上へ上へと持ちあげて … 鳥料理「鳥房(とりふさ)」(立石)
「宇ち多゛」から「鳥房」までは歩いて5分もかからない距離。その道を「酔わせて下町」のFさんと歩いていると、「もう店に入りました」という連絡が入ります。それは大変、急げ急げ!
「鳥房」は午後4時ちょうどの開店。「栄寿司」での一次会を済ませた、Fさんの友達のYさん、Iさん、Sさんの3人が、開店前に「鳥房」に到着して、順番待ちをしてくれていたのだそうです。その3人が待つ座敷席に、Fさんと私も到着です。
「もう注文も済ませたよ。若鳥唐揚(600円前後)を人数分と、鳥ポンズさし(ぽんさし、530円)を3人前に、鳥わさ(530円)をひとつ」とYさん。
「えっ。そんなにたのんだの!? 唐揚げができるのを待つ間に、みんなでぽんさし1人前くらいでもよかったかもね。けっこうボリュームがあるんだよ」とFさんは心配そうです。
瓶ビール(キリンラガー大瓶、550円)をもらって乾杯すると、定番のお通しは小皿に盛られた鳥皮煮込みです。私はこの鳥皮が大好きで、単品メニューにあれば追加したいくらいなのですが、残念ながらお通しとして少量だけしか出されないのでした。
ここ「鳥房」は、店名からもわかるとおり、鳥料理の専門店。今いただいているぽんさしや鳥わさのほか、鳥ぬた(530円)、鳥サラダ(530円)、鳥南蛮漬け(280円)などの料理が楽しめます。しかし、「鳥房」ならではの名物は、なんといっても鳥の半身をそのまま揚げた若鳥唐揚。店頭でどんどん半身の唐揚が揚げられ、次々に店内に運ばれてくるほか、お持ち帰り用として店頭でも販売されているのです。
この地で生まれて育ったFさんによると、立石にケンタッキーがないのは、ひとえにこのお店があるからなんだそうです。
「この店に来るときは、並んででも早く入って、最初のロットで作られる唐揚を注文しないといけないんですよ。それで唐揚げのできあがり待ち時間が30分くらい。2巡目のロットになっちゃうと、さらに30分かかるので、都合1時間待ちになってしまいますからねぇ」とFさん。
なるほど。それでYさんたちに並んでいただいて、口開けの客として入ったんですね。そんな話をしているところへ唐揚げができてきました。
「はじめて来た人もいるので、ばらし方を教えてもらえますか」と店のおばちゃんにたのんでくれるFさん。
「じゃ、お箸でここを押さえて。そうそう。脚の先を持って上にあげる。そう、もっとグイッと持ち上げていいわよ。はい、じゃ、次はこっちを押さえて、ここを持って上へ。はい、そちらの人も、見てないで自分でもやってね。各部分をね、上へ上へと持ちあげていけば大丈夫だからね」
と説明してくれながら、あっという間に半身の唐揚げが、一口分の唐揚げの集合体になっていきます。こうやってバラバラにした唐揚げを、下に敷かれた千切りキャベツの上に万遍なくのせていって、ギュッと包み込むようにしながらキャベツを蒸すのも重要なポイントなんですね。
ここの鳥の唐揚げも、大きな骨の部分以外は、小骨も含めて全部食べられるし、その小骨がまたおいしいのです。この唐揚げもまた、カニと同じように、一所懸命対峙している間は、みんな無口になってしまうんですよねぇ。久しぶりの「鳥房」の唐揚げは、本当にうまいや!
満腹になるまで飲み食いして、5人で1万円いかない(ひとりあたり2千円未満)というんだから実に嬉しいお店なのです。「ごちそうさま」と外に出ると、店の外にはずらりと行列ができてました。
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コメント
お邪魔します。
鳥房はホント、全部食べられますよね(TдT)
投稿: ここちき | 2008.05.21 09:15