80歳おめでとう! … バー「ペルル」(鷺ノ宮)
「ペルル」のマスターは昭和2(1927)年4月22日生まれ。この日曜日で80歳のお誕生日を迎えるのです。80歳ですよ! 80歳! 年齢だけ聞くと、すっごいおじいさんのイメージなんだけど、ここのマスターは、とても80歳とは思えないほど若々しいのです。ピシッと姿勢も良くて、ポンと出てくるジョークも冴えてて、しかも冬になるとスキーにまで行ったりするのですから!
ジャストお誕生日は日曜日なので、常連さんたちは明日の土曜日にお誕生会をやるのだそうです。その前にちょいとお祝いをとやってきてみたのですが、さすがに金曜日の夜だけあって今日もお客さんが多いこと。かろうじて空いていた手前側の1席に滑り込みます。
それにしてもすごいワインの数です。いくらマスターがワイン好きでも、これはすご過ぎじゃない!?
するとまわりのお客さんたちから、
「いやぁ、ソムリエのI野さんが、お誕生プレゼントにってワインオープナーを持ってきてくれてね。このワインオープナーがおもしろいんですよ」
「そうそう。一体どうなってるんだろうなんて、みんなが次々にワインをたのんでは開けてみてたら、こんなになっちゃった(笑)」
「でも、どうやって開くのか気になるでしょう? 1本ワインを入れたら開けられるよー!」
「あははは。ちょうどボクが1本もらうところだから、開けさせてあげる」と声が飛び交います。
わぁ、すみません。どーれどれ。まずはくるりと丸い付属のカッター(フォイルカッター)を、かぶせるようにワインボトルの頭に付けてクルリと回すと、コルクをおおっている口の包装(フォイルキャップ)がきれいに切り取られます。
そしていよいよワインオープナー。このオープナーは、ペンチのように左右に開いてボトルの口を挟みこむ部分と、それとは別に上下に動く取っ手の部分が付いています。この取っ手を一番下に下げた状態で、ペンチ部分を左右に開いてボトルの口を挟みこみます。そしてゆっくりと取っ手を上に上げていくと…。あーら不思議。クルクルクルとスクリュー部分(螺旋に巻いた金属の棒)がいとも簡単にコルクの中に入り込んでいきます。
取っ手が一番上まで上がったら、今度はそれをゆっくりと下げていく。さっきまでクルクルと回っていたスクリューが、今度はぴたりと止まって、取っ手の下降とともにスゥーッとコルクが抜けていきます。いやぁ、これは力要らずでいいですねぇ!
取っ手が一番下まで降りてくると、きれいにコルクが抜けてるのですが、秀逸なのはこの先。ワインオープナーをボトルからはずして、もう一度取っ手を上に上げるとクルクルとスクリューが回って、抜けたコルクがころりと出てくるのです。これはおもしろいなぁ。
さらにオープナーとカッターを、専用のスタンドに片づけるとまるで小さなウサギのような外観になって、デザイン的にもすぐれものです!
「すごいなぁ。オレも開けてみよ!」
向こうに座っているお客さんからもワインの注文が入ります。そんなに開けて大丈夫!? 全部飲みきれないんじゃない? と心配するほどです。
「ワインを開けた人は、お祝いの記念にワインオープナーにサインするんだよ」
ぷぷぷ。本当は自分でワインを入れて、それを開けた人じゃないとサインできないんだけど、私もちゃっかり名前を書いてしまいました。
なにしろ店に着いたのが午後10時半頃だったので、あっという間に閉店時刻の11時半になってしまいました。今日のお勘定は500円。ちょうど目の前に「バースデイケーキの寄付。1口500円」というのがあったので、私も1口参加。マスター、80歳のお誕生日、本当におめでとうございます。
地元在住のソムリエ・I野さんのプレゼントで店中が盛り上がった夜でした。しばらくはワインを飲む人が増えるな、こりゃ。
帰り道に「満月」に立ち寄ると、なんとF本さんがひとりでまったり中。となりでコーヒー割り(300円)を一杯いただいて帰宅したのでした。あぁ、今週も楽しい金曜日だったなぁ。
・「ペルル」の店情報 (前回) / 「満月」の店情報 (前回)
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