ホカホカ生地のピザをたっぷり … 「クライスラー」~「シシリヤ」(横浜・関内)
日ノ出町・野毛(のげ)から伊勢佐木町(いせざきちょう)にかけての界隈で、ずっと行ってみたかったのが昭和25(1950)年創業という老舗バー「クライスラー」です。「延明」で中国延辺料理をいただいているときに、野毛で飲んでいた酒豪美女・ひろたろうさんと連絡がつき、その「クライスラー」で待ち合わせることにしました。
店はビルの2階にあるものの、1階の階段前にはとても目立つ黄色の看板があってわかりやすい。ワイタベさん、ここっとさんと3人で2階へと向かう急な階段を上ると、そこには「CHRYSLER」という店名と葡萄の彫物がついた重厚そうな入口ドア。よいしょと開けて店内に入ると、オーセンティック(正統的)で古びた感じ(←ほめ言葉です!)の店内は、壁という壁がお酒のボトルで埋めつくされていて、いきなりズドーンと圧倒されます。
カウンターの中に男性、外には女性。このふたりで切り盛りされているようで、「いらっしゃいませ」と迎えてくれた女性に「3人です」と告げると、入口を入って右手突き当たりに何個か並んだテーブル席のひとつに案内してくれます。
店内は入口の目の前が横にL字型に広がる15席のカウンター。そして、そのまわりに合わせて25席分のテーブル席があり、全部で35人が入れる大きさ。
手渡されたメニューを見ると1,200円くらいのカクテルも並んでいるものの、オーシャンウイスキーの水割りが400円、ジントニックなどのポピュラーなカクテルがそれぞれ700円など、よく出る飲み物がむしろ安いという価格設定。各自、好みの飲み物を注文する中、私はウイスキーのハイボール(500円)をいただきます。
ちょうど飲み物が届いたころあいで、ひろたろうさんも到着。いっしょに来てくれたのは「ずらずらなるまま」のブログ作者・ずらさんです。おひさしぶりー!
おふたりもそれぞれ飲み物を注文し、この店はチャージ等もかからなくて、自分たちが注文したものだけのお勘定になること。そして自家製のピザが名物であることなどを教えてくれます。
カウンターで飲んでいた女性客がトコトコとこちらにやってきて、立ち止まったのはジュークボックスの前。なんとこの店にはジュークボックスもあるのです! しかも、入っている曲はオールディーズ中心。まさに古き良き横浜バーのまま現在にいたってるんですねぇ。
40分ほど楽しんで、お勘定は5人で4,500円。ここからタクシーで相生町(あいおいちょう)1丁目方面へ。目指すお店はピザがおいしい「シシリヤ」です。
関内・伊勢佐木町・野毛界隈は、細かく町名が変わるのでタクシーで移動するのもけっこうむずかしい。今日はなにしろ地元っ娘のひろたろうさんがいるので安心です。しかもひろたろうさん、タクシーの中から行きつけである「シシリヤ」に電話を入れてくれて、席の確保も万全。どうもありがとうございます。
到着した「シシリヤ」の店内は、J字のカウンターに丸テーブルが4つで総席数20席ほど。入口の横はお持ち帰り用ピザの販売カウンターになっていて、その内側が専用のピザ焼き釜になっています。
丸テーブルの準備が整うまでカウンター席に座り、赤ワインのマグナムボトル(イタリア産「プリマベーラ(PRIMAVERA)」1.5L、2,900円)をもらって乾杯です。この「プリマベーラ」がこの店のハウスワインなのです。ピザも2枚注文します。
丸テーブルに移り、最初に出てきたピザはマルゲリータ(1,000円)。バジル、チーズにトマトソースの入ったこのピザは緑、白、赤というイタリアの国旗と同じ配色で、見た目も美しいのです。
ワイタベさんが「このピザはフランスに渡ったときに、フォークとナイフで食べてたそうだよ」と教えてくれます。実際にそうやって食べてみると、今まで手づかみ(?)で食べてたときとはまるで違う食感。手づかみのときはガバッと噛みついてたっぷりのピザをほお張る感じですが、フォーク・ナイフでひと口大に切っていただくと具材とのバランスもよく、ホカホカに焼けた生地のおいしさがより味わえるように思います。手で持つと口に入るよりも先に指先で生地のアツアツ感やフカフカ感がわかってしまうのですが、フォークだと口に入るその瞬間まで「うわぁーっ、熱々でやわらかぁーいっ」という感動をとっておけるのもいいのかもしれませんね。
2枚目はクァットロ・フォルマッジ(1,200円)という4つのチーズが入ったピザに、別注でベーコンをトッピングしてもらったもの。店のおねえさんが「今日のチーズは…」と入っている4種のチーズを紹介してくれたのですが、覚えていません...(爆)
さすがにツワモノぞろいだけあって1.5リットルのマグナムボトルはもう空っぽ。さすがにもう1本となると厳しいので(なにしろ今日は火曜日です!)、次は同じワインをカラフェ(900円)でもらうことに決定。ひろたろうさんが大常連さんということもあって、店のおねえさんがカラフェすり切りまで入れてくれたワインは1リットルは入ってそう!
さらにはピザももう1枚。とにかく生地がやわらかくておいしくて、いくらでも食べられるのです。
最後のピザはマリナーラ(1,000円)にオリーブとチーズの2品をトッピングしたもの。基本となるマリナーラはオレガノとニンニクに、“マリナーラ”と呼ばれるトマトソースが入ったピザなのだそうです。
たっぷり飲んで、たっぷり食べて、気がつけばもう11時半。お勘定は5人で7,900円(ひとりあたり1,580円)でした。ということはトッピング3種で900円、1種あたり300円くらいなんでしょうか(あくまで推定です)。
そんなにピザを食べることのない私でも「うまいっ」と思えるピザでした。
「クライスラー」 / 重厚な入口 / ウイスキーハイボール
「シシリヤ」 / ピザ焼き釜 / マグナムボトルの赤ワイン
マルゲリータ / クァットロ・フォルマッジ+ベーコン / マリナーラ+オリーブ&チーズ
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