空瓶や兵どもが夢の跡 … バー「ペルル」(鷺ノ宮)
「お忘れ物のなきように」
店を出るお客さんに、そう声を掛ける「ペルル」のマスター。この店は、いつも午後11時半にはピシャリと営業を終えるのです。
その時刻がやってくると、お客さんたち自身も、さっと店をあとにするのがこの店のルール。「えぇーっ。もう1杯飲ませてよー」なんて駄々をこねる客はひとりもいません。
ついさっきまで満席で、店中がワイワイとにぎやかだったのがウソのように、パッと静寂の世界が訪れるのです。
ジリリリリーーン
そこへかかってきた1本の電話。この店の電話は、昔懐かしいダイヤル式の黒電話なので、ベルの音もまた旧式なのです。上の写真は、お客さんたちが帰って静まった店内で、その電話を取って話しをしているマスターです。
今宵の私は、東京オペラシティの54階にある中華料理屋、「東天紅」で夕食会。新宿界隈では3番目に高いと言われるビルからの眺望はさすがで、他のお客さんたちが帰られるのを待って、それぞれ違う方向が見える他の店(54階にある店は、ほぼ東天紅グループの様子)からの眺めも見せてもらって大満足です。
ここ(西新宿)まで来てたら、横浜の単身赴任先に帰るよりも、自宅(中野区)に帰るほうがはるかに近い。そんなわけで、トコトコと自宅に向かいつつ、最後にもう1軒と立ち寄ったのが「ペルル」だったのです。
店に着いたのは、午後10時50分。閉店まであと30分ほどあるので、水割りの2杯も飲めるかな、と店に入ってみると、なんと店内は「超」が付くくらい満席。カウンターのみならず、カウンター背後に2席ほどある補助席にまで使っている状況です。そうか、今日は木曜姫の日であったか!
店内には、木曜日にはほぼ必ずやって来るという酒友・にっきーさんの姿も見え、カウンター中央部では、大常連のSさんが、いつものようにギターを奏でています。
さすがに今日は入れないかなぁ、と一諦めかけましたが、なんとふだんは荷物置場に使っている椅子の荷物をよけてくれて、臨時補助イスがひとつ出現。なんとかみんなの賑わいの輪の中に入れてもらうことができたのでした。
まさにあっという間に30分は過ぎ去って、すぐに迎える閉店時刻。今日のお勘定は、水・氷代の500円でした。お休みなさーい!
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