幻の煮込みで大々満足 … もつ焼き「石松(いしまつ)」(中野)
(煮込みハーフ)
中野での2軒目は、もつ焼きの「石松」です。カウンター7~8席しかない店内は、たいていいつも満席状態。今日はどうかな、と恐る恐るのぞき込むと、なんと空きが2席ほど。やったーっ。
さっそくキープしている金宮ボトルを、生茶割りでいただくと、今日のお通し(380円)は、牛ハツ刺し。はじめて食べるお通しです。
入口近くに座っているお客さんが、若鶏ねぎ間串焼(120円)を注文したので、すぐに私も便乗注文です。
「石松」は、もつ焼きが「超」が付くくらい有名なので、その影に隠れてますが、実は焼き鳥メニューもあるのです。今注文した、ねぎ間串焼のほか、若鶏砂肝串焼(100円)、若鶏手羽串焼(180円)、そしてこの店の名物のひとつでもあるツクネ(正式名称は若鶏つくね串焼、150円)の4種類です。
もしかすると、若鶏ねぎ間串焼を食べるのは、はじめてかも!
「石松」の店主(マスター)は、焼き方がものすごく上手なので、普通の鶏肉っぽいのに美味しいんですよねぇ。店主には、焼いてる肉の内側が見えてるとしか思えないような焼き具合なのです。
若鶏ねぎ間串焼の次は「石松」と言えばの一品、レバ刺しです。そのレバ刺しをハーフ(半人前)にしてもらって、その代わりにレバの串焼き(100円)を塩とタレで1本ずつ焼いてもらいます。生レバーもさることながら、焼いたレバーがまた美味いのです。
なにしろ注文を受けてから、大きなレバーから切り出して作る、レバ刺しと、レバ串焼きですからねぇ。これほど新鮮なものはありません。レバーぎらいの人も、この店のレバーを食べると、考えが変わるはず! ぜひオススメします。
そして個人的な大好物、ガツ醤油(100円)にテッポウ醤油(100円)。
そうこうしているうちにツクネ(150円)の準備が始まったので、これまた私も便乗注文。先ほどと同じく、塩とタレで1本ずついただきます。
ツクネも注文を受けてから、挽き肉をこねはじめ、それを丸めながらお湯の中に投入して茹で、串に刺して焼き上げるという、まさにできたてホヤホヤのツクネなのです。
いやぁ、今日のツクネも、おいしいなぁ、と顔をほころばせているところへ、店主から
「煮込み食べる?」の声。
「も、もちろんいただきますっ!」
と、勢い込んで返事です。
冴えないオヤジが、酒場で注文するものの代名詞的に使われるのが「煮込みにチューハイ」。なんだか安っぽいイメージがあるんでしょうが、その煮込みも、極めるところまで極めたら、ものすごい料理になるのです。その煮込みを求めて、わざわざやってくるお客さんが現れるほどに!
この店の煮込みも、そんなスーパー煮込みのひとつに挙げられる品物。
煮込みといえば、それ専用の鍋でグツグツ煮込むようなイメージが強いでしょうが、この店の煮込みは、普通の家庭用の鍋で作られるのです。しかも、いつもあるわけではなくて、店主がその気になったときにしか作られません。さらに言えば、煮込みがある日でも、店主のOKが出なければ食べることはできないのです。
「煮込みは、まだ食べられないの」
夜の10時ごろに、待ちきれずにそう聞いたりするお客さんもいますが、
「まだ、煮込みが浅いからダメ」
と、なかなかOKを出してもらえないのです。
現在の時刻は、午前0時。ちょうど日付けが変わったところです。日によって違うんでしょうが、このくらいの時間になって、煮込みが食べられる状態になるんですね。
この店の煮込みは、とろけるように軟らかいのが大きな特長です。それも、軟らかいのに弾力感があるという、絶妙なバランスなのです。うーん。さすがですねぇ。
久しぶりに幻の煮込みをいただいて、約2時間の滞在は1,420円でした。どうもごちそうさま。
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