ぷっくりとカキおでん … おでん「多幸兵衛(たこべえ)」(落合)
都内に、本場の明石の玉子焼きを食べることのできるお店があるということで、その店の常連・Eさんにお願いして、連れて行ってもらいました。
店の名は「多幸兵衛(たこべえ)」。店主夫妻は、もともと神戸(三宮)で同名のお店をやっていたそうなのですが、平成7(1995)年の震災で店が壊れてしまい、常連だった有田芳生(ありた・よしふ)さんに誘われる形で、東京(落合)へと出てきたのだそうです。
それから14年。今や予約しなければ入れないほどの人気店になっているのでした。
今日、集まったのは5人。店は入ってすぐの8人ほど座れるカウンター席のほかに、奥に小上がりの座敷席(1卓5席分)があり、我われ5人は、Eさんが予約してくれていた座敷席へと通されます。これでもう店内は満席です。現在の時刻は午後6時。この店の開店時刻が午後6時なので、開店と同時に満席になっちゃった、ってことですね。
まずは瓶ビール(アサヒスーパードライ中瓶、500円)をもらって乾杯し、常連のEさんが、おすすめの品々を注文してくれます。
この店は「京風おでん」と「明石玉子焼」が売りのお店。飲み物と明石玉子焼は、その場で口頭で注文し、おでんは欲しいものを紙に書いて渡します。
まず出てきたのは、おでんの「おだい盛」(650円)と、しらたき(250円)、つみれ(200円)。
「おだい盛」というのは、おだい(大根、250円)を中心に何品かを盛り合わせたおでん盛り合せのことで、おだいの他に、鳴門(150円)、あげ(150円)、野菜天(200円)と、都合750円分が盛り合されていて、お得感があります。
ほぼ透明の薄い出汁(だし)で煮込まれたおでんには、甘く味付けされた味噌がちょっと塗られていて、それとは別に、お皿の縁に練り辛子が添えられます。出汁の色が薄いので、しらたきはあくまでも白く、大根も透明感をもった白さに仕上がっています。
そしてメニューを見たときから、これは絶対に食べたいと思っていた、カキ(600円)も出てきました。注文を受けてから、おでん汁の中で調理されるカキは、ちょうどよく火が通って、ぷくんと膨らんだカキが6個ほど。付け合せのネギ、ピーマン(赤、緑)と一緒に出されます。このカキには、味噌ダレがよく合いますねぇ。カキは冬場だけの限定メニューだそうです。
このカキには、絶対お酒ですね。燗酒を注文すると、「菊正宗」の一合瓶(400円)が出されます。他のメンバーも、それぞれ自分の好きな飲み物に移行します。
つまみも蛸キムチ(250円)やハンペン(200円)を追加。ハンペンも白さが際立ちますねぇ。関西方面では、ハンペンはあまり食べないと思いますので、これは東京に来てから使うようになった食材なのでしょうか。薄い色の出汁で煮ると、ハンペンもまた白さが輝きますねぇ。おでんの上に甘い味噌ダレをちょっとかけて、その上に刻みネギと、刻み紅生姜をのせるというのが、この店のスタイルのようです。
さぁ、いよいよもうひとつの名物・明石玉子焼が出てきました。現在の時刻は午後7時過ぎ。お客さんのほぼ全員が明石玉子焼を注文するので、カウンターの中の焼き台で、店主が一所懸命焼き続けても、みんなの分が焼きあがるのには、ずいぶん時間がかかってしまうんでしょうね。
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コメント
はじめて書きます。いつも楽しく読んでいます。
お伺いしたのですが、もしもお時間があればお答えください。
ゴールデンウイーク中に研修で神戸三宮に行きます。
行き帰りともに数時間の居酒屋放浪タイムを取りました。大阪のどこに行こうか迷っています。行きには梅田・天満(天神橋筋)・新世界あたりのどこかにと思っています。帰りには三宮をと思っていますが、なにぶん休日のことゆえ、しまっているかもしれません。
例えば、大阪神戸あたりのエリアで、宇ち多のような
(どうせいくならここだけはまず行っておけ)という存在のお店はどこなんでしょうか。どうかお教え願いたいと思い、ぶしつけで恐縮しつつメールしました。どうかお身体を大切に楽しいブログをいつまでもお続けください。
投稿: アウチ! | 2008.04.20 23:48