院」 / ハイボールと落花生

店情報前回

《平成18(2006)年8月22日(火)の記録》

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ハシゴ酒の踊り場 … バー「ホッピー仙人(ほっぴーせんにん)」(横浜・桜木町)

野毛の2軒目は「ホッピー仙人」です。この店は午後10時に閉店なので早めに行かなければ開いてないのです。「こんばんは」と店内に入ると、L字カウンターのみ8席程度の店内には先客は3人。長辺の中央あたりに座っている常連のカジさんの向こう側に座り「樽生ホッピー」(500円)をいただきます。

ここのホッピーはきっちりと三冷。よーく冷えたホッピー専用ジョッキを仙人(←店主のこと)が目の高さまで持ち上げて、これまたよーく冷えた焼酎をきっちりとジョッキの下の星の位置までていねいに注ぎます。この注ぎかたが「ホッピー仙人」の独特のスタイル。ときどき(お店のイベントなどのとき)、仙人に代わって店の常連さんがカウンターの中に入ることもあるんですが、そのときにもこの「ジョッキを目の高さに持ち上げて、きっちりと下の星まで焼酎を注ぐ」というスタイルは継承されるほどなのです。

ホッピー専用ジョッキの下の星まで注ぐと、焼酎の量はちょうど70ml。ジョッキの残り350ml分に、これまたキンキンに冷えたホッピー(いわゆるソト)が入って、ホッピー製造元であるホッピービバレッジ株式会社が推奨する焼酎対ホッピーが1:5となるホッピーができあがるのです。アルコール度数25度の焼酎を使うと、できあがりのホッピーのアルコール度数はほぼ5度。ビールと同じくらいのはずなのに、なんだかビールよりもよく効く感じがするんですよねぇ。

さてさて、「樽生ホッピー」。樽生(たるなま)で作る場合は焼酎を注ぐところまでは、瓶入りホッピーで作るのと同じ手順ですが、その後、残りの350ml分のソトを注ぐのが、瓶からではなくて、生ホッピーサーバーからとなるのです。生ビールの泡立ちが美しいのと同じように、生ホッピーサーバーから注いだホッピーはとてもきめ細かくてきれいな泡立ちです。

はいっ、それじゃ、カンパ~イッ!!

ひとりで来てても、店中の人たちがいっしょに乾杯してくれるのがうれしいですねぇ。「ホッピー仙人」は、店自体がなんだかクラブ活動の場のようで、いつ来てもよく見かけるメンバーが集まってきているのです。だからといって新人さんを排除するような動きはなくて、それもそれでウェルカムで受け入れる。みんなから愛されてる仙人の人がらが、常連さんも、そうでない人も集まりやすいという店の雰囲気をかもし出してるんでしょうね。

「これはウメちゃんのお土産です」と出してくれたのはタコのみりん干し。入口近くのL字短辺の角あたりに座っているウメちゃんもここの常連さんで、大分(国東半島)方面から帰ってきたのだそうです。どうもすみません。いただきます。

「花火をやってみますか」と言いはじめたのはカジさん。和紙に包まれた木製の箱を開けると、そこに入っていたのは10本くらいずつ美しく包装された線香花火。100本で1万円ほど(1本あたり100円ほど)もする高級線香花火なのだそうです。「本当は3年ほど寝かすといいらしいんだけど」と言いつつも店内の灯かりを消し、エアコンをとめてそのうちの1本に火をつけます。全体としては普通の線香花火ながら、はじける火花が30センチほど大きく飛ぶところが特長。ただ、パチッ、パチッと1方向ずつに火花が出るので、全体として大きい感じがしないのが残念なところ。バババババッと連発的に花が咲くかな……と期待していたら、そのまま終わってしまいました。もう1本やってみたもののやはり同じような感じ。もっと長時間にわたって、いっぺんにたくさんの火花が飛ぶともっときれいなのですけどねぇ。もしかすると3年ほど寝かしておくとそうなるのかな!?

店内には線香花火の残り香がただよいますが、その香りがものすごくいい。まさに線香なんですねぇ。

店には常連のK松さんや近くの店のママさん、そしてこの店にはじめてやってきたという若いおにいさんがやってきて、にぎやかになってきました。そのおにいさんはホッピーを飲むのもこれが初めてなのだそうで、生樽ホッピーをおいしそうに飲んでいます。さらには女性常連さんの里香さんやチャコさんも来られて店内は華やいできます。

ひとりひとりがやってくるたびに、お店全体で乾杯をくり返すのも楽しいなぁ。はじめてやってきたおにいさんも乾杯のたびお店にも溶け込んできている様子です。

なにしろこの店は午後10時までというの営業なので、その時刻に間に合うように野毛界隈の酔客たちが集まってきて、そして閉店とともに他の店へと流れていく。野毛でハシゴ酒をする人たちにとっては、ちょうど中間点の、まるで階段の『踊り場』のような存在のお店なんですね。

2杯目は黒ホッピー(500円)をお願いして、ちょっとつまみももらおかな。カジさんは「燻製玉子もらうよー」とつまみ代を入れる一合升に100円玉を入れて、カウンター上の籠(かご)に盛られている燻製玉子をひとつ取ります。「じゃ、私はウズラの玉子をもらいますね」と、これまたカウンター上に積み重ねられている缶詰(うずら卵のおでん缶)のひとつを取って、その代金200円を一合升にチャリンと入れます。パカンと缶詰のふたを開けると中にはウズラの玉子が6個。爪楊枝でプツンと突き刺していただきます。

そうしているうちにも新しいお客さんが入ってきて、前からいるお客さんは出ていってとずーっと満席状態が続いたまま閉店時刻が近くなり、私もそろそろ腰をあげます。1時間ちょっとの滞在は、ホッピーが2杯で1,000円でした。

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都橋商店街 / 「ホッピー仙人」 / ホッピーとタコのみりん干し

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箱に入った線香花火 / 中の包装もすごい! / 線香花火

060822j 060822k 060822l
黒ホッピー / おでん缶(うずら卵) / 缶の中身。奥は燻製玉子

店情報前回

《平成18(2006)年8月22日(火)の記録》

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今日は普通のソースで … 立ち飲み「福田フライ(ふくだふらい)」(横浜・桜木町)

仕事を終えて野毛の町にやってきたのは午後8時。まずは野毛の入口のところにある「福田フライ」で立ち飲みますか。こんばんは。

「福田フライ」も、向かいの「三陽」も、平日(火曜日)にもかかわらず大勢のお客さんでにぎわっています。「福田フライ」も店の奥のほうでは若い男女6~7人のグループが飲んでおり、手前のほうはメインカウンターや外の立ち飲みテーブルがやわらかく満員の状態。店内右手の壁に作りつけてあるサブカウンターに立とうかと店の中に入っていくと、左手メインカウンターにひとり分程度なら立てる場所があることを発見。さっそくそこに立ってチューハイ(400円)を注文します。

すぐに出されたチューハイをふた口ほど飲んでから、揚げ物を注文するために「すみません」と揚げ台のところにいるおかあさん(女将)に声をかけると、「はい」とこっちを向いたおかあさん、ニコッと笑顔になって「あ。いらっしゃいませ」とうなずいてくれます。覚えていてくれたんですねぇ。うれしいなぁ。私も「こんばんは」と返事を返し、「えーと。アサリと串カツとアジを1本ずつお願いします」と注文します。

店はこのおかあさんと息子さん、そしてもうひとり手伝いの女性がいたり、男性がいたり。今日は若いおにいさんが手伝っています。息子さんは店の奥のほうにいて、主として刺身や煮魚、焼魚などの魚介料理を担当しています。おかあさんは店の表、揚げ台のところにいて揚げ物や漬け物など、昔ながらの「福田フライ」定番のメニューを担当しているのです。

“昔ながらの”と書いたのは、以前はこの店は屋台の串揚げ屋さんだったらしく、私が一番最初に来たときも、その屋台が半分家の中に入ったような感じで営業していたのです。その後(2004年ごろ)、息子さんも手伝うようになって、今のような普通の立ち飲み屋になり鮮魚系のメニューも加わったのでした。そしてこのときに店の表には「フライ屋」と書かれた電灯看板が置かれ、

そろそろ注文の品が揚げあがるのか、揚げ台のおかあさんから「辛いの? ソース?」と確認が入ります。この店のフライの味付けは“辛いの”と“ソース”の2種類(“塩”も含めると3種類)があり、好きなほうを選べるのです。味付けは、揚げ物ができあがってからどちらかの壺にドブンと浸けてしあげるので、どちらの味にするかは揚げ終わるまでに決めればいいわけですね。“ソース”のほうはいわゆるウスターソースですが、“辛いの”のほうはおろしニンニクがたっぷりと入って唐辛子もきいたタレ。平日(明日も仕事)のことゆえ、ものすごいニンニクの匂いが残らないように、今日はソースにしておきましょうね。

アサリ、串カツ、アジはそれぞれ1本が120円。アジは1本といいつつ、串揚げというよりはむしろアジフライそのもの。けっこう大きいので割り箸も添えられます。アサリやカキなど貝の串揚げがあるのも、この店の特徴のひとつ。カキフライがおいしいように、串揚げの貝類もおいしいのです。

そうそう。漬け物もいただかなければ。「ナスの漬け物(200円)をお願いします」。ナスは串揚げ(70円)もあるので、漬け物か揚げ物かを明確にしないといけないのでした。漬け物は揚げ台のすぐ後ろのところでヌカ漬けにされており、注文に応じて1本1本そこから取り出されるのです。ナスの漬け物もちょうどナス1本分がスライスされて発泡スチロール製のお皿で供されます。

チューハイ(400円)をおかわりし、続いていただいた揚げ物はハツと砂ギモ(各120円)。まるで焼き鳥のメニューのようですが、他にもウズラ玉子、レバー、鳥皮(各120円)なども揚げ物メニューにラインナップされています。

ハツや砂ギモは衣を付けずに素揚げにし、できあがりにパラパラっと塩をかけてくれます。もちろんこれらも好みに応じて“辛いの”や“ソース”の味付けにしてもらうことも可能です。ハツは鶏の心臓。丸ごとの心臓が1串に3個刺されていて、熱々をほおばるとプリッとした肉の噛み心地が楽しめます。砂ギモは衣無しの唐揚げで出す店もおおい品なので串揚げにもよく合って、お酒(チューハイ)がすすむ一品です。

約40分の立ち飲みタイムは、チューハイ2杯と串揚げ5本にナスの漬け物で、しめて1,600円でした。

060822a 060822b 060822c
串カツ、アジ、アサリ / ナスの漬物 / ハツ、砂肝

店情報前回

《平成18(2006)年8月22日(火)の記録》

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今日もハツ刺し … もつ焼き「金ちゃん(きんちゃん)」(練馬)

浅草からの帰路、昨年に引き続き「麻布十番納涼祭」に立ち寄って、酒友・呑んだフルさんが手伝っているお店を訪問。売上に協力するつもりが「まぁまぁ、飲んで行って」とビールとおつまみ(揚げたて唐揚げ)をもらってしまい、まったく売上に協力できず。せめてビール1本分でもと、大急ぎで1本飲み干して、おかわりの1本を購入(といっても1本300円)し、若干の売上協力をしたのでした。

約30分ほどの激励(?)を終えて、麻布十番駅から都営大江戸線で練馬へ。練馬駅の南側はこれまた酒場がひしめく一大飲み屋街。その中でもひときわ人気が高いのがもつ焼きの「金ちゃん」です。

2列に並んだ平行カウンターの向こう側とこちら側に入口があるのは沼袋の「ホルモン」や、今はなき鷺ノ宮の「鳥芳」・阿佐ヶ谷の「ホルモン」の両店と同様。ここ「金ちゃん」の場合は駅に近い側の入口はテーブル席がずらりと並ぶ大きなフロアになっていますが、駅から遠い側の入口から入ると直線のカウンター席10席程度のみ。今日は駅に近い入口から店に入ります。

土曜日午後7時の店内はほぼ満席。入口を入るとすぐ右手の焼き台のところにいる親父さん(店主)に「ひとりです」と告げると、「じゃ、こちらに」と焼き台近くのカウンターにポツンとひとつ空いた空席を指し示してくれます。おぉ。カウンターが空いてましたか。なにはともあれ入ることができて良かった良かった。

この店はひとり客の場合はまずカウンターから埋まって、次にカウンター背後のちょっと大きめのテーブル席が入れ込みの状態でひとり客用に使われるのです。

すぐに注文を取りにきてくれたママさんにホッピー(350円)とハツ刺し(300円)を注文。ホッピーはサワーグラスに氷入りのスタイル。そのサワーグラスの7分目くらいまで焼酎が入っているので、ホッピーは3分の1くらいしか入りません。ホッピーには中にレモンスライスが1枚浮いていて、中(ホッピーの焼酎部分)をおかわりするたびに、このレモンスライスが1枚ずつ増えていく仕組みです。お勘定自体は伝票をもとに計算されるんですが、レモンスライスの数でも何杯飲んだかわかるようになってるんですね。

その濃いホッピーをひと口ふた口飲んだところでハツ刺しの登場です。ここのモツの刺身には、このハツ刺しのほかにレバ刺し、コブクロ刺し(それぞれ300円)とあるんですが、最初にハツ刺しをいただいて以来、すっかりはまってしまって他の刺身は食べてみたことがないのです。今日のハツ刺しもどうですか! プリッとかたいハツ(心臓)なので、ピリッとエッジが立っているのは当然のこととして、注文を受けてからスライスされたハツ刺しは1枚1枚がつややかに輝いて見るからにおいしそう。のせられた刻みネギを添えて、ちょいと醤油をつけて口に入れると想像どおりのしっかりとした弾力! さすが筋肉ですねぇ。

私の右側にはひとりお客さんがいて、その先はもう焼き台。親父さんが一所懸命もつ焼きに取り組んでいる姿を間近に見ることができます。ネタは焼き台のすぐ手前、カウンターの一番端っこの上にバットが置かれ、その中にずらりと並べられています。親父さんはカウンターの端っこに腰を押しつけて、自らの体重をあずけるような感じで焼き台に向かっています。ずっと立ちっぱなしの仕事ですからねぇ。いっしょに修業をされたらしい他の2店(沼袋の「ホルモン」と鷺ノ宮の「鳥芳」)は代がわりしていたり、もう閉店していたりするので、その世代で現役でがんばっているのはここの親父さんだけなのではないでしょうか。そういえば、この店もお手伝いらしき店員さんは多いものの、後継ぎといった感じの人は見かけないように思います。なんとか長く続いてほしいものです。

そんなことを考えながら飲んでいると、ちょっと手があいたらしい親父さんがフッとこちらを振り返ってバットの中のネタを並べなおします。そのタイミングでコブクロとナンコツを1本ずつ塩焼きで注文。ここのもつ焼きは1本80円で、基本的にはひと品注文すると2本ずつ出てくる仕組み。ただし、明示的に「1本ずつ」とお願いすると1本ずつ焼いてもらうこともできるのです。

バットの上のコブクロとナンコツはものすごく大きかったのに、焼きあがると普通のサイズになりました。こんなに縮んじゃうんですねぇ。ネタと見比べながら食べるというのもあまりない経験です。

ちなみに焼き物は通常のもつ焼きの他、いか焼き(80円)、とりにんにく(100円)もあって、どちらも人気が高い。野菜ものは定番のピーマン、しいたけ、ねぎ、ししとうで、これらも1本80円です。

左どなりのおにいさんはチューハイを飲み、もつ焼きをつつきながら、真剣な表情で読書中。私自身は飲んでるときはボーッとしてるので、テレビなどのようにこちらが受身でも自動的に入ってくる情報ならばなんとかなるんですが、読書のようにこちらから積極的に働きかけないと入らない情報はまったくダメですねぇ。飲んだ帰りの電車内での読書も同様です。翌日気がつくと栞(しおり)の位置は進んでいるのですが、その途中の物語をちっとも覚えていなかったりする^^;。

それよりもなによりも、酒場は大勢の人たちで時と場を共有する空間だと思うのですが、読書に励んでいる人がいるとそこだけスポッとブラックホールのような、他の人たちの存在を許容しない空間ができちゃうように思うんですよね。

閑話休題。そのおにいさん。かなりの常連さんらしく、読書をしながらもじわりじわりと飲み物も料理もなくなっていき、次にメニューも見ないで注文したのはワカメ納豆(200円)です。へぇ。そんな料理があるんだ。改めて背後のテーブル席フロアの壁にかけられた短冊メニューを確認するとたしかにあります。この店のメニューは150円ものがずらりと並んでいて、次に200円もの、300円ものと続くという安さ。これも人気の秘密なんでしょうね。ワカメ納豆は文字通りワカメと納豆が小鉢に入れられたもの。おにいさんが読書の手を休めて醤油を入れ、グリグリとかき回すと納豆とワカメが混ざり合ったネバネバ料理ができあがります。ふーん。これもなかなかおいしそうだなぁ。

まわりを見ると冷奴(150円)をつついているお客さんも多い。そうそう。冷奴もここの人気の品のひとつでしたねぇ。ワカメ納豆もさることながら、今日はさっぱりと冷奴にしましょうか。

冷奴は水平に二分割した半丁分の豆腐を八つに切ってカツオ節とおろし生姜が添えられます。以前は木製の小さなすのこのようなもので出されていたのですが、今回はお皿に盛られています。こういうスタイルの変わったのかな。この冷奴、ややしっかりとした歯応えが感じられるのがいいんですよね。沼袋の「ホルモン」の冷奴と共通するものがあります。

ワカメ納豆を食べ終えた読書おにいさんは、これまたメニューを見ることもなく「天ぷら!」と注文。出たな! 天ぷらというのは「さつま揚げ」(300円)のこと。このメニューには括弧書きで「伊予天(いよてん)」と説明が書かれています。“伊予天”というのは“伊予(愛媛県)”の“天ぷら”のこと。つまり“ジャコ天”のことを指すんですね。「金ちゃん」「ホルモン」「鳥芳」の店主は、それぞれ愛媛県出身なのだそうで、さりげなく地元のメニューを置いてるんですね。それにしても、それを「天ぷら」と、店の通し符丁で注文するとは、この読書おにいさんは相当な常連さんですね。「天ぷら」は、注文が入るとジャコ天を2枚串に刺して焼き台であぶり、それをいったん厨房に引き取ってスライスして刻みネギをのせ、おろし生姜を添えてから出されます。

さてさて。私のほうはそろそろ引き上げるといたしますか。ちょうど1時間の滞在は960円でした。どうもごちそうさま。

06081901 06081902 06081903
「金ちゃん」 / ホッピー / ハツ刺し

06081904 06081905 06081906
コブクロとナンコツ(塩) / 注文は伝票に / 冷奴

店情報前回

《平成18(2006)年8月19日(土)の記録》

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豆腐ののった牛スジ煮込み … 牛煮込み「正ちゃん(しょうちゃん)」(浅草)

浅草の2軒目は牛煮込みが名物の「正ちゃん」。この店はウィンズ浅草のすぐ横にあって土日は早朝から営業(そのかわり終わりも午後5時半までと早仕舞い)しているのだそうです。店は軒先に煮込み鍋を囲む厨房スペースがあり、さらにオープンテラスの席もあって一見屋台風。しかし実は店内にもL字カウンターがあって10人ほど座れるのだそうです。

土曜日の夕方、外のテーブル席にはゆるーく全体的に人がいたので、大鍋横のカウンターに陣取って、チューハイ(400円)と名物の煮込み(400円)を注文します。すぐに出されるチューハイと煮込み。「800円です」とキャッシュオンデリバリー(商品引き換え払い)なんですね。(しばらく観察したところによると、グループ客の場合はあとでまとめて支払うようでした。)

東京、特に下町の煮込みというといわゆるもつ煮込みがほとんどなのですが、ここの名物の牛煮込みは牛スジと豆腐を、すき焼き風の甘辛い汁で煮込んだもの。かなりやわらかくなるまで煮込まれた牛スジと、そこから出たうまみを吸い込んだ豆腐が絶妙です。カウンター上に置かれている唐辛子をパラパラッとかけてみると、これが一味唐辛子。唐辛子を粗く刻んだ感じで一粒一粒が大きいのです。

飲み物のほうはあまり考えることなくチューハイ(400円)をたのんだのですが、まわりを見てみると実はホッピー(400円)をたのむのが正解だったかな。チューハイは氷入りでサワーグラスで出されるのに対して、ホッピーは氷無しでジョッキで出されます。しかも中身(230円)のおかわりができるので、コストパフォーマンスも良さそう。

目の前の大きな煮込み鍋には、たっぷりの煮込みのなかにチラホラと豆腐が浮いています。煮込み鍋そのものは平たい金属製みたいなんだけど、本当に平たいかどうかは底まで見えないのでよくわかりません。

鍋番のおにいさんは次々と入る煮込みの注文に応じて煮込み用の小皿にまず牛スジをたっぷりとよそう。その上に豆腐を1片のせて、全体をオタマで押さえながら小皿を傾けて汁を切って完成です。向こうにいる親方らしき人からも「汁をよく切ってな!」と指示が飛んでいます。

鍋の中の豆腐が減ってくると、向こうの親方らしき人がやってきて、1丁の豆腐を手のひらに乗せ、スッスッスッと平行に包丁を入れて、薄く8片くらいにスライスした豆腐を煮込み鍋の奥のほうに滑り込ませます。

煮込みのほかには牛めし(500円)やしらたき煮(450円)といったメニューもあるのですが、これらも同じ煮込み鍋で作られます。牛めしは丼飯に煮込みをぶっかけるだけとシンプル。目の前のウインズやパチンコ屋から出てきたおっちゃんたちが牛めしを注文して、バババッとかきこんでは立ち去っていきます。しらたき煮のほうは注文を受けてから鍋にしらたきがひとかたまり投入され、しばらく煮込まれます。しかるのにちにしらたきを丼に入れ、その上に煮込みをかけてできあがり。これもまた煮込みにひと味加わっておいしそうですねぇ。

実はこの店には以前も来たことがあって、そのときは煮込みのほかにぜんまい煮(300円)もいただきました。このぜんまい煮も、たっぷりのぜんまいの他、薄くスライスされた竹の子や細切りのコンニャクなども入っていておいしかったのです。全部で10品ほどしかないメニューの中に、煮込み、ぜんまい煮のほかに、肉じゃが(400円)、大根煮(400円)、煮魚(600円)なんて煮物メニューが多いところを見ると「煮物には自信あり!」ってとこなんでしょうか。牛肉うどん(500円)ってのもおもしろいなぁ。きっとうどんに煮込みをかけてくれるんでしょうね。

気がつくとオープンテラスのテーブル席は満席。店内のカウンター席も満席なので、今空いているのは私の周辺の屋台のカウンターのみ。大鍋の近くだから熱くて人気がないのかなぁ。おもしろいのはその客層で、店内カウンターは年配の男性ひとり客が多い様子。オープンテラスのテーブル席はまさに老若男女で、私服で休日を楽しんでいる人もいれば、男女二人ずつくらいの若者たちのグループもおり、さらには仕事帰りらしきスーツ姿のグループ客もいるといった状態。目の前を観光用の人力車が走っていったり、カメラを持った外国人観光客が大勢闊歩していたりという場所なので、客層もさまざまなんですね。

チューハイと煮込みを食べ終わり「ごちそうさま」と店を後にします。

ここから地下鉄浅草駅に向かう伝法院近くの通りに、また大衆酒場が多いんですよねぇ。ふっと目につくだけでも左に大衆酒蔵「あそこ」、右には 大衆酒場「大勝」に大衆酒場「岡本」、居酒屋「鈴芳」、さらに左に居酒屋「浩司」に酒場「三幸」、居酒屋「あかつき」と、右を見ても左を見ても大衆酒場だらけ。観光地だけに大衆酒場と言いつつも、それほど安くはないのかもしれませんが、いかにも古びた(←誉め言葉です!)店の造りに引かれるものがありますねぇ!

060819p 060819q 060819r
チューハイと煮込み / 煮込みの中の牛スジ / 煮込み鍋

060819s 060819t 060819u
「大勝」「岡本」「鈴芳」 / 「浩司」「三幸」 / 浅草地下街の「福ちゃん」

店情報

《平成18(2006)年8月19日(土)の記録》

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店情報: 牛煮込み「正ちゃん(しょうちゃん)」(浅草)

    060819z
  • 店名: 牛にこみ「正ちゃん」
  • 電話: 03-3841-3673
  • 住所: 111-0032 東京都台東区浅草2-7-13
  • 営業: [水-金]11:00-24:00 [土]07:30-17:30 [日]05:30-17:30、月火休
  • 場所: 雷門前から雷門通りを西へ約300m(徒歩約6分)進むと、右手にすし屋通りのアーケードがあるので、右折してすし屋通りをまっすぐ突き抜ける。右折してから350m(徒歩約7分)ほど進む(途中に左手にROXビル、浅草演芸ホール、ロック座等あり)と、右前方にウインズ浅草が出てくるので、ウィンズ浅草の手前を右折した次の角の右前方。雷門からの全行程約720m(徒歩約14分)。
  • メモ: 牛煮込400、牛めし500、牛肉うどん500、肉じゃが400、大根煮400、厚揚450、しらたき煮450、煮魚600、モロキュー300、ぜんまい煮300。ビール(中)500、生ビール500、酎ハイ400、ウーロン割400、ホッピー400(中身おかわり230)、酒300、ウイスキー500など。(値段は2006年8月調べ)

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夏だ! どじょうだ! … どじょう「どぜう飯田屋(どじょういいだや)」(浅草)

この夏はまだ泥鰌(どじょう)を食べていないことに気づき、土曜日の今日、浅草にやってきました。これまでは「駒形どぜう」(浅草渋谷)でいただくことが多かったのですが、今日は同じ浅草でも合羽橋(かっぱばし)側にある「どぜう飯田屋」です。泥鰌通(?)に言わせると、こちら「どぜう飯田屋」のほうがしっかりと泥鰌らしい味らしいのですが、はたしてどうでしょう。楽しみですね。

入口の引き戸を開けると、待ちかまえるように店のおば… いや、おねえさん^^;。後ほどわかったのですが、この店はお客に見えるところはすべておば… おねえさん軍団で切り盛りされているのです。見えない厨房の中が男性陣なのかな。

そのおねえさんに「ひとりです。」と伝えると、「はい。おひとりさま。ここで靴をお脱ぎになって、奥へどうぞ。」とにこやかに迎え入れてくれます。靴を脱ぐとすぐに渡される木製の番号札。漢数字で「六十六番」と書かれています。「奥右手にどうぞ」。店内は4人掛けと2人掛けのテーブル席が並び(ほとんどは4人掛け)、中に掘りごたつ式の席もあります。奥右手は2人掛けのテーブル。その奥側に入ると、ちょうどここが店の一番奥の右角。店内全体を見渡せるポジションですね。

席につくと「では、札はお預かりいたします」とあったかいお絞りと交換に先ほどの「六十六番」の札は持っていかれます。あとはお勘定がすめば自動的に私の靴も出てくるという仕組みなんでしょうね。

「お飲み物は?」。なにしろ泥鰌なので飲み物も勢い最初から日本酒でいきましょうか。とはいえ、今日もまたとても暑い日なので冷や(常温)でお願いします。ここの通常の日本酒は「月桂冠」(530円)。燗と常温が選べます。

すぐに出された日本酒は冷やながら徳利で供されます。そのかわり猪口はよく冷えたガラス製のもの。お酒を持ってきてくれたおねえさんに「どぜう鍋」(1,400円)を注文し、手酌でトクトクとお酒をついでまず一杯。ックゥ~ッ。はなから日本酒というのは効きますねぇ。それにしても「月桂冠」を飲むのも、この前いつ飲んだかまったく覚えてないくらい久しぶりだなぁ。なんだか意外とおいしいじゃん(失礼!)。こういう老舗のお酒なので、ナショナル・ブランドとはいえ、特別製のものが納入されてるのかなぁ。それともこれが「月桂冠」の普通の味!?

さぁ。「どぜう鍋」が出てきました。「どぜう鍋」は通称「まる鍋」。独特の浅くて丸い鉄製の鍋にまるのままの泥鰌が14~5尾、整然と並べられています。すべての卓の上にはガスコンロが設置されていて、その上に泥鰌入りの鉄鍋が置かれます。ガスコンロは自動点火ではなくて、おねえさんがマッチで火をつけてくれる仕組み。そのせいか、三つほど向こうのテーブルのおじさんはさっきから、火力調整がヘタなのか、それとも酔っているのか、何度も火を消してしまっては「すみませーん」とおねえさんを呼んでは着火し直してもらっています。そのガスの火をつけてくれながら「ゴボウ(320円)はどうしますか?」とおねえさん。おぉ、そうか。ササガキゴボウですね。泥鰌にぴったりなのでいただきましょう。「はーい。わかりました。最初から入れたほうがいいのですぐにお持ちしますね。ネギはこちらです」。刻みネギは「駒形どぜう」と同様に、この店でも無料で木の箱で出されます。よーし。いつものようにネギもたっぷりと食べるぞ!

まずはゴボウをドサッと入れて、刻みネギもたっぷりと盛り上げて、スタンバイOKだ! さっきまでの泥鰌だけのときとはうって変わって鍋が豪華に見えるなぁ。

浅い鍋はすぐに沸騰し泥鰌も食べごろになってきます。それを1尾取り皿にとって、山椒をちょっとふっていただきます。おぉ。なるほど。「駒形どぜう」の泥鰌が徹底的に下ごしらえされてどちらかというと“ふんわりとろり”の状態に仕上がるのに対し、こちらは良くも悪くもしっかりと泥鰌らしい。骨付きの小イワシをまるごとかじってるのと同じような感じで、骨もしっかりとしているし、ちょっと苦いところもあったりして泥鰌らしい味わいです。旬の時期(6~7月頃)をちょっと過ぎたものの、まだまだ体内に卵を抱えた泥鰌もいます。あぁ、よかった。なんとか卵の季節に間に合ったなぁ。

鍋のおかわりは、今度は「ほねぬき鍋」(略称:ぬき鍋、1,500円)をもらいます。おかわりはおねえさんが平皿で持ってきてくれて、その形のまま鍋に移してくれます。ただし「駒形どぜう」のような早わざ(おかわりの鍋をエイッとすべらせて、元の鍋の中に一気に中身を移すやりかた)ではなくて、ヘラのようなのを使ってゆっくりと移し変えてくれました。

さて「どぜう飯田屋」のぬき鍋といえば、上に泥鰌の卵がこんもりとのっている写真をよく見かけます。「この時期は、もう泥鰌の卵はつかないんですか?」と聞いてみると「卵がつくのは2人前からなんです。別にお出しすることもできますけど、お出ししますか?」とのこと。せっかくなのでお願いすると、小さい小鉢にけっこうたっぷりの泥鰌の卵が出てきたが、後で伝票を見るとこれがサービスではなく300円の別料金でした^^;。ふたり以上できて、2人前以上の鍋をたのむのがいいんですね。

その卵をぬき鍋の中に並べられた中骨を抜いて開いた泥鰌の上にたっぷりとのせて、お酒もおかわりです。ところで卓の上のタレが2種類あるんですけどどう違うの? 「白いほうが薄いタレで、青いほうが濃いタレです」とおねえさん。そうでしたが、これまでずっと自分の近くにある青いほう(濃いタレ)を使ってたのですが、かなり煮つまってきてるのでここからは白いほう(薄いタレ)にしてみましょう。

刻みネギも2箱目が出されて、ぬき鍋にも刻みネギをてんこ盛りにしてできあがり。開いた泥鰌にネギも卵もたっぷりとのせていただきます。んー。骨こそないものの、こいつも泥鰌らしいほろ苦さも残るしっかりとした味わいですねぇ。身がしっかりしてるなぁ。

店内は年配のご夫婦や家族連れお客さんが比率的に多いようですが、中高年の男性ひとり客もたくさんいて、それぞれ思いどおりに泥鰌やお酒を楽しんでいます。私のとなりの卓の男性ひとり客はビール(大瓶、750円)をもらったものの、あとは柳川(1,500円)と御飯(210円)、なめこ汁(400円)をもらって、すっかりお食事コース。よく見てみると食事だけのお客さんもけっこう多いようです。メニューにウナギもあって「うな重」などを食べている人もいます。

ここでお酒も3本目をおかわり。1~2本でさっくり引き上げる予定できたのに、泥鰌の卵をからめていただくぬき鍋は、けっこうボリュームがあります。なにしろ鍋にすき間ができると刻みネギを追加するもんだから、いつまでたっても鍋が空かない。たっぷり入れた卵はネギにもよく絡むので、割り下で煮たネギで卵をいただいているような感じ。ネギは奥のほうに入れて、煮えるとだんだん鍋の中に散らばった卵を集めながら手前に引き寄せていきます。そしてまた空いた鍋の奥のほうへ新たなネギを…。でもって、途中でときどき思い出したように泥鰌もいただく。ネギもおかわりして3箱目を出してもらいました。

目の前に座っている若いカップル(とはいえ30代くらいか!?)はずいぶん常連さんと見えて注文にも食べ方にもよどみがありません。まず燗酒を2本注文し丸鍋を2人前。ネギをおかわりしながらネギたっぷりで食べ終えると、燗酒をおかわりして今度はぬき鍋を2人前。それに豆腐(320円)と玉子(110円)を注文して、玉子は鍋の中央にプクンと落として仕上げていきます。豆腐は浅い鉄鍋の深さに合わせてスライスされていて、これまた注文する人の多い人気の品のようです。私もお腹に余裕があれば試してみたかったのですが、この時点でもうすっかり満腹。最後に残った粒々の泥鰌の卵を、ネギに絡めてきれいに食べ終えて終了です。

1時間半の滞在。お酒を3本に鍋を2枚いただいて5,110円でした。どぜう鍋や桜鍋など、江戸風の鍋でちょこっと飲むと、どうしてもこれくらいかかっちゃうんですよねぇ。なかなか大衆酒場というわけにはいきません。でも、たっぷりと泥鰌をいただいたので、これからの厳しい残暑が乗り切れそうな気持ちになりました。

「どうもごちそうさま」と出口に向かうと「どうもありがとうございました」とおねえさんのひとりが引き戸を開けてくれます。そのおねえさんにも「ごちそうさま」と店を出ると「どうもありがとうございました」と静かに引き戸を閉めてくれます。自動ドアなんかより、はるかにこの人間味あふれるおねえさん手動ドアのサービスがうれしいですね。

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「どぜう飯田屋」 / 入れ込みの座敷席 / お酒を冷やで

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どぜう鍋(丸鍋) / 木の箱に刻みネギ / ゴボウとネギをたっぷりと

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小皿にとって / 体内には卵 / ほねぬき鍋(ぬき鍋)

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たっぷりのはららご / 刻みネギをのせて / できあがり

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ネギに絡めたはららご / 完食! / 帰りにくれる爪楊枝のお土産

店情報

《平成18(2006)年8月19日(土)の記録》

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店情報: どじょう「どぜう飯田屋(どじょういいだや)」(浅草)

    060819y
  • 店名: どじょう「どぜう飯田屋」
  • 電話: 03-3843-0881
  • 住所: 111-0035 東京都台東区西浅草3-3-2
  • 営業: 11:30-21:30(21:00LO)、水休
  • 場所: つくばエクスプレス・浅草駅A2出口を出て右を見ると角にすき焼きの老舗「浅草今半」があるので、その角を右に入って約50m先右手。
    地下鉄銀座線・田原町駅からは3番出口を出てそのまま国際通りを北上すること約450m(徒歩約8分)で左向こうに「浅草今半」のある「公園六区入口」の信号交差点に出るので、そこを左折して約50m先右手。
    雷門からは雷門通りを西に進み、突き当りを右折して国際通りに入り、約250m(徒歩約5分)の「公園六区入口」の信号交差点を左折して約50m先右手。雷門からの全行程は約750m(徒歩約14分)。
  • メモ: 明治36(1903)年頃の創業以来100年を超える老舗。どぜう鍋(丸鍋)1,400円、ほねぬき鍋(ぬき鍋)1,500円、柳川 1,500円など。ビール 750円、生ビール 530円、日本酒(月桂冠)530円など。(値段は2006年8月調べ)

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今の店舗は9月末まで … やきとり「いせや」(吉祥寺)

毎年、盆と正月に大阪から上京されるNさんを迎えて、小金井市在住のEさんと3人で向かったのは吉祥寺の「いせや」です。

吉祥寺のランドマークとも言える木造2階建ての「いせや」。その古い店舗での営業がこの9月末まで(9月25日(月)が最終営業日)と決定したらしく、それ以降はビルへの建て替え工事が始まるらしいとあって、「古い建物で名物のすき焼きを食べておこう」ということでやってきたのでした。

おりしもお盆の最中の8月13日(日)。午後6時前のこの時間、2階へと上がる階段には行列はまったくなくて、「3人です」と伝えるとすぐに右手小部屋の座敷席に通してくれます。

「いせや」の1階は大きな焼き場を座り飲みと立ち飲みのカウンターがぐるりと取り囲み、その横や後ろ側にテーブル席が並んでいます。2階は主として座敷席で、階段を上がって左手の大広間のほかに、右手に行くと小さい部屋が何部屋かあって、それぞれの部屋が客席として使われているのです。我われが通されたのも、その小さい部屋のひとつで、ここには4人用の座卓が4つあって、全体では16人入れるキャパシティ。我われの卓以外の3つにはすでに先客が入っていて、我われ3人は残った1卓を囲んで腰をおろします。

なにはさておきまずはビール(サッポロラガー大瓶、480円)を2本ばかりお願いし、お目当てのすき焼き(1,500円)を2人前と、「本日のお楽しみ品」である「コロッケ」(320円)を1人前注文します。

すぐに出されるビールとコロッケ。「本日のお楽しみ品」というのは日替わりのおすすめメニューのことで、毎日1品ずつが選ばれて、店内のそこここに掲示されるのです。今日はそれがコロッケだったのですが、Nさんは「これはまさに肉屋のコロッケって感じのコロッケだねぇ」とうれしそう。たしかにできたて熱々のコロッケは、表面のサクサクに揚がった衣をシャクッと噛みやぶると、中にはほっこりしっかりとした挽肉入りのポテト。この皮のサクサク感と、中身のシッカリ感が肉屋のコロッケの特長かな!?

座卓の上には、すき焼き用の生卵や小さい卓上コンロなどが準備され始めました。

「ビールの後はどうしますか?」と相談し、焼酎をボトル(720ml、1,200円)でいただいて、炭酸(レモン付き、120円)を何本かいただくことにしました。店のおにいさんに「梅エキスも忘れないでね」とお願いすると、「ボトルごとお持ちしますか?」とおにいさん。それはありがたい。ぜひそうしてください。

1階のカウンター席などは、みんなで共用に使うための梅エキスを、ウイスキーの空きボトルにたっぷりと入れてくれていて、焼酎やチューハイにはそれをちらりと垂らすのです。2階席で少人数できたときは、小さいグラスに梅エキスを入れてきてくれたりするのですが、今日は焼酎をボトルでもらったので、梅エキスもウイスキーのボトルごと持ってきてくれたのでした。

焼酎の銘柄は「源氏」。これは横須賀あたりでよく見かける甲類焼酎ですね。東京下町の「金宮」に匹敵するくらい、横須賀ホッピーでは「源氏」がよく使われているようなのです。その「源氏」焼酎と炭酸でチューハイを作り、仕上げに梅エキスをたらり。

さぁ、すき焼きも出てきました。鉄鍋の中には2人前の具材が最初からすべて入っていて、それがそのままコンロにかけられます。こういうスタイルも珍しいですねぇ。

できあがるのに少し時間がかかりそうなので焼き鳥も注文しましょうか。ミックス焼き鳥(1皿4本、320円)をタレと塩で1人前ずつお願いします。

ここの焼き鳥は、たいていのものが1本80円なので、1本ずつバラバラにたのんでも、ミックス焼き鳥の4本組みをたのんでも値段は変わりません。そのミックス焼き鳥の内容はタレも塩もハツ、ひなどり、レバ、シロの4本です。

そろそろすき焼きもできあがったようです。生卵をからめていただくすき焼きは、自宅で作るすき焼きに近い感じで、「ワォーッ!」とか「ひゃーっ!」なんて驚くレベルではなくて、ごく普通においしい。昔懐かしいすき焼きです。「残り汁にうどんを入れて食べたいなぁ」とEさん。さっそく店のおねえさんに確認したところ「うどんは置いてません。ライス(200円)はあるんですけど。ライスを入れて玉子でとじるお客さんはときどきいらっしゃいますよ」とのこと。そうかぁ。残念でした。うどんは断念して自家製シューマイ(330円)と生野菜(380円)を注文しました。

肉たっぷりの自家製シューマイは大きな3個で1人前。3人で分けるにはちょうどいいのです。生野菜はガラスの器にキャベツの千切りをドンと盛って、その上にキュウリやアスパラ、トマト、ブロッコリ、レモンなどをのせて、その上にたっぷりのマヨネーズをかけたもの。肉料理をたっぷりといただいたあとの生野菜が気持ちいいですね。

午後9時前まで、約3時間の滞在は3人で8,790円(ひとりあたり2,930円)でした。どうもごちそうさま。

それにしても、この古い木造建築がなくなってしまうのはどう考えても惜しいよなぁ。9月末までか。もう1回くらい来れるかな。

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「いせや」 / 座敷席でビール / 本日のお楽しみ品「コロッケ」

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焼酎のボトルセット / すき焼き登場 / ミックス焼き鳥(タレ)

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ミックス焼き鳥(塩) / チューハイ+梅エキス / すき焼き完成

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自家製シューマイ / 生野菜 / 日が暮れて

店情報前回

《平成18(2006)年8月13日(日)の記録》

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暑気払いの三次会 … やきとん「秋元屋(あきもとや)」(野方)

さらに4人で向かった三次会は「秋元屋」。午後11時前ながらまだまだ店内はお客さんがいっぱいです。

ホッピーをもらって、レバー、コブクロのちょい焼き(塩)のほか、ハムカツ、アスパラなどを焼いてもらいます。アスパラは長い1本のまま焼いてくれるので、そのまま手にとっていただきます。

金魚屋夫妻が裏メニューの焼き豚を注文。これがおいしかったなぁ。いつもあるんでしょうか?

最後はトマトの肉巻きでしめて終了。ここもまた1時間ちょっとの滞在で、ちょうど閉店時刻となりました。お勘定はひとり1,200円ずつ。楽しい暑気払いでした。

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ホッピー / レバー2、コブクロ1をちょい焼き・塩で / ハムカツ

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アスパラ3 / 焼き豚4 / トマト肉巻き

店情報前回

《平成18(2006)年8月12日(土)の記録》

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暑気払いの二次会 … 居酒屋「かっぱ屋(かっぱや)」(都立家政)

暑気払いの二次会は、「竹よし」からは線路の反対側となる居酒屋「かっぱ屋」。入ってすぐ左手の小上がりの座敷席に9人で陣取ります。この人数で座敷席はほぼいっぱいですね。

店は入口近くに座敷席があって、奥のほうにカウンター席がある造り。カウンター席にもお客さんが二人ばかりいて、カウンターの中にいるのが店主のようです。フロア側はお内儀さんと思しき女性が担当しています。

思い思いに飲み物や食べ物を注文し、食べ物はみんなでつつきあいます。

約1時間の滞在はひとり1,000円ずつでした。

「竹よし」の夕食会の二次会でお世話になることが多いこのお店。やきとりのタン、ハツ、レバー、しろ、なんこつ、とり皮、かしらなどが各1本70円という低価格で、300~400円を最多価格帯とするメニューも豊富なのです。一度ひとりでじっくりと来てみないといけないですねぇ。

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「かっぱ屋」 / 酎ハイ(350円)とお通し(肉じゃが煮) / 大きいメンチカツ(400円)

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たら子焼(500円) / お新香(300円) / ハムエッグ(400円)

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タコブツ(550円) / 明太子(400円) / えび春巻(400円)

店情報前回

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お盆突入の暑気払い! … 魚料理「竹よし(たけよし)」(都立家政)

お盆休みに突入した今日は、わが地元の食通・なおとんさんの音頭取りで「竹よし」で暑気払いです。

横浜での「青空ホッピー会」から、暑気払いのはじまる午後5時までには「竹よし」に帰着予定だったのですが、急な雷雨で向こうを出遅れたのに加えて、各電車の大幅な遅れや山手線の落雷による運転停止などで、やっと「竹よし」にたどり着いたのは午後6時半ごろ。案の定、私が一番最後の到着で、集まったみなさんはもうすっかりできあがってますがな…。遅れてごめんね。カンパーイッ!

今回は食事会ではないので、特にテーマ食材もなく店主夫妻の思いつくまま、気の向くまま。朱色の身も鮮やかにお皿に並んでいるのは「馬肉の燻製」。「ゴーヤサラダ」はゴーヤだけをゴマ味噌で和えたきわめてシンプルなもの。「キュウリの漬物」は長さ方向に半分に切ったものを、さらに幅方向で半分に切った1/4本分を手にもってかぶりつく。一口大の漬物もいいですが、こうやって大きいままかじるのもいいですね。

「茄子と茗荷の煮浸し」は夏らしくさっぱりと。「トロのステーキ風」は表面だけに焼き目がついていて、中はレアできれいなピンクです。そして海老を香草とともに春巻きの皮で巻いて揚げた「海老の包み揚げ」は、パリッとした皮の中からプリプリの海老が出てくるいいつまみです。「野菜の天ぷら」はさつま芋やらアスパラやら、野菜のかき揚げやらと盛りだくさん。

ウナギを芯にした玉子焼、「う巻き」は味もボリュームもまさに「おーい、酒くれぇーっ!」てな一品ですね。その酒はhopperさんからの差し入れの愛知の「義侠・純米生原酒」。このお酒はしっかりとしてて、濃いなぁ。チェイサーの水をもらったくらいです。

「シラスごはん」にはシラスが山のように入っています。なにしろ遅れてきたおかげ(?)で、これらの食べものがいっせいに目の前に登場して、もうどれから箸をつけていいのか迷うほど。それにしてもすべての料理を取っておいてくれたんですね。ありがとうございます。

しかしこうやって刺身のない「竹よし」の食事というのもまたおもしろいですね。特に夏は野菜がおいしいので、こうやって魚からちょっと距離をおいた食材のオンパレードも楽しいなぁ。そういう中にあってちょっと手を加えられたトロやウナギ、エビも光ります。

そこへ出てきたのは「舌平目のムニエル」。「1尾しかないから早いもん勝ちだよ」と出されたお皿を、みんながちょっとずつつっつきながら回し食い。今日の参加者も、食事会のときとほぼ同様で、勝手知ったるメンバーばかりなのでした。

そして「にぎり寿司」です。にぎり寿司はいつも「竹よし」のメニューにあり、トロ(1個200円)以外のほとんどのものが1個100円で食べられます。常連さんの中には、最後のシメにちょいと何個かのにぎり寿司を食べて帰る人も多い人気のメニューなのです。特に今日は生の魚を出さない料理にしていたようなので、ここで生魚がきわだちますね。シメサバ、トロ、ヅケなどなどがずらりと並びます。(注: 寿司を数えるのに“貫”を使うと誤解を生むことがありますので、あえて“個”を使ってます。)

このあたりで午後7時過ぎ。ここからはひとしきり調理を終えた店主もこちら側に出てこられて、いっしょに暑気払いです。逆に、事前にいろんな料理を作ってくれていて、今まで客席側でみんなと楽しくお話していたママさんは、このあたりで休憩にあがられます。まだまだ自宅療養中ながら、今日のようにみんなが集まるときにはがんばって料理を作ってくれたり、みんなの輪に入ってくれたりするのがうれしいですね。

店主が今回の暑気払い用に仕入れてくれていたのは「極上黒松剣菱」です。昔でいう「剣菱の超特級酒」で、学生時代(30年近く前)、何か特別なことがあるとみんなで「黒松剣菱」(←こちらは特級酒)を押し頂きながら飲んでたことを思い出します。その後、「越乃寒梅」を筆頭とする第一次地酒ブームの波が押し寄せてきて、「剣菱」をはじめとする大手メーカーのいわゆる“ナショナルブランド”のお酒があまりパッとしない時代に入っていったことを思い出します。

とはいえ、たとえば「金田」でいただく「菊正宗」にしても、「武蔵屋」でいただく「桜正宗」にしても、当然のことながら普通にうまいですもんね。

この「極上黒松剣菱」もうまいなぁ。燗をつけるともっとうまいかもね。

店主が客席側に来た今、カウンターの中を仕切っているのは本日の仕掛け人、なおとんさん。「ホッピー」「痛風御免」と大書された前掛けに雪駄履きと、なんだかやり手の包丁人みたいです。「ホッピーの前掛け、どうしたんですか?」なんて聞いていると、「そうそう。今日はホッピーもあるんですよ」と金宮ホッピーを作ってくれます。

「竹よし」のサワー用の焼酎は、もともと金宮を使っている。だから瓶入りのホッピー(いわゆるソトの部分)だけを買ってくれば金宮ホッピーができるんですね。今日は暑気払いという、普段の営業外の集まりだったので瓶入りホッピーもたくさん仕入れてきたのだそうです。

カウンター内の厨房で、なおとんさんがチョコチョコと作ってくれたのはなんともぜいたくな「ウニ丼」です。これがまたお腹いっぱいなのに入っちゃうんですよねぇ。

食事会と同じように午後9時半ごろまでの大盛り上がり会となったのでした。大変な幹事役を買って出てくれたなおとんさん、本当にありがとうございました。(お勘定は食事会と同じくひとり4,500円でした。)

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馬肉の燻製 / ゴーヤサラダ / 茄子と茗荷の煮浸し

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トロのステーキ風 / 海老の包み揚げ / 野菜の天ぷら

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う巻き / シラスごはん / 「義侠・純米生原酒」

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舌平目のムニエル / にぎり寿司 / 「極上黒松剣菱」

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ホッピーの前掛け / 金宮ホッピー / ウニ丼

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青空(雷雨!?)ホッピー会 … バー「ホッピー仙人」主催

毎年夏に、横浜・都橋の「ホッピー仙人」主催の「青空ホッピー会」があるのだそうで、今年の会に参加させていただきました。

同じ会に参加する濱の酒場通・iiさん、「The State of Things」著者のsgrさんと待ち合わせたのはJR根岸線・新杉田駅。「青空ホッピー会」の会場が金沢区の「海の公園」なので、ここから横浜新都市交通(金沢シーサイドライン)に乗り換えていくのです。

3人がそろうと「空腹にいきなりホッピーを飲むとすぐにできあがっちゃうので、ちょっとだけ腹に入れていきましょう」という話になり、駅から連絡通路で直結した大規模商業施設「らびすた新杉田」内の「はなまるうどん」へ。私はいつものとおりかけうどんの小(105円)に、カツオ節と天カスをたっぷりとトッピングしたもの。いつもはしめにいただくうどんを、今日は一番最初にいただいているのが不思議な気分です。

そして新杉田からシーサイドラインで走ること20分。海の公園南口駅を降りて公園に入り、ホッピーののぼりはどこかな? と見渡すと、入口からほど近い芝生のところにそれらしき一団を発見。近寄っていってみると「ホッピー仙人」店内でよく見かける顔、顔、顔。こうやって真夏の真昼間の太陽の下で拝見すると、みなさんなんだか雰囲気が違いますねぇ。(笑)

生ホッピーのサーバーは「ホッピー仙人」の店内から持ってきたもの。本来であれば電気で冷蔵する仕組みの機械内部に氷を詰めこんで、野外での生ホッピーを作ります。

会費はひとり3千円で、各自がつまみを買って持ち寄って、そのレシートと引き換えにつまみ代がバックされる仕組み。とはいえ、ご自分で手料理などを作って持ってきてくれた人も多くて、たっぷりの料理が並びます。

海の公園は広大な芝生の広場の先に広がる約1Kmあるという人工海浜のある公園で、海水浴や潮干狩りもできるそうです。我われは芝生のところで呑んだくれてますが、その先の砂浜には水着のおねえさんやおにいさんがたくさんいて、まことに夏らしい。

わいわいと楽しく過ごしていると、なにやら北東方面の雲行きが怪しい。このあたりは晴れているものの、その方面は空が黒くて、しかも遠くから雷鳴が轟いてくるのです。うーむ。これはそろそろ危ないなぁ。iiさんがご自宅(横浜市中区)に電話してみると、まさに今ものすごい雷雨の最中だという。それじゃと私が自宅(東京都中野区)に電話してみると、ものすごい雷雨が来たけど少し前に止んで、天気は回復しているとのこと。なるほど。このあたりもまもなく雷雨になるけど、そのうち止むんですね。

とはいえ、場内の放送も「雷雨が予想されますので遊泳中のみなさんは…」なんて言ってたのが、「まもなく雷雨になります!」と断定的なものに変わってきている。

「ひとまず休憩所まで撤退しましょう!」という仙人(=「ホッピー仙人」の店主)の声に従って、50mほど入口側にある屋根のついた休憩所に移動すべく食べもの類や、シート、たーぷなどの片づけをはじめたところでポツポツと雨が降り始めた。なんとか荷物をまとめて屋根の下に入ったところでゴーゴーと地面をたたく音が響き渡るような大雨になり、しかも雷もすぐ近くまでやってきた。まさに絶妙のタイミングの撤退劇でした。

しかーし。大急ぎの撤退だったため、身のまわり品はすべて持ってきたものの、テーブルと、そのテーブルの上にデンとのっているホッピーサーバーはまだ元の会場にあって雨に打たれっぱなし。それよりもなによりも、今、手にもっているホッピーを飲み干してしまったらホッピーをおかわりすることができないのです!

ナカ(ホッピーの焼酎部分)はあるんですけどねぇ。…が、そこはさすがにつわものぞろい。休憩所内にある自動販売機でウーロン茶を買ってきたりして、ウーロンハイを作ったりしはじめた! うーむ。どういう状況でも飲みますなぁ!

さらに雨足が少し弱まってくると、ナカを入れてスタンバイしたホッピーグラス(プラスチック製のもの)をもって、まだ雷鳴が響き渡るなかをホッピーサーバーまでソトを注ぎにいくものまで出てきた! しかも帰ってくるなり「うん。しばらく置いてたから、ホッピーがよく冷えててうまいっ!」と満面の笑み。さすがじゃのぉ。

さらにさらに。その「うまい」発言を聞いて、我も我もと、雨の中をホッピーサーバーに向かう巡礼の列までできたのでした。

雨が上がるのをしばらく待ってみたものの、まだまだ上がる気配はないので、午後4時ごろ、先に失礼して帰路についたのでした。思わぬ雷雨となったものの、それもそれで楽しい「青空(?)ホッピー会」でした。仙人、そして出席されたみなさん、どうもありがとうございました。

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はなまるうどん(小) / 樽生ホッピー / 続々完成!

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全景 / 飲む飲む飲む / 休憩所でも飲む

店情報前回

《平成18(2006)年8月12日(土)の記録》

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ここはペルル幼稚園!? … 居酒屋「ペルル(ぺるる)」(鷺ノ宮)

沼袋から電車で3駅。鷺ノ宮に到着したのは午後10時半近く。さてもう1軒と入ったのは、駅から2本ほど路地を入ったところにあるバー(←看板には“居酒屋”と書かれてますが…)、「ペルル」です。店内からは常連のSzさんの奏でるギターの音が流れてきている。

「こんばんは」と入ると、カウンター中央部のほぼいつものポジションにSzさんが座っていて、その以外にも常連さんを中心とした先客が4人ほど。比較的空間が広そうなすき間を見つけて座ると、すぐにキープのボトルと氷セット(500円)が用意されます。

私が座った場所のちょうど目の前には、おいしそうな枝豆がのった笊(ざる)。目の前にあるとついたのみたくなるんですよねぇ。「枝豆ください」。この枝豆は「天狗印枝豆」という上州は沼田産のものらしく、たっぷりとこくと甘みを感じます。だだ茶豆もうまいけど、この枝豆もすばらしいですねぇ。

右どなりの男性客も、その枝豆をつつきながら「ビールを1本。エビスね」と注文。へ? エビスビールもあるの? と思っていると「はいどうぞ」と店の奥から大瓶のエビスビールが出てきました。さすがにバーだけあって、けっこうなんでも置いてるんですねぇ。はじめて知りました。

マスターといっしょにカウンターの中にいるのは新しいおねえさんであるさっちゃん。Szさんのギターに合わせて歌う声は、音程はしっかりしてるし、発声もすばらしいしで、まさにプロなみです。しかも、実際にも音楽関係のお仕事をなさってたのか、「はい、みんなでいっしょに!」と笑顔でコーラスをリードする姿も堂に入っています。

「みんなで仲良く歌って、なんだか幼稚園みたいだねぇ。」「ペルル幼稚園か(笑)」なんて話をしていると、「そう。昔からここはペルル幼稚園と言われてたんですよ」とマスター。奥からなにやら冊子を取り出して見せてくれます。なになに。「署名簿」!?

作ったのは「ペルルを守る会」。手書きで書かれた文書は『この度「ペルル」の立ち退き問題を聞き及び、私共利用者は憂慮に堪えず、発起人を中心として同店の存続運動を起こすことになりました』という書き出しではじまり、鷺ノ宮にまだバーがなかったころから良心的かつ誠実な営業で庶民の恰好の憩いの場であったこと、また古川マスターの愛すべき人柄と絶妙なる駄洒落で疲れたものの心に慰めと希望を与えてくれたこと、そしてここはまことに「ペルル幼稚園」と呼ぶにふさわしく、有能な若者が多数巣立っていったことなどが数ページに渡って書きつづられ、みなさんの自筆+判子付きの署名が並んでいるのです。この書名簿が作られたのが今から36年前の昭和45(1970)年7月7日。歴史を感じますねぇ。みなさんの名前がずらりと並んだこの「署名簿」を、マスターも大事に取っているんですね。

どういう話の展開だったかは失念してしまいましたが、左どなりの女性客から「熱いキス」の話が出たところで、「今月のカクテルが燃えるようなキスですよ」とマスター。この店では毎月「今月のカクテル」というのが用意されており、その今月分が「キス・オブ・ファイアー」(500円)、「炎の口づけ」なのです。さっそくそのカクテルの注文が入り、マスターはドライベルモット、スロージン(すももの一種スローベリーを漬けたリキュール)、ウォッカを同量ずつ入れて、静かにシェイカーをふります。できあがったカクテルはスローベリーの淡い紅色も美しい。

わいわいと盛り上がった時間も、きれいなカクテルで静かにしめてちょうど閉店時間。約1時間の滞在はちょうど1,000円でした。どうもごちそうさま。おやすみなさい。

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水割りセット / 天狗印枝豆 / エビスビール

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歌う店内 / シェイク中のマスター / キスオブファイア

店情報前回

《平成18(2006)年8月11日(金)の記録》

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卵付きのコブクロ … もつ焼き「ホルモン(ほるもん)」(沼袋)

横浜での仕事を終えて西武新宿線は沼袋(ぬまぶくろ)駅、午後9時。「ホルモン」は10時までの営業なのであと1時間か。どうするかなぁ。ちょっと迷ったところへ「電車2本待ち合わせのため、当駅で5分ほど停車します」という車内放送。えーい、降りちゃえ。

金曜日の夜とあって「ホルモン」の店内は8~9割程度(2卓あるテーブルの1卓が空いているので店全体では8割ほど。カウンターだけを見ると2席分しか空いていないので9割ほど)の入り。かろうじて空いていたカウンター席に腰をおろし、いつものごとく小瓶のビール(サッポロ黒ラベル、310円)とお新香(100円)を注文しますが、残念ながらお新香は売り切れとのこと。なにしろ人気の品ですからねぇ。この時間に来たらしかたないか。

本日の1杯目となる甘露のビールをググゥ~ッと飲み干して、のども潤ったところで焼き物の注文です。これまたいつものようにレバーの“ちょい焼き”(炙る程度に焼いて、刻みネギと生姜醤油でいただくもの)をお願いしようとしたのですが、これまた残念ながら人気のレバーも売り切れとのこと。ありゃりゃ。

それじゃ、ちょい焼きのあと、第二弾での注文をもくろんでいた品に切り換えますか。もつ焼き屋に向かうとき、何も考えずに行くこともたまにはありますが、ほとんどの場合は『今日は1回目にこれとこれをたのんで、2回目にはこれとこれ。3回目にあれをたのんでしめようかな』なんて、自分の好みの品々を組み合わせながらやってくるのでした。そうやって考えているうちにますます「もつ焼き食べたいっ!」という気持ちも盛り上がっていくんですねぇ。(笑)

今日の第二弾用として考えていたのは「シロ、ヒラ、テッポウを1本ずつタレで!」というもの。シロが豚の腸。テッポウは直腸。そしてヒラはその中間的な部分です。一連の腸から取り分けられるこれら三つをじっくりと食べ比べてみようというのが、本日第二弾のねらいだったのです。第二弾予定のものを第一弾に切り換えたので、もう1本、大好物のオッパイの塩焼きももらって全部で4本としておきましょうね。ここのもつ焼きはすべて1本100円で、1本ずつ注文することができます。

4本のもつ焼きが焼き上がってきたところでちょうどビールも飲み終わり、焼酎(210円)に切り換えます。冷蔵庫でよく冷やされた焼酎が表面張力いっぱいまでつがれたところを口から迎えにいって、少し上があいたところへウイスキーのボトルで出される梅シロップをちょいと入れるのです。

まずは大好物のオッパイから。プリッとした食感と脂肪のうまみがオッパイの持ち味。どこのオッパイでもうまいわけではなくて、新鮮でちゃんと下ごしらえされたものじゃないとダメなのです。オッパイなどの脂肪分が多いところは、ちょっと古くなったりすると臭みが出てきてしまうのでした。ホヤや甲殻類(エビ、カニなど)がちょっと古くなると臭くなるのと似てますね。こちらは脂肪分のせいではありませんが…。

そしていよいよ三つの腸。こうやって三つ並べて食べると、ひとつずつ別々に食べるときよりもその違いが歴然。弾力の強さはシロ→ヒラ→テッポウの順。逆に脂肪分が多くてふんわりとした感じはトロと呼ばれることもあるテッポウが断然突出していて、シロはほとんどない。ヒラはメニューにも“中間”と書かれているとおり、まさにプリプリ感においても、ふんわり感においても両者の中間的なポジション。逆に考えるとひとつで両者の特徴を持ち合わせているとも言えます。

三つの腸を堪能したところで、お新香代わりの合いの手にトマト(250円)を注文すると、出てきたトマトのよく熟れていること、真っ赤なこと! 向こう側のお客さんもそれに気がついたか「こっちもトマトをお願いします」。「ごめんなさい。今ので終わったんです」。うわぁーっ。ごめんなさい。最後のひとつでしたか。心していただかなきゃ。

焼酎(210円)もおかわりし、今度はアブラ(1本100円)を2本塩で注文します。

ここの焼酎はキッコーマンの「万上」という甲類焼酎だったのに、今日見ると★(星)のマークのついた「サッポロ焼酎」に変わっています。「あれ? 焼酎、変えたんですか?」と聞いてみると、中身は同じらしいんだけどブランドだけが変わったとのこと。後ほど調べてみたところ、今年の4月1日にサッポロビールキッコーマンの焼酎部門を取得して焼酎事業に参入したんですね。従業員(約40名)も含めて工場ごとサッポロビールに移ったようですので、まさに一升瓶の外観以外は前のままといったところでしょうか。

今日座っている場所は、店主がもつ焼きを焼いている炭火のすぐ近く。終わり時間も近づいてきてちょっと手の空いた店主とちょっとお話しをしてみると、なんと店主も愛媛県のご出身なんだそうです。「え。「鳥芳」のママさんも愛媛の出身とおっしゃってましたよ」と話してみると、「そうなんです。「金ちゃん」も愛媛出身で、うちの親父らとみんなで阿佐ヶ谷の「ホルモン」で修業したそうなんですよ」と店主。当時は中央線沿線では「ホルモン」グループががんばっていて、ほとんど各駅にあるといっていいくらい店舗展開していたんだそうです。まるで今の「四文屋」グループのようですね。その「ホルモン」グループの総本山(本店)が阿佐ヶ谷店。そこがみなさんの修業の地だったんですね。(参考: 2000年11月21日付けの記事の中で“三つめの話題”として登場する閉店したもつ焼き屋さんが、実は阿佐ヶ谷「ホルモン」のことです。)

さぁ。アブラも焼きあがってきました。クニュクニュとした歯ごたえで焼酎とベストマッチのこのもつ焼きは、いわゆる豚の脂身とは違うんですよねぇ。これはどの部分なんですか? 「アブラは腸のまわりについているんですよ。ちょっと皮っぽく見えるところがあるでしょう? そこが腸にくっついているところです」と店主。うーむ。今はやりの内臓脂肪なのかなぁ。。

そんな話をうかがっていると店主から「ちょっとおもしろい部分がありますが、食べてみますか?」と、奥の冷蔵庫から3本の串を持ってきて、焼き台で焼いてくれます。「はいどうぞ」と出してくれたもつ焼きはハツ下、タン下、そしてもうひとつは卵付きのコブクロなのだそうです。

ハツ下とタン下とは、この店では下ごしらえのときに捨ててた部分だそうなのです。いやぁ、他のお店では立派に表メニューとして出ていることが多い品なのに、もったいないですねぇ。しかもうまいし!

ハツ下というと心臓の下の部分で普通は大動脈のところを指します。形状的にはゴムホースを開いたようなもので、コリコリとした食感が決め手。ところがこのハツ下はそれよりはもっと心臓に近い部分なのか、かなり筋肉質な感じ。こういうハツ下もはじめていただきました。

タン下はタン(舌)の根元の部分。先のほう(普通のタン)に比べるとあまり運動しない部分だからか脂ののりがいいのがよくわかります。しっかりとした食感はタンと同じくらい。それでいて脂がのってるというのが特長なんですね。

そしてなにより珍しいのは卵付きのコブクロ。これは今の時期(繁殖のシーズン?)だけ、ときどきある品物らしく、コブクロのまわりにツブツブと、白いトビッコ(トビウオの卵)のような卵がくっついているのです。いやぁ。これはおもしろい食感ですねぇ。はじめていただきました。ときどきこういう部分があるらしくて、そういうときにあたると注文することもできるそうです。とはいえ、こういう変り種を注文するのは「今日はなにか変わったのある?」と気軽に聞けるような常連さんになってからのほうがいいかもしれませんね。

やぁ、おいしかった。あっという間の閉店時刻。お勘定は1,480円でした。珍しいものもいただけたし、沼袋で途中下車して本当によかったよなぁ。どうもごちそうさま!!

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オッパイ(塩) / シロ、ヒラ、テッポウ(タレ) / トマト(塩)

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サッポロ焼酎 / アブラ2本(塩) / ハツ下、タン下、卵付きコブクロ(塩)

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ハツ下(塩) / タン下(塩) / 卵付きコブクロ(塩)

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《平成18(2006)年8月11日(金)の記録》

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当店自慢・鳥皮のみそ煮 … 焼き鳥「鳥好(とりよし)」(横須賀中央)

横須賀の2軒目は駅から少し離れた横須賀共済病院の近くにある焼き鳥屋、「鳥好」です。

この店は「散歩の達人2005年7月号に『店主の野村宏さんは元自衛官。任官中に知り合った妻・美由紀さんのご実家が呉の名店「鳥好」で、西の料理と東のホッピーが自衛隊経由でつながった』と紹介されています。私自身、就職直後の初任地が呉。当時、呉の「鳥好」(0823-24-7667、呉市中通3-2-4)にもよく行っていたのでなんだか懐かしいですね。

店内は右手がカウンター席で、左手には4人がけのテーブル席が1卓。先客は男性ふたり連れがテーブル席で飲んでいるのみで、カウンター席は空いています。そのカウンター席の手前のほう、ちょうど焼き台の前あたりに座り、ホッピー(350円)と鳥皮のみそ煮(60円)を3本注文します。

横浜・横須賀方面のホッピーは400円以上するのが当たり前。この店の350円というのは、この方面ではかなり安いといえます。そのホッピーは、横須賀らしくジョッキに焼酎をたっぷりと入れて、ビン入りのホッピーで割るところまでお店のほうでやってくれます。そうしてできあがったジョッキのホッピーと、まだ中身が半分ほど残っているビン入りホッピーの両方を目の前にトンと置いてくれるのです。このスタイルは珍しいですね。

鳥皮のみそ煮は、メニューにも『当店自慢』と書かれているもの。注文に応じてカウンター内の白いホーローバットの中でクツクツと煮込まれている串刺しの鳥皮を小皿に取ってくれます。

この鳥皮のみそ煮は、呉地方の焼き鳥屋では定番中の定番。どこの店に行っても必ず置いてあって、店に入るなり「ビールと“みそ”ね」といった感じで、“とりあえず”の一品として注文することが多い。「ビールください」と飲み物だけ注文すると、店のほうから逆に「“みそ”は?」なんて聞かれたりするくらいなのです。

しかし、私の記憶では鳥皮はバラの状態で煮込んであって、注文すると小鉢によそってくれるというのが“みそ煮”なんだけど、ここのは違うんですね。「あら。呉の鳥好本店もこうやって串で出すんですよ」とお内儀さん。へぇ、そうだったんですか。

店には男女ふたり連れがやってきて、ビールをもらって焼き鳥を注文し始めます。「鳥肉とレバーを1本ずつちょうだい」と女性客。「焼き物は3本以上でお願いしてるんですよ。何種類か混ぜて3本以上でもかまいませんけどね」と焼き台の前の店主。そうかそうか。メニューに『焼き物のご注文は、やきとり3本、ささみの串焼きは2本以上でお願いします』と書かれていたので、私はてっきり同じ種類を3本以上かと思ってました。何種類かを取り混ぜて3本以上でいいのなら、焼き鳥もいただきますか。女性客が注文し終わるのを待って「私も合鴨つくね(150円)とすなぎも(60円)、レバー(60円)、豚バラ(60円)を1本ずつお願いします」と4本の焼き鳥を注文します。

焼き台(焼き鳥コンロ)はガス式で一度に十数本が並ぶくらいの大きさ。そこへとなりのふたり連れと私が注文した焼き鳥10本がずらりと並べられます。基本的に1本60円なので、もっと小ぶりな焼き鳥を想像していたのですが、普通の大きさです。これで60円は安いなぁ。

塩・タレは特に指定しなかったのですが、つくねとすなぎもは塩で、そしてレバーと豚バラはタレで焼きあがってきました。豚バラのタレ焼きというのも珍しいですね。ところが食べてみるとこれがうまいのです。ふーむ。自分の中で「豚バラ=塩焼き」という観念が固まりすぎてたかな。

すなぎもは2個刺さっては間に玉ネギが1片という並びで1串に4個(玉ネギは2片)刺してあります。博多のほうでは焼き鳥に玉ネギがはさまるのは普通なのですが、こちらでは珍しいんじゃないでしょうか。レバーと豚バラは間に白ネギがはさまれています。

焼き鳥のお皿のふちにニンニク味噌が添えられるのは横浜と同じですね。

焼き鳥を食べ終わったところでホッピーの中身(焼酎、銘柄は「楽」)をおかわり。これでソト(ビン入りホッピー)もすべて空っぽになります。ソト1:ナカ2という分量なんですね。

店は店主もお内儀さんも寡黙で、黙々と仕事をこなすタイプ。たまたま店主やお内儀さんと親しく言葉を交わすような常連さんがいないだけけかもしれませんけど…。

そんな店主に「スープ豆腐(450円)とスープ鍋(450円)はどう違うんですか?」と聞いてみると、「スープ鍋のほうは野菜スープだけです」とのこと。ホッピーやチューハイ類が続いているので(これで4杯目)、ちょっとあったかい汁もの系がほしくなった次第。お腹はすいていない状態なので、野菜スープだけというスープ鍋(450円)のほうをいただきましょうか。

スープ鍋はひとり用の小さい土鍋で出てきます。ふたを取ると玉ネギ、ナス、シイタケを具に、最後に玉子をおとした熱々のスープが、土鍋の半分くらい入っています。いっしょに出されたレンゲですくっていただくとお腹がホワンとあったまります。

スープも残り少なくなったころ、となりの男女ふたり連れのところにさらにおばあちゃんがひとり加わって3人組になり、焼き鳥の追加注文がはじまりました。その機に便乗して、私もささみの串焼き(120円)と辛口つくね(150円)を1本ずつ焼いてもらうことにしました。(本当はささみの串焼きは2本以上の注文ですからね!)

焼き台の上では、となりの3人組がたのんだ鳥もも肉も焼かれはじめました。これはメニューにはないのですが、鳥もも肉唐揚げが450円なので、これも450円でしょうか。

さぁ、第二弾の焼き鳥もできあがってきました。おぉ、ささみ、でかーいっ! 並んでいるつくねが、さっきと同じ大きさなのに小さく見えるほど。いやぁ、値段で評価するわけではありませんが、この大きさで120円というのはたいしたもんですよ。焼き加減もやわらかくていいですねぇ。

そしてつくね。第一弾の合鴨つくね(150円)がおいしかったので、今度は辛口つくね(150円)にしてみたのですが、これもまたピリッと辛くていいつまみになります。肉の断面を見ると、たっぷりと唐辛子が練り込まれているのがわかります。

やぁ、おいしかった。満足満足。お勘定をお願いすると、カウンター上段に置かれたグラスに入れられたプラスチックの札で計算してくれます。注文するたびに、それに応じた色のプラスチック札がこのグラスの中に入れられていたのです。

約1時間半の滞在は1,880円。それにしても呉以外で鳥皮のみそ煮が食べられるとは思わなかった。今度来たときには、これまた呉の名物のひとつであるささみの天ぷら(350円)も食べなきゃね。どうもごちそうさま!

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「鳥好」 / ホッピー / 鳥皮のみそ煮

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みそ煮の鍋 / 焼き台 / つくね、すなぎも、レバー、豚バラ

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フロアの様子 / 黙々と仕事をする店主とお内儀さん / 中身をおかわり

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スープ鍋 / ささみ串焼き、辛口つくね / お勘定用のプラスチック札

店情報

《平成18(2006)年8月9日(水)の記録》

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店情報: 焼き鳥「鳥好(とりよし)」(横須賀中央)

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  • 店名: 焼き鳥「鳥好」(とりよし)
  • 電話: 046-825-3209
  • 住所: 238-0011 神奈川県横須賀市米が浜通1-17
  • 営業: 16:00-22:00(土は -21:30)、日休
  • 場所: 京急横須賀中央駅から駅前ペデストリアンデッキ(Yデッキ)をまっすぐ進み、横須賀プライムの右側に降りて、ふたつ目の信号交差点(米が浜通り入口)を右折。バス通りに沿って250mほど直進し、「米が浜」のバス停の手前の路地を右折した先、右手。駅からは10分弱かかる。横須賀共済病院の近く。
  • メモ: 店主・野村宏さんは元海上自衛官で、任官中に知り合った奥様の美由紀さん(故人)の実家が呉の「本家鳥好」。鳥皮みそ煮(1本60円、3本から)やササミ天ぷら(400円)など、呉の「本家鳥好」の名物がこちらでもいただける。ホッピーが350円というのは横須賀の中では(首都圏全域でも)安い。店内はカウンター10席、テーブル1卓4席、奥の座敷が20席の合計34席。予約可。
    〔やきとり類(焼き物は3本以上で注文)〕当店自慢・鶏皮のみそ煮70、鳥肉の串焼き70、すなぎも70、レバー70、豚バラ70、鳥ナンコツ150、合鴨つくね150、辛口つくね150、手羽先(2本1皿)250。
    〔ささみ類〕鳥わさ400、酢の物400、ぬた400、天ぷら400、フライ400、串焼き1本150(串焼きは2本以上で注文)。
    〔揚げ物類〕鳥モモの唐揚450、すなぎもの唐揚400、一口カツ450、串カツ(3本1皿)380、だんご(2本1皿)300。
    〔その他〕野菜炒め500、オムレツ400、牛すじ煮込み400、煮やっこ350、スープ豆腐450、スープ鍋450、やきめし450、おじや550、野菜サラダ400、漬物350。
    〔お飲物〕ビール(生・ビン)550、日本酒380、焼酎(乙)400、ホッピー380、ウーロンハイ380、レモンサワー380、ライムサワー380、グレープサワー380、ジュース150、コーラ150。(2015年12月調べ)

    〔お飲物〕ビール550、日本酒350、焼酎(乙)400、ホッピー350、サワー(レモン・ライム・グレープ)各350、ウーロンハイ350、ジュース150、コーラ150。しそ焼酎(鍛高譚)400、すだち酎400、生酒(冷酒)750、芋焼酎(黒いさ錦)400、純米酒(菊正宗)400、梅酒(炭酸 or ロック)350、赤・白ワインミニボトル400、ひとくち生ビール300。
    〔焼鳥類(60円ものは合わせて3本以上で注文)〕鶏正肉60、すなぎも60、レバー60、豚バラ60、当店自慢・鶏皮のみそ煮60、ささみの串焼(2本1皿)300、合ガモのつくね150、辛口つくね150、とりナンコツ150、酢の物400、とりわさ400、ぬた400。
    〔揚物類〕ももの唐揚450、すなぎもの唐揚400、一口カツ450、ささみのフライ400、ささみの天ぷら400、手羽先(2本1皿)250、串カツ(3本1皿)350。
    〔その他〕野菜いため500、牛すじの煮込400、オムレツ400、おじや500、焼めし400、スープ鍋450、スープドーフ450、煮やっこ350、サラダ400、漬物350。(2013年9月調べ)

    品書: 〈やきとり類(3本以上で注文)〉当店自慢・鳥皮のみそ煮(60円)、鳥肉の串焼き(60円)、すなぎも(60円)、レバー(60円)、豚バラ(60円)、手羽先(2本一皿、250円)。〈ささみ類〉刺身(400円)、たたき(400円)、ぬた(400円)、串焼き(1本、120円。2本以上で注文)、天ぷら(350円)、フライ(350円)。〈揚げ物類〉鳥ももの唐揚げ(450円)、すなぎもの唐揚げ(400円)、一口カツ(450円)、串カツ(3本一皿350円)、だんご(2本一皿、300円)。〈その他〉野菜炒め(500円)、ギョーザ(400円)、オムレツ(400円)、牛すじ煮込み(400円)、煮やっこ(350円)、スープ豆腐(450円)、スープ鍋(450円)、やきめし(400円)、おじや(500円)、合鴨つくね(150円)、辛口つくね(150円)、野菜サラダ(400円)、漬け物(350円)。〈お飲み物〉ビール(生・ビン、各550円)、日本酒(350円)、コップ酒(350円)、ウイスキー(白、350円)、焼酎(乙、400円)、ホッピー(350円)、ウーロンハイ(350円)、サワー類(レモン・ライム・グレープ、各350円)、ジュース・コーラ(各150円)。このほか日々の黒板メニューあり。(値段は2006年8月調べ)

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名物・手羽の唐揚 … 大衆酒場「天国(てんくに)」(横須賀中央)

久しぶりに横須賀方面で仕事があり、終了後に今回も近くの酒場に繰り出しました。横須賀中央駅付近は酒場の数もものすごく多くて、数回やってきたくらいではとてもまわりきれないほど。そんな中から、今回の1軒目として向かったのは「天国」です。こう書いて「てんくに」と読むそうです。

店は正面から見て左右に入口があり、それぞれにちょっと古くてまばらになった縄のれんがかかっている。その縄のれんをくぐり店内に入ると、ウナギの寝床のように細長い店内を突っ切るように奥に向かってド~ンと伸びたコの字カウンターです。左右の入口どちらから入っても、右へも左へも行けるようになっていますが、右側のカウンターの奥行きは途中までしかなくて、その先は小上がりの座敷席になっているようです。

昼から開いているらしい「天国」は、夕方早い時間帯でもすでにお客さんが多くて、カウンターの入口近くはけっこう密度が高い状態。左手奥のほうがすいてるみたいなので、カウンターに沿って店の奥へと進みます。

「いらっしゃいませ」とおしぼりを出してくれる店のおねえさんにホッピー(420円)を注文すると、「ホッピーには氷をお入れしますか?」とおねえさん。「氷無しでお願いします」。

この店も横須賀在住の会社の同僚(学生時代の同級生)Kから『「天国」の鶏の唐揚げがおすすめ。大きなかたまりが四つくらい出てきてうまいぞ!』と前々からすすめられていたお店なのです。

どれどれ、とメニューを確認すると、ありますねぇ。天国名物・手羽の唐揚(570円)。そのとなりには鶏ももの唐揚(570円)も載っている。ふむ。今日は手羽のほうをもらってみましょうか。ホッピーを出してくれたおねえさんに手羽の唐揚を注文します。

ホッピーはいわゆる横須賀ホッピーで、キンキンに冷えた生ビールのジョッキにかなり多め(120~170mlくらい。ちなみに普通のホッピーは70mlくらい)の焼酎が入っていて、それとは別にこれまたよく冷されたビン入りホッピー(いわゆるソト)が出されます。

ジョッキにホッピーを注ぎこむと、ホッピー専用ジョッキよりも容量が多い生ビールジョッキにもかかわらず、やっぱりホッピー全部は入りません。濃いなぁ、横須賀ホッピー。

その濃いホッピーをチビチビとやりながら店内の様子を再確認。テレビは入口の近く、店の中央部あたりに2台あり、おもしろいのは両方が違うチャンネルになっていること。入口側では高校野球が流れていて、奥の私に近い側はニュースが流れているのです。しかもどちらも音もしっかりと出しているので、どっちもが聞こえます。「わぁーっ」と盛り上がる歓声が聞こえてくると入口側のテレビに注目し、それ以外のときは近くにあるテレビを見る。二つ別々の番組が流れていても、意外と普通に見ることができるもんですねぇ。はじめて知りました。

この店も「注文しないものは出ない」という正しき大衆酒場で、お通しは出されないようです。(←さらに上を行くのは近くの「忠孝」や「太田屋」。お通しがサービス(無料)で出されます。)

それじゃ、唐揚げができてくるのを待つ間に、ちょいとつまめるものをもらっておきましょうね。えーと。ナスのお新香(180円)をお願いします。

お新香はキュウリ、カブ、ナスの3つがあって、それぞれ180円。すぐに出されたナスのお新香はちょうど1本分のナスのヌカ漬けを食べやすいようにスライスしたもの。漬物といっしょに「味の素」がスッと出されます。ヌカ漬けに「味の素」をかけるのは横浜・横須賀方面の定番なのかなぁ。それとも東京もかかってるけど気づかないだけなんでしょうか。

店はおかあさん二人と、アルバイトらしき若い女性が二人くらい。厨房に男性もいるようなのですが、チラッとしか見えません。

メニューはカウンター上のそこここに見開きのビニールカバー付きのものが置いてあって、定番のメニューのほかに、「本日のおすすめ」と書かれたメニューも載っています。「本日のおすすめ」はたとえばマグロぶつ(550円)、岩ガキ(600円)、タコぶつ(600円)、真あじ(刺・たたき・塩焼)(500円)、サンマ塩焼(550円)、鮎の塩焼(450円)、サザエつぼ焼(450円)といった魚介ものに加えて、ハムカツ(400円)、玉ネギフライ(450円)、ニラ玉炒め(400円)やバラ串塩焼(250円)、つくね塩焼(200円)、ちくわの天ぷら(300円)といった「本当に今日だけなの?」といった品々も並んでいます。

つらつらとメニューを眺めたりしているうちに、手羽の唐揚ができあがってきました。予想どおり胸肉のあたりから手羽の先までの部分を三つから四つに割って揚げたもので、皿いっぱいのボリュームです。注文してから出てくるまでの所要時間は約10分。これだけ大きいかたまりを揚げようとすると、それくらいの時間はかかるんですねぇ。

ここの唐揚げは、唐揚げ粉をきちんとまぶして揚げる正統派唐揚げ。「とよ田」や「鳥房」などの素揚げ(衣をつけずに揚げたもの)とは違った仕上がりになっています。

添えられたくし切りのレモンを絞りかけて、火傷をしないようにハフハフとかぶりつくと、口の中にジュワッと広がる肉汁。衣をつけて揚げるとこうやってジューシーな仕上がりになるんですね。肉表面のカリッと感は素揚げに軍配が上がりますが、肉全体のフンワリ感はこっち。ホッピーも進むなぁ。

横須賀ホッピー(通常のものよりナカの量が多いホッピー)はあまりにも濃いので、飲むにつれてチビリチビリとソトを足しながら、最後にはソトを全部入れた状態(つまりソト1:ナカ1)で飲み干しました。

飲み物おかわりは、今度はチューハイ(370円)にしてみました。店の奥(私が座っている席の近く)にチューハイサーバーやサワーの素の置場があって、サワー類はすべてそこで作られます。下のタンクには焼酎と炭酸が入っていて、二つの注ぎ口のうちひとつは焼酎が、もうひとつは炭酸水(ソーダ)が出るようです。まるで生ビールを注ぐかのよな手つきでシュワァーッとチューハイを入れてくれます。

手づかみでムシャムシャといただく唐揚は、素揚げの各店のものと同様に大きな骨以外は全部食べることができます。食べ終わった皿の上には大きな骨が数本残るのみ。いやー、おいしかった。さすがに名物だけのことはありますね。でもこれだけでけっこうお腹いっぱいです。

1時間強の滞在は飲み物2杯(ホッピーとチューハイ)、食べ物2品(漬物と唐揚げ)で1,640円でした。どうもごちそうさま。

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ホッピー / ナスの漬物 / 手羽の唐揚

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チューハイサーバー / チューハイ / 唐揚完食!

店情報

《平成18(2006)年8月9日(水)の記録》

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店情報: 大衆酒場「天国(てんくに)」(横須賀中央)

    天国
  • 店名: 大衆酒場「天国」(てんくに)
  • 電話: 046-823-7286
  • 住所: 238-0007 神奈川県横須賀市若松町1-14
  • 営業: 12:00-23:00(22:30LO)、無休
  • 場所: 京急横須賀中央駅から駅前ペデストリアンデッキ(Yデッキ)をまっすぐ進み、横須賀プライムの右側に降りて、次の信号交差点を左折。140mほど先、右側。駅からは徒歩約5分。
  • メモ: 中央立花グループの居酒屋の1軒。奥行きの長いJ字カウンターと小上がりの座敷席の計42席。サービス料100円/人。
    [以下、価格は税別
    〔天国ドリンク〕《ビール(スーパードライ)》中ジョッキ490、小ジョッキ300、大瓶570、ドライゼロ(ノンアルコール)450。 《ホッピー》セット(白・黒)420、中身(焼酎おかわり)280、外(瓶)280、キンミヤセット480、キンミヤ中身320。 《酎ハイ》緑茶わり450、トマトわり450、チューハイ390、レモン390、ライム390、ウーロン390、麦茶390、紅茶390、青リンゴ390、ライチ390、巨峰390、マンゴー390、カルピス390、生レモン470、生グレープフルーツ570。 《ウイスキー》ブラックニッカ(S)390・(W)590、クリアハイボール(レギュラー)390・(Big)650、ライチ450、青リンゴ450、巨峰450、カルピス450、マンゴー450、コーラ490、ジンジャー490、ジャックダニエル(S)480・(W)780・(コーラ)580・(ジンジャー)580。 《日本酒》順正(1合)390・(2合)690、若鶴玄880、残草蓬莱900、くろさわ750、赤鬼900、青鬼750、八海山600、菊水600。 《焼酎》黒霧島(芋)G 500・B 2,700、赤霧島(芋)G 600・B 3,800、一番札(麦)G 480・B 2,500、キンミヤ(甲類)G 430・B 1,600、赤兎馬(芋)G 600、久米仙(泡盛)G 550、わりもの等(氷100、水200、湯200、炭酸200、緑茶300、ウーロン茶300、ホッピー外280、カットレモン180、梅干100)。 《カクテル》カシス(ソーダ・オレンジ・ウーロン)550、ピーチ(ソーダ・ウーロン・ファジーネーブル)550、赤ワインコーク550、白ワインジンジャー550、ぷるぷるゼリー酒(梅・柚子・桃・林檎・レモン)500、レッドアイ500、シャンディーガフ500、ビターオレンジ500、ディーゼル500。 《ワイン》グラスワイン(白・赤)450。 《ソフトドリンク》コーラ250、ジンジャエール250、カルピス250、ウーロン茶250、100%オレンジ300、100%トマト300。
    〔天国に来たなら!ウチの名物!〕手羽の唐揚570、もつ煮込み430。
    〔とりあえずの一品〕こだわりの茶豆350、チーズ350、しらすおろし350、冷しとまと350、味噌きゅうり350、きゅうりの一本漬290、オニスラ350、やっこ350、たまご屋さんの厚焼玉子380、蛍いか沖漬380、鰹の酒盗380、まぐろ納豆480、まぐろブツ500。
    〔焼きもの〕串焼(つくね・とり皮・豚バラ・豚タン・のどなんこつ・カシラ)各1本130、うなぎの肝串1本280、たたみ鰯(炙り・天ぷら)380、えいひれ炙り350、栃尾の油揚げ380、子持ちししゃも380、さば文化干し390、ほっけ半身焼390、のどぐろ干物1,200。
    〔サラダ〕ポテトサラダ350、チョレギサラダ480、和風ツナサラダ580。
    〔一品料理〕とんぺい焼480、ホルモン炒め480、レバニラ炒め480。
    〔めし〕ネギ焼そば(塩・ソース)各390、お茶漬(梅・しらす・わさび・鮭)各450、カレーライス580。
    〔あげもの〕あじフライ1枚280、チーズ巻き300、コロッケ290、メンチカツ380、カレーコロッケ180、フライドポテト390、ちくわの天ぷら350、にんにく丸揚げ300、できたてのあつあげ380、鶏なんこつ唐揚380、ネギだく砂肝唐揚380、あげだし豆腐450、鶏もも唐揚570。
    〔今日の旨いもん(日替りの一例)〕刺身おまかせ三点盛880、カツオ刺450、カツオタタキ500、サーモン刺500、タコ刺500、ブリ刺500、海鮮ユッケ600、キムチ300、イカの塩辛380、たら肝ぽん酢380、生カツオのコチュタレ和え480、マグロとアボカドのワサビ醤油和え580、チャンジャ380、カニみそ480、じゃがバター380(塩辛のせ+100)、牛タンシチュー980、フライドミートソース500、米茄子の肉味噌チーズ焼480、トントロとニンニクの芽の塩炒め580、鶏レバーとアボカドの塩タレ400、空心菜のニンニク炒め480、アボカド長いも茗荷の刻みワサビ和え450、オクラのおひたし380、チーズ入りハムカツ350、スパイシー手羽先300、激辛チョリソー380、カニクリームコロッケ380、ハチノスネギ和え380、イカオクラ納豆380、ゆでピーナッツ280、鶏レバー唐揚げ300、合鴨シーザーサラダ680、茄子の肉味噌炒め580、タコとブロッコリーのガーリック炒め580、蓮根はさみ揚げ380、茗荷(おひたし・みそ・天ぷら)各380、谷中生姜380、茹でブロッコリー380、茹でとうもろこし480、手作り豆富の冷奴380、豆富とクリームチーズのディップ480、クリームチーズ酒盗和え380、茄子一本漬け290、沖縄のもずく280。(2018年7月調べ)

    〔とりあえずの一品〕冷奴350、塩辛300、しらすおろし350、明太子おろし350、枝豆300、冷しトマト400、もろきゅう300、エイヒレ400、まぐろ納豆450。
    〔サラダ〕野菜サラダ490、ツナサラダ650。
    〔あげもの〕天国名物・手羽の唐揚570、にんにく揚300、鶏もも唐揚570、チーズのカリカリ揚300、お肉屋さんのコロッケ290、メンチカツ380、ちくわ天ぷら300、イカゲソ揚300、フライドポテト400、揚げ出し豆腐450。
    〔やきもの〕ホッケ一夜干し380、いかの一夜干し380、つくね130、鶏皮120、ミックス350。
    〔腹ごしらえ〕ネギ焼ソバ(ソース・塩)各400、お茶漬け(明太子・梅・しらす)各450、ごはん180、みそ汁180。
    〔お新香〕かぶ200、きゅうり200。
    〔飲み物〕生ビール中490・小300・大瓶570、ホッピー(白・黒)420(ナカ280、ソト200)、日本酒(百万石300、八海山500、菊水辛口600、生酒純米百万石800)、酎ハイ(ウーロン・レモン・ライム・青りんご・巨峰・ライチ・カルピス・マンゴー)各390、焼酎水割390・湯割390・緑茶割450、梅酒ソーダ割・ロック・水割各480、本格焼酎(こく紫500、日向じまん500、白金乃露500、天孫降臨570、かのか470)、ハイボール350、ブラックニッカ(シングル250・ダブル480)、マッコリ400、生レモン470、生グレープフルーツ570、アサヒドライゼロ450、アサヒWゼロカクテル(ジントニック、カシスオレンジ、シャルドネスパークリング)各320、ソフトドリンク(コーラ、カルピス、ウーロン茶、オレンジ)各250。
    〔ホワイトボード〕チーズドック150、カマスフライ480、じゃがバター1個100、あつ揚380、ゆで落花生300、豚肉と大根の塩炒め350、あげ茄子300、フランクフルト180、さつま芋天300、納豆キムチオムレツ480。
    〔本日のおすすめ〕《うちの名物》手羽の唐揚570、もつ煮込み430、温豆富400、とん平焼480、バカ売れ串揚4種盛(豚バラ、うずら、つくね、エリンギ)480、カレーコロッケ190、チョリソー380、鶏ももおろしポン酢650、なんこつ唐揚380、三元豚のロースカツ650。《秋もの》きの子ベーコン炒め480、揚げ茄子300、ぎんなん塩焙り480。《今日の魚もん》まぐろぶつ500、たこぶつ500、このしろ酢〆300、カニ甲羅グラタン480、サーモンサラダ680、地魚天ぷら430、くじら竜田揚580。(2013年9月調べ)

    創業60年になる店内の雰囲気は、戦前のノスタルジックなイメージをそのまま残しており、歴史を感じさせる。名物は鶏の唐揚(手羽・もも、各570円)。焼酎タンクは天國オリジナル。ホッピー(420円)、チューハイ(370円)、生ビール(中、470円)、ビンビール(中、540円)など。(値段は2006年8月調べ)

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白く花咲く牡丹鱧 … 魚料理「竹よし(たけよし)」(都立家政)

会社の夏休み最終日。「よじかわ」(=開店時刻の4時になると同時に「川名」に行くこと)も終えて、7時前には家族と夕食。私も焼酎をチビチビといただきながら楽しんでいると、携帯電話にポーンとメール。ん? と思って確認してみるとまりみるさん。「竹よしで、店主さんの誕生日祝いをしています」。え!? 「竹よし」の店主(マスター)、誕生日だったんだ。「これから向かいます!」と回答し、すぐに出発。わが家から「竹よし」までは徒歩約15分。「こんばんは。おめでとうございます!」と店に入ると、店にはまりみる夫妻と、大常連のTmさんの3人がカウンターに並んでいます。「こんばんは。こんばんは」とみんなであいさつし、私もカウンターの一角に腰をおろします。(注: ちなみにマスターの誕生日は本当は明日、8月7日だそうです。今日は日曜日でまりみるさんたちもいらっしゃったので前祝いですね!)

さっそく「土佐鶴」を冷酒でもらってみなさんと乾杯。今日のお通し(200円)はアジ酢。夏が旬のアジは、タタキやナメロウなどもいけますが、酢ジメにしてもまたいいつまみですよね。

まりみる夫妻は早くから「竹よし」に来られていて、刺身や天ぷらなどをたっぷりと楽しまれたのだそうです。おふたりが今つついているのはドジョウの唐揚げ。「よろしかったらどうぞ」とすすめてくれるぴっころさん(←まりみるさんのご主人)に「ありがとうございます」とさっそくひとついただきます。うーむ。そういえばこの夏はまだ「どぜう」を食べてないなぁ。アジもそうですが、ドジョウも夏が旬。特にお盆ごろまでは体内に卵が入っていたりして旬ならではの味わいが楽しめるのです。

「土佐鶴」を飲みきって、2本目の冷酒は緑川酒造の雪洞酒「緑(みどり)」。「仕事の都合で、先日の(酒場百選)出版記念オフ会に出席できなかったから、これはお祝いに」と、このお酒はまりみるさんがごちそうしてくれました。どうもありがとうございます。

店主が「今日はいいハモが入ってるんですよ」とギュッと身が締まった立派なハモを見せてくれます。さっそく「ハモおとし」(800円)を2人前ほど注文して、お祝い返し。店主がハモの準備をはじめるとジャッジャッジャッと小気味よい骨切りの音が聞こえてきます。ハモは小骨が多いので、1ミリ刻み(一寸に26筋)くらいで皮は切らないぎりぎりまで包丁で切りこみを入れて小骨を切断する必要があるのだそうです。まさに熟練の技ですね。

そうやって骨切りしたハモを、鍋で沸いている熱湯にさっと通すと、切り目のところからそれぞれの身が反り返って白い牡丹(ぼたん)の花が開いたようになります。この状態のハモのことを牡丹鱧(ぼたんはも)と呼ぶそうなのですが、新鮮なハモじゃないときれいな花が咲かないそうです。

そうやって花開いた牡丹鱧を冷水でギュッとしめて皿に盛り、小皿の梅肉とともに「はいどうぞ」。「ハモおとし」のできあがりです。ハモもまた夏の象徴のような魚ですよねぇ。アジ、ドジョウ、そしてハモと、夏の魚ずくしで夏休みを締めくくることができました。

電車で帰るまりみる夫妻はこのあたりでお勘定。久しぶりにお会いすることができてよかったです。どうもありがとうございました。

まりみる夫妻と入れ替わるように入ってきたのは黒ジャージさん。「秋元屋」のあと、こちらにまわって来られたのだそうです。私もさらに冷酒(「北の誉」300ml瓶、600円)をもらって飲んでいると、「秋元屋」の仕事を終えたたっつんさん、さらにはよっちゃんまでやってきて深夜のお店は一躍活気が出ててきました。

にぎやかになってきたところで、私は明日からの仕事再開にそなえてそろそろ腰をあげますか。8時半にやってきたのに、気がつけばもう11時半。ゆっくりと3時間の滞在は2,900円でした。どうもごちそうさま。

さぁ、明日から仕事だ!

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アジ酢 / ドジョウ唐揚げ / ハモおとし

おまけ:調理中のハモ
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仕入れたハモ / 肉と肝の詰まった断面 / 骨切り中

店情報前回

《平成18(2006)年8月6日(日)の記録》

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きれいになったミィさん … 焼き鳥「川名(かわな)」(阿佐ヶ谷)

会社の夏休み最終日となる今日は、立川方面に写真撮影に来ていた宇ち中さんと示し合わせて「よじかわ」(=開店時刻の午後4時に「川名」に行くこと)です。

まずは瓶ビール(キリンラガー大瓶、504円)からスタートすると、今日のお通しはスイカ。そしてそして、今日はちょうどこのあたりの商店街のイベントである「ゆうやけ市」の開催日で、なんとミィさんが手伝いに来ているのです。ミィさんは今年の3月までお店を手伝っていた女性で、常連さんの好みを完全に把握していて、注文しなくてもスッとその人の好みの飲み物が出されたり、飲み過ぎの人には「もうダメよ」と笑顔ながらもきっぱりと断ったり。顔立ちやスタイルもいいこともあって、完全に店の看板娘的な存在になっていたのでした。

「久しぶり!」と笑顔を見せてくれるミィさんに、「ミィさん、きれいになったねぇ。驚いたよ」と声をかけると、「それじゃ前はきれいじゃなかったみたいじゃない」とちょっとふくれっ面になるミィさん。この表情もまた懐かしいなぁ。

ミィさんは、さっきも書いたとおり元々きれいな顔立ちだしスタイルもいいのですが、お店にいるときは化粧もしてるかしてないか程度の地味なものだった。それに比べて、今日はきっちりとよそ行きの化粧をしている上に、服装もおしゃれなのですごくきれいに見えるんでしょうね。

アイちゃん、ヨウさん、ミィさんと、これまでの女性陣がみんな辞める前には店の顔になって巣立っていったように、ミィさんのあと働きはじめたおねえさん(名前はまだ知らない^^;)も、あと数ヶ月もすると看板娘になっていくんでしょうね。楽しみです。

その新しいおねえさんに私は「イナダ刺し」(399円)を、そして宇ち中さんはすっかりお気に入りになった「なすツナ炒め」(294円)を注文します。

イナダはブリの幼魚で、関西で言うところのハマチと同じもの。だいたい35センチから60センチくらいのものを指すのだそうです。さっき、カウンター上のネタケースの中に立派なイナダがどんと置かれているのを見て注文したのでした。こうやって丸々1尾の魚から刺身を引いてもらえるのも「よじかわ」のいい点ですよね。カツオなんかも同じ感じで、立派な1尾からさばかれます。これが6時から遅くて7時ごろにはなくなってしまい、次の魚が出されるようです。

出てきたイナダ刺しは、つややかな大きな身が10切れほど。細く細く千切りにされたニンジンがツマとして添えられています。これで399円(380円+税)ですからねぇ。ほかで食べるのがいやになってしまいます。

カウンター内の厨房からジャージャーと炒める音が響いてきて、なすツナ炒めもできあがってきました。なす、ツナのほかにたっぷりのワカメも入っているのが味の秘密なのかな。仕上げにトッピングされたカツオ節が、なすの熱さで踊っています。

ここで宇ち中さんはホッピー(336円)に突入。私はこの夏休みのがぶ飲みを締めくくるウコンハイ(336円)。ウコンが強烈にきいていて、色も黄色が濃い! なにしろウコンは肝臓にいいらしいですからねぇ! ………って、それをアルコールといっしょに摂取してどうするって話もありますけどね。

店主(マスター)が通りすがりにトンと置いていってくれたのはカツオ節がトッピングされた生チーズ。醤油がチロッとかかっていて、これがまた不思議とうまいのです。

「こんちは」と5時ちょうどに現れたのは、「川名」も大常連の熊さんです。「あ、どうもどうも」なんてあいさつを交わしながら同じテーブルに合流してもらい、注文しなくても出てきた生グレープフルーツサワー(336円)で乾杯です。熊さんくらい大常連さんになると、その人の飲み物がわかっているので、注文しないでも出てくるんですよね。

熊さんは、このところいつも注文しているという「てもり豆腐」(231円)と、今日の刺身メニューの中からは「トロシメサバ」(399円)を注文します。熊さんの注文の仕方は、刺身を1品と、野菜系、たとえばお新香だとかサラダみたいなのをもう1品、合わせて2品をしょっぱなにたのむのがいつものパターンのようです。最近は野菜系の1品として「てもり豆腐」を選んでるんですね。熊さんはこの「てもり豆腐」を醤油ではなく、塩をパラリとふって食べています。どれどれ、と横から一口もらってみると、塩だけでいただくと「てもり豆腐」の濃厚な甘みをより感じることができるんですね。

「トロシメサバ」は、その名のとおり脂がたっぷりとのったサバをしめたもの。細く千切りされた大根のツマが敷かれ、サバといっしょに酢ジメされていたらしい太目の千切りのニンジンがトッピングされています。

さらに店主が常連さんサービスとしてイワシの生姜煮(梅干も入ってるから梅干煮?)も出してくれます。うーむ。そろそろ腰をあげようとしてたんですが、もう1杯、今度は日本酒をいただいちゃいますか。すみません。「黒牛」(462円)を1杯!

この店の日本酒は1合273円の「鬼ころし」なのですが、それとは別に1種類だけですが地酒を置いているのです。銘柄はときどきで変わりますが、現在の地酒は「黒牛・純米」なのです。受け皿とグラスがテーブルに置かれ、一升瓶からツツゥ~ッと「黒牛」が注がれます。それを口から迎えにいって、表面張力の部分をまずひとすすり。ッカァ~ッ。おいしいねぇ!

宇ち中さんは先ほどもらったナカ(ホッピーの焼酎おかわり、294円)も飲み干して、ここで4杯目となる氷なしの黒ホッピー(336円)です。ホッピーは氷はあってもなくても同じ値段なのですが、氷なしだとビン入りホッピー(ソト)が1本まるごと入って、ちょうどジョッキにすりきりいっぱいの量になるのでした。

「黒牛」と「黒ホッピー」を飲み切ったところで今日の「よじかわ」を終了します。もうちょっと飲んでいかれるらしい熊さんに「じゃあまた!」とあいさつして入口のレジへ。午後6時半まで、約2時間半の滞在はふたりで3,465円(ひとりあたり1,730円ほど)でした。今日もどうもごちそうさまでした。

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瓶ビールとスイカ / イナダ刺し / なすツナ炒め

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ウコンハイ / 生チーズ / てもり豆腐

060806g 060806h 060806i
トロシメサバ / イワシ梅干煮 / 「黒牛」

店情報前回、関連記事:「宇ち中」)

《平成18(2006)年8月6日(日)の記録》

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東西・幻のキノコの競演 … フランス料理「北島亭(きたじまてい)」(四ツ谷)

「北島亭」の常連さんである田舎の友人が上京してきて、ふたりで「北島亭」です。

「北島亭」は今日も予約で満席。いまや数ヶ月前に予約を入れないと空いていないほどなのだそうです。この店のフルコースディナーは3品おまかせ(8,400円)、4品おまかせ(10,500円)、5品おまかせ(15,750円)の3種類。もちろんアラカルトで注文することも可能で、友人の場合は大勢でやって来る場合以外は基本的にアラカルト。「好きなものをたっぷりと食べなきゃ!」というのが彼の持論なのです。

まずはシャンパン「KRUG(クリュッグ)」をいただいて乾杯し、それをチビチビといただきながらメニューの検討を行います。

今日のおすすめは「和牛イチボ肉のローストビーフ風」か「シャラン産 鴨の胸肉のロースト」とのこと。この店ではステーキやローストビーフ風などの料理は2人前で焼くことになっています。それくらいの量を一度に焼かないとおいしくないそうなのです。したがって今日のおすすめのうち、「和牛イチボ肉」を選んだ場合は自動的に2人前になります。「鴨」はもともと胸肉のポーションがそれほど大きくないので1人前ずついけます。

「どうしよう。どっちも捨てがたいね。」「でも、魚料理にノドクロがあるから、それも食べたいよね。」「うーん。迷うねぇ」とひとしきり悩んだすえに、「やっぱり両方とも食べよう!」と友人。そのかわり、「ノドクロ」と「鴨」はそれぞれ1人前ずつもらって二人でシェアすることにしました。(←本当はこれってマナー違反なの??)

メインが決まると次は前菜。「ウニははずせないよねぇ」。そうそう。この店の「生うにのコンソメゼリー寄せ」は、店のトレードマークと言っていいくらいの名物品なのです。毎回必ずいただいています。あとは友人がどうしてもフォアグラが食べたいということで「テート・ド・フロマージュ(豚の頭肉、フォアグラ、野菜のゼリー寄せ)」をもらうことにしました。前菜の中に「フォアグラのソテー」もあるのですが、このあとの展開を考えると前菜であまり脂っこくなることは控えたほうがよさそうですもんね。そんなわけで、前菜も「ウニ」はそれぞれ1人前ずつ、「テート・ド・フロマージュ」は1人前を二人でシェアと決定。これで全体のコースができあがりました。

それまで置かれていたお皿が片付けられ、アミューズのマンゴーが出されます。ここのアミューズは小さい焼きたてクロワッサンが出ることが多いのですが、フルーツとは珍しいですね。そういえば先ほどまで見ていたメニュー(←毎日、ホワイトボードに手書きされています。)にも、すみっこのほうに『デザートに沖縄産完熟マンゴー 1/2コ 1,500円』と書かれてましたよねぇ。この店ではデザートメニューは別にあるのですが、それとは別にわざわざホワイトボードメニューのほうにも載せてるくらいなので、自慢の品に違いありません。

そして「生うにのコンソメゼリー寄せ カリフラワ・クリーム添え」(3,200円)。時季によって殻ごとのウニで出されたり、身を取り出してスープ皿で出されたりするのですが、今の季節は殻ごと出されるようです。ウニのてっぺんに穴をあけて、そこにコンソメゼリーが入れられています。ウニの身は殻の内側に付いたままの、まさに生ウニの状態です。この穴のすぐ近く、殻の天井あたりについてる身が取りにくいんですよね。せっかくの生ウニですのでスプーンを入口近くに寝せて、天井近くの身もひねり出すようにして余すことなくいただきます。ちなみにアラカルトでたのむと1人前が3個。コースに入ってるものは2個になってるみたいです。

「テート・ド・フロマージュ(豚の頭肉、フォアグラ、野菜のゼリー寄せ)ビーツのドレッシング」(3,800円)。1人前をふたりでシェアしたため、ゼリー寄せがひとりにひとつずつ。まわりをビーツの赤いソースで飾られた「テート・ド・フロマージュ」は豚肉、フォアグラ、ニンジンなどの野菜の色合いも美しい断面で、くずすのが惜しいくらい。いつも慣れ親しんだカシラ肉ですが、こうして食べるとまた違った感じですね。

前菜を終えて、メインに入ります。お腹のほうはまだ大丈夫ですね。この店は、特にアラカルトでたのんだ場合、一品一品のポーションがとても大きいので、たのみ過ぎるとえらいことになるのです。しかも我われ自身がだんだんと年齢を重ねてきているので、「前は食べられたのに」と思う量が、今は食べられなかったりするんですねぇ、これが。

メインの1品目は魚料理で「銚子産のどくろのごま付け焼き 旬の野菜添え」(6,000円)。これも1人前をふたりでシェアしたのですが、それぞれのお皿に身の部分と、ヒレのついたカマなどの部分とを入れてくれています。身のほうはメニューの名前どおり、皮のところにたっぷりとゴマをつけて芳ばしく焼き上げています。ノドクロ(赤ムツ)独特のとろけるような身と、ゴマの付いた皮のパリッとした食感が絶妙です。ヒレ付きのカマの部分は油でカリカリに揚げてくれていて骨までしっかりいただけます。

ここで肉料理に向けて赤ワインを注文。いただいたのはブルゴーニュの「Vosne-Romane(ボーヌ ロマネ)2001」です。

そしてメインの2品目となる肉料理は「シャラン産 鴨の胸肉のロースト いちじく添え」(5,500円)。どーですか、この鴨肉のピンクの美しいことといったら! 脂のある側はパリッと焼かれていて、肉はあくまでもやわらかく。さすがですねぇ。イチジクもけっこう大きなかたまりで添えられているのですが、こうやって火を通すと、生でいただくイチジクとはまた違う味わいですねぇ! 別皿でとうもろこしのガレットや炒めたシシトウも添えてくれました。

さぁ。フィナーレに向けて2本目の赤ワインは、今度はボルドーの「Saint Julien(サン・ジュリアン)1996」(12,000円)です。友人によると、この店のワインはかなり良心的な価格設定になっているのだそうで、彼自身、食べるのもさることながら、それに合わせてワインをたくさん飲みたいということで、この店の開店当時からここに通っているのだそうです。(彼自身は、店というよりも、北島シェフにくっついてきていて、この店を開店して独立される以前からシェフの店に通っていたのだとか。シェフとはもう20年を超えるおつきあいになっているそうです。)

料理のラスト。メインの3品目は「特選和牛イチボ肉のローストビーフ風 じゃが芋のピュレ添え」(2人前、12,000円)です。イチボ肉というのは牛のお尻のあたりの肉なんだそうで、さっきの鴨肉のピンクもすばらしかったが、こっちもまた勝るとも劣らない色艶。肉のかたまりが大きい分だけ、こちらのほうがはるかに迫力があります。上に乗せられているのは薄くスライスしたトリュフ。ん? 待てよ。この香りは!? なんと、横に添えられているのは焼いた松茸です! 中国産らしいのですが、その香りのみごとなこと。うーん。トリュフもすごいが、松茸も鮮烈だなぁ。口の中はもちろん、食道の奥(お腹のあたり)から鼻の奥(鼻腔って言うの?)のほうまで松茸の香りがドーンと広がります。それにしても松茸とトリュフ、東西の幻のキノコの競演が味わえるとはうれしいですねぇ! この肉料理にも別皿でじゃが芋のピュレとグリーンアスパラが添えられます。

デザートの前にいつものようにミカンとチョコレートが出されますが、今日はそれに加えてサクランボも。色合いがまた美しいですねぇ。

そしてデザート。友人は今日のおすすめである「沖縄産完熟マンゴー(1/2コ)」(1,500円)を、私はシャーベット(3種盛り合わせ)をいただき、エスプレッソを飲んで終了!

……とはならず、本日の料理をすべて終えた北島シェフも厨房から出てこられて、ここからがまた食後酒の時間。先ほどの2本目のワインをきっちりと飲み干して、シェリーも1杯ずついただいて、食べ物も、そして飲み物のたっぷりの夕食タイムを終えたのでした。うー、満腹じゃ。どうもごちそうさまでした。

060805a 060805b 060805c
「北島亭」 / KRUG / アミューズ

060805d 060805e 060805f
生うにのコンソメゼリー寄せ / ウニのアップ / テート・ド・フロマージュ

060805g 060805h 060805i
テート…のアップ / のどくろのごま付け焼き / 身の部分

060805j 060805k 060805l
カマの唐揚げ / Vosne-Romane 2001 / 鴨の胸肉のロース

060805m 060805n 060805o
鴨肉のアップ / とうもろこしのガレット / 牛イチボ肉のローストビーフ風

060805p 060805q 060805r
イチボ肉アップ / 松茸のソテー / トリュフ

060805s 060805t 060805u
じゃが芋のピュレなど / Saint Julien 1996 / 食後のおまけ

060805v 060805w 060805x
シャーベット / 沖縄産完熟マンゴー / 食後酒のシェリー

店情報前回

《平成18(2006)年8月5日(土)の記録》

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たっぷりとチキンレバー … 近所のバー

田端を後に山手線で池袋・新宿方面に向かいながら次はどこに行こうかと考えます。当初の計画では、田端の「初恋屋」である程度お腹に入れた後、大塚の「江戸一」に行ってゆっくりと燗酒を楽しむという予定だったのですが、「初恋屋」に入れなかったのでまだ空腹状態が続いている。

なんだかモツ系が食べたいなぁ。

大塚で降りて都電荒川線で「高木」(最寄の電停は庚申塚(こうしんづか))に出てミルクセット(焼酎の牛乳割り)で牛にこみにしようかなという考えも浮かびますが、ふんぎりがつかないまま大塚駅通過。えーい。今日はもう地元に戻っちゃえ。

そんなわけで高田馬場(たかだのばば)から西武新宿線に乗り換えて野方(のがた)へ。目指すは駅近くのもつ焼き屋、「秋元屋」です。

が、しか~~し。店に近づくにつれて、その「秋元屋」も表のテラス席まで人がいっぱい入っている様子がうかがえます。これはやばい。とはいえ、店内のカウンターのところに“かろうじてひとり分”なんて空きかたをしていることもあるので、一応店の前まで行ってみます。入口のところにいるクリちゃん(店を手伝っている男性)に確認してみると、やっぱり現在は超がつくくらい満席でひとりでも入れないとのこと。金曜日の夜8時過ぎなので、予想していたことではあったのですが、残念でした。

ふふふ。しかし、この満席はすでにおり込み済み。こちらに向かう電車の中で、「秋元屋」がいっぱいだったら次はわが家の近所にあるバーに寄って帰ろうと決めていたのでした。

このバーは自宅に近いうえに夜中まで開いているので、一番最後に寄って、カクテルやスピリッツ(蒸留酒)などの飲み物だけをいただいて〆ることが多いお店。ところが実はこのバーは料理が自慢のお店でもあるのです。こんな時間に寄れることも少ないので、お腹がすいてる今日はぜひこのバーの料理を食べてみようと思っているのです。

「こんばんは」と店内に入ると、カウンターの中のマスターが「いらっしゃい。今日はまたずいぶん早いですねぇ」と笑顔で迎えてくれます。

カウンターの中央には女性ひとり客。あれっ!? なんと、まるたんさん(←「秋元屋」のたっつんさんの奥さん)じゃない! 「いやぁ、こんばんは。先日はどうも」なんてあいさつをしながら、カウンターの手前側の席に腰をおろします。たっつんご夫妻や「秋元屋」のみなさんも、このバーにはよくいらっしゃるのです。

さてさて。まずはギネススタウト(600円)からいただきますか。お通し(320円)は枝豆とスモークチーズが出されます。

そしていよいよ料理ですね。なんにしますかねぇ。「牛すじ肉の洋風煮込み」(550円)や「スペアリブ オイスターソース焼き」(630円)、「帆立貝冷製タルタルソース」(840円、小520円)、「フランス鴨のステーキ オレンジソース」(1,050円)などなどと引かれるメニューがたくさんある中、初志貫徹でモツ系の「チキンレバー ガーリックソテー」(520円)を注文します。

この店はマスターがひとりで切り盛り。料理の注文が入ると奥の厨房にこもらないといけないので、お客さんが多いときには、こちらもなかなか料理の注文がしにくいのです。

まるたんさんと歓談しながら待つことしばし、「チキンレバー ガーリックソテー」ができあがってきました。

料理ができあがったタイミングでいただいたのは「ジン+カボス with ソータ」(680円)という飲み物。おおざっぱに言ってしまえば「洋風チューハイ」のような感じですね。モツ料理なので合うんじゃないかと思って注文したのですが、甘みも少なくてピシャリでした。(赤ワインのほうがより合いそうですが…。)

060804gさてその「チキンレバーガーリックソテー」ですが、たっぷりのチキンレバーをソテーし、それを中身をくりぬいたフランスパンの中に詰めて仕上げたもの。チキンソテーだけでもけっこうなボリュームなのに、大きなフランスパンもいっしょに食べられる(くりぬいた中身も横に添えてくれているのです。)ので、これだけで普通の食事といっていいくらいのボリュームです。チキンレバーもおいしいし、うれしいなぁ。

たっぷりの食事も終わって、最後はやっぱりスピリッツ。スパイシーなラム酒のロック(キャプテンモーガン、520円)をいただきます。このスパイシーは、胡椒っぽいスパイシーではなくて、バニラ風味で甘~い感じのスパイシー。デザート的な香りが食後にぴったりですね。

午後10時半まで、2時間ちょっとゆっくりとくつろいで、今日は2,630円でした。どうもごちそうさま。久しぶりにいただいた料理、やっぱりおいしかったです。

店情報前回

《平成18(2006)年8月4日(金)の記録》

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なんと木製冷蔵庫! … 居酒屋「神谷酒場(かみやさかば)」(田端)

日暮里(にっぽり)をあとに山手線で2駅。田端(たばた)です。田端は山の手線内唯一の北区。日暮里駅の内側(谷中)は台東区、次の西日暮里は荒川区、そして田端が北区、田端の次の駒込(こまごめ)のちょっと内側(本駒込)は文京区、さらにその次の巣鴨(すがも)は豊島区と、このあたりはひと駅ごとに区が変わっていくのです。

その田端駅を北側(山手線の外側)に出てトコトコと歩くこと20分弱。明治通り沿いにある古いお店が「神谷酒場」です。店頭の看板には赤い大きな文字で「デンキブラン」と書かれており、その店名とともに、この店が浅草の「神谷バー」と関係が深いことがわかります。「下町酒場巡礼」によれば、ここ「神谷酒場」のおじいさんが、浅草の「神谷バー」の創業者の一番弟子で、暖簾分けしてもらってこの店を開いたのだそうです。

縄のれんをくぐり、引き戸を開けて「こんばんは」と店内へ。入口正面に変形L字型(“ ̄ ̄|_”←こんな形)のカウンターがあり、その手前にずらりとおっちゃんたちが座っている。先ほどの「いづみや」もおっちゃんが多かったのですが、こちら「神谷酒場」はおっちゃん率100%ですねぇ!

左手には小上がり席もあって座卓が二つ置かれていますが、この小上がり席にはお客はおらず、5人ほどの先客たちは、みんなカウンターの長い辺のところに並んで座っています。私はその長い辺からカクンと折れた短い辺のところに座り、まずは先客のみなさんたちにならって「焼酎ハイボール」(320円)をいただきます。

はじめて入るお店では、常連さんたちが注文しているものと同じようなものをたのめばまず間違いないと思います。なにしろ看板に「デンキブラン」と大書されているので、店に入ってデンキブラン系のお酒を飲んでる人が多いようなら私もそうしようと、店に入るなりみなさんが飲んでるものをザッと見渡してみたのでした。するとみなさん一様にジョッキに入ったレモンスライス入りの透明な飲み物を目の前に置いている。これは酎ハイだな、ということで私も酎ハイにしたのでした。

店はカウンターのあるフロア側はおかみさんと思しき女性がひとりで切り盛り。奥の厨房にいるらしき気配を感じるのがご主人なのかな?

酎ハイもそのおかみさんがつくってくれますが、ジュバッ、ジュバババッという音とともに注がれる炭酸のサーバーは、もしかすると自家製炭酸製造機なのかな? ふと見るとカウンターの中の冷蔵庫も木製。相当な年代ものですよ、これは。

酎ハイとともに出されたつまみ(お通し)は小皿のタクワン2切れ。酎ハイは氷無しでやわらかい味わいです。

木製の冷蔵庫の上には本日のお品書きが手書きされた黒板。ずらりと30品ほど書き出された品書はコロッケ、チーズ、玉子焼、モロキュ、煮込み、豆腐、トマト、ニラレバ、ニラ玉、お新香などが最低価格かつ最多価格の300円。そして350円の料理、400円の料理が何品かずつあり、最高価格がさしみ(たぶんマグロ)の600円と正しく大衆酒場価格におさまっています。

そんな中からブツ切り(400円)を選びおかみさんに注文します。注文は奥の厨房に通され、すぐに小鉢に盛られたマグロのブツ切りが出されます。ブツ切りと言いつつも刺身風の大きな5切れ。さしみ(600円)のほうをたのんだらどういうのがでるんだろうなぁ。

カウンターにずらりと並んだおっちゃんたちは、みなさん地元の人たちの様子。それぞれがひとり客なのですが、長年この店に通っているのか、まるで自宅でくつろいでいるかのような落ち着いた雰囲気。おかみさんもひとしきり用事が終わると、カウンターの角のあたりに腰をおろして、常連さんたちとの会話を楽しんでいます。

この店も含めて、これまで見てきた北区(赤羽、十条、板橋など)の酒場は、いずこもしっかりと地元に根付いている感じがしますねぇ。北区って、そういう土地がらなんでしょうか。

ここも1品と1杯でさっくりと720円。ということはお通しのタクワンはサービスだったんですね。どうもごちそうさま。

もと来た道を引き返し、田端駅方面へと向かいます。駅に近づくと右手に2軒の立ち飲み屋。酒屋の立ち飲み「喜多屋」と、立ち飲みスタンド「三楽」です。酒屋なので入口がオープンな「喜多屋」は、午後7時半の酒場ピークタイムに立ち飲み客でいっぱい。となりの「三楽」は入口引き戸は閉まっているものの、すりガラス越しにかいま見える雰囲気はこちらもお客が多そうです。

そしてその先、右手角が本日3軒目候補の「初恋屋」です。前回はグループでやってきたので、今回はひとりでじっくりと店の料理や雰囲気を味わってみようという魂胆。どうかなぁ、と入口を開けると、なんとなんとカウンターもテーブルもあふれんばかりの満席。ひとり客でも入る余裕がない状態です。うーむ。「いつも込んでる」という噂は聞いてましたが、これは予想以上にものすごい状況ですねぇ。

残念。やはりもうちょっと早く家を出て、昼下がりの「いづみや」(日暮里)→開店直後の「初恋屋」→「神谷酒場」という順番で回るのがよかったか。私としては「初恋屋」もさることながら、「神谷酒場」のほうがさらに規模が小さそうなので入りにくいんじゃないかと踏んでいたのですが、駅からの交通の便が悪い分だけ、「神谷酒場」のほうが入りやすかったんですね。

さらにこれも後から気づいたことですが、「初恋屋」→「神谷酒場」の順にまわり、「神谷酒場」のすぐ近くにある田端新町一丁目のバス停から都営バス・草64系統(浅草発・池袋行き)に乗り込めば、そのまま明治通り沿いに、「山田屋」などのある王子駅前や、「高木」のある掘割のバス停などを通りながら池袋に向かうこともできたんですね。このバス路線も捨てがたいなぁ。

そんなこんなで「初恋屋」にみごとにふられて、失意のうちに田端駅をあとにしたのでした。

060804d 060804e 060804f
酎ハイとブツ切り / ブツ切り / 木製冷蔵庫

店情報

《平成18(2006)年8月4日(金)の記録》

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店情報: 居酒屋「神谷酒場(かみやさかば)」(田端)

    060804c
  • 店名: 「神谷酒場」
  • 電話: 03-3800-8189
  • 住所: 114-0012 東京都北区田端新町2-25-1
  • 営業: 16:30-24:00、日休
  • 場所: JR田端駅を北側(改札口を出て右側)に出て、「ホテル・メッツ田端」を回り込むように右折し、歩道橋の階段を下りる。下りきったところで左手の自転車置場を抜けて信号を渡り(渡った左手がそこが「初恋屋」)、そのまま道成りに約4分(230mほど)進むとバス通りに合流するので、さらに約6分(330m)ほどバス通りを進むと「田端新町1丁目」の信号五差路に出る。そこを鋭角左に折れて明治通りに入って約2分(150mほど)、右手。田端駅改札口を出てからの総距離はちょうど1km(約18分)ほど。
  • メモ: デンキハイボール320、焼酎ハイボール320、焼酎ライムハイ350、大ビール550、小ビール330、ウイスキハイ300、黒ビール330、泡盛300、ハチブド酒300、ウーロンハイ350、日本酒300。さしみ600、タラ子400、トンカツ500、ブツ切400、魚カス漬400、串カツ350、アジフライ400、月見350、山かけ350、レバ焼400、シシャモ300、コロッケ300、チーズ300、なまりす300、玉子焼300、モロキュ300、もづく300、小女子おろし300、煮込み300、新ジャガ300、豆腐300、トマト300、目ザシ300、半ペン300、ニラレバ300、イカす300、枝豆300、ウインナ300、ラッキョ300、ニラ玉300、お新香300。(値段は2006年8月調べ)

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大衆食堂のような!? … 居酒屋「いづみや」(日暮里)

1週間の夏休みも、金曜日の今日も含めて残すところあと3日。日ごろあまり行けない都内東側エリア(いわゆる「酔わせて下町」地帯)に出かけてみることにしますか。

向かったのはその「酔わせて下町」の中で「こういう店を紹介するためにサイトを始めた」と書かれている、日暮里(にっぽり)駅東口にある大衆酒場のような大衆食堂のようなお店、「いづみや」です。

入口引戸を開けて店内に入るとすぐ目の前には2列の平行カウンター。その両側にそれぞれ10人くらいずつ座れるようになっており、一番手前の上部にテレビがあるので、ひとりで来ているお客さんたちは一様にテレビのある入口側を向いています。さらに左手には小さい4人卓が6つ(2卓並びが3列)並んだ小上がり席があります。

昼の11時半から営業しているというこのお店、夕方5時の現在は6~7割りほどのゆるやかな入り。私も入口から見て右手側のカウンター席に座り、「なんにしますか?」と聞いてくれるおかあさんにまずは瓶ビール(サッポロラガー大瓶、450円)を注文します。

店はおかあさんふたりで切り盛りしており、ひとりがフロアの側を、そしてもうひとりが厨房を担当しているようです。

メニューは焼のり(140円)、納豆(190円)、冷やっこ(260円)といった価格帯からはじまって、お新香、目玉焼き、玉子焼、肉豆腐、しらすおろしなどが300円。このあたりが最多価格帯で一番高いのがマグロ刺身の800円。さらにメニューにはのり玉子定食(580円)、肉豆腐定食(670円)、鯖焼魚定食(740円)、カキフライ定食(780円)、とんかつ定食(1,000円)、おさしみ定食(1,150円)といった定食類もずらりと並び、メニュー上もまさに大衆酒場のような大衆食堂のような状態です。まわりのお客さんはと見ると、この時間はつまみとしての一品料理をもらって飲んでる人が圧倒的に多いかな。

そんなたくさんのメニューの中からハムポテトサラダ(350円)を選択。ビールをもってきてくれたおかあさんに注文します。

飲み物メニューはと見ると、ホッピーは400円(ナカは200円)と下町エリアにしてはやや高めの価格設定ながら、その他のものはたとえばコップ酒も200円、酎ハイも290円とさすがに安い。

060804b出てきたハムポテトサラダは楕円形の皿にまず千切りキャベツとパセリが盛られ、その上にスライスしたハム(幅4センチほどのもの)が3枚、そしてポテトサラダがひとかたまり添えられています。このハムポテトサラダは比較的人気があるようで、何人かが同じものを注文しています。

小上がり席に陣取る年配のグループ客は、早い時間から飲んでたのかすっかり赤ら顔でニコニコと楽しそう。でもけっしてうるさくはない盛り上がり方が大人ですねぇ。

山手線の駅前なのに、なんだかゆったりゆったりと時間が流れる感じ。このふんわり感がいいですねぇ。

新しい店に来たら、やはり2品と2杯くらいはたのまないと悪いかなぁ、なんて考えちゃうんですが、まわりのおじさんたちの様子をみていると1品と1杯くらいで千円以内の支払いを済ませると、さも当然のようにサクッと出ていっている。まさにちょいとひっかけに来たって感じですね。

じゃ、まだ何軒かまわりたいので、私も1軒目はこんなところで。どうもごちそうさま。1時間弱の滞在は800円でした。

今度は昼下がりくらいの時間帯に、もっと長時間ゆっくりとくつろいでみたいですね。

店情報

《平成18(2006)年8月4日(金)の記録》

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店情報: 居酒屋「いづみや」(日暮里)

    060804a
  • 店名: 居酒屋「いづみや」日暮里店
  • 電話: ※電話番号は非公開
  • 住所: 116-0013 東京都荒川区西日暮里2-18-5
  • 営業: 11:30-21:00、月2回不定休
  • 場所: 日暮里駅東口のロータリーの前
  • メモ: 生ビール中600、生ビール小430、ビール大ビン470、エビスビール380、黒ビール380、にごり酒230、酒(徳利)450、酒(コップ)210、焼酎(コップ)210、梅割焼酎210、酎ハイ300、玉露割り350、レモンハイ300、ウーロンハイ350、ホッピー400、ブラック水割り380など。カキフライ410、いかフライ410、あじフライ410、串かつ410、とんかつ630、冷やっこ260、焼のり140、おひたし270、つくね焼300、レバー焼210、げそ焼300、月見420、ハムエッグ530、まぐろ納豆550、お新香(味なす)300、目玉焼300、玉子焼300、肉豆腐300、しらすおろし300、松前漬290、おろし納豆300、なめこおろし300、板わさ300、ハムポテトサラダ350、おひたし270、お新香300、もろきゅう300、トマト300、まぐろぶつ510、いか納豆490、肉の生姜焼530、山かけ570、焼魚鮭380、いかさしみ690、まぐろさしみ800、さつま揚320、厚揚320、焼魚さば370、納豆190、チーズ240など。のり茶漬480、しらすおろし定食670、のり玉子定食580、納豆定食560、肉豆腐定食670、焼魚(鯖)定食740、カキフライ定食780、イカフライ定食780、アジフライ定食780、串かつ定食780、まぐろぶつ定食880、とんかつ定食1000、おさしみ定食1150、焼魚(鮭)定食750、肉の生姜焼き定食890など。(2008年9月調べ、2016年8月確認(不変))

    ビール大ビン(サッポロラガー)450、黒ビール370、酒・徳利450、酒・コップ200、焼酎・コップ200、酎ハイ290、レモンハイ290、ウーロンハイ350、玉露割り350など。お新香、らっきょう、目玉焼、玉子焼、肉豆腐、しらすおろし、おろし納豆、なめこおろし、板わさ、もろきゅう、トマトなど各300。焼のり140、納豆190、冷やっこ260、おひたし270、松前漬290、ハムポテトサラダ350、いか納豆490、まぐろぶつ510、肉の生姜焼530、まぐろ刺身800など。(値段は2006年8月調べ)

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