大都会にもオヤジ酒場 … 大衆立呑酒場「富士屋本店(ふじやほんてん)」(渋谷)
JR渋谷駅西口を出て、国道246号線をまたぐ歩道橋を渡った先のビルの地下にあるのが、立ち飲みの「富士屋本店」。若者の町、渋谷にありながら、地下の店内に入ると、そこはすっかりオヤジ酒場の世界です。
「おひとり? こちらにどうぞ」
店のおにいさんが立ち飲みカウンターの一角を指し示してくれます。四角い店は、真ん中が厨房になっていて、それを取り囲むように立ち飲みカウンターが設置されています。さらに各壁際にも立ち飲みカウンターがあり、全体で60人ほど収容可能。金曜日、午後7時半の店内は、すでにゆるやかに満席状態ながら、そこは立ち飲みのいいところ。キュッキュッと詰め合わせれば、ひとり、ふたりはすぐに入れるのでした。
まずはビール(サッポロ黒ラベル大瓶、450円)とハムキャベツ(300円)を注文し、カウンターの上には千円札を2枚出します。この店は商品と引き換えにお金を払う、キャッシュ・オン・デリバリー。こうやってお金を出しておくと、
「ビールとハムキャベツで750円いただきます。それじゃ、この千円をもらって、250円お釣りね」
と、そこから取っていってくれるのです。
ハムキャベツは、楕円形の大きなお皿に千切りのキャベツを山盛りに盛って、その上にマヨネーズをかけ、びっしりとすき間がないほどハムを並べたもの。とにかくボリュームたっぷりの一品なのです。このハムを、はがすように1枚とっては、キャベツをたっぷりと巻き込んで、大きな口をあけてザクザクといただく。このひと皿で、空腹もすっかり満たされるのです。
ビールで喉を潤して、ハムキャベツでお腹を満たしたあとは、燗酒(寒梅、280円)をもらって、マグロ中落ち(350円)です。このマグロ中落ちが、これまた「富士屋本店」の名物メニューのひとつ。何といっても、マグロは東京の居酒屋の華ですからねぇ。ガラス製1合瓶で出された燗酒を、猪口(ちょこ)でチビチビとやりながら、マグロの中落ちをつまみます。
1時間ほどの立ち飲みタイム。目の前に残ったお釣りは620円。今日の支払い総額は1,380円でした。どうもごちそうさま!
「富士屋本店」 / ビール(サッポロ黒ラベル大瓶) / ハムキャベツ
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