燗酒、燗酒 … 居酒屋「江戸一」(大塚)~魚料理「竹よし」(都立家政)
王子から、東京に唯一残る路面電車・都電荒川線に乗って大塚へ。やってきたのは燗酒がうまいと評判の居酒屋「江戸一」です。コの字カウンターのみ24席の店内は、金曜日の夜とあってほぼ満席の状態。しかしそこは独り飲みの強みで、ところどころに空いている1席分の空席のひとつにすべり込みます。
「いらっしゃいませ」と出される木彫りのお盆には、お通しの皮つきピーナッツ。お盆の手前ふちには猪口が伏せて置いてあります。
お酒は20種類ほどが630~780円くらいの価格帯で並んでいます。そのうち樽酒は「泉正宗」と「白鷹」の2種で、それぞれ630円。辛口と書かれた「白鷹」をいただくことにします。
店は女将さんと、それを手伝う女性ふたりの計3人で切り盛りしている様子。もしかすると奥の厨房にも人がいるのかもしれませんが、残念ながら私の場所からは奥の様子をうかがい知ることはできません。
コの字のカウンターの中が板張り(フローリング)になっているのが、この店の特徴のひとつ。その板張りの床を静々と歩いておねえさんたちがお酒や料理を運んでくれるのです。
カウンターの奥、上部に黒い板に書かれたメニューがずらりと並んでいます。今日のメニューは赤貝680、やりいか刺680、白子ポンズ780、穴子煮580、あん肝580、生うに550、なまこ550など。370円くらいからはじまって、1番高くても天然ヒラメ刺身の980円といったところ。私は自家製と書かれたお新香(470円)をいただくことにしました。
お新香は白菜、カブ、キュウリ、ニンジンと菜漬の5種盛り。これがまた燗酒にピタリとはまって、実にいいつまみになります。
カウンター上にはお酒のメニューが置かれているのですが、そこに「他のお客様のご迷惑となりますので、店内での携帯電話での通話、写真撮影(ブログ等への掲載)はご遠慮ください」と書かれています。居酒屋本や雑誌などでは時々見かけるこのお店。取材拒否の店ではないと思うのですが、なにかあったんでしょうか。
太田和彦さんの「新 精選東京の居酒屋」にある「江戸一」の記事中でも『はじめはこの本への掲載を「おなじみさんに迷惑になるといけないから」と、やんわり断られた。しかし東京の居酒屋を紹介するのに、江戸一が入らなければ体をなさないと無理にお願いした』と書かれています。ただでさえ常連さんでいっぱいになるお店なので、これ以上お客さんの数が増えないようにということなのかもしれませんね。
樽酒「白鷹」をもう1本いただいて、約1時間の滞在は1,730円でした。
「江戸一」の外観 / のれんあたり
大塚から高田馬場乗り換えで都立家政へ。帰り道に立ち寄ったのは「竹よし」です。
ちょっと前に大常連のTさんから「なおとんさんがおもしろい魚を仕入れてきてるから、帰りに寄ってね」と連絡をいただいていたのでした。
「こんばんは!」と店内に入ると、カウンターの奥のほうになおとんさんとしげるさんがいて、さっそくその魚(すでに解体済み)を見せてくれます。この魚はババアというユニークな名前(正式名称はタナカゲンゲ)で、山陰あたりで獲れる深海魚なんだそうです。「ネットオークションで手に入れたんですよ」となおとんさん。なんと! 鮮魚までネットオークションで買えるんですねぇ!
燗酒(菊正宗、350円)をいただいて、お通し(200円)のホラ貝煮をつついているうちに、そのババアの刺身が出てきました。うっすらとピンクの白身は、タラに似てるけど、プリプリとした弾力感はこっちのほうが強いかな。
続いて出されたのはババア鍋。頭あたりのアラや、肝などもいいですねぇ。お酒が進みます。
燗酒を3本いただいて、午前0時半までゆっくりと滞在は1,050円でした。珍しい魚をありがとうございました!>なおとんさん
お通しのホラ貝煮 / ババアの刺身 / ババア鍋
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コメント
初めまして。というか以前別のハンドルネームでBBSの方に書き込みさせていただきました。毎日のように浜田さんの記事拝見させていただいてます。(月曜以外は過去の記事)
私は鳥取在住で東京に出るたびに(といっても1年に1回くらい)色々な酒場を一人でうろついてます。秋元屋で浜田さんをお見かけした気もします。
さて、今回のババアは顔はグロイと言うか愛嬌あるというか、本当にお婆さんのような顔ですが、味は抜群です。鍋にしますが、こっちでは普通にスーパーで売ってます。竹よしにも数回お伺いしてます。今度行くときに時期なら差し入れさせてもらいます。
最後になりましたが、今後ますます、すばらしい記事、お店の情報お願いします。楽しみにしてます。
投稿: 火消しの酒飲み | 2007.03.06 19:58