博多風ざく切キャベツ … ラーメン「御天(ごてん)」(下井草)
「博多に居たころは、焼き鳥屋にもよく行ったなぁ」
「そうそう。店に入ると、『いらっしゃいませーっ!!』と言いながら、太鼓をドーンドーンと鳴らしてくれたりするんですよね」
「焼き台の横のほうには、黒じょかに入った湯割り焼酎が置かれてたりね」
「座るとすぐに、ザク切りのキャベツに酢をかけたお皿が出される」
「その上に、間に玉ネギを挟んだ焼き鳥を出してくれるんだ」
「キャベツがなくなってくると、どんどん足されるんですよねぇ。サービス(無料)だったこともあって、キャベツをたっぷり食べてたなぁ」
「ウチにもあるよ、博多の焼き鳥屋さん風のキャベツ。サービスじゃないけど(笑)」
さっき、地下の「ゴテンズ・バー」で、御天グループ全体の店主である、岩佐俊孝社長と、そんな博多時代の話をしたことを思い出しながらメニューを探してみると、ありました、ありました。ざく切キャベツ(200円)。これですね。
金曜日、午後11時過ぎの「御天」は、ゆるやかに7割り程度の入り。カウンター席の奥のほうに空きがあったので、そこに座り、件の、ざく切キャベツと、このところ定番化している玉露ハイ(400円)を注文します。
すぐに出された、ざく切キャベツは、岩佐さんが言ってたとおり、博多の焼き鳥屋で出されてたものと同じスタイルです。これはいいなぁ。博多風に塩で焼いた焼き鳥があれば、ぴったりなんだけど、残念ながら「御天」には焼き鳥メニューはありません。この店のメニューで、このざく切キャベツと一緒に食べておいしそうなのは、牛串(450円)、豚串(350円)などの串焼き類のほか、粗引きソーセージ(600円)とか、ポークソテー(900円)や、黒豚焼餃子(500円)、博多鉄なべ餃子(960円)といった餃子類などでしょうか。
しかし、せっかくの「御天」。この店でしか食べられない、せん菜(さい)も食べたいので、ざく切キャベツは、せん菜のできあがりを待つ間の前菜として、単独でいただくことにしましょう。
いつもの、せん菜炒め(550円)だと、ひとりで食べるにはボリュームがあり過ぎて、ラーメンまでたどり着けない可能性があります。他になにか、せん菜を使った軽めのメニューはないのかなぁ、と改めてメニューを確認します。
カウンター上に置かれた、定番のメニューで、せん菜炒め以外で「せん菜」の文字が入っているのは豚キムチせん菜(800円)のみ。いかにも量も多そうな価格設定ですよねぇ。
カウンターの上部には、「井草本店おすすめメニュー」という手書きのメニューが張り出されています。ざく切キャベツも、その中に載っている一品なのです。お。こちらには、もち豚のシャブシャブせん菜盛り(500円)なんてメニューがあります。これにしてみましょうか。
ちなみに、このメニューに載っている他の品物は、海老チリ玉子(600円)、肉野菜炒め(500円)、ジャージャーメン(800円)、空豆(200円)の4種。空豆も、この値段ながら茹でたてが出されるのです。
もち豚のシャブシャブせん菜盛りは、まず茹でたせん菜がたっぷりと盛られ、その上に豚シャブがずらりと並び、大根おろしがどかんと載せられ、ポン酢醤油。最後に刻みネギがトッピングされています。
なるほどなぁ。これはこれで美味しいものの、せん菜の持ち味であるシャキシャキ感は、せん菜炒めのほうが強いですねぇ。
なんてことを思いながらも、すぐにペロリと平らげて、いよいよ最後のラーメン(680円)です。本当は生ニンニク(50円)をトッピングしてもらうと絶品になるのですが、これをやっちゃうと、明日1日中、家族が近寄ってこなくなりますからねぇ。そのくらい強烈なのです。今日は、カウンター上に用意されている、おろしニンニクでガマンしますか。
このおろしニンニクだって、“生”であることにはかわりないのに、注文を受けてから細かく刻んだ生ニンニクには、かなわないんですよねぇ。
1時間ほどの滞在は、1,780円でした。どうもごちそうさま。
下井草駅から電車に乗って、鷺ノ宮に向かう予定だったのに、その下井草駅で、ちょうど帰ってきた酒友・にっきーさんとバッタリ。再び「ゴテンズ・バー」に舞い戻って飲み直したのでした。
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