目から鱗のメカブ茶割 … 焼き鳥「川名(かわな)」(阿佐ヶ谷)
しばらく前から、「川名」の飲み物に加わった、焼酎のメカブ茶割り(正式には“めかぶ茶焼酎お湯割”、336円)。一度だけ、試してみたのですが、あまりパッとしない印象で、それ以来、飲んだことがなかったのです。
ところがっ!
先日、入口の近くで飲んでいたところ、テーブルのひとつを囲んでいた常連さんたちが、みなさんメカブ茶割りを飲んでいたのです。しかも、その飲み方がおもしろい。みなさん酎ハイとメカブ茶割りを同時に注文。出てきたメカブ茶割りはそのまま置いておいて、酎ハイをゆっくりと飲み終えてから、おもむろにメカブ茶割りに向かうのです。しばらく置いたメカブ茶割りは、ちょっぴり緑色に変化して、いかにもおいしそうです。
「なるほど。メカブ茶割りは、こうやってしばらく置いてから飲むのが正解だったか。今度、ああやって飲んでみよう」
その日は、そう思いながら店を出たのでした。
そして今日。いよいよ、そのメカブ茶割りに再チャレンジする機会がやってきました。飲み仲間たちと3人でテーブルを囲み、最初の瓶ビール(大瓶、504円)と同時に、メカブ茶割りも注文します。
「熱いですから、気をつけてくださいね」
そう言いながら出されたメカブ茶割りは、かたわらに置いておいて、まずはビールで乾杯です。
最初にメカブ茶割りを飲んだときは、こうやって出されたものを、すぐに飲んじゃったんですよねぇ。やたらと熱い焼酎の湯割り、という印象で、海藻らしい旨味はほとんど感じなかったのでした。
じっくりと置くこと10分ほど。じわりじわりと変化しているため、ちょっと目には変わったように見えないのですが、よく観察すると、透明だったメカブ茶割りが、うっすらと色づいています。あらかじめ撮っておいたデジカメの画像と見比べると、ジョッキの底のメカブ自体も、ふくらんだ感じになっている。
どーれどれ。
満を持してジョッキに口をつけると、口の中に広がるのは、かなり上品な海藻の旨味。これはすごいぞ。
「上品な」と感じたのは、同じ海藻ということで、昆布茶のような強烈な旨味を想像していたからです。こちらメカブ茶は、そういった強烈さではなくて、じわぁーっとくる旨さなのです。コンソメスープで作る、ブルショットというカクテルがあるのですが、このメカブ茶割りも、スープ系のカクテルのような味わいです。
常連さんたちは、ジョッキの底にしずんだメカブそのものも、つまみとして食べてたなぁ。よーし、それもやってみましょう。箸(はし)でつまみ上げたメカブは、ねっとりと糸を引きながら出てきます。コリッとした弾力感と、広がるうまみ。そのままでも十分うまいけど、ちょっと醤油を垂らしても、おいしいかもね。
見直したなぁ、メカブ茶割り。1杯で、飲み物から、つまみ(=底のメカブ)まで、すべてを完備してるんですね!
3時間ほどの滞在。まぐろブツ(294円)や、サンマ炭焼き(294円)、豚ロース焼き(294円)、さつま揚げ串(1本168円)などをたっぷりといただいて、今日は3人で4,867円(ひとりあたり1,620円ほど)でした。
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