羊の皮をかぶった狼? … バー「ピュアー(ぴゅあー)」(野方)
「秋元屋」から、わが家までは歩いて20分ほど。その途中にポツンと現れるのが「ピュアー」です。うーん。ついつい、道路に置かれた電灯看板に導かれてしまうんですよねぇ。
直線カウンターのみ、9席の店内は先客は3人ほど。そのカウンターの手前(入口側)のほうに座り、バックバーに掲げられた今月のおすすめカクテルから、「春の香」と注記された「スプリング・フィーリング(Spring Feeling)」(730円)を注文します。
このスプリング・フィーリングは、ジンとシャトリューズ(Chartreuse)というフランス産のリキュールに、レモン汁を搾り入れ、シェイクして作られるショート・カクテル。ちょっと口に含んだだけで、口の中いっぱい、鼻の奥から鼻腔いっぱいにハーブの香りがたち込めます。強烈ですねぇ。この薬草っぽい感じは、養命酒にも似てる!?
シャトリューズは、フランスの修道院で不老長寿の薬として、100種類以上の薬草(ハーブ)を原料として造られてるんだそうです。アルコール度数55%ですからねぇ。強いリキュールだ。
今日のお通し(310円)はカニミソバターと、イタリア産の塩っぽいチーズ(名称は失念)。カニミソバターも、いつものとおりの濃厚な味わいながら、塩っぽいチーズがいいつまみになることといったら! 実にいいですねぇ。
この店に来ると、いつもお酒ばっかり飲んでるけれど、ひとりで切り盛りするマスターは元々が料理人。いつ来ても、どれもこれも食べてみたいようなおすすめメニューがずらりと並ぶのです。
今日のおすすめ料理メニューは、ハマグリの白ワインむし(630円)、イワシのガーリックオリーブ焼き(520円)、シュリンプカクテル(630円)、アイスバイン(骨付豚スネ肉、840円)、和牛モモ肉のガーリックステーキ(1,890円)、カナダ産大トロ馬刺し(1,050円)、かきのグラタン or 明太子ドリア(840円)、春キャベツのダイナミック温サラダ(480円)、ブルーチーズディップス(580円)、スペアリブロースト(730円)、カニサラダ・ミモザ風(840円)、かきの辛子マヨネーズ焼き(680円)、舌平目のムニエル(1,050円)、ほうれん草のオーロラソース焼き(480円)、帆立貝冷製タルタルソース(730円)の15種類。この他に、季節を問わない定番のメニュー類が並びます。
値段がグッと押さえられた品々の中に、ときどき、和牛モモ肉のガーリックステーキなんて2千円近いメニューが割り込んでるのがおもしろいですよねぇ。すごいものが出てくるんだろうなぁ。
そんなわけで、料理を目当てにやって来るお客さんも数多いのです。
さてと。2杯目はなにをいただきましょうか。カクテルメニューの注意書きに「強い!」と書かれているのは、「ロングアイランド・アイスティー(Long Island Ice Tee)」(840円)です。よし。この強いのをクイッと飲んでシメますか。
ロングアイランド・アイスティーは、ジン、ウォッカ、ラム、テキーラという4大スピリッツを同量ずつ入れた後、コアントローとレモン汁をちょっと入れて、最後にコーラを足して軽くステアしてできあがり。コーラの色が薄まって、見かけ上はまさにアイス・ティーです。
「強さが足りなければ、どうぞご自由に」
と笑いながら、マスターが4本のスピリッツを目の前に並べてくれます。これがまた、コーラの甘さと、炭酸のシュワシュワ感で、強いのに飲みやすく仕上がっています。まさに羊の皮をかぶった狼的なカクテルですね。危ない危ない。
午前1時半まで、2時間ほどくつろいで、お勘定は1,880円でした。どうもごちそうさま。
【その後の顛末】 翌朝になって、最後にいただいたロングアイランド・アイスティーが、ものすごく効くお酒であったことがわかりました。昼前までつらかった……。
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コメント
荒木又右衛門です。
ご無沙汰しております。
野方のピュアー、いいですね。
小生はどちらかというと食事が主で行くことが多いのですが、カクテル類も良いですね。
そろそろ夏場、スイカのカクテルが好きです。
また、ブラジルの国民酒もなんとも強烈で忘れられません。
それでは、またお会いする時を楽しみに
投稿: 荒木又右衛門 | 2008.04.27 23:40