連休最後は類さん登場 … 焼き鳥「川名(かわな)」(阿佐ヶ谷)
長いようで、終わってみれば、あっという間だったゴールデンウイークの9連休。最終日の今日、日曜日は「よじかわ」です。(「よじかわ」: 寄り道さんの造語で、開店時刻の午後4時ちょうどに「川名」に行くこと。)
今日の「よじかわ」は、呑んだフルさんと一緒。フルさんがゴールデンウイーク中に「川名」にいらっしゃるのは3年連続で3回目。すっかり恒例行事化してきました。
帰省中の宇ち中さんも「間に合えば参加」という予定だったのですが、予想以上に高速道路の渋滞が激しいらしく、残念ながら今日は不参加ですが、後ほど、お店の取材もかねて、酒場詩人・吉田類(よしだ・るい)さんが合流予定です。
まずはフルさんとふたりで生ビール(中ジョッキ、504円)をもらって乾杯し、つまみは豚軟骨もつ煮込み(231円)、いわしつくね串(1本126円)、ムール貝焼(3個189円)を注文します。
店内は奥の小上がり席(4人×4卓)がすでに予約で満席で、入口側のカウンター7席、テーブル席3卓も、開店10分後には埋まってしまいました。みなさん、すばらしい出足ですね!
今年のゴールデンウイーク9連休は、「近くの名店を探る」をテーマとして、中央線沿線あたりを中心に、新しい酒場、久しぶりとなる酒場、そして行きつけの酒場をまわってみました。
行ったところは、駅名で言うと、中央線沿線が大久保(+山手線:新大久保)、中野、高円寺、阿佐ヶ谷、荻窪、武蔵小金井、西国分寺、国立の8駅。西武新宿線沿線が高田馬場、野方、都立家政、鷺ノ宮の4駅です。両方合わせると12個の町を巡ったことになります。
はじめて入った酒場は「鳥芳」(西国分寺)、「大黒屋」(武蔵小金井)、「鳥やす本店」(高田馬場)、「餃子市」(新大久保)、「奇天烈な店」、「福來門」(高円寺)の6軒。できたばかりの「餃子市」と、会員制クラブのような雰囲気の「奇天烈な店」を除くと、いずれもその地域の大人気店のようで、どこもお客さんでいっぱいでした。
はじめてながら入れなかった(断念した)酒場は「うなちゃん」(国立)、「まっちゃん」(国立)、「赤天」(高円寺)の3軒。これらの店は、近いうちに再チャレンジしたいと思います。
久しぶりに行った酒場は「川勢」(荻窪)、「与っ太」(阿佐ヶ谷)、「くろがね」(大久保)の3軒。さらに食事処ながら「鉄路」(阿佐ヶ谷)。メニューの数が減ったものの、亡くなったお父さん(先代)の味が守られているのが良かったです。
行きつけの酒場は、このブログにもよく登場する立ち飲み「やき屋」(荻窪)、「石松」(中野)、「秋元屋」(野方)、「竹よし」(都立家政)、「ペルル」(鷺ノ宮)、「川名」(阿佐ヶ谷)、「ピュアー」(野方)の7軒。しかも「ペルル」と「川名」は、今日も含めて2回ずつ来てるので、のべで言うと9軒分です。新しい店にたくさん行ったつもりだったのに、こうやって振り返ってみると行きつけの酒場のほうが多かったんですね。
実は西荻窪方面や、新宿方面にも行きたかったのですが、それは次の課題として残ってしまいました。また近いうちに出かけたいと思います。
1杯目の生ビールを飲み終わり、もうちょっとビールにしましょうと注文したのはサッポロラガービール(大瓶、504円)。「川名」にはもともとアサヒスーパードライとキリンラガーの2銘柄を置いていたのですが、少し前からこれにサッポロラガー(赤星)も加わって、3社・3銘柄が選べるようになったのでした。
料理のほうは新玉サラダ(231円)とカブキムチ(231円)を追加注文。この店は野菜ものの充実も特長で、いつも何品目かの野菜メニューが並んでいるのです。
ちょうどそこへ吉田類さんも到着。
「今日は健康的なものを食べてるねぇ」と笑いながら、さっきもらったばかりのサッポロラガービールで乾杯し、類さん用にトビウオの刺身(420円)を追加注文します。
吉田類さんは、つい先日、『酒場のオキテ―「酒通」の「粋」がわかる本』(青春文庫、580円)という本を出されたばかり。テレビ番組や新聞、雑誌の取材がたくさん入っている中での執筆で、かなり大変だったのだそうです。
この「酒場のオキテ」は、文庫本用として書き下ろされたもので、5章立て、240ページ弱。章立てを見ると、その概要がわかりますのでご紹介します。
- 大衆酒場の作法 ~浅草の老舗回廊
- 下町でもう一杯 ~東京下町酒場の系譜
- 都心の酒場へ ~ゴールデン街から中央線沿線へ
- 地方の温もりを求めて ~心の醸造列島
- 立ち飲みの流儀 ~酒場の聖域へ
つまり、浅草からはじまって、下町エリアをぐるりと紹介し、都心部から中央線沿線へ。そして場所は全国へと広がって、最後に立ち飲みで〆るというもの。都内および地方のディープな酒場が、ほぼ網羅的に紹介されているのです。知らない店も多いので、ぜひまたこの本を片手に酒場巡りをしてみたいと思います。
その吉田類さん。今日は夕刊フジに連載中の「吉田類の一献一句~酒場めぐり」の取材も兼ねての「川名」です。常連さんたちが飲んでいたメカブ茶焼酎を「おもしろいなぁ」とさっそく注文し、それをきっかけに、常連のみなさんたちとドンドン会話が進んでいきます。
このスタイルが類さん流ですねぇ。テレビ番組(BS-i「吉田類の酒場放浪記」)でもそうですが、とにかく一緒に楽しくお酒を飲んで、その酒場そのものに、あっという間に馴染むことができるのが類さんらしいところ。まわりの常連さんたちにも、すぐに飲み仲間として受け入れられちゃうのです。
吉田類さんと同じ句会に通う、青地さんも偶然来店され、午後4時にはじまった「川名」での飲み会は、すっかり盛り上がって午後9時半まで、実に5時間半の長丁場となってしまいました。
お勘定は4人で9,744円(ひとりあたり2,436円)。9連休の最後を締めくくるのにふさわしい、とても楽しい飲み会となったのでした。
(このときの取材記事は、5月9日(水)付けの夕刊フジに掲載されました。)
生ビール、お通しはスイカ / 豚軟骨もつ煮込み / いわし団子
めかぶ茶焼酎 お湯割り / マグロのハラミ / 納豆おろしうどん
「川名」で納豆おろしうどんまで出してもらったのに、店の前でみんなと別れての帰り道に中華「朝陽」のおいしそうな炒め物の香りに吸い寄せられて、ついついチャーハン(500円)です。この店の炒め物はけっこうクセになるんですよねぇ。
さぁ、明日からは普通に仕事だ!
・「川名」の店情報 (前回) / 「朝陽」の店情報 (前回)
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