家族3人分のアラ煮? … 居酒屋「鳥恵(とりけい)」(鎌倉・大船)
大船在住の同僚から、「大船で飲むなら、ぜひここで」と勧められたのが、地元の鶏肉屋が経営しているという居酒屋「鳥恵」。現在も、肉屋そのものも並行して営業中なので、その鶏肉で作る料理も、もちろん自慢の品らしいのですが、
「それよりも素晴らしいのが、魚なんですよ。ぜひ魚を食べてみてください」
ということなので、今日は、おいしい魚を目指して、大船に出かけてきました。
「開店早々に満席になってしまうことも多いので、行くなら早めに!」
とも言われていたのですが、すでに時刻は午後6時前。大丈夫かな?
「居酒屋」と書かれた白い暖簾(のれん)をくぐり、店内に入ると、うなぎの寝床のように細長い店内に、奥に向かって直線カウンターが伸びています。奥にも部屋がありますが、入口からは奥の部屋の様子は見えません。
「いらっしゃいませ。お一人様ですか?」
フロアのところで迎えてくれた、店のおねえさんが、
「ここにどうぞ」
と、かろうじて空いていた、カウンターの1席を指し示してくれます。その席に座りながら、まずは瓶ビールを注文すると、
「瓶ビールは、キリンとアサヒがあります」
と、おねえさん。今日はキリンをもらうことにしました。どちらを選んでも、大瓶が490円。中瓶を500円くらいで出している店が多い中、大瓶で500円を切っているというのは良心的ですね。
一緒に出されたお通し(250円)は、サイコロに切ったポテトが瑞々しいポテトサラダ。そのポテトサラダをつまみに、ビールを飲みつつメニューを確認します。
カウンター内の壁には、
「当店では、湘南一美味しいお刺身を目指して頑張っています。店主」
という張り紙が張り出され、そのとなりの黒板に、本日のおすすめメニューがチョークで書き出されています。
刺身は、まず本マグロがトロ1,350円、中トロ840円、赤身740円と並び、それに続いて、それぞれ「活」と注記された、ヒラメ、シマアジ、カンパチ、ハマチ、真ダイが各840円。アジや、ツブ貝、カツオ、サンマ、甘エビに、なんとクラゲが680円。
うーん。クラゲの刺身というのも気になるなぁ。おいしいのかなぁ。
…。あ。「ハマチとカンパチの半々」(840円)というのもある。どちらも大好物の刺身です。今日は初回なので、冒険せずにハマチとカンパチにしておきますか。
出された刺身は、ハマチ3切れに、カンパチ4切れ。いやいや、これはまた、見た目も美しいですねぇ。見るからに、おいしそうです。こいつは、ぜひ燗酒で食べなけりゃ。
目の前に置かれた地酒メニューには、10種類ぐらいの地酒が、それぞれグラス1杯が420~730円で、リストアップされています。後ろを通りかかった店のおねえさんに、
「すみません。燗酒にできるのは、どれでしょう?」
と確認してみると、燗酒は1種類しかなくて選べないとのこと。なるほど、メニューの中の、日本酒(大)500円、(小)320円というのが、それですね。銘柄がなにかは分からないけど、「じゃ、その燗酒をお願いします。大きいほうで」と注文します。
左どなりはカップルで、すっかり二人の世界で飲んでいますが、右どなりは男性ひとり客。見事な戻りカツオの刺身(680円)をつまみながら、飲んでいるのはジョッキに入った焼酎湯割りです。
「焼酎湯割り、ってたのんだら、こんな大きいのが出てきちゃってさぁ。まいっちゃったよ」
と言いつつも、すでにジョッキの中身は、あとわずか。このおにいさんも、はじめてこの店に来たんだそうで、「刺身がおいしいねぇ」と、うれしそうです。
ハマチとカンパチで燗酒をいただいて、次なる飲物は、ジョッキにたっぷりの緑茶ハイ(350円)です。ここの酎ハイ類は、ほぼすべてジョッキ1杯が350円なのですが、それぞれ「ジャンボ」というサイズも選べるようで、こちらは650円。どんな大きさで出てくるんでしょうねぇ。
大船と言えば、忘れてはならないのがG.Aさん。そのG.Aさんが、そのサイトの中の1コーナーである「不言実食/ゆりかごから酒場まで」の中で、「家族3人分のおかずになるぞ(爆)」と驚いている料理があるので、ぜひそれを注文しましょう。
「すみません。アラ煮(480円)をお願いします」
出されたアラ煮を見て、私もびっくり。これがアラ煮!? 立派な魚の煮物やん。
「これは、なんのアラなんですか?」
カウンター越しに、店のおにいさんに聞いてみたところ、
「今日のアラ煮は、真ダイと、ハマチ、シマアジです」
ですって! うまいはずだよ。しかも、本当に家族3人分くらいの量があるし!
ゆっくりと2時間ちょっとの滞在は、2,910円でした。やぁ、満足した。大船も、なかなか名店ぞろいですねぇ。
そうそう。途中でお手洗いに行ったときに分かったのですが、うなぎの寝床のようなカウンター・スペースを抜けた奥は、どーんと広がった大広間の座敷席。その広間にずらりと座卓が並んでいて、そちらにも、ほぼ満席のお客さんがいたのでした。入口の感じから、もうちょっと小ぢんまりとした店を想像していたのですが、けっこうな規模のお店だったんですね。
次の機会には、鶏料理も食べなくっちゃね。
ポテトサラダとビール / ハマチとカンパチ / アラ煮と緑茶ハイ
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