トマトの漬物でトモ酒 … 居酒屋「トモ(とも)」(横浜・桜木町)
「お漬物メニューのところにある、トマトとか、タケノコって、それもお漬物?」
「そうよ。人気があるのよ。食べてみる?」
「食べてみるみる。両方ください」
野毛の飲食ビルの2階にある居酒屋「トモ」は、お漬物の種類が多く、きゅうり、なす、カブ、大根、山芋、セロリ、ミョウガ、キムチなどが各100円。おくら、ねぎ、ごぼう、エシャレットなどが各150円。そして、件(くだん)のトマト、タケノコやミョウガ・キムチなどが各200円とラインナップされているのです。
梅酒などを造るのと同じような、広口の瓶からママさんが取り出したのは、丸まる1個のトマト。これを放射状に櫛(くし)切りにして、トマトの形のまま小鉢に盛り、そのまわりに漬け込んでいた汁を入れたらできあがり。
見た目は、そのまま普通のトマトじゃん。
どーれどれ。さっそく一切れ口に運びます。
おっ。うまぁーいっ。食感(歯応え)は普通のトマトながら、口に広がる味わいは、ちょっと塩っけも感じる、漬物のもの。これはおもしろいなぁ。いくらでも食べられそうです。
今日の「トモ」は、とっても静かで、私が店に入った午後7時以降、客は私ひとりだけ。こんな「トモ」も珍しいなぁ。
「日曜日だからね。早い時間にお客さんが多かったのよ。夕方になって静かになったところ」
と女将さん。日曜日の野毛は、競馬のお客さんが多いので、昼間ににぎわうんですよねぇ。そして、ここ「トモ」をはじめ、多くの酒場が、その翌日の月曜日を定休日にしているのでした。
店に入って、まずいただいたのは瓶ビール(キリンラガー中瓶、450円)と、目の前の鉄鍋にあった和牛ホルモン煮(500円)。この鉄鍋から小鉢に取り分けてくれるのかと思いきや、その鉄鍋が丸ごと1人前だったのには驚いてしまいました。さすが「トモ」。私なんか、この1品で、つまみはもう十分といった分量で、その鍋を食べ終わったあとの料理を、トマトとタケノコの漬物にしたのでした。
ビールに続く飲み物は、「野毛 とも酒」というラベルが貼られた、オリジナル日本酒で、1合が250円。これを燗酒でいただくと、トマトの漬物とも、よく合うこと。
これまた人気だというタケノコの漬物も、タケノコの下のほうの、煮物なんかにしたら硬そうな部位ながら、よく漬かっていて硬くもなく、かといって軟らか過ぎもせず、絶妙な歯応えです。
今日は、このまま単身赴任寮に帰っちゃうので、仕上げのご飯ものも、ここで食べていきましょうか。なにしろ、この店には名物の鉄火丼(味噌汁付きで400円)のほか、皿うどん、タイカレー、鍋焼きうどん、かき揚げ茶漬(以上、各500円)など、魅力あふれる食事メニューもそろってますからねぇ。
そんな食事メニューを見ながら、「えーと…」と迷っていると、ママさんから
「ライスコロッケ(400円)もおすすめよ」
と声がかかります。いいですねぇ、それをもらいましょう。
出されたライスコロッケは、お皿にフライドエッグを乗せた上に、俵型のコロッケがふたつ。できたて熱々のコロッケを割ると、中はとろりとチーズも入ったチキンライスです。分量も、〆に食べるのにちょうどいい。
ライスコロッケを食べている途中で、新しいお客さん(常連さん)も入ってきました。これで私も席が立ちやすいなぁ。
安心してお勘定をお願いすると、約2時間の滞在は、2,250円でした。どうもごちそうさま。
(次回)20.05.06 ご無沙汰の間に新名物 … 居酒屋「トモ」(桜木町)
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