讃岐の麺で焼きうどん … 居酒屋「さぬき亭(さぬきてい)」(野方)
金曜日の帰り道は、西武新宿線・野方(のがた)駅で途中下車して、「手打うどん酒房」を標榜(ひょうぼう)する酒場、「さぬき亭」です。
店内はL字カウンター7~8席ほどと、奥に4人掛けテーブル席が2卓。この空間を、店主ひとりが切り盛りしています。
午後9時前の店内には先客はなし。カウンターの奥のほうに腰をおろし、瓶ビール(アサヒスーパードライ中瓶、500円)からスタートすると、お通し(300円)として出してくれたのは、コーン、グリーンピースなどの入った磯辺揚げ。ここの店主が作る料理は、どれもちょっと工夫のある創作料理で、おいしいのです。
「刺身が食べたいんですけど、今日のおすすめは?」
黒板には、マグロづけ、ぶつ山かけ、キハダ、アジ、イワシ、シメサバと刺身メニュー(各500円)が並んでいますが、決めきれず、店主に下駄(げた)をあずけます。
「アジは、どうですか」
と店主。おすすめにしたがってアジを注文すると、出てきたのは海鮮サラダ風のアジです。ひと口大に切り分けられた、プリッと美しいアジの身と、キュウリ、トマト、シラガネギにミョウガを、醤油系のドレッシングで和えています。これはまた、さっぱりとしていていいですねぇ。
これはやっぱり日本酒でしょう。何種類かある日本酒の中から、「飛良泉」山廃(550円)を冷酒でいただきます。
日本酒でアジをいただいた後は、飲み物を焼酎「きろく」のロックに切りかえて、肴(さかな)には、うどんメニューの中から焼きうどん(650円)を注文します。
店名からもわかるとおり、この店は、さぬきうどんが食べられるお店なのです。それにもかかわらず、これまで何度か来てるのに、うどんを食べたことがない。ぜひ一度、食べてみようと、つまみにもなりそうな焼きうどんを注文してみたのでした。
「酒の肴に焼きうどんを注文される方は多いんですよ。さぬきうどんの師匠には怒られそうですけどね」
と笑う店主。たしかに、さぬきうどんで焼きうどんというのは見たことがない。これまた店主の創作料理なんですね。
うどんは、注文を受けてから茹で上げるようで、ちょっと時間がかかります。その分、しっかりとした腰のある、さぬきうどんならではの焼きうどんができあがります。
うどん用の丼に盛られた焼きうどんは、キャベツ、ニンジン、玉ネギ、インゲン、シイタケ、ベーコンに、薄く輪切りにされたチクワや細切りの油揚げと、けっこう具だくさん。さらにカツオ節と、刻みネギがトッピングされています。味つけは塩か薄口醤油がベースなのか、黒い丼に、まっ白い麺が引き立ちます。
おかわりした焼酎は、奄美の黒糖焼酎「高倉」のロックです。30度あるという、この焼酎は、うっすらと琥珀色。焼きうどんも進みます。
ゆっくりと3時間弱、楽しんで、今日は3,650円でした。ごちそうさま。
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