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2008年6月

これで見納め、仮店舗 … 焼き鳥「いせや」(吉祥寺)

いせや仮店舗


 パソコン通信時代の先輩であるebisuさん、おーばさんと3人で吉祥寺にやって来ました。

 午後3時に集合し、まず向かったのは、昨年(2007年)7月に開店したという「吉祥寺麺通団」です。この店はセルフの讃岐うどん屋さんですが、ビールや日本酒、焼酎などの品ぞろえもよく、うどんにトッピングする品々などを肴(さかな)に一杯やることもできるのです。しかも、開店時刻の午前11時から、閉店時刻の午前0時半まで。そんなわけで、讃岐うどんを楽しむお客さんたちの間に混ざって、我われは生ビール(500円)で乾杯です。

 生ビール1杯ずつで「吉祥寺麺通団」を出て、次に向かったのは「いせや」の仮店舗です。

 昭和3(1928)年に精肉屋として創業した「いせや」は、昭和28(1953)年に木造2階建ての店舗に建て替えて、2階でスキヤキを始めました。その後、昭和33(1958)年に焼き鳥屋に転向し、今に至ります。精肉屋時代から通算すると、今年で創業80年です。

 その「いせや」が、建物老朽化による建て替えのために閉店したのが、今から2年前、平成18(2006)年9月25日のこと。それ以来、吉祥寺本町のヨドバシカメラ(旧・三越)裏の仮店舗で営業を続けてきました。しかし、いよいよ建て替え工事も終了し、今年(2008年)の6月4日から新店舗での営業が再開されるそうなのです。

「仮店舗にも、ぜひ1度行っておかなければ!」

 ということで、今日は、おそらく私自身としては最初で最後の訪問となるであろう、仮店舗の「いせや」へと向かったのでした。

 プレハブ2階建ての仮店舗は、1階が立ち飲みのカウンター席とテーブル席、2階が座敷席2部屋という造り。我われ3人は2階の座敷席に入り、瓶ビール(サッポロラガービール大瓶、500円)で乾杯し、つまみには「本日のお楽しみ品」のレバー刺し(380円)に、自家製シューマイ(330円)、ミックス焼き鳥(4本、320円)などの「いせや」ならではの名物品を注文します。

 品ぞろえも味も、仮店舗でもちっとも変わってないですね。伝統のスキヤキ(1,500円)も、ちゃんとメニューに載っています。

 ビールを飲み干したところで、酎ハイ(320円)に切り替えて、梅シロップをちょろりと垂らしていただきます。

 しかし、こうやって仮店舗であっても、それなりに「いせや」の雰囲気を継承しているのがおもしろいですねぇ。2年前に建てたばかりのプレハブ2階建てでも、老舗の空気が漂っているではありませんか。

 6月オープンの新装「いせや」は、14階建てのビルの1~2階。古い「いせや」の雰囲気が再現されているそうですので、これまた楽しみですね。

 1時間ほどの滞在は、3人で2,810円(ひとり940円ほど)でした。

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1階店内は立ち飲み / 2階は座敷 / 本日のお楽しみ品:レバー刺し

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自家製シューマイ / ミックス焼き鳥 / 酎ハイ

店情報前回

《平成20(2008)年5月17日(土)の記録》

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〔コラム〕 目からうろこの生ビールセミナー

サントリー樽生セミナー


 前にサントリー白州蒸溜所に行ったことを書きましたが、そのときのサントリーM(エム)さんから「生ビールのセミナーもやってまして、そこで飲む生ビールが、目からうろこが落ちるほど美味しいんですよ」というお話をうかがって、今日はその「サントリー樽生セミナー」にやってきました。

 教えてくれるのはサントリーの樽生の達人・池辺(いけべ)さん。

 基本はまず「きれい」ということ。生ビールサーバーは毎日きれいに洗浄することが必須ですし、グラスも汚れが残らないよう、またグラス自体に傷をつけないように、やわらかいスポンジで中性洗剤で洗って、できれば冷やしておくのがいいんだそうです。

 この基本が守れたら、次はいよいよ注ぎ方です。

 グラスを45度に傾けて、サーバーの注ぎ口に、グラスの内側をぴたりとくっつけ、そのくっついた状態のまま、斜め45度を保ちながら、サーバーのレバーを手前に倒します。このままできるだけ泡を立てないように、グラスの縁までビールを注ぎます。

 しかるのちに、まっすぐにグラスを立てて、今度はレバーを奥に押して、ビールの上にクリーミーな泡をのせたら、美味しい生ビールのできあがりです。

 ………。

「今ごろ、なにをそんな当たり前なことを!」

 と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、要点は「まず泡を立てずにグラスの7分目までビールを注ぐ」ということと、「残り3分目には、生ビールサーバーの泡立て機能で作った泡をのせる」ということです。

 私自身、注いでいるうちに自然にできた泡のほうがいいのかと思っていたので、この注ぎ方は、とても新鮮に感じました。

 ビールは、その中に封じ込めた炭酸が味わいの決め手。自然に泡が出るようにドドドォーッと注ぐと、その時点でビールの中の炭酸が抜けてしまって、パンチがなくなってしまいます。炭酸が少ないので、量はたくさん飲めるビールになりますが、コクやキレはなくなってしまうんですね。

自分で注いだクリーミーな泡 そして生ビールサーバーで作る泡。注ぐときに自然にできる泡は、ビールと空気が混ざりあった泡で、置いておくと消えやすいのですが、生ビールサーバーで作る泡は、ビールそのものをホィップしてできた泡。つまり、その泡の成分はビール100%なのです。(セミナーの中では、「サントリーの生ビールサーバー独自の、きめ細かい泡が出る工夫がされている」という話もありましたので、泡を立てる部分は会社によって多少違うのかもしれません。)

 泡もビール100%なので、飲むときも、グラスに大きく口をあてて、泡ごとグィ~ッと飲むのがうまいっ。泡もまたビールそのものですもんね。大きくひと口飲んで、トンとグラスを置くと、ビールの中に閉じ込めてあった炭酸がフワァーッと盛り上がってきて、また泡の蓋(ふた)を作ります。この泡の蓋ができることで、ビールの中からこれ以上炭酸が抜けることを防いでくれるのです。

 なんでもないことのようなのに、こうやって注ぐと確かに美味しい。まさに目からうろこの生ビールのうまさです。

 ビールの中の炭酸をできるだけ中に封じ込めて、最後までその味わいを絶やさない。そのための大きな役割が泡の蓋なんだそうです。

 したがって缶ビールを飲むときにも、最初にドドッとグラスの底に打ち付けるようにビールを注いで泡を立て、その状態でグラスの7分目くらいまで立ち上がった泡が3分目くらいまでに落ちついてくるのを待ちます。泡が落ちついてきたら、グラスを傾け、泡の下にビールを流し込むように、静かについでいくのがいいんだそうです。

 他社のサイト(「「うまい!樽生」の5原則」(アサヒ)、「樽生ビール講座」(サッポロ))を見てみても、ほぼ同じようなことが書かれていますが、キリンのサイトには「生ビールのおいしさの3つのヒミツ」というページはあるものの、ここでは生ビールの注ぎ方には言及していなくて、「ビールはもっともっとおいしくなる」というページで「3度つぎ」(ビデオによる説明)という方法が紹介されています。「3度つぎ」したビールは、ゆっくりと注ぐ過程でビールの中の苦味成分が、泡の中のタンパク質と結びつくため、泡は苦くなるけれど、ビール自体はまろやかな口当たりになるんだそうです。

 セミナーの後は、本日の会場となった赤坂の「旬菜工房 一福」で、達人・池辺さんや参加されたみなさんと懇親会。自分達でも生ビール注ぎを体験しながらの盛り上がった会となりました。サントリーのみなさん、参加されたみなさん、そしておいしいお料理を出していただいた「一福」さん。楽しい時間をありがとうございました。

 これからいよいよ夏本番。梅雨が明けたらビアガーデンの季節ですね!

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ゆるやかな空気の中で … バー「みのる」(新宿)

山芋千切りとハイボール


 新宿歌舞伎町の焼き鳥「番番」を出て、今日の2軒目は新宿駅の北側ガード横の、やきとり横丁にある昭和36(1961)年創業の老舗バー「みのる」です。

 青っぽい外観のビルの上部(1~2階の中間あたり)には「みのる」と書かれた緑色の電灯看板がともり、1階の入口上部にも「みのる」と書かれたファサードテントがあるものの、そこには地下へと続く階段があるのみ。よーく見ると、入口の左側にメニューが張ってあって、その内容でバーであることに気が付くのですが、それ以外には、ここがバーであることがわかるものはありません。

 階段を下りると左側にフロアが広がり、そのフロアを大きなU字のカウンターが取り囲みます。全体では20人以上座れるでしょうか。U字の真ん中にボトルを置くための大きな棚があって、U字の両側の視界を遮(さえぎ)ります。入口右手の壁際にはテーブル席が2卓並んでいます。

 店内はいかにもバーテンダーらしい、きちんとした身なりの年配男性3人が切り盛り中。

 金曜日、午後7時前の店内は、まだ大勢のお客さんでにぎわう前の状況らしく、先客は合わせて5人ほど。むしろガランとしてるといってもいい状態です。

 そんなカウンター席の一角に腰をおろし、ハイボール(角、430円)を注文します。

 すぐに出されたお通しは、なんと小鉢に盛られた山芋の千切りです。さっと醤油をかけて、刻み海苔をトッピングし、横にはワサビも添えられています。先日も「食事中に楽しむウイスキー」というコラムに書いたとおり、サントリーのウイスキー(特に「角瓶」)は、こういう和風の肴(さかな)に合わせて飲んでもあまり違和感がない、という大きな特徴を持ったウイスキーのように思います。

 以前、濱の酒場通・iiさんに、横浜は山手(やまて)のバー「コモ(Como)」という、ほとんどのお客さんが角のハイボールを飲んでいるバーに連れて行ってもらったときも、つまみには筑前煮や酢ダコが出されましたもんねぇ。

 ところで、この角瓶というウイスキー。ボトルのどこにも角とか角瓶とは書かれていないのです。ラベルには「Suntory Whisky since 1937」と書かれているだけ。「角瓶」というのは、実は愛称で、戦後、その愛称が定着してきたので、それが製品名になったのだそうです。

ピーナッツ その角のハイボール(430円)をおかわりし、つまみにはピーナッツ(500円)をもらいます。

 店内のお客さんも年配の常連さんが多いようで、キープしたボトルで飲み物を作ってもらっているようです。ボトルキープの場合は、角瓶やアーリータイムズ(バーボン)が、それぞれ4,800円。1本のボトルからはシングル(30ml)が24杯作れますので、キープした場合には1杯あたりの単価が200円相当になるんですね。

 二人連れで来ているお客さんも話をしているし、すぐ近くに座っている男性も、店の人と談笑しているのですが、うるさいなんてことは全くなくて、店全体としては静かに、ゆるーく時間が流れている雰囲気です。この空気が、50年近く続く老舗バーのなせる技なんでしょうねぇ。

 ゆっくりと1時間ちょっとくつろいで、お勘定は2,050円でした。どうもごちそうさま。

店情報

《平成20(2008)年5月16日(金)の記録》

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店情報: バー「みのる」(新宿)

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  • 店名: みのる
  • 電話: 03-3342-1634
  • 住所: 160-0023 東京都新宿区西新宿1-2-6
  • 営業: 17:00-24:00LO、日祝休
  • 場所: JR新宿駅・北西側の線路沿いにある「やきとり横丁」の、新宿駅側から見て入口近くの地下にあるバー。
  • メモ: 昭和36(1961)年創業。メニューの料金はすべて税別表記。〔ドリンクメニュー〕サントリー角400、ハイボール430、オールド500、アーリータイムズ450、ジャックダニエル550、ビール550、〔ボトルメニュー〕角4,800、オールド5,300、アーリータイムズ4,800、ジャックダニエル5,800、〔カクテルメニュー〕《700》マティニ、マンハッタン、サイドカー、ギムレット、アレキサンダー、キスオブファイアー、マルガリータ、ルシヤン、ホワイトレディ、モスコミュール、ジンリッキー、ジンフィズ、カカオフィズ、メロンフィズ、テキサスフィズ、スロージンフィズ、バイオレットフィズ、シンガポールスリング、スクリュードライバー、《500》ジントニック、ジンコーク、ジンジンジャー、ジンライム、〔フードメニュー〕《500》チーズ、ピーナッツ、サラミ、アタリメ、オニオンサラダ、ポテトフライ、ウインナー、レーズンバター、冷しトマト、野菜サラダ、御新香、冷奴、焼売、薩摩揚げ、品川巻き、《700》イカの一夜干し、ハス炒め、生イカのボイル、野菜炒め、《800》焼そば。お通しは600か。(2008年5月調べ)

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若い女性のひとり客も … 焼き鳥「番番(ばんばん)」(新宿)

番番奴と焼き鳥


 都内での仕事を終えてやって来たのは、新宿歌舞伎町の地下にある焼き鳥「番番」です。なにはさておき、まずはビールを注文すると、

「生ですか? 瓶ですか?」と聞き返してくれるおにいさん。

「瓶をお願いします」と答えると、今度は、

「キリンラガーとサントリーモルツがあります」とのこと。

「キリンで!」

 そうかぁ。この店に来たのは、今日で4回目(ブログに書いたのは3回目)なんだけど、ビールをたのんだのは今日が初めてです。ビールも色々と種類があったんですね。

 瓶ビールはキリンラガー中瓶(500ml)が500円。いろんなものが安い「番番」にしては、このビール中瓶は、あまり安く感じないですよねぇ。一緒に出されるお通し(サービス)は小皿に盛られた蕗(ふき)の煮物です。

 さて、料理。看板メニューの焼き鳥と、その焼き鳥を待つ間になにか1品、すぐに出てきそうなものをもらうことにしますか。

 この店の焼き鳥は、とり焼き5種、もつ焼き7種、野菜焼き4種がすべて1本100円で、しかも1本から注文できます。

「とり焼きの5種類をそれぞれ1本ずつお願いします。ねぎ間(ま)と正肉(しょうにく)は塩で、あとはタレで。それと番番奴(ばんばんやっこ)もお願いします」

「はいよっ。バンヤいっちょーっ!」

 なるほど、番番奴(350円)の符丁は「バンヤ」なんですね。予想どおり、すぐに出された番番奴は、冷奴の上に刻みネギと、刻みキュウリがのり、ごま油がかかったピリ辛の味です。カウンター内のおにいさんによると、この番番奴もまた、この店の人気の品のひとつなんだそうです。

 焼き鳥5本のうち、注文どおり、ねぎ間と正肉は塩で出され、タレで出されたのは砂肝、皮、つくねの3本です。「えぇーっ。砂肝をタレで食べるの!?」と思う人もいるでしょう。そう。私も間違えたのです。メニューにしっかりと「砂肝(すなぎも)」と書かれいるのに、どういうわけだか「鶏肝(とりきも)」に読み違えちゃったんですね。でもま、「全部タレで焼いてください」とお願いする人もいるくらいだから、これはこれでいいか。食べてみると、タレ焼きの砂肝も、そう悪くはない。というか、これはこれで美味しいですねぇ。

 ビールを飲み終わって、白波のお湯割り(250円)を注文すると、サワーグラスにたっぷりのお湯割りが出されます。これで250円というのは、下町酒場もびっくりのコスト・パフォーマンスですねぇ! ちなみに酎ハイや梅ハイなども1杯250円です。

 サラリーマンや若い人たちが多いなか、ふらりと入ってきたのは若いおねえさん。

「レバ刺し(400円)が食べたくなって、ひとりで来ちゃいました。飲み物はワイン(勝沼ワイン、赤・白ともに350円)をお願いします」

 店員さんとの会話を聞くともなしに聞いていると、いつもお母さんと二人で食べに来る常連さんで、今日は仕事帰りにひとりで立ち寄った様子です。店内は若い女性客も多いので、女性一人でもあまり違和感がないのが大都会・新宿ならではでしょうか。

 レバ刺しも注文する人が多い人気の品のようで、さっきから来る人、来る人のほとんどが注文しています。

 さっきのおねえさんも、レバ刺しを食べ終え、すっとワインも飲み干して「ごちそうさま」と、15分ほどで席を立ちます。おぉ。粋(いき)ですねぇ。

 私もボチボチ腰を上げますか。1時間ちょっとの滞在。お勘定は1,600円でした。

店情報前回

《平成20(2008)年5月16日(金)の記録》

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レバとアブラ1本ずつ … もつ焼き「宇ち多゛(うちだ)」(立石)

レバとアブラ、1本ずつお酢


 門前仲町から都営地下鉄大江戸線で蔵前へ。そこで都営地下鉄浅草線に乗り換えると、直通で京成立石に到着します。門前仲町からの所要時間は約30分。今日の2軒目として目指す「宇ち多゛」は、京成立石駅から徒歩1分ほどのところにあります。

 水曜日、午後6時過ぎの「宇ち多゛」の前には、予想どおり10人ほどの行列ができており、私もその行列の最後尾につきます。行列は店の入口前から、商店街の奥に向かっていったん伸びて、となりの店との境界のところでU字に折り返して商店街の入口側へと続いています。となりの店には迷惑をかけないようにという配慮なんですね。

 「宇ち多゛」には、店の裏手(「ミツワ」や「栄寿司」がある側)にも入口があり、そちらにも同じように行列ができています。

 私自身、行列に並んでまで入るような店にはほとんど行かないのですが、ここ「宇ち多゛」では、行列のコントロールを店の側できちんとやってくれることと、お客さんの回転がいいので、驚くほどは待たないで済むこともあって、行列があまり苦にならないのです。

 特に行列のコントロールをきちんとしてくれるところは特筆もの。表に並ぼうが、裏に並ぼうが、不公平感がないように早く待っている人から順に店内に案内してくれます。しかも、グループで来ている場合にはそれも考慮してくれて、すぐにはみんなで座れなくても、店内に空きができるたびに、じわりじわりとみんなを近づけてくれたりするほどなのです。こうなると並んでても安心ですよね。

 今日も10分ちょっと待ったところで「おひとり? こちらへ」と店内に案内されて、店内のテーブル席の端っこに相席させてもらいます。

 店内は4~5人の男女店員さんが切り盛りしていますが、焼酎の一升瓶を小脇に抱えてホールを行き来しているのが、常連さんたちから「あんちゃん」と呼ばれているおにいさん。そのあんちゃんに梅割り焼酎(180円)をお願いすると、すぐに受け皿つきのコップを用意してくれて一升瓶からたっぷりと宝焼酎を注ぎ、最後にチラリと梅割りの素を加えてくれます。

 この店では、酒の肴(さかな)のことを「おかず」と呼びます。「おかずは?」と聞いてくれるあんちゃんに「煮込みと、お新香をお酢でお願いします」と注文。

焼酎に煮込みとお新香お酢 煮込み(180円)は表の入口近くの大鍋で煮込まれているものを、さっと小皿に盛ってくれます。お新香(180円)は大根とキュウリのお新香に、紅しょうがをトッピングしたもの。通常は醤油をかけて出されますが、「お酢で」とお願いすると、さらに最後にお酢もかけてくれて、結果として酢醤油仕立てのサッパリとしたお新香になるのです。

 煮込みのお皿も、お新香のお皿も、そしてもつ焼きのお皿も、すべてが同じようなお皿で、すべて一皿180円というのも「宇ち多゛」の大きな特徴です。ほぼ同じ大きさなので、食べ終わったお皿はどんどん積み上げることができて、しかもお勘定のときはお皿の枚数×180円に、飲み物代を足せばいいので計算も楽です。飲み物も、よく出る焼酎(180円)やビール(小瓶360円、大瓶540円)はすべて180円の倍数に価格設定されているのでした。

 横のおじさんが食べているコブクロが美味しそうなので、梅割り焼酎をおかわりするついでに注文してみると、残念ながらコブクロはすでに売り切れとのこと。この店は午後2時から開いてて、人気の品は早いうちに売り切れてしまい、閉店時刻(午後8時)を待たずして全品売り切れ終了になることも多いのです。

「それじゃ、レバとアブラを1本ずつお酢で」

 「宇ち多゛」のもつ焼きは、1種類につき1皿2本が1人前(180円)。普通に「レバを」とか「アブラを」とたのむと、必ずそれぞれが2本ずつ出されます。唯一、1本ずつの2本組みでも注文可能なのが「生(なま)」という食べ方。串に刺してスタンバイしている焼く前のもつ焼きを、そのまま出してくれるのです。

 したがって、さっきの注文の場合も、「1本ずつ」と言った時点で、すでに「生で」とお願いしているのと同じことになります。「お酢で」というのは、先ほどのお新香同様に、普通は醤油だけかけて出してくれるところに、「お酢もかけてね」という意味です。

 「生」とは言うものの、本当に「生」なのはレバだけで、他の材料はすべて下茹でして冷めた状態のもの。アブラは脂身を主体とした肉のあたりなのですが、これがアブラというほどは脂っこくなく、脂の旨味をたっぷりと味わうことができる、生でも焼いても人気の品なのです。

 レバとアブラの生を食べ終えて、さっくりと30分ほどの“宇ち入り”(=「宇ち多゛」で飲むこと)は、焼酎2杯とおかず3皿で900円でした。どうもごちそうさま!

 午後7時前でも行列が途切れることがない「宇ち多゛」をあとに、京成立石から京急快速特急への直通便に乗り込んで、ゆっくりと座って横浜の単身赴任寮へと帰ったのでした。

店情報前回

《平成20(2008)年5月14日(水)の記録》

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玉子に絡めて牛煮込み … 牛にこみ「大坂屋(おおさかや)」(門前仲町)

玉子入りスープに絡めた煮込み


 先日の玉子入りスープに絡めた煮込みが、とても美味しかったので、都内出張のついでに、またまた「大坂屋」にやってきました。

 今日も煮込み鍋のすぐ前に陣取って、さっそく焼酎(390円)の梅割りをロックでお願いして、まっ先に注文したのが玉子入りスープ(320円)。玉子入りスープは、注文を受けてからグツグツと煮える煮込み鍋の中で、半熟のゆで玉子を作るので、注文してから出来上がるまでに、少なくとも5分くらいはかかるのです。

 玉子入りスープができるまでの間は、「大坂屋」二代目店主である女将さんとお話したり、お通しで出された大根とキュウリの漬物をつついたりしながら、ときどき大鍋の中の煮込み(1串120円)にも菜箸(さいばし)をのばします。

 「大坂屋」では鍋の近くに座れた場合のみ、鍋の横に置かれた菜箸で、自分で煮込みを取ることができるのです。そうすると、自分の好きな煮込み具合の串が選べるのもさることながら、1本、また1本と、1本ずつ取って食べることができるので、いつも熱々の煮込みを楽しめるのです。

 そうこうしているうちに玉子入りスープもできあがります。できたてのゆで玉子を小鉢に入れて煮込みの汁をかけただけというシンプルな料理。このまま食べてももちろんおいしいのですが、おすすめはスープの中で玉子をつぶして軽く黄身を溶かし、そこに串から抜いた煮込みを入れて食べるというやり方。煮込みのコクがより増して絶品の味わいになるのです。

 「大坂屋」の創業は大正13(1924)年。女将のお父さんが、この近くで屋台の煮込み屋さんを開いたのだそうです。その後、戦時中は満州鉄道にいたらしいのですが、戦後また、ここ門前仲町に戻ってきて「大坂屋」を再開したのだそうです。

 そんなわけで、中断している期間も含めると、創業以来84年。その間、ずぅーっと煮込み一筋でやってきたというのが素晴らしいですよねぇ。なにしろメニューには煮込みの他は、玉子入りスープとオニオンスライス(300円)しかないんですから。「何十年たっても味が変わらないと言って来てくれるお客さんがいてうれしいんですよ」と、女将自身も話してくれるほどです。

 実は戦時中以外にも「大坂屋」の営業を停止した期間があるんだそうです。それは平成15(2003)年末からのBSE騒動のとき。「お客さんに変なものを出すわけにはいかない」と、しばらく休業したのだそうです。

 その休業から再開したときに、それまで牛のチレ(すい臓)、フワ(肺)、シロ(腸)、ナンコツ(喉)の4種類を出していた煮込みから、チレを止めて、3種類にしたのだそうです。「羊羹(ようかん)みたいで美味しかったんだけどねぇ」と女将さんも懐かしそうに語ってくれます。

 玉子に絡めた煮込みは、いくら食べても食べ飽きません。熱々の、ちょっと甘めの煮込みに、梅割り焼酎のロックがぴたりとはまって、焼酎も進んじゃうんですよねぇ。気がつけば、もう2杯の焼酎を飲み干してます。

 もっともっと食べたいし、飲みたいところなんですが、まだ週半ばでもあるし、もう1軒、行きたい店もあるので、今日はここまでにしておきましょう。

 今日は焼酎2杯に、玉子入りスープと煮込みが7本で1,940円でした。どうもごちそうさま。

店情報前回

《平成20(2008)年5月14日(水)の記録》

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閉店時刻が変わってた … 大衆割烹「ほ里乃家(ほりのや)」(鷺ノ宮)

今だけの塩ラッキョウ


 三軒茶屋での三次会は、つい最近できたばかりという、昭和レトロをねらった酒場、「戎参(えびすさん)」で、Fさんのおすすめの牛すじ煮込みなどをいただいて、6人で7,200円(ひとり1,200円)。

 三軒茶屋で解散のあと、自宅が近くの荒木又右衛門さんとふたりで、鷺ノ宮でもう一献。まずは「満月」をのぞいたものの、ちょうど日付が変わる時間帯の「満月」は、超がつくくらい満席で、まったく入れそうになく、「ほ里乃家」へと向かいます。

 「ほ里乃家」は昭和43(1968)年の創業。店主夫妻で切り盛りしながら、今年でちょうど40周年となります。

 店に入ると、カウンターにひとり残っていた、大常連のKさんがお勘定をして帰るところ。我われはJ字の先端のあたりに座って抹茶割り(340円)で乾杯すると、今日のお通し(200円)は味付モヤシです。

 又右衛門さんが、たらポン酢(420円)を、私が玉子焼き(400円)を注文したところ、店主から「塩ラッキョウ(200円)がありますよ。今の時期だけです」とすすめられて、もちろんそれも注文。この店は、いつも旬の食材がそろっていて、季節感をたっぷりと味わえるのです。塩ラッキョウのなんと鮮烈なことよ!

 たらポン酢は茹でて冷やしたタラの身をほぐして小鉢に盛り、紅葉おろしを添えてポン酢醤油をかけたもの。冷たい食感が楽しめます。

 それとは反対に熱々の食感が楽しめるのが、注文を受けてから焼きあげてくれる玉子焼き。口の中でフワリととろけるようです。

「へぇ。近くに住んでるのに、はじめて来ました」と又右衛門さん。「この店は何時まで開いてるんですか?」

 店主に代わって、横から「1時までですよ」と答えようとしたところ、

「12時までなんです」と店主。

「えっ。1時までじゃなかったですか?」

 今度は私がビックリです。

「去年、水曜日もお休みにしたのと一緒に、営業時間も12時までにしたんですよ」

「えぇーっ! そうとは知らずに、いつも遅くにやって来てました。どうもすみません。そうかぁ。それでKさんも12時に帰られたんですね」

「そうなんですよ。もう少しは大丈夫ですから、ゆっくりしていってください」

 お言葉に甘えて、又右衛門さんとともに抹茶割りをおかわりし、40分ほどの滞在は、ふたりで2,780円(ひとり1,390円)でした。

 次回から閉店時刻(午前0時)に気をつけなくっちゃ!!

店情報前回

《平成20(2008)年5月10日(土)の記録》

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〔コラム〕 ひとり呑み ~大衆酒場の楽しみ~

「ひとり呑み」


 7月にWAVE出版から「ひとり呑み ~大衆酒場の楽しみ~」という本を出版していただくことになりました。

 前作の「酒場百選」(ちくま文庫、2006年)は、このサイトの中から都内の酒場100軒を選んで、それらの店への訪問記事を1冊にまとめたものでしたが、今回の「ひとり呑み」では、そのタイトルのとおり「ひとりで酒場の暖簾をくぐり、どっぷりと酒場の雰囲気につかる喜び」という、ひとり呑みでの「酒場浴(さかばよく)」をテーマにしました。

 全体は2部構成。第1部、「ひとり呑みのすすめ」では、ひとりで呑むうれしさ、楽しさを述べたあと、「ひとり呑み入門」ということで、はじめてのひとり呑みのときの店の選び方、飲み物・食べ物の選び方、注文の仕方、さらには酒場での過ごし方について書き、その後、入門からさらにもう一歩踏み込んで、ひとり呑みの酒場、酒、料理などについて考察したあと、ひとり呑みの酒場を大衆酒場、立ち飲み屋、小料理屋、バーなどのジャンルに分類しました。この第1部は、ほとんどの部分が本書のための書き下ろしです。

 第2部は「ひとり呑み酒場訪問記」として、自分の行きつけの店を中心に、50軒近くの店をピックアップし、そこでのひとり呑みの訪問記録を紹介しています。この部分は、このブログの記事をベースにしていますが、全体の分量やトーンを調整するために、手を加えています。

 ブログのために撮ってきた数々の写真についても、「酒場訪問アルバム」というカラー・ページに載せてもらいました。印刷された写真は、ブログで見るのとは、またちょっと違った感じです。

 7月15日(火)発売予定。四六版・ソフトカバー・約200ページ。予定価格は本体1,400円+税だそうです。(ISBN978-4-87290-363-8 C0036)

 前作同様、今回の「ひとり呑み」も、よろしくお願いします。

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これがタコ焼の原型か … ラヂオ焼「粉もん屋(こなもんや)」(三軒茶屋)

ラヂオ焼


 三軒茶屋での二次会(個人的にはゼロ次会から3軒目)は、三軒茶屋交差点近くで昨年末にオープンしたばかりという、ラヂオ焼の店、「粉もん屋」です。

 まだ創業半年程度のお店ながら、ラヂオ焼という個性的な商品を扱っているからか、つい先日(2008年3月15日)の「ぶらり途中下車の旅(世田谷線)」(日本テレビ)でも紹介されたほど。

 看板メニューのラヂオ焼は、たこ焼の元になった食べ物なんだそうで、ゆるく溶いた小麦粉の中に、牛スジ肉、コンニャクを入れて、たこ焼と同じように、まん丸く焼き上げたもの。ラヂオ焼が生まれた昭和8年当時に高級品・ハイカラ品だったラジオのダイヤルにも似ていることから、ラヂオ焼と呼ばれるようになったのだそうです。

 それから2年後の、昭和10年ごろに、タコを入れた明石焼(玉子焼)にヒントを得て、ラヂオ焼にもタコを入れるようになり、その呼び方も、たこ焼と変わっていったんだそうです。

 店を切り盛りするのは若き店主・濱川さんと、そのお姉さん。店内のカウンターでもラヂオ焼を食べることができるほか、店頭販売もしています。

 メニューはシンプルにラヂオ焼(8個490円)と、たこ焼(8個450円)のみ。それぞれソース味と、マヨぽん酢味が選べるほか、「ネギ2倍のせ」(+40円)というオプションも追加できます。

 合わせる飲み物(酒類)は、ビールの中びん(500円)と小びん(350円)のほかに、ホッピー(450円)があります。

 この店から、呑んだフルさんと、荒木又右衛門さんも加わって、総勢8人になった我われは、ホッピーをもらって、店内カウンターで(椅子もあるけど)立ち飲みです。

 つまみはもちろんラヂオ焼やたこ焼で、1時間ほどの立ち飲みは8人で4,100円(ひとりあたり510円ほど)でした。狭い店に大勢で押しかけて、お騒がせいたしました。どうもごちそうさま。

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店頭の様子 / 店主・濱川氏 / 焼き台に向かうお姉さん / ホッピー

店情報

《平成20(2008)年5月10日(土)の記録》

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店情報: ラヂオ焼「粉もん屋(こなもんや)」(三軒茶屋)

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  • 店名: ラヂオ焼 粉もん屋
  • 電話: 03-5481-8883
  • 住所: 154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋2-13-19
  • 営業: 12:00-21:00、月休
  • 場所: 東急田園都市線・三軒茶屋駅の世田谷通り口を出て、首都高速3号渋谷線に沿って西(駒沢大学・二子玉川方面)へ50mほど進んだ右手路地の左手、数軒目。
  • メモ: 平成19(2007)年12月創業。ラヂオ焼は、ゆるく溶いた小麦粉の中に、牛スジ肉、コンニャクを入れて、まん丸く焼き上げたもので、昭和8年ごろ誕生した食べ物。当時、ハイカラな品だったラヂオのダイヤルにちなんで、ラヂオ焼と名付けられた。昭和10年ごろ、明石焼(タコ入り玉子焼)からタコを入れるヒントを得て、たこ焼きへと発展していったそうである。基本的にラヂオ焼が8個490円、たこ焼が8個450円。詳細にはソースラヂオ焼490、マヨぽん酢ラヂオ焼490、ネギ2倍のラヂオ焼530、ソースたこ焼450、マヨぽん酢たこ焼450、ネギ2倍のせたこ焼490。ビール(中びん)500、(小びん)350、ホッピー450、よいこビール250、ジュース各150、大阪サイダー280。公式サイトあり。(2008年5月調べ)

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大山鳥の半身丸々揚げ … 鶏料理「小畑鳥造(おばたとりぞう)」(三軒茶屋)

鳥の半身揚げ


 三軒茶屋での1次会は、鶏料理の「小畑鳥造」です。2年ほど前に、自由が丘の「とよ田」で出される鶏の唐揚げに、はまりまくった時期がありました。ちょうどそのころに「酔わせて下町」のFさんから「三軒茶屋にも、おいしい鶏の唐揚げを出す店があるので、今度ぜひ!」というご提案を受けていたのです。

 Fさんの地元は立石。その立石にも同じく鶏の唐揚げが有名な「鳥房」があって、つい先日もFさんや、そのお友だちのYさんたちとともに「鳥房」の唐揚げを堪能したばかり。そのときにも「そういえば三軒茶屋にも行かなくっちゃ」という話が出たのでした。

 今日は、そのFさんYさんと、近くに住むここっとさんご夫妻、そして一緒にゼロ次会から移動してきた宇ち中さんと私の、合わせて6人で、カウンターの角を挟んで座ります。

 さっそく瓶ビール(サッポロ黒ラベル中瓶、480円)で乾杯し、おしんこ盛り(450円)や手羽先唐揚げ(480円)などをつつきながら待つうちに、本日の主役である鳥造揚げ(鳥の半身揚げ、900円)が出されます。

 ほぉーっ。これはおもしろい。

 笊(ざる)の上にのせられた、半身丸ごとの唐揚げが1人前。手羽の下にあたる胴の部分から、もも肉の部分まで、縦に1センチピッチくらいで切り目を入れてから揚げているのは食べやすさのためでしょうか。非常に特徴のあるビジュアルに仕上がっています。

 「とよ田」や「鳥房」の熱々の唐揚げを思い出しつつ、恐る恐るといった感じで手を伸ばすと、あにはからんや、これがそれほど熱くないのです。注文を受けてから揚げる唐揚げなので、できたてはできたてなんですが、まわりに秘伝のタレを絡めたりする間に、冷めてくるんでしょうね。

 パクッとかじると、このタレがけっこう甘めで、ちょっと驚きます。

 へぇーっ。「とよ田」や「鳥房」が塩揚げだとすると、ここ「小畑鳥造」の唐揚げは、まさにタレ揚げ。どちらもお好み次第って感じではありますが、呑ん兵衛には塩揚げが向いてるかもしれません。でも、鶏好きの私としては、ここの唐揚げもおいしいや。大山地鶏という、この鶏がおいしいのかな。

 メニューを見ると、地鶏の網焼き(850円)や大山鳥鍋(水炊き、980円)、鳥の天ぷら(650円)などもある様子。しかしながら、半身丸ごとの鳥造揚げがけっこうボリュームがあるので、これを食べちゃうと他は入りそうにありません。

 それにしても今日のメンバー、店の冷えた瓶ビールをすべて飲み干してしまって、最後は米焼酎(しろ、400円)などに移行せざるをえないといった状態。さすが呑ん兵衛ぞろいですねぇ!

 午後8時過ぎまで、2時間ちょっとの滞在は6人で15,000円(ひとり2,500円)でした。どうもごちそうさま。

店情報

《平成20(2008)年5月10日(土)の記録》

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店情報: 鶏料理「小畑鳥造(おばたとりぞう)」(三軒茶屋)

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  • 店名: 小畑鳥造
  • 電話: 03-3418-1509
  • 住所: 154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋2-9-13
  • 営業: 18:00-02:00(金・土・祝前日は -03:00)※1時間前にLO、月休。(水曜日12:00-14:00のみ限定でランチあり)
  • 場所: 東急田園都市線・三軒茶屋駅の世田谷通り口を出て、世田谷通り沿いに西(世田谷方面)へ約150m。右手のキャロットタワーの先の信号交差点を左折して、路地に入る。突き当たり(右手前角が長崎ちゃんぽん屋)を右折し、60mほど先、左手。
  • メモ: 〔ビール〕中生(サッポロドラフト)480、中瓶(サッポロ黒ラベル)480、〔ワイン〕グラスワイン(赤・白)480、フルボトル(赤・白)2,000、〔本格焼酎(ロック、水割り、お湯割り)〕富乃宝山(芋)500、小牧限定カメ仕込み(芋)500、黒麹松露(芋)500、二階堂(麦)400、しろ(米)400、〔日本酒〕久保田百寿580、千峰天晴純米吟醸700、高清水辛口500、〔チューハイ〕ウーロンハイ、レモンハイ、巨峰ハイ、ライムハイ 各400、〔カクテル〕カシスオレンジ、ファジーネーブル、ディタグレープ、カルアラテ、ジントニック、スプモーニ 各580、〔ソフトドリンク〕コーラ、ウーロン茶、オレンジジュース、ジンジャーエール、グレープフルーツジュース 各300。
    〔野菜いろいろ〕冷やしトマト(柚子胡椒添え)300、手づくりポテトサラダ300、エリンギバター300、血液さらサラダ(オニオン)350、じゃこと水菜のサラダ380、アスパラのおひたし(わさびの香り)480、タコとトマトのぶつ切りサラダ(バジルドレッシング)600、鳥造サラダ600、アボカドシーザーサラダ680、〔おつまみ〕たこぶつ350、もろきゅう200、チャンジャ450、おしんこ盛り450、とりわさ480、とり味噌ユッケ480、〔厳選鶏料理〕砂肝みぞれ350、手羽塩焼き(3本)380、鳥皮ポン酢400、チキンロールの和風赤ワイン煮580、ささみと大葉チーズの春巻き580、骨なし唐揚げ650、地鶏(もも、ハツ、砂肝)の網焼き(柚子胡椒添え)850、〔ご飯もの〕おにぎり(梅、鮭、めんたい)各180、とりわさ茶漬け600、オムライス(みそ汁つき)780。
    〔鳥造の夜ごはん(23:00LO)〕手羽先定食780、手羽元定食780、ぶつ切り定食980、鳥造揚げ定食1,100、骨なし大山唐揚げ定食850。
    〔若鶏唐揚げ〕手羽先480、鳥造揚げ(豪快、鳥の半身丸々揚げ)900、ぶつ切り780、手羽元480、〔串焼き〕スナズリ150、ハツ150、レバー150、〔一品もの〕地鶏のたたき600、肝のみぞれ煮350、皮酢400、手作りよせ豆腐380、鳥造サラダ600、厚焼玉子480、〔ご飯もの〕おにぎり(梅、鮭、明太子)各180、お茶漬け(梅、鮭、明太子)各450、抹茶ぞうすい600。(2008年5月調べ)

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マンボウぬたで0次会 … 居酒屋「味とめ(あじとめ)」(三軒茶屋)

マンボウぬた


 飲み仲間たちと三軒茶屋で飲むことになり、そのゼロ次会でやってきたのは、膨大なメニューで知られる「味とめ」です。

 土曜日、午後5時前の店内は先客は、女性客がひとり。軽くビールを飲みながらお食事をしている様子です。

 この店は1階も2階も座敷席。1階は4人掛けの座卓が7~8卓。女将さんも、その座卓のひとつに座って、なにやら支度をしているところ。

「いらっしゃい。そこに座る?」

 と、座卓のひとつに案内してくれます。その席に座り、まずはビール(サッポロ黒ラベル大瓶、610円)を注文すると、お通しは小鉢に盛られた酢豚です。ビールはアサヒ・スーパードライも選べます。

 メニューが書かれた短冊が、壁一面に張り出されている上に、ホワイトボードにもびっちりと今日のおすすめメニューが書き出されています。これがまた高級品から、安い品物まで幅広い。

 今日、一番高いのは天然・真ハタ刺の2,000円かな。これだけが異様に高くて、あとは高いものでも、黒ムツ刺(900円)や、うつぼタタキ(890円)、金目ナメロウ(850円)くらい。ほとんどの刺身は740円均一で、黒鯛、スズキ、カツオ、シメサバ、イワシ、アジ、地タコ、マグロ、アオリイカと種類も多いのです。

 そんな中から、マンボウぬた(630円)をもらいます。

 出されたマンボウぬたは、小鉢にキュウリもみと一緒に盛られ、たっぷりと酢味噌がかけられています。マンボウは、さっと湯引きしているのか、すじ肉のようなコリコリ感があって絶品です。

「うちの店が本に載ったのよ。見て見て」

 と言いながら女将さんが見せてくれたのは、なんと「TOKIO古典酒場 沿線酒場〈京成・世田谷線〉編」です。

「読みましたよ、この本。実は私も載ってるんですよ」

 と「居酒屋通ブログ五人衆よもやま話」のページを開いて返すと、

「わー、ホントだ。道理で、どっかで見たと思ったわ。アハハハ」

 と笑いながら、楽しそうにそのページを見ています。

 そこへ、ガラリと入口が開いて入ってきたのは宇ち中さんですが、集合時刻の午後6時までは、あとわずか。瓶ビールをもう1本もらって、急いで飲み干して、ゼロ次会終了です。お勘定は合わせて2,490円でした。どうもごちそうさま。

 さぁ。一次会に向かうぞ!

店情報前回

《平成20(2008)年5月10日(土)の記録》

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名焼酎がずらりと並ぶ … 串揚げ「揚派(あげは)」(鷺ノ宮)

「田倉」を注いでくれる店主


 昔(20年以上前)、同じ独身寮に串揚げが好きな先輩がいて、ときどき「串の坊」に串揚げを食べに行っていました。メニューの基本は「串揚げおまかせコース」。飲み物だけ注文して待っていると、1本、また1本と、その季節の食材を串揚げにしてくれるのです。

 そして、ひとしきり食べて、お腹がいっぱいになったところで、「ストップ!」と声をかけると、それまで食べたもので清算してくれる仕組み。

 当時は、先輩も私も20代の食べ盛り、飲み盛りだったので、食材がぐるりと一周してしまうくらいまで食べて、散財していたものでした。

 思い起こせば、まさに独身貴族と言える時代でしたねぇ。

 そんな「串の坊」チェーンのお店で修業をした店主が独立して、3年程前に開店した串揚げ料理屋が鷺ノ宮にあるということで、今日の3軒目は、その「揚派」にやってきました。

 このお店は、2軒目までご一緒させていただいた、近所のソムリエ・Iさんが何度かいらっしゃってるんだそうで、

「串揚げもおいしいんだけど、焼酎の品揃えが素晴らしいんですよ」

とつい先ほど教えてもらったばかりなのです。残念ながら、主婦でもあるIさんは今日はご帰宅。にっきーさんとふたりで「揚派」へと入ります。

 店内はU字カウンターのみ、10席程度。(実は2階に座敷席もあるらしい。) そのカウンターの右側に、男女三人連れの先客がいるので、我われはUの左側へと入り、まずは瓶ビール(スーパードライ中瓶、630円)で喉潤しです。

 この店も、「串の坊」同様に、基本は「串揚げおまかせコース」の様子。その他に串揚げ8種の「味咲コース」(1,575円)、串揚げ10種におぶづけセット(汐昆布、御飯、香の物)の「舞コース」(2,310円)、串揚げ12種におぶづけセット、デザート付きの「揚派コース」(2,730円)があるようです。

 基本はこういうコースながら、単品ごとの値段も明示されていて、肉団子、うずらの卵、ピーマン肉詰め、タマネギなどが105円。ツブ貝や、レンコン、イカなどが158円。キスや、牛ヒレ、くじらなどが210円。ホタテやアスパラが263円。そして、カニのキス巻きと車エビが420円という5つの価格帯になっています。

「今日は2軒ほど回ってきて、申し訳ないんですけど、けっこうお腹がいっぱいなんです」と店主に相談してみたところ、

「わかりました。じゃ、おまかせをゆっくり目にお出ししますね」と、ニコニコ笑顔で提案してくれました。

 Iさんが教えてくれたとおり、焼酎の品揃えは、焼酎通のにっきーさんが驚くほどものすごい様子。しかも、そのほとんどが小(50ml)473円、大(100ml)683円という均一の価格設定なのです。

 そんな中、にっきーさんが選んでくれたのが、芋焼酎の「池の鶴」と「田倉」です。どちらも、最近はあまり飲めないものなんだそうです。

 ワインや日本酒の銘柄も、どれがどれだかよく分からないほど種類が多いのですが、焼酎も似たような状況ですよねぇ。どれも非常に美味しいのがうれしい限り。

 料理のほうはお通しの稚貝とキノコ(シメジ)の煮物に続いて、エビのしそ巻き(210円)、牛ヒレ(210円)などの串揚げが1品、また1品と、本当にゆっくりと出てきます。店主ひとりで店を切り盛りしているため、1品揚げ終わったら、カウンター側に出てきて我われの話につき合ってくれて、またしばらくしたら次の1品を揚げに行ってくれるといった具合で、1品ごとが出される間合いが非常にいい。いつまででも食べ続けられそうな感じがするほどです。

 飲み物は、「限定3550本」と書かれている、麦古酒の「桜井」です。これはなんと封切り口開けの1本。

「えぇーっ、いいんですか!」と遠慮する我われに、

「いいんですよ。喜んでくれる人がいらっしゃるときに口を開けるのが一番いいんです」と、その「桜井」を注いでくれます。あぁ、熟成された麦焼酎がうまいこと。

 串揚げのほうは、ホタルイカや、うずらの卵、セロリのキス巻きなど、ひとり8品ずつをいただいたところで「ストップ!」。最後にデザートのシャーベットが出されて終了です。

 なんだかんだと2時間半ほども長居してしまい、ふたりでビール1本に、焼酎が5杯。お勘定は7,875円(ひとりあたり4千円弱)でした。

 どうもごちそうさま。今度は、1軒目としてやってきたいお店です。

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ホタルイカ / アスパラ / 麦古酒「桜井」

店情報

《平成20(2008)年5月6日(火)の記録》

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店情報: 串揚げ「揚派(あげは)」(鷺ノ宮)

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  • 店名: 串揚げ料理「揚派」
  • 電話: 03-3339-1433
  • 住所: 165-0032 東京都中野区鷺宮3-21-6
  • 営業: 17:00-01:30、火休
  • 場所: 西武新宿線・鷺ノ宮駅北側(中村橋方面)の階段を下りて、右にUターンするように線路沿いの道を新宿、野方方面に少し進み、左手の「松屋」の手前を左折し、しばらく直進した先、右手角。駅からは徒歩3分ほど。
  • メモ: 平成17(2005)年10月創業。店内は1階がU字カウンター10人ほど、2階は座敷席10人ほど。メニューの基本は「串揚げおまかせコース(デザート付き)」。鳥・獣・菜・魚・貝・実・その他、四季折々の串揚げ約40種が次々出される。もう満腹というところで声をかけると、そこまで食べた分でお勘定となる。他に串揚げ8種の「味咲コース」(1,575円)、串揚げ10種におぶづけセットの「舞コース」(2,310円)、串揚げ12種におぶづけセット、デザート付きの「揚派コース」(2,730円)がある。
    基本的に単品での串揚げの注文はできないが、個々の値段は次のとおり:〔105〕豚肉、鶏肉、砂肝、チキンレバー、肉団子、うずらの卵、チーズ、かまぼこ、かぼちゃ、オクラチーズ、ピーマン肉詰め、ししとう、山芋、絹さや、ジャガイモ、タマネギ、〔158〕もち明太子、タコ、ツブ貝、レンコン、イカ、舞茸、ミョウガ、トマト、にんにく、〔210〕手羽先、キス、エビのしそ巻き、椎茸、セロリのキス巻き、ホタテの湯葉巻き、牛ヒレ、子持ちコンブ、うなぎ、明太子、くじら、〔263〕ホタテ、アスパラ、〔420〕カニのキス巻き、車エビ。
    〔食事等〕おぶづけセット(汐昆布、御飯、香の物)420、お食事セット(御飯、味噌汁、香の物)420、漬け物盛り合わせ420、小鉢210。
    〔梅酒〕はちみつ梅酒・宝星525、赤ワイン梅酒630、白ワイン梅酒630、〔日本酒(注記なしは1合。4合瓶もあり)〕鴬梅(おうばい)630、鴬梅にごり735、浦霞(純米)630、一ノ蔵(純米辛口)630、越乃雪月花(純米)630、明鏡止水(めいきょうしすい、本醸造)630、久保田(千寿)735、天狗舞(山廃純米)735、越乃寒梅(無垢)840、八海山(吟醸)840、出羽桜(吟醸生、300ml瓶)1,050、黒龍(吟醸生貯、300ml瓶)1,155、最上川(純米にごり、300ml瓶)1,155、松の司(純米吟醸花伊吹)1,155、義侠(ぎきょう、純米吟醸)1,155、東一(吟醸山田錦)1,260、久保田(萬寿)1,890、天狗舞(純米大吟醸)2,100。〔焼酎〕芋、麦、米、黒糖、蕎麦、栗、緑茶、牛乳、紫蘇の各焼酎合わせて50種ほどと泡盛が、すべて小(50ml)473円、大(100ml)683円。〔米焼酎〕鳥飼(40ml)473、〔芋焼酎〕天使の誘惑/魂麹/青酎(各40ml)630、〔麦焼酎〕百年の孤独(40ml)683など。ボトルキープも可能。〔ワイン〕12種(赤8種、白4種)ほどあり1,680~4,410。シャンパン(G-REMY)はハーフ4,410、フル6,825。〔ビール他〕生ビール525、瓶ビール(ハートランド/エビス/モルツ/スーパードライ)630、ノンアルコールビール525、レッドアイ525、ウイスキー(S)315、(W)630、生レモンサワー420、ゆず酒(にごり)630。〔ソフトドリンク〕ウーロン茶、緑茶、オレンジジュース、コーラ、ジンジャーエール、トマトジュース 各315。(2008年5月調べ)

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第二次立ち飲みブーム … 立ち飲み「金魚(きんぎょ)」(荻窪)

ワンカップ日本酒(各600円)


 荻窪の2軒目は荻窪駅北口を出てすぐ、人気の焼き鳥屋・「鳥もと」の奥にある、立ち飲みの「金魚」です。

 ここでも立ち飲みできそうなエントランスを通って、入口を入ると、店内は厨房を囲むL字の立ち飲みカウンターと、壁際に椅子が付いたテーブル席が数卓。テーブル席とはいえ、高めの造りになっているので椅子に座るもよし、立って飲むのもよしといった感じ。入口の上部には、中二階的な雰囲気の個室座敷席もあるのがおもしろい。

 メニューには、アンチョビポテト(300円)やチーズ(350円)、オリーブの実のマリネ(400円)、生ハム(600円)などが並び、イタリアン・バールといった雰囲気。

 飲み物も生ビール(450円)、ワイン(グラス350円)、焼酎(350円)、ワンカップ日本酒(各600円)と各種そろっています。ホッピーが600円というのは、ちょっと高いかな。

 さっきまで「川勢」で日本酒を飲んでいたので、まずは日本酒からいきますか、ということでIさんは「八海山」を、にっきーさんは「銀盤」を、私は「秋鹿」をそれぞれいただきます。

 つまみは黒板に書き出された「おすすめメニュー」から、鴨とレバーの薫製・サラミ盛り(600円)と焼きそら豆(450円)をもらいます。

 大阪あたりでは、昔から当たり前のように確立していた立ち飲み文化ですが、東京では、むしろ下町によくあるような大衆酒場のほうが一般的だったようです。

 ところが今から10年ほど前、平成11(1999)年頃に第一次立ち飲みブームがやってきました。バブル崩壊以降、10年近く続いた平成不況の中で、より安く、手軽に飲める立ち飲み屋に注目が集まり、これまで立ち飲み屋に行ったことのなかった都心のサラリーマンたちにも、立ち飲み文化が浸透してきたというのが、その第一次立ち飲みブームです。

 昔は安かろう悪かろうの代名詞のように思われていた立ち飲み屋ですが、この第一次立ち飲みブームの大波が通過したおかげ(?)で悪い店は淘汰され、安くても、しっかりとした酒や肴を出す立ち飲み屋が勝ち残って繁盛してきたのです。

 そして平成17(2005)年頃、第二次立ち飲みブームが起こります。第一次のときとは一変して、スペインバルやイタリアンバール、昭和レトロ風をねらった立ち飲み屋などの、女性や若者客などをターゲットにしたオシャレ系なお店が急増し、今に至っています。しかしながら、これまた第一次のときと同じく、表面だけ流行にのったような店はすぐに淘汰され、結局はオシャレな中にも、安さとクオリティを併せもったお店だけが生き残ってきている様子。このようにブームの波ごとに、立ち飲み業界全体が洗練されていくことは、我われ呑ん兵衛にとってはうれしい限りですよね。

 ここ「金魚」も、そんな第二ブームの中で生まれてきた1軒。2005年の開店以来、今年で3年目なんだそうです。阿佐ヶ谷の「立呑風太くん」も、ほぼ同じころ、2006年の創業。これらの新しいお店が、これからどんな風になっていくのか、楽しみですね。

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鴨とレバーの薫製・サラミ盛り / 焼きそら豆 / 干し無花果

店情報

《平成20(2008)年5月6日(火)の記録》

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店情報: 立ち飲み「金魚(きんぎょ)」(荻窪)

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  • 店名: 立呑み金魚
  • 電話: 03-3392-3915
  • 住所: 167-0043 東京都杉並区上荻1-7-1
  • 営業: 17:00-00:30LO、無休
  • 場所: JR荻窪駅北口を出て、右手の焼き鳥屋・「鳥もと」の奥。
  • メモ: 立ち飲み、座り飲みを合わせて30名弱が入れる。生ビール450、ワンカップいろいろ600、焼酎350、ワイン350、ホッピー600、カクテル400、梅酒いろいろ400~。牛スジ煮込み350、ケッパーの実のピクルス300、カキのスモーク400、イカの塩辛(自家製)300、ポテトサラダ300、アンチョビポテト300、チーズ350、オリーブの実のマリネ400、自家製ピクルス200、アジの酢じめ300、マッシュルームのオイル炒め400、マグロのづけ400、鶏のモモ焼き400、生ハム600、小エビのオイル炒め400、タコマリネ400、しめアジサンド500、自家製コンビーフ500、ラムユッケ600、あつあつ丸ごとタマネギのマリネ300、マグロのからしマヨネーズ炒め700。〔串いろいろ〕エリンギ、ゴーヤ、ズッキーニ各100、マグロ、豚バラ、ラム各150、鮭ハラス200。〔黒板のおすすめメニュー(例)〕鴨とレバーの薫製サラミ盛り600、焼きそら豆450、ブロッコリーの温サラダ450、茄子とひき肉のチーズ焼き500、たけのこと魚介の煮付け500。商店街サイトあり。(2008年5月調べ)

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〔コラム〕 食事中に楽しむウイスキー

イベント「白州と食」


 「BAR-NAVI」(サントリー)の公式ブロガーとしても活躍されている、くにさんにお誘いいただいて、山梨県北杜市白州町にある、サントリー白州蒸溜所にやってきました。

 大自然に囲まれた広大な敷地の中にある白州蒸溜所は、京都の山崎蒸溜所につぐ、サントリー第2の蒸溜所として昭和48(1973)年に開設されたのだそうです。

 国内の主なモルトウイスキー蒸溜所は、サントリーの2箇所に加えて、ニッカが北海道の余市蒸溜所と、仙台の宮城峡蒸溜所の2箇所、そしてキリン富士御殿場蒸溜所軽井沢蒸溜所の2箇所の、合わせて6箇所です。

 本場・スコットランドのモルトウイスキー蒸溜所は、それぞれの蒸溜所で1種類の個性あるモルトウイスキーを作っているのに対して、日本の蒸溜所は、それぞれ複数のモルトウイスキーを作っているのが特徴。日本のウイスキー・メーカーでは、ブレンデッド・ウイスキーを作るときに、自社のモルトウイスキーだけを使うので、個性の異なる複数のモルトウイスキーを作らざるを得なかったのだそうです。

 さて、今回の蒸溜所見学のテーマは「ウイスキーと食とのマリアージュ」。ウイスキーというと、食事も終わってからバーなどでチビリチビリというイメージがあるお酒。それに対して、ウイスキーによく合う料理を提案することで、食事中にもウイスキーを楽しんで欲しいというのが、そのねらいなんだそうです。

 チーフブレンダー推奨の肴として出されたのは、ポークハムとチーズの自家製ピンチョス、地場産季節の野菜マリネ、岩魚と山女の燻製、あわびの煮貝、そして無花果(いちじく)のカクテルの6品。

 あわせるウイスキーは白州の10年、12年、18年のほか、山崎の12年です。

 飲み方は、最初にストレートでちょっといただいた後、同量の水を入れてトワイス・アップに。そして大ぶりのグラスでは水割りや、ソーダ割りにしていただきます。

 普通、シングルモルトは、けっこうクセ(個性)が強いのですが、サントリーのシングルモルトは、どちらかと言えば非常にマイルド。シングルモルトなのに、ブレンデッド・ウイスキーのようなクセのなさなのです。

 だから、たしかに料理と合わせることもできるんだけど、これだけいいウイスキー(特に18年もの!)になると、それ自体でも美味しいですよね。とっても贅沢なウイスキーと食とのマリアージュです。

 会社の先輩で、自宅でも、外飲みでも、いつも角(サントリー角瓶)の水割りを飲む人がいます。その先輩が、角を置いていない店で注文するのは、焼酎のウーロン茶割り、いわゆるウーロンハイです。サントリーのウイスキーは、薫製っぽい香りがあまりしないので、どっちかというと度数の高い長期熟成麦焼酎といった感じで楽しめるんですね。「百年の孤独」や「野うさぎの走り」と同じようなものと考えると、ウイスキーの安さが際立ちます。

 この先輩の影響を受けて、私も自宅で食事中にウイスキーを飲むときは「角の水割り」です。ウイスキーは、日本酒やワインと違って、抜栓したあとも味わいがあまり変わらないので、「あわてて飲みきらなきゃ」と思わなくていいのがいいところです。

 角と同じように、水割りにして食事に合わせることができるウイスキーは「シーバス・リーガル」です。これもスコッチにしては珍しく燻蒸香・樽香が少ない(全体としてクセがない)のが特徴です。

 単身赴任寮では、食事の後、寝るまでの間にウイスキーだけを楽しむことが多いので、香りの高いニッカの「余市」や「宮城峡」、アイラモルトの「アードベッグ」などを、トワイス・アップでちびちびといただくことが多くなっています。このつまみなしでお酒だけという飲み方も、いかにもウイスキーらしくて好きだなぁ。

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蒸溜所見学 / リチャー実演 / 帰りの車中でもウイスキー

 同じときの記事が「BAR-NAVI(バーナビ)公式ブログ」「Tokyo Diary」「馳走に屋号に意匠あり」「くにろく 東京食べある記」に掲載されていますので、あわせてご覧ください。

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連休最後を締めくくる … うなぎ串焼き「川勢(かわせい)」(荻窪)

「川勢」


 毎年、ゴールデンウイーク連休になると、ふだんあまり行けない地域に足を伸ばしているのですが、今年は、休みの間に対応しなければならない案件があったりしたために、ほとんど外出することもなく過ごしました。

 6連休の二日目(5月2日・金)に、近くの「北国」から「ペルル」「満月」を回ったのと、三日目(5月3日・土)に飲み仲間たちと「川名」「立呑風太くん」「秋元屋」「ペルル」などを巡っただけ。すべて近場でした。

 最終日の今日(5月6日・火)も、朝からコツコツと案件に向かっていると、近所に住んでいる美人ソムリエ・Iさんから「荻窪の「川勢」は、今日は開いてますかねぇ?」というメール。たしか「川勢」は祝日も開いていたはず。大丈夫じゃないかなぁ。

 そんなことを考えていると、私も無性にうなぎ串焼きが食べたくなってきた。

 よーし、こもってばかりはいられない。夕方までに案件を仕上げて、私も「川勢」に向かうことにしますか!

 こうやって目的ができると、作業の進みも速いこと速いこと。自分でもビックリするほどの集中力で、午後4時過ぎには案件終了。おそらくもう帰京されてるであろう、近所の酒友・にっきーさんにも「これから「川勢」に向かいます」とメールして自宅を出発します。

 店のすぐ近くでにっきーさんとも合流し、「川勢」に到着したのは午後5時ちょっと前。店頭にはすでに暖簾(のれん)が掲げられ、まだお客さんこそいないものの、店は開いている状態です。暖簾をかき分けつつ、

「こんにちは。もう入っていいですか?」と確認すると、

「はいどうぞ。いらっしゃいませ」とカウンターの中の店主が声を掛けてくれます。

 まずはビール(キリンラガー大瓶、570円)をもらって乾杯すると、定番のお通しは「川二郎」と同じく、小皿に盛られたキャベツ漬け。箸代わりに、串焼き用の串が2本添えられています。

 この店にも、これまた「川二郎」と同じく、うなぎの各部位の図解が張り出され、「ひと揃い」(1,210円)と注文すると、おすすめの6本が出されるのです。

 その「ひと揃い」を注文したところへ、Iさんも到着し、ビールで乾杯しつつ「ひと揃い」を追加します。Iさんは、この店でもやはりお馴染みさんの様子。店主とも親しげに言葉を交わしています。

 「川勢」の店主は、中野の「川二郎」で修業をしてこの店を出したのだそうで、「川二郎」との共通点も多いのです。とはいえ、ここ「川勢」もすでに創業23年だそうですから、中堅どころから老舗へといったレベルに達しつつあるんですね。

 「ひと揃い」のうち、まず出されたのは、ヒレ、バラ、キモの3本(各190円)。ヒレは、背ビレや胸ビレなどをニラと共に串に巻いてタレ焼きにしたもの。バラは、腹骨まわりの身を集めて焼いたものです。私はこのヒレとバラが大好物。最初の串として出てきたのがうれしいなぁ。早く作業を終わらせた甲斐がありました。

 そして、キモはウナギの内臓(肝臓以外)を串に刺してタレ焼きにしたもの。大衆酒場などで「ウナギ串焼き」として出されるのが、これですね。

 ビールを3人で2本ほど空けたところで、飲み物を燗酒(コップ酒、320円)に切り換えます。

 「ひと揃い」の続く3本は、レバ(190円)、八幡巻(260円)、串巻(190円)の3本です。レバは、ウナギの肝臓だけを集めて焼いたもの。この1串に、ウナギ12尾分のレバが使われているんだそうです。串巻は、ウナギの身を縦に細く割いて、くねくねと串に刺して焼いたもの。店によっては「くりから焼き」とも呼ばれるものです。八幡巻は、同じく細く割いたウナギの身を、ゴボウのまわりに巻きつけて焼いたもので、ボリュームもたっぷりです。

 「ひと揃い」が全部出されたあと、にっきーさんと私はエリ(190円)を追加。これはウナギの頭あたりの肉を焼いたものです。Iさんはシシトウなどの野菜焼き(各180円)を追加して、ちょうど1時間ほどの滞在は、3人で7,500円(ひとりあたり2,500円)ほどでした。

 どうもごちそうさま。やぁ、おいしかった。

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ヒレ、バラ、キモ / レバ、八幡巻、串巻 / エリ

店情報前回

《平成20(2008)年5月6日(火)の記録》

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呑み仲間たちと春の陣 … 焼き鳥「川名(かわな)」(阿佐ヶ谷)ほか

「川名」の焼き鳥

 

 今年は各社様々だったゴールデンウイーク連休も、今日、5月3日(土)からは、ほぼ全社がお休みに入りました。毎年、この時期になると、中野・阿佐ヶ谷方面に遊びに来てくれるのが、酒友・呑んだフルさんです。今から3年前。平成17(2005)年の5月に「連休なので西のほうへ行ってみようと思います」と、「川名」に出てこられたのが最初でした。

 その呑んだフルさんの征西に合わせて、今年も東京に残っている呑み仲間が集まることになりました。場所は「川名」の奥座敷。集まったメンバーは、呑んだフルさんに、おっとこまえH氏、ここっとさんご夫妻、そしてスペシャルゲストとして「酔わせて下町」のFさんと、わが家の近所にお住まいの美人ソムリエ・Iさんにも参加していただいて、私も含めて合計7人。

「H氏、おめでとう!」

 と新婚ホヤホヤのH氏をお祝いしていると、「川名」の店主からも、H氏と、これまたまだ結婚されて1年たっていない、ここっとさんご夫妻に、すてきな花束が贈られます。H氏の奥様は、残念ながら今日もお仕事でご出席いただけませんでしたが、また近いうちにぜひご一緒させてくださいね。

 この先、5月6日(火)までの4日間は、みなさんお休みなので、全員がとってもくつろいだモード。こういうゆったり感もいいですねぇ。

 看板には焼鳥割烹とあるものの、実は焼き鳥のみならずいろんな料理がある「川名」。中でもカウンター上のネタケースに並べられる新鮮な魚介類は人気メニューです。今日の刺身(各420円)は、まぐろブツ、あじ刺、かつお刺、黒鯛刺、さわら刺の5種類。焼き鳥と焼くのと同じように、炭火で焼き上げてくれる焼魚は、銀鮭かま焼(336円)に、いわし開き焼(294円)、かま西京焼(294円)です。

 6時半まで、2時間半の滞在は7人で11,634円(ひとりあたり1,662円)でした。どうもごちそうさまでした。

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黒鯛刺 / かつお刺 / 銀鮭かま焼

・「川名」の店情報前回

            ◆   ◆   ◆

 新婚さんたち3人は一次会を終えると帰路につかれ、残る4人で、Fさんが「川名」に来る前に、ひとりゼロ次会で立ち寄って、「アイ・シャル・リターン!」と宣言してきたという「立呑風太くん」に向かいます。

 今日も「立呑風太くん」はお客さんがいっぱいで、1階のみならず、地下にもたくさんお客さんが入っている様子です。我われは1階奥のドラム缶のテーブルに陣取って、名古屋みそおでん(各100円)や、生・桜海老(400円)、焼ハマグリ(400円)などでホッピーをぐいぐいと。

 美人ソムリエ・Iさんの息子さんも合流し、ねぎ油そば(500円)や、特製にぼし醤油ラーメン(500円)などももらって食べる食べる。

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名古屋みそおでん / 生・桜海老 / ねぎ油そば

・「立呑風太くん」の店情報前回

            ◆   ◆   ◆

 「立呑風太くん」を出て、「ちょっと阿佐ヶ谷ホープ軒に寄っていく」というFさんと別れ、残る4人(大人3人、子供1人)でタクシーに乗り込み、野方の「秋元屋」です。

 普段でも待ち行列ができるほどの「秋元屋」は、連休中の土曜日・午後8時半とあって、予想どおり満席。ラッキーなことに奥のお客さんがお勘定をするところだったようで、ちょっと待っただけで入ることができました。

 Iさんもまた、ここ「秋元屋」の常連さんのおひとり。そのIさんと私とが一緒に、しかも子供連れで入って来たことに「あらっ!?」と驚くヨッちゃん(=店を手伝っている女性)。「いや、夫婦ではありません(汗)」などと説明しながら、呑んだフルさんと4人で奥のテーブルを囲みます。

 チレ刺しや、やきとん、メンチカツなどをもらって2時間ほど過ごし、電車で鷺ノ宮へ。最後は、これまたIさんの行きつけの店でもある「ペルル」で締めくくって、今年もまた呑み仲間たちと楽しい春の陣になったのでした。

 参加いただいたみなさん、どうもありがとうございました。また飲みましょうね!

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チレ刺し / カシラみそ / 最後は「ペルル」

・「秋元屋」の店情報前回) / 「ペルル」の店情報前回

《平成20(2008)年5月3日(土)の記録》

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たたみいわしで燗酒を … 酒房「北国(きたぐに)」(中野)

たたみいわし


 5月に入りました。ゴールデンウイークの連休二日目の今日、ふらりと飲みにやって来たのは、中野駅南口にある酒房「北国」です。

 午後6時半頃に到着すると、店内の先客は4人ほどで、そのうちのお二人は、女将さんの姪御さんであるユミさんご夫妻です。

 L字カウンターの手前のほうに座って、まずはビール(キリン一番搾り大瓶)をもらうと、今日のお通しはモズク酢。ガラスの器に盛られたモズク酢は、添えられたおろし生姜との色の対比もよくて涼しげです。

「うちで作ったんだけど、よろしければどうぞ」

 とユミさんが出してくれたのは、竹の子ご飯です。ユミさんのご主人が、昨年末で定年退職されたため、今年に入ってから「北国」は女将さんひとりで切り盛りされているんだそうです。でも、ユミさんのご主人も、この店の常連さんだったので、今もお客さんとしていらっしゃってるんですね。お客さんとはいえ、ユミさんも居るとお店に安定感がありますよね。

 飲み物を燗酒(新政)に切りかえて、たたみいわし(400円)をもらいます。たたみいわしは、カタクチイワシの稚魚を、紙をすくような感じで、平たく広げ、天日干しにしたもの。軽く炙ったものにちょっと醤油をたらしていただくと、燗酒と合うこと合うこと。

 燗酒をおかわりし、今度はお新香(300円)です。今日のお新香は、白菜漬を中心に、沢庵(たくあん)がちょっと添えられています。

 最後に燗酒をもう1本いただいて、午後9時前まで、2時間半ほどの滞在は2,800円でした。どうもごちそうさま。

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「北国」 / お通しなど(食べかけ) / お新香

店情報前回

《平成20(2008)年5月2日(金)の記録》

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さすがのシロたれ焼き … もつ焼き「石松(いしまつ)」(中野)

シロたれ焼き


 「路傍」を出て、さらに中野5丁目の深部へ。そろそろ早稲田通りに出るかというあたりにあるのが、もつ焼きの「石松」です。

 カウンター7席だけの小さな店内は、水曜・午後10時40分のこの時間帯も、まだほぼ満席ですが、一番入口のところが空いていて、そこに入ることができました。

 ちょっと喉も渇いたので久しぶりに瓶ビール(サッポロ黒ラベル中瓶、500円)からスタートすると、お通しは、さっと炙った牛ハツのたたき。前回の牛ハツ刺身の延長線上で、最近、店主(マスター)がはまっている絶品つまみなんだそうです。ピンクが美しいですねぇ!

 冷蔵庫から店主が取り出したのは大きなレバーのかたまり。ちょうどこれからレバーを作りはじめるようです。

「マスター、私も……」と便乗注文をお願いしようとすると、

「レバ刺しハーフと、レバの串は塩焼き?」

 と、店主に注文を先取りされてしまいました。うーむ。完全に好みを読まれ切っていますねぇ。ありがたや、ありがたや。

 レバ刺しが出てきたところで、飲み物も金宮(キープボトル)のお茶割りに切りかえます。今日のレバ刺しも、とろりと甘くていい味です。若焼き・塩焼きのレバー(100円)は、レバ刺しとはまた違う食感。ちょっと火を通すころで弾力感がより増します。とろりの刺しに、弾力の焼き。どっちも捨てがたいですねぇ。

 金宮ボトルが空いたので、新しいボトル(1,500円)を入れて、焼き物はタンの塩焼き(100円)です。

 最後にいただいたのは、シロのタレ焼き(100円)。「石松」でシロのタレ焼きをいただくのは久しぶりですねぇ。

 シロのタレ焼きを食べると、その店の仕入れや、焼きの具合、タレの味などが総合的にわかるように思います。はじめて行くもつ焼き屋では、まずタンやカシラなどの無難なものを塩焼きで注文してみて、仕入れや焼き具合を確認し、「これはいいんじゃないの!?」と思った場合には、レバやシロのタレ焼きを追加注文するというパターンが多いのです。こうやっていただくレバやシロが美味しければ、どれを食べてもハズレはないと思います。

 改めて「石松」のシロたれ焼きの味わいに感動しつつ、午前1時ごろまで楽しんで、今日のお勘定は2,400円でした。どうもごちそうさま!

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牛ハツのたたき / レバ刺しハーフ / タン塩

店情報前回

《平成20(2008)年4月30日(水)の記録》

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囲炉裏前でゆっくりと … 樽酒「路傍(ろぼう)」(中野)

囲炉裏


 中野駅北口側に広がる中野5丁目の飲み屋街は、各駅ごとにそれぞれ素晴らしい飲み屋街がそろっている中央線沿線の中でも、おそらく随一の規模。そんな一大飲み屋街の深部に、「樽酒」を看板に掲げた「路傍」があります。

 すぐ近くには、軍鶏料理の「竹やぶ」や、ジンギスカンの「神居古潭」、麦とろの「丸子亭」、そして人気のうなぎ串焼き店「川二郎」と、それぞれ特徴のある食べ物を提供してくれる店々が並びます。

 水曜・午後10時半の店内には先客は3人ほど。

「いらっしゃいませ。こちらにどうぞ」

 と店主が指し示してくれたのは、J字カウンターの、J字先端の部分。ちょうど目の前が囲炉裏です。

 飲み物は、いつものように樽酒(800円)をもらいます。

 カウンターの奥に、でんと置かれた「千福」の四斗樽からトクトクと広口にとられ、その広口から、お皿の上に置かれた1合升に樽酒が注がれます。小皿で添えられるのはお塩。さっぱりとした飲み口の「千福」は、この塩だけでクイクイと飲めてしまうほどです。

 お通しとして出されたのはカツオのなまりぶし。大根おろしの上に、なまりぶしが2切れ置かれて、刻んだミョウガがトッピングされています。

 今日は、神保町の「兵六」から飲み始め、地下鉄で西巣鴨の「高木」に出て、バスで池袋の「千登利」に回って、そのあとJRで中野へ。この店で4軒目です。明日、5月1日からゴールデンウィークの6連休に入るので、今日は思いっきり飲めるのでした。

 囲炉裏の前で、ゆっくりと1時間ほどの滞在は1,300円でした。

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「路傍」 / 樽酒とお通し / 店内の様子

店情報前回

《平成20(2008)年4月30日(水)の記録》

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ホッピーの価格を推察 … やきとん「千登利(ちどり)」(池袋)

牛肉豆腐


 西巣鴨のやきとん「高木」を出て、道路の向こう側に渡ると、そこが掘割のバス停。池袋駅東口行きの都営バスがけっこうな頻度で出ており、ここから池袋までは運賃が200円、10分ほどで到着します。

 せっかくの池袋なので、もう1軒、と立ち寄ったのは池袋駅西口に広がる「ロマンス通り」という酒場街の一角にある、やきとんの「千登利」です。

 いつ行っても満席で、ときには何人かの人が席が空くのを待っているような状態の「千登利」ですが、水曜・午後9時前のこの時間、カウンターの奥のほうに2席分ほどの空席があり、するっと入ることができました。

 この店の名物は牛肉豆腐(590円)と、メニューにはない季節の生野菜(4~500円ほど)。たとえばカブなどをたのむと、丸ごと1個をザクッと4分割して味噌を添えて出してくれます。

 ほとんどの人が注文する牛肉豆腐は、大きな鍋でグツグツと煮込まれている牛スジ肉と豆腐。小さなカレー皿のような器に、まずは丸ごと1丁のよく煮込まれた豆腐をドンと置き、その上に山盛りに牛スジ肉を盛って、刻みネギをたっぷりとトッピングし、レンゲを添えてできあがり。甘さの強い醤油味が、昔の東京風ですね。ちなみにこのお店、昭和24(1949)年の創業で、来年で創業60年となります。

 合わせる飲み物は瓶ビール(大瓶が650円)を選択。銘柄もいろいろとあるようですが、今日はサッポロ・ラガー(赤星)をもらいます。

 すでに「兵六」と「高木」で焼酎もいただいてきたので、ここでも焼酎でもよかったのですが、前回、ホッピーをもらったときに、ずいぶん高かった(800円以上した)ような印象があったので、今日は瓶ビールにしたのでした。

 店内にはホッピーを飲んでいる人も多いのですが、カウンターの後ろ側の壁に掲げられた「価格表」には、ホッピーというメニューはありません。日本酒は「黒松剣菱」の550円が最高値で、「新政」「高清水」が470円、「両関」「太平山」が370円という3つの価格帯。これに対して焼酎は「米酎」(550円)という1種類しかありません。

 なるほどなぁ。ホッピーを注文したときに、グラス1杯の焼酎と、氷がたっぷりと入ったジョッキ、そして瓶入りのホッピーが出されて、自分で好きな濃さに割るのですが、もしかすると、そのグラス1杯の焼酎が、550円の「米酎」なのかもしれませんね。

 そして、サイダー、コーラ、ジュースなどのソフトドリンク類が300円なので、瓶入りホッピーもこれと同じく300円だとすると、「米酎」と合わせてホッピーセットの値段は850円ということになり、前回のお勘定も納得のいく数値となります。

 この店に限らず、「ホッピーが高いなぁ」と感じるお店は、単価の高い焼酎しか置いていないことが多いんですよね。その焼酎の値段に、割りものとしての瓶入りホッピーの値段が追加されるから、合計すると600円なんて価格になったりするのです。それにしても850円というのは、私が知ってる中では最高値(さいたかね)かも! もちろん、私の推察が当たってれば、の話ですが。

 そんなわけで、これまた1時間ほどの滞在は、大瓶ビールと牛肉豆腐で1,240円でした。うん。これならリーズナブルだ。

店情報前回

《平成20(2008)年4月30日(水)の記録》

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大正時代に屋台で創業 … やきとん「高木(たかぎ)」(西巣鴨)

豚煮込みと牛乳割り


 前回は、入口近くのカウンターに腰をおろした、西巣鴨のやきとん「高木」。今日は、店の中ほどまで進んで、コの字カウンター(コの下側が入口)の中央分付近、ちょうど焼き台の前あたりに陣取ります。

 午後7時半過ぎの店内は、入口右手の壁際にずらりと並ぶテーブル席はほぼ埋まっている状態ながら、左手のカウンター席は6~7人程度と、比較的ゆったり気味。この店は、グループでやって来るお客さんが多いようです。

 今日もまた焼酎(1合250円)と牛乳(1瓶170円)をもらって、名物の牛乳割りを作り、料理は豚煮込み(430円)。カウンター上に置かれた刻み玉ネギをたっぷりとトッピングしていただきます。

 目の前の焼き台で、やきとんを焼いているのは、昭和40年代生まれの若き三代目。現在の店主である二代目と、数人のアルバイトとともに店を切り盛りしています。

 店の表の看板には「創業大正11年」と書かれているので、そのことについて聞いてみると、創業者である初代(=三代目のおじいさん)が、池袋駅の近くで屋台の酒場を開いたのが大正11(1922)年。その後、昭和4(1929)年になって、この地に店を開き、今に至っているのだそうです。

「建物自体は昭和40年代に一度建て直して、今はそのときの建物なんです」と教えてくれる三代目。

「うちは、おじいちゃん(初代)も、おとうさん(二代目)も、そして私も、3代続けてお酒が飲めないので、昔からずっと、お客さんのおっしゃるとおりにしてきたんですよ」

 この牛乳割りも、あるお客さんの注文で、今から50年ほど前に出しはじめたものだそうです。

 焼き台も空いてきたようなので、私もやきとんを焼いてもらうことにします。

 ここのやきとんは、レバ、シロ、タンハツ、アブラ、大ナンコツ、小ナンコツ、カシラ、コブクロ、ガツ、ミートボールの各種が1本110円。やきとん以外も同じく、ししとう、しいたけ、油揚げ、ねぎ、うずら玉子がそれぞれ1本110円で、唯一、ぎんなんのみ1本150円。それぞれ1本から、塩、タレで注文できます。

 ナンコツに、大ナンコツと小ナンコツの2種類があるのがおもしろいですね。さっそく、その大、小両方のナンコツと、カシラをお願いしたところ、残念ながら大ナンコツは売り切れとのこと。聞いてみると大ナンコツは喉(のど)の部分で、小ナンコツはそこから枝分かれした気管支の部分なんだそうです。

 1時間弱、楽しんで、今日のお勘定は1,070円でした。どうもごちそうさま。

店情報前回

《平成20(2008)年4月30日(水)の記録》

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創業60年の老舗酒場 … 居酒屋「兵六(ひょうろく)」(神保町)

炒豆腐


 都内での仕事を終えて、やってきたのは神保町の「兵六」です。午後6時前の店内は、ゆるやかな人の入り。私も入口近くのカウンターの一角に腰をおろし、ビール(キリンラガー大瓶、750円)からスタートし、炒豆腐(ちゃーどうふ、550円)です。

 炒豆腐は、その名のとおり一口大に切った豆腐を、豚肉や野菜とともに炒めた料理で、炒麺(ちゃーめん、900円)や餃子(550円)などとともに、この店の名物料理のひとつです。

 明治36(1903)年に鹿児島で生まれた「兵六」の創業者・平山一郎氏は、若いころに上海に渡り、そこで終戦(1945年)まで過ごしたあと帰国し、昭和23(1948)年、この地に「兵六」を開いたのだそうです。

 この店で出される前述の上海料理や、つけ揚げ(500円)などの鹿児島料理は、実は上海時代に平山一郎氏の奥様が作っていた、平山家の家庭料理がベースなんだそうです。平山氏は、昭和63(1988)年に85歳で逝去されましたが、奥様は今もご健在で、ときどきお店にもお顔を出してくれるのだそうです。

 そんな「兵六」を、現在切り盛りしているのは、昭和43(1968)年生まれの若き三代目店主・柴山真人氏。初代・平山氏の甥っ子で、大学在学中だった平成5(1993)年に店を継ぎ、今に至っています。

 今年は、「兵六」が創業してちょうど60周年、三代目がこの店を継いでから15周年という、節目の年なのです。

 それにしても、このお店。遅い時間にやってきても、今日のように早い時間にやってきても、いつも呑んだフルさんや、荒木又右衛門さん、近くの病院のS先生らの常連さんがずらりと居るのがすごいなぁ。毎日のように、早い時間からやって来ては、閉店時刻までずっといるんでしょうか!? まさに愛されつづけて60年、なんですね。

 芋焼酎(薩摩無双)のお湯割り(650円)もいただいて、午後7時過ぎまで、1時間半ほどの滞在は1,950円でした。どうもごちそうさま。みなさん、お先に!

店情報前回

《平成20(2008)年4月30日(水)の記録》

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とろり半熟うずらの卵 … やきとり「鳥佳(とりよし)」(横浜市・上大岡)

うずら~の卵


 横浜勤務のにっきーさんと一緒にやって来たのは上大岡の「鳥佳」です。生ビール(500円)をもらって、小腹セット(おまかせのやきとり6本で700円)でスタートすると、今日の小腹セットはナンコツ、ハツ、カシラ、シシトウの塩焼きに、レバー、シロのタレ焼きの6本です。くるりと巻かれたシロが、やっぱりうまいですねぇーっ!

 そう言えば、以前は1本130円だったやきとりが、150円に値上がりしています。しかし、小腹セットは本数も値段も変わっていないので、お得感が増した感じです。

 追加で焼いてもらったのは、豚漬け(とんづけ)(1本250円)に、しめじ(180円)。豚漬けは豚肉を味噌だれに漬け込んだのを串に刺して焼き上げたもの。しめじは株が付いたままの塊りをそのまま焼き上げた人気の一品です。

 飲み物を「竹鶴」(530円)に切りかえたところで、となりに座っているお客さんから「うずら~の卵」(1串250円)の注文が入ります。

 「うずら~」と、「ら」の部分を波線で伸ばしたような不思議なネーミングだし、普通のお店で出てくる「うずらの玉子」(だいたい1串100円くらいかな?)よりもずいぶんと高いので、これまで注文したことがなかったのです。

 注文を受けた店主(マスター)は、ザルの上にずらりと並んだうずらの玉子をひとつずつ丁寧に取り上げては串に刺していきます。これがなんとプニャプニャの半熟玉子。これって、もしかして……!?

「そうなんですよ。店を開ける前に自分で作ってるんですよ。半熟の状態に仕上げて、殻を取っていくのが大変なんですよ」

 と店主。そうかぁ。このうずらの玉子は自家製だったんだ。我われもさっそく「うずら~の卵」を注文すると、熱々に炙られた半熟のうずら玉子のトロリとうまいこと。

 ゆっくりと2時間ちょっとの滞在は、ふたりで7,100円(ひとりあたり3,550円)でした。どうもごちそうさま。

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《平成20(2008)年4月28日(月)の記録》

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醤油ダレでじっくりと … 豚の「味珍(まいちん)」(横浜)

豚の尻尾


 横浜駅西口・狸小路にある、豚の「味珍」の本店2階にやってきました。

 3人でテーブル席を囲み、やかん(焼酎、350円)をもらって乾杯。料理は尻尾(700円)にタン(700円)、そして辣白菜(ラーパーツァイ、300円)に腐乳(醗酵豆腐、150円)です。

 「味珍」の創業は昭和31(1956)年。もともと、昭和20年代の後半に、焼き餃子の屋台としてスタートしたこともあって、創業当初の「味珍」は焼き餃子がメニューの中心だったのだそうです。

 現在の豚料理のスタイルができあがったのは、それから5年後の昭和36(1961)年ごろ。醤油ベースの和風のタレでじっくりと時間をかけて煮込むことで、脂分を少なくするとともに、内臓の臭みなどもなくしているんだそうです。

 中華風の豚の煮込みは、八角などの香辛料で臭みを取る店が多いのに対して、「味珍」の豚煮込みは、まさに「味珍」ならではの独特のものといえます。

 またできあがりの食感も、中華がトロトロになるまで煮込まれているのに対して、「味珍」のものはしっかりとしている。長時間煮込みながら、この弾力感を保つというのが「味珍」のノウハウなのかもしれませんね。

 そんな「味珍」の豚料理は、頭、耳、舌、胃、足、尾の6種類。どれを選んでもはずれはありません。

 尻尾は、尻尾の形のまま煮冷ましたものがガラスケース内にスタンバイされていて、それを2~3本、関節のところで一口大に切り分けらて出してくれます。むっちりとコラーゲンたっぷりの尻尾をほお張って、最後に残った骨をコロリと出します。

 タン(舌)も、舌の形のまま煮冷ましてあるものを、薄くスライスして出してくれます。サイコロ状のタンのほうがいい場合には「ぶつ切りで」とお願いすれば、そういうスタイルで出してもらうことも可能です。

 小一時間楽しんで、お勘定は3人で3千円強(ひとりあたり千円強)でした。どうもごちそうさま。

店情報前回

《平成20(2008)年4月26日(土)の記録》

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