閉店前にバタバタと … 大衆割烹「三州屋(さんしゅうや)神田本店」(神田)
せっかく神田に来たんだから、北口にもう1軒ある「三州屋」にも行っておこうとやってきました。両店は徒歩1分も離れおらず、しかもどちらの看板も「三州屋」と書かれているだけで、神田店だとか駅前店といった表記はありません。いろいろと調べてみると、どうやら店の狭いこちらのほうが本店のようですので、このサイトでは路地の中にある大きなお店のほうを神田駅前店、そしてこちら、平成通り沿いの交番の横にあるお店を神田本店と呼ばせていただきます。
先ほどよりはかなり小規模な白いのれんをくぐり、入口引戸を開けて店内に入ると、店内は左手に短辺に3人、長辺に10人座れるL字カウンターがあり、右手は手前が8人掛けテーブル席2卓、奥が小上がりになっていて8人掛けの座卓がひとつと、先ほどの駅前店のほぼ半分の規模。働いている人もちょうど半分で、フロアを担当する割烹着姿のおかあさんはふたりで、厨房が男性ふたりの計4人です。
「いらっしゃいませ」と出されたお通し(サービス)は枝豆。今度は燗酒の小さいの(370円)を注文して、店内のメニューを見渡します。なるほど、店内のメニューも駅前店とまったく同じなんですね。それどころか短冊メニューの形状や、書かれている字体も同じように感じる。もしかすると同じ人が両店分を用意してるのかなぁ。
ずらりと並ぶメニューの中から、季節の新さんま塩焼(360円)をいただきます。
店に入ったのが午後9時55分くらい。この店のラストオーダーは午後10時なのだそうで、サンマの注文が終わったとたんに「お料理のほうはラストオーダーになりますけど」と確認が入ります。「サンマだけでかまいません」。
燗酒をチビチビとやりながら店内を見渡すと、これまた8割ほどの入りのお客さんには、私以外はひとり客はおらず、みなさん2人以上のグループ客です。これはもしかすると神田の特徴? あるいはひとり客は、こういう大衆割烹の店ではなくて神田駅ガード下のもっと濃い目の店に行ってしまうのでしょうか。
そんなことを考えているところへまたまたおかあさんがやってきて「飲み物もラストオーダーになります」とみんなに告げてまわります。先ほど料理のときはそれほどざわつかなかった店内も、今度はザワザワと各グループから飲み物の追加注文が入ります。まだサンマも焼きあがっていませんが、サンマを食べつつお酒が足りなくなるというのは実に寂しいことなので、私ももう1本燗酒(小、370円)をもらっておくことにしました。
追加の燗酒も含めて2本の徳利を並べて飲んでいるところへサンマも焼きあがってきました。スダチをキュッと絞っていただきます。醤油が別皿で出されるのもおもしろいですね。そういえばカウンター上には調味料などは置いてありませんもんね。
店内のふたりのおかあさんは、カウンター席のお客さん、テーブル席のお客さんに「10時半には閉店になりますから、お料理が残らないようにどんどんお召し上がりくださいね」とせかすせかす。親切なんだか、親切でないんだか…ってところですね。(笑)
「お会計も先にお願いします」と、おかあさんが各グループを回ります。私のお勘定は1,100円。その場で支払います。
結論的に言いますと、燗酒は1本でも十分に足りたようで、ちょうどサンマを食べ終わったところで1本目のお酒を飲み終えました。2本目のお酒は、これように残しておいたサンマの付け合せの大根おろしと紅生姜でチビリチビリ。
つらつらとメニューを眺めていると、マグロの刺身が1,100円なのに、マグロのぶつ切りは1,150円と、ぶつ切りのほうが50円高いことを発見。これは珍しいですよね。ほとんどの店でぶつ切りのほうが安いのに。もしかするとものすごいぶつ切りなのかな!
「はいっ! 閉店でーっす!」というおかあさんの元気な声が響き、時計を見るとちょうど10時半。うーむ。時間に厳密ですねぇ! その声にはじき出されるようにひとグループ、またひとグループと席を立ちます。私も残っていたお酒をググゥ~ッと飲み干して終了。なかなかあわただしい35分間でした。どうもごちそうさま。
燗酒とお通し / 新さんま塩焼 / 片付け中の店内
・店情報
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コメント
飯田橋の三州屋には以前行った事がありまして、白い割烹着姿のお母さんたちに、ホッとしました。 入ってすぐ左側の席に座ったんですが、窓があって、開けるとお母さん達が可愛がってる猫ちゃんたちがいて、動物&お酒好きな私にはとってもナイスなお店でした。 今度は神田の方にも行ってみようと思います。
投稿: 幸っち | 2006.10.31 09:28
>幸っちさん
都内各所にある「三州屋」は、チェーン店ではなくてのれん分けで広がっていったらしいのですが、それぞれに落ち着いた雰囲気でいいですよねぇ。
神田も飯田橋もそうですが、銀座にあっても、六本木にあっても「三州屋」は「三州屋」といった雰囲気が大好きです。
投稿: 浜田信郎 | 2006.11.05 22:07