もつ焼き3~4本!? … もつ焼き「くら島(くらしま)」(新橋)
新橋の2軒目は、古いもつ焼き屋、「くら島」です。
店内は、左手が店の奥まで、まっすぐ続く直線カウンターで、右手はテーブル席。店は店主夫妻(かな?)二人が切り盛りしていて、店主は入口すぐ横の焼き台で、もつ焼きを担当しており、おかみさんがホール全般を見ているようです。
火曜日、午後8時過ぎの店内は、カウンターは手前側3分の2くらい人が入っていて、テーブル席はグループ客で埋まっている状態。カウンターの一番奥の席に座り、目の前にいた、おかみさんにお酒(日本酒)を注文すると、
「ひや…?」
と短く返す、おかみさん。あぁ、そうだ。ここのおかみさんは、無口(無愛想!?)なことで有名だったのでした。
「えぇ、冷やでお願いします」
今日はなんだか冷や酒気分です。ちなみにお酒は、一級酒が380円、二級酒が320円と、昔の等級で書かれています。特に指定せずに注文した場合は、きっと二級酒だろうな。一級酒、二級酒は、今の呼び方なら、本醸造酒と普通酒かな。
お通しは、小皿にパラリと盛られた柿の種(ピーナッツなし)です。
無口なおかみさんは、他のお客さんたちからの注文や、問いかけに対しても、必要最小限の対応です。うーむ。どうすれば、このおかみさんがもうちょっと話してくれるかな。そうだ。今日は、この店でもつ焼きを食べようと思ってたので、そのもつ焼きを、銘柄指定なしで注文してみよう。
「すみません。もつ焼きを3~4本お願いします」
近くを通り掛かったおかみさんに、そう注文してみます。壁の短冊メニューには「もつ焼き100円」としか書かれていないのです。
こうやって、メニューに「もつ焼き」としか書かれていない店の場合、そのメニューのとおり、「もつ焼きをください」と注文すると、たいていの場合、「もつ焼きには、レバー、タン、ハツ、…などがありますが、どれにしますか?」と聞き直してくれるのです。おかみさんも、きっとそう聞き直してくれるに違いない。しかも、数だって3~4本と、あいまいに注文してるから、これも確認されることでしょう。
「しお…、たれ…?」
おろっ。予想外の問いかけが返ってきました。味付けを確認しておいて、その後、もつ焼きの種類や本数を言及するつもりなのかな。
「塩でお願いします」
するとおかみさん、クルッと入口の店主のほうに顔を向けると、
「カウンター、奥のお客さん、もつ焼きを塩で3~4本だそうです」
あちゃーっ。そのまま注文を通しちゃいましたか。
「はいよっ」
あらら。なんでもないように、店主も注文を受けちゃった。何が出てくるんだろうなぁ。これはこれで、ある意味、楽しみです。
柿の種をポリポリとかじりながら、待つことしばし。
「はい。もつ焼きの塩ね」
そう言いながら、店主が長方形のお皿に盛られた、もつ焼き3本を持ってきてくれます。ほほぉ。タン1本と、ハツ2本かな。どちらもネギをはさんだ、ネギ間焼きになっています。
どーれどれ。へぇ、なかなか、おいしいじゃん。新橋で、もつ焼き1本100円というのも嬉しいですねぇ。
ちなみに他のつまみも、冷奴や、冷やしトマト、お新香などが300円。たこぶつや、エイヒレ、山芋千切り、ジャガバターなどが350円。そして、最高値の湯豆腐や、煮込み、肉じゃがが400円と、とにかく安いのです。
お酒をおかわりし、「もつ焼きを、今度はタレで」と注文します。
ややあって、店主が持ってきてくれたのは、レバー、シロ、カシラのタレ焼き3本。なるほど、本数を指定せずに「もつ焼き」と注文すると、3本ずつ出してくれるんでしょうか。
この店で、はじめて注文するもつ焼きだったので、試しに「もつ焼き!」なんて注文の仕方をしてみましたが、普通のもつ焼き屋さんと同じように、「レバーをタレで2本と、タンを塩で4本」といった注文の仕方でも、もちろんOKです。
ちょうど1時間の滞在は、1,240円でした。ごちそうさま!
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