神田にも「三州屋」 … 大衆割烹「三州屋(さんしゅうや)神田駅前店」(神田)
神田での2軒目は大衆割烹「三州屋」です。「三州屋」は銀座、新橋、六本木、飯田橋などのほか、ここ神田にも3店舗ほどあるらしいのです。私自身は神田の「三州屋」にやってくるのははじめて。とても楽しみです。
神田駅北口に2店舗ある「三州屋」のうち、今向かっているのは路地の中にある大きな店舗のほう。横長の白いのれんをくぐって引戸を開けると、店内は中央にコの字カウンターがあり、両側に10人ずつ、手前の短い辺に3人ほど座れる。「いらっしゃいませ」と割烹着姿のおかあさんに案内されるまま、私もそのカウンターの右側中央部に座ります。コの字といっても間の通路は人ひとり通れるくらいの幅しかなくて、向かい側に座る人は目の前にいる感じです。
入口から見てカウンターの右手側はテーブル席で8人掛けのテーブルが4つ並んでいます。いっぽう左手側は小上がりの座敷席になっていて8人掛けの座卓が4つ並んでいる。テーブルと座卓の違いはあれ、カウンターをはさんでちょうど左右対称のような造りになっているんですね。
割箸とお通し(サービス)のイカ塩辛を出してくれるおかあさんに、燗酒の大徳利(830円)と、「三州屋」といえばこれという名物の一品・とり豆腐(420円)を注文します。
店内を行き来している店のおかあさんたち(4人)はみんな割烹着姿。奥の厨房でも男女合わせて4人ほどが働いている様子がうかがえます。一方でお客さんはというと、ひとり客は私のみで、8割方埋まった店内はふたり連れ以上のグループ客ばかり。「三州屋」と言うと、どの店舗もひとり客が比較的多いのに、神田でひとり客がいないというのは意外です。
燗酒の銘柄は「白鶴」。背の高い昔風の2合徳利はハカマ付きで出され風情もたっぷり。通常、日本酒は大徳利は普通の徳利の2倍の値段か、2倍よりはちょっと安い値段設定をしている店が多いのですが、この店では小が370円、大は830円と実に2.24倍。大徳利はちょうど2合入ってそうなので、小徳利は8~9勺程度といった量なのでしょうか。
とり豆腐は丸い深皿で出てきました。他の「三州屋」では丼で出てくるところが多いので、このスタイルは新鮮に感じます。
「三州屋」は、同名の店がたくさんあるものの、チェーン店ではない(のれん分けで増えたのかな?)ので、とり豆腐も店によって微妙に違います。ここのとり豆腐は透明っぽいスープに春菊入りというスタンダードなもの。これを一緒に出されるポン酢醤油につけていただくのです。しっかりとした鶏もも肉がいいですねぇ。
この店にはとり豆腐の他に肉豆腐(480円)、たい豆腐(780円)などもあります。これから冬場にかけてぜひとり豆腐以外のものも試してみたいですね。
季節のものでは松茸土瓶蒸し(700円)や松茸おわん(350円)に引かれます。通年ものでは湯豆腐(310円)もおいしいらしいんですよね。湯豆腐はこの店だけ出なくて、「三州屋」全般においしいと評判ですよね。「三州屋」の湯豆腐は、お湯に入って出てくるのではなくて、横須賀の湯豆腐のように温めた豆腐が皿に盛られて出てくるタイプです。
いろいろと引かれる品は多いものの、せっかくの神田でもう1軒くらいは行ってみたいので、ここはこれにて終了。約1時間の滞在は1,250円でした。どうもごちそうさま!
のれん / お通し / とり豆腐
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