残暑きびしき葉月下旬 … 居酒屋「ほ里乃家(ほりのや)」(鷺ノ宮)
今年は7月の終盤まで涼しい夏だったのに、8月に入るころから気温が急上昇。この傾向は、お盆を過ぎてもちっとも変わらず、今週なんて、東京地方は月曜日(8月20日)の最高気温が35度、火曜日も34度、水曜日はなんと37度と、体温よりも高いほど!
昨日(木)、今日(金)と30度から31度くらいに落ち着いてきたものの、あまりの暑さに、自宅への帰り道に途中下車したり、ましてやちょっと遠回りして飲んだりする気力も湧(わ)いてこず、ぐったりと自宅最寄駅の鷺ノ宮(さぎのみや)まで帰ってきました。
やぁ、疲れた、と飛び込んだのは、駅南口の路地の中にある「ほ里乃家」です。
店内はカウンター席のみ。左側の壁際に沿って、店の奥に向かって直線に伸び、店の奥で右に折れ、右壁のところでもう一度右に折れて、少しだけ戻ってくる。全体としてJ字をイメージしてもらえれば近いでしょうか。総席数は12~3人といったところ。
金曜、午後8時過ぎのこの時間、入口から続く直線部に4人ほど。奥の横向きのところに2人ほどと、ちょうど半分くらいの席が埋まっている状態です。
私はさらに回り込んで、最後に戻ってくる辺に陣取って、まずはなにしろ瓶ビール(アサヒスーパードライ大瓶、580円)です。もう、喉がカラカラだ。グゥーーーッと飲み干す、この1杯が心地よいこと。夏場はビールに限りますねぇ!
2杯目のビールを注いで、お通しの小鉢(200円)をつつきながら、壁にずらりと並んだ短冊(たんざく)メニューをながめます。あれも食べたい、これも食べたいという状態ながら、その中にサンマの刺身と、サンマの焼き魚を発見。刺身で食べることのできるサンマを焼いてもらうほど贅沢なことはありません。さっそくそのサンマ塩焼き(400円)を注文します。
待つことしばし。大きなグリルで、まるごと1尾が焼きあげられたサンマが出てきます。おぉおぉ。プリッとよく肥えて、なんと美味しそうなことよ。
ワシッと内臓のところに箸を入れて、大きな塊のまま口中へ。あぁー、んまいっ!
刺身でも食べることのできるサンマは、内臓がしっかりとしていて、苦いだけの味わいではないのです。
これには日本酒(燗酒)がベストマッチなんだけど、なんだか今日は、もうちょっと冷たい飲み物を続けたいなぁ。抹茶ハイ(340円)にしましょうか。この店の抹茶ハイは、抹茶成分が濃いので、つまみなしで、抹茶ハイだけでもおいしくいただけるほど、味わいが深いのです。
サンマの身は、上側になっている身の中央部に箸を入れ、上下にちょいと開くと、頭から尻尾までの中骨がするりと取れます。添えられた大根おろしに、醤油をかけると準備完了。あとは、身だけになったサンマを、ひと口分ずつ切り分けながら、大根おろしをちょいと添えていただきます。んーーー。なんと脂ののったサンマであることよ。さっきまで疲れてたのに、なんだかだんだん元気がわいてきたなぁ。
店の常連さんたちは、都市対抗野球の話で盛り上がっています。
地元、鷺宮製作所が、東京都の予選を優勝で勝ち抜けて、東京代表として全国大会に臨むんだそうです。
明日、土曜日(25日)が、その全国大会初戦。「ほ里乃家」も、店を臨時休業して、常連さんたちと一緒に、応援に行くのだそうです。
「みんなで一緒に球場に入るんだから、集合時間に遅れないようにね!」
と、まるで遠足の前日のような状態です。
「うちの野球部は、全国レベルで見ると予算が少ないからなぁ。他所(よそ)の強いチームは、まるでプロなみに予算が使えるらしいんだよ。そんなところと当たるんだからなぁ。みんなに応援に来てもらって、1回戦敗退になければいいんだけど……」
と心配そうに話しているのは、鷺宮製作所の方のようです。なにしろ鷺宮製作所は、このすぐ近くの会社ですからねぇ。この店に常連さんとして来ている方も、きっと多いんでしょう。
そんな楽しそうな話をつまみに、サンマもすっかり完食です。1時間ちょっとの滞在は1,520円でした。どうもごちそうさま。明日、勝つといいですね!
その後の顛末: 翌日の試合、鷺宮製作所は無事に1回戦を突破し、その後行われた試合でも、なみいる強豪を相手に勝ち進み、あれよあれよと言う間にベスト4入り。準決勝で、同じ東京代表のJR東日本に敗れたものの、全国で第3位という輝かしい成績を収めたのだそうです。おめでとうございます。
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