最近、流行りの胡椒焼き … やきとん「秋元屋(あきもとや)」(野方)
日曜日。なおとんさん、宇ち中さんと示し合わせて「よじあき」(=日祝の開店時刻である午後4時に「秋元屋」)に行くと、今日も開店直後にもう満席。まずはシャリ金ホッピー(410円)と、煮込み玉子入り(380円)からはじめて、サイドメニューにキャベツ味噌(100円)ももらいます。なにしろ春キャベツのおいしい季節ですからね。なおとんさんもキャベツを味噌マヨ(味噌+マヨネーズ)でもらっています。
なおとんさんから「これ食べてみて」と渡されたのは、カシラの胡椒焼き。カシラに胡椒をたっぷりと振りかけてから焼きあげたもので、最近の「秋元屋」の流行(はやり)なんだそうです。黒胡椒をたっぷりとまぶしたペッパーステーキや、ラムチョップ(骨つきラム肉)のペッパー焼きなどの料理もあるくらいで、むしろなぜ今までなかったのかが不思議なぐらいですよねぇ。
「焼くのに時間がかかって大変なんですよー」と、この時間の焼き台を担当する三浦さんは苦笑い。そうか。肉の表面が胡椒でコーティングされた状態になっているから、普通よりも火が通りにくいのか。込み合ってるときは、ちょっと遠慮したほうがいい焼き方かもしれません。
宇ち中さんはメンチ味噌を注文。「秋元屋」にはメンチやハムカツ(各200円)や、コロッケ(180円)というメニューがあって、これを注文するとお惣菜として売られている市販のメンチ、ハムカツ、コロッケを炭火で炙って出してくれるのです。
これらは「秋元屋」が開店して間もないころ、店主が自分のつまみ用に準備していたものを、ちょっと出してくれたりする裏メニュー的な存在だったのです。「こりゃいいよ。ぜひ表メニューにしてよ」というお客さんたちの要求に、しばらくは「これはちゃんとした料理じゃないから」と断ったりしていた店主ですが、お客さんの人気には逆らえきれず、ついに表メニューとして、そればかりか毎日どんどん出ていく人気メニューとして定着したのでした。その人気たるや、お土産として持ち帰る人もいるほどなんだそうです。
「メンチやコロッケを買ってきて、自分の家で炙っても同じなのに…」と店主は謙遜しますが、なかなか自分の家に炭火が用意されている人はいませんもんね。
宇ち中さんの注文したメンチ味噌(これも200円)は、炙り終えたメンチを出すときに、上に「秋元屋」自慢の味噌ダレをかけたものです。こうなると、ますます自分の家ではマネできませんよね。完全に「秋元屋」オリジナルのメニューと化しています。
2杯目の飲み物は、なおとんさんと共にバイスサワー(350円)を注文。
「前回、全部入れたら、すごく甘かったんですよ」
「これは半分ずつ、2回に分けて飲むくらいがちょうどいいんです」となおとんさん。なるほど、やっぱりそうだったのか。今回はバイス(梅紫蘇の素)を半分だけ入れていただいてみると、うん、これなら大丈夫です。
それじゃ、私はいつものようにガツとテッポウを醤油焼きで1本ずつ! ガツは豚の胃袋。しっかりとした弾力感が売りもので、ミノ(牛の第1胃袋)ほど硬くなくて食べやすいのです。テッポウは豚の直腸。上シロと呼ばれたり、トロと呼ばれたりすることもあるテッポウは、やわらかいのに、グゥ~ッと噛みしめていくとジワァーッと弾力感が増していくタイプ。ぷつっと噛み切れる瞬間まで弾力が楽しめるのです。
なおとんさんはレバ塩のちょい焼きを注文し、仕上げにチューブのワサビを添えてもらっています。「ワサビをたっぷりつけて食べるのがうまいんだよ。食べてみて」と、こちらにもレバ塩の入ったお皿を回してくれます。先ほどの胡椒焼きもそうですが、ワサビを添えてみたり、練りガラシをつけたり、そうかと思えば「これは絶対に粒マスタードで食べなきゃダメなんだ」という品があったりと、モツ好きのみなさんは、それぞれに一家言もっているし、それがまた確かに美味しいんですよねぇ。その研究熱心さに脱帽です。
宇ち中さんがオニオンスライス(220円)を注文すると、これがまたお皿に山盛りです。
バイスサワーのナカ(焼酎のおかわり、250円)をもらって、私も注文してみたことのない、おかか梅(150円)をたのんでみます。「はい、おかか梅!」と、すぐに出された小鉢は、たっぷりと盛られたカツオ節だけが見えている状況。どれどれー、と山のようなカツオ節を左右に分けてみると、その下には大きな梅干がふたつ。
この梅干をチマチマとつつきながら飲むお酒がおいしいんだけど、梅干にバイスサワーというのは、冷しトマトをつまみにトマト割りを飲んでるようなもので、ちょっと合わなかったなぁ。日本酒か焼酎が合いそうです。
午後6時半までの滞在は、それぞれ個別会計で、私の分は1,840円。「ごちそうさまー」と、途切れることなく満席の「秋元屋」を、3人で後にしたのでした。
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