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ゆっくりと寿司屋酒 … 寿司「繁寿司(しげずし)」(荻窪)

やき屋」で一緒になった酒友たち(黒ブタさん、金魚屋さん、D介さん)とともに向かったのは、駅の反対側、南口にある昭和23(1948)年創業の老舗寿司屋、「繁寿司」です。

「こんばんは。4人です」と入ると、82歳になるご主人と、ニコニコ笑顔の娘さんが「いらっしゃいませ」と迎えてくれます。土曜日午後7時過ぎの店内には先客はなく、4人でL字カウンター長辺のところにずらりと並んで座り、燗酒を注文すると、カウンター奥の燗付け器で、娘さんが徳利に温度計を入れてきっちりと燗をつけてくれます。

今日のお通しは子持ち昆布。削ったばかりのカツオ節をのせて、醤油をちらりとかけていただくと、数の子のプチプチとした食感でお酒も進みます。

適当につまみを出していただくようにお願いしますが、若い男性ふたり(黒ブタさんとD介さん)は食欲旺盛で、いきなりにぎり(シメサバや玉子)ももらっています。うーむ。こうやって元気よくワシワシ食べてるふたりを見ると、年とともに食べる量も、飲める量も減ってきたのが哀しいなぁ。

お通しに続いてのつまみの1品目はサヨリ。大根と人参のツマの上に置かれた透き通る身が美しく、燗酒との相性も抜群です。娘さんが奥のコンロで炙ってくれたのはシシトウ。熱いところをちょいと塩をつけていただくと、とてもさっぱりとしていて、刺身の後のいいアクセントになります。

そして前回もいただいたシジミの味噌汁です。味噌汁はここの定番らしく、まるでお通しのように出されるのですが、顔を見てから作り始めるのでちょっとタイムラグがあるのでした。

ネタケースの中に大きなタコの足があるので「この吸盤のところをつまみでいただけますか?」とお願いしたところ、たっぷりの吸盤を出してくれました。クニュクニュコリコリの食感がいいですねぇ。

赤貝は身の部分を刺身で。燗酒もおかわりすると、「これもどうぞ」とブドウも出してくれました。さっきのサヨリ+シシトウもそうですが、今回の赤貝+ブドウも、いくら新鮮でも刺身をいただくとちょっと生っぽさが口の中に残るもの。それをシシトウやブドウがさっと洗い流してくれて、また刺身がおいしくいただけるんですね。

前回同様、ご主人の話をうかがったりしながら過ごすうちに気がつけば8時半。そろそろ握ってもらいますか。まずはやっぱりコハダがいいですねぇ。穴子もいただきましょう。

穴子は奥のコンロでさっと炙ってホンワリとあったかい状態で出されます。フワフワトロトロの味わいがよくて、思わず今度は塩味でおかわりすると先ほどは皮が上向きだったのに、今度は身が上向き。見た目も違っておもしろい。

続いては赤貝の柱(ヒモ)のにぎり。先ほどいただいた身の刺身もおいしかったのですが、ヒモのほうもこうやってにぎって食べるとうまいですねぇ。貝が続いて今度は帆立。海苔でくるっと巻いた帆立のにぎりは、ふわっと感じる甘みがすばらしいですね。

最後はシマアジでしめて終了。約2時間の寿司屋酒は4人で11,600円(ひとりあたり2,900円)でした。どうもごちそうさま!

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「繁寿司」 / 子持ち昆布 / シメサバ

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玉子 / サヨリ / シシトウ

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シジミの味噌汁 / ご主人 / カウンターの様子

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タコの吸盤 / 赤貝 / ブドウ

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コハダ / 穴子(タレ) / 穴子(塩)

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赤貝の柱(ヒモ) / 帆立 / シマアジ

店情報前回

《平成18(2006)年9月16日(土)の記録》

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 荻窪での2軒目は、今度は南口側にまわって、昭和23(1948)年創業、今年で創業60年になる老舗の寿司屋、「繁寿司」です。  荻窪駅のまわりも、どんどん都会化していて、北口側は先ほどの「やき屋」などがある一帯が戦後の名残をかろうじて残している程度で、南口に至っては、まさにこの「繁寿司」だけが、創業当時からそのままというその建物ごと、ポツリと歴史を感じさせるのです。  店はL字カウンターのみ、8人... [続きを読む]

受信: 2008.08.24 09:45

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