おでんつまみに燗酒を … 居酒屋「ほ里乃家(ほりのや)」(鷺ノ宮)
このところ、ぐんぐんと気温が下がってきて、今日(10月26日)は雨模様の上に、最高気温が20度を下回るという肌寒さ。金曜日、午後9時前の「ほ里乃家」は、J字カウンター13席のみの店内に、空席がかろうじて1席という込み合った状況です。でもまぁ、1席残っていて、良かった良かった。私が、その席に座って、これできっちりと満席です。
寒くても、やっぱりまずは瓶ビール(アサヒスーパードライ大瓶、580円)ですね。これでプハーッとやらなければ、今日1日の仕事が終わった感じがしません。
店主夫妻は、大勢のお客さんからの注文を一所懸命さばいている状態なので、しばらくはお通し(200円)の煮物(高野豆腐、昆布、こんにゃくなど)をつつきながらしのぎ、手があいたところで、おでんを注文します。
ここ「ほ里乃家」は、店の看板にも「おでん、やきとり」と書かれているとおり、その二つは“本来は”目玉商品だったようです。近隣の人たちも、「あぁ、あの駅前のおでん屋さんね」と、すっかりおでん屋さんとして認識しているほどなのです。
でも、あえて“本来は”と記載したのは、現在はおでんと、やきとりのみならず、刺身などの生ものも、焼き物も、煮物も、酒場として考えられるメニューは、ひとしきりそろっていて、おでんや、やきとりも、ワンノブゼム的な位置付けになっているからです。
それでも、おでんがこの店の看板商品のひとつであることには変わりはない。特に今日のような寒い日には、おでんは欠かせません。ふんわり、ぷっくりの、はんぺんと、呑ん兵衛の友、豆腐の2品を、まず取ってもらいましたが、両方とも白いので、ビジュアル的にはあまり良くなかったですね。
ビールを飲み終えて、燗酒(剣、340円)を注文。おでんには、やっぱり燗酒ですね!
この店は、カウンターの中で調理が進む様子を、J字カウンターのどの席からも見ることができます。「あの刺身、きっとオレのだな」なんて思いながら、スィ~ッ、スィ~ッと刺身が引かれていく様子を見てるのが、これまた楽しいんですよねぇ。
そんなふうに目の前で調理が進むこともあって、常連さんの中には、けっこうわがままな注文をする人もいます。
「マスター、ニラモヤシを作ってもらえる? ニラとモヤシを、塩だけでパパッと炒めてくれればいいから」
「ボクは、レバニラ炒めのレバだけ。ニラは、いらない」
さすがに常連さんたちも、どんな食材があるのかということは把握していて、できる範囲で注文を聞いてもらっているようです。そんなワガママ料理なのに、できあがってお皿に盛られたところを見ると、とっても美味しそうなのが、くやしいなぁ。なにしろ、ワガママ料理だけに「あれと同じものを私にも」、とは注文しにくいですもんねぇ。
燗酒(340円)をおかわりし、おでんのほうは、玉子、ちくわぶに、野菜入りさつま揚げの3品を取ってもらいます。
はんぺんや、ちくわぶは、東京に出てきてから初めて出合った、おでん種です。魚(サメ?)のスジも、こっちならではかなぁ。おでんも、単純な料理のようでいて、地域、地域で色々と違いがあるようで、おもしろいですよね。
午後10時まで、1時間ちょっとの滞在は、2,070円でした。
値段が分かっているものを差し引くと、おでん5品で610円だったんですね。一品あたり平均122円とは、安いですねぇ。
おでんに燗酒で、すっかり暖まって店を後にしたのでした。
「ほ里乃家」 / 瓶ビールとお通し / おでん(豆腐とハンペン)
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