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寒くなったらイカ大根 … 立ち飲み「やき屋(やきや)」(荻窪)

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 荻窪駅北口にある、つまみが全品150円(+消費税)の立ち飲み「やき屋」。値段が安いということもさることながら、大人気の理由(わけ)は、それら150円のつまみが、うまいということにあります。

 ここの店主の出身地は、青森県八戸市。その八戸は、自ら「イカの街」と称するほどイカの水揚げが多い町で、その量は全国1位なんだそうです。

 「やき屋」のつまみは、その八戸から毎日送られてくるイカを使った料理が主体。

 刺身は、胴体を細切りしたイカ刺し、エンペラの部分を細切りしたミミ刺し、そして足の部分のゲソわさと3品があって、もちろんすべて150円。イカ納豆は、イカ刺しの量が減る代わりに納豆が入って、これももちろん150円。

 焼き物は、ミミ焼き、ゲソ焼きに加えて、イカ足の付け根のあたりを焼いてくれるナンコツ焼きも人気の品。その他にも、ゲソをイカワタで和えた珍味ワタ和えや、自家製のイカ塩辛もそろっていて、丸ごとイカ一杯を、余すところなく味わい尽くせるのです。しかも一品150円で!

 これだけでも、もう十ニ分に通い詰める価値のあるお店なのですが、さらに嬉しいことに、冬場になると冬季限定のイカ大根がメニューに加わります。

 たっぷりのイカの身(ゲソが多い)とともに、大鍋で煮込まれるのは、ざっくりと大きくカットした大根。いったい何時間煮込んでいるのか、その大根は真っ黒で、箸にちょっと力を加えただけでスゥーッと切れるほどの軟らかさなのです。しかも、イカよりも、もっとイカらしい、その味わい。この大きな大根2切れほどに、一緒に煮込んだイカも添えられて、くどいようですが150円ですからねぇ。そんじょそこらで食べる、おでんの大根よりもはるかに安くて美味いのです。

 今日なんて、午後7時半に店に入るなり、女将さんに、

「イカ大根食べに来たんでしょ。あるわよ」

 と笑顔で迎えられたくらい、冬になったら必ず注文する一品なのです。合わせるのは、もちろん燗酒(北の誉、230円)ですよねぇ。イカに燗酒はぴったりです。

 でも、この店で一番人気のある飲み物はホッピー(300円)です。氷入りのタンブラーで出されるホッピーは、あとでナカ(おかわり焼酎)だけ、ソト(おかわり瓶ホッピー)だけも追加できて、各150円。ちょっと濃い目に、ソト1・ナカ3の割り合いで飲めば、なんと600円でベロベロ状態。これにつまみを2品とっても+300円ですからねぇ。まさにセンベロ(千円でベロベロに酔っ払うこと)のお店なのです。

 冬ならではのイカ大根を堪能したあとは、燗酒をおかわりして、自家製塩辛(150円)を注文すると、店長のゲンさんが、冷蔵庫の中に貯蔵されている塩辛の瓶から、たっぷりと小鉢に入れてくれます。

071117z ここの塩辛は、熟成し過ぎず、辛過ぎず。とってもフレッシュで食べやすい。しかも量もたっぷりとあるので、これだけで燗酒の3本、4本は軽くいけちゃいそうです。できることなら、お土産としてお持ち帰りして、最後のシメに、ごはんに載せて食べたいくらい。

 となりに入ってきたお兄さんは、ホッピー(300円)に、もつ煮込み(150円)を注文。そうだった、そうだった。この店には、もつ煮込みなどの、イカ以外の料理もあるんでした。

 1時間の立ち飲みタイムは、2品と2本で798円(760円+消費税)でした。どうもごちそうさま!

店情報前回

《平成19(2007)年11月17日(土)の記録》

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 江東区の酒場2軒を巡って荻窪まで帰ってきました。最後は地元で軽くシメますか。アウェイで飲むと、電車でホーム(地元)まで帰ってくる間に、ある程度酔いが醒(さ)めた感じになってしまい、ついつい最後にもう1軒行きたくなってしまうんですよねぇ。  そんなわけでやって来たのは、荻窪駅北口東側の旧闇市の一角にある、イカ料理中心の立ち飲み屋、「やき屋」です。「やき屋」のある横丁は風俗店も多く、その中で「やき屋... [続きを読む]

受信: 2008.03.09 11:54

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