〔コラム〕 超豪華・贈答用の祭ずし(岡山)
つい先日、岡山の「祭ずし」のことを書いたばかりなのに、またまた「祭ずし」の話。会社の夏休み中の帰省で、いつかは食べてみたいと思っていた「祭ずし」の最上級豪華版、「贈答用祭ずし」(2,800円)を食べることができました。
「祭ずし」は、酢飯の上に、岡山の海の幸を中心とした具材をのせた豪勢なちらし寿司で、岡山駅などで駅弁として購入することができるものです。
ごく一般的な、桃の形の容器に入った「桃太郎の祭ずし」(1,000円)のほか、その「桃太郎の祭ずし」より具材も増やし、素材の質もよくした「特上祭ずし」(1,250円)があり、私のおすすめは「特上祭ずし」です。
今回の帰京時は、所用で上京する父母も一緒だったので、この「特上祭ずし」を2人前買おうとしたのですが、残念ながら売店に残っていた「特上祭ずし」は1人前のみ。「桃太郎の祭ずし」は、たくさんあるんですけどねぇ。
「贈答用はいかがでしょう。特上2人前と比べても300円高いだけですよ」
と売店のおばちゃん。そうか。それじゃ、いつかは食べてみたかった「贈答用祭ずし」にしてみましょう。
「贈答用祭ずし」は、「特上祭ずし」3人前ほどをご贈答に向くように黒い重箱容器に盛り付けたもので、淡い紫色の風呂敷で包まれています。しかも、それを入れてくれる紙袋もけっこう立派なもの。
新幹線に乗り込んで、さっそく「贈答用祭ずし」の包みを解くと、いやぁーっ、これは豪華ですねぇ! 酢飯の上には、まず錦糸玉子が敷き詰められ、その上に、えび煮、穴子煮、も貝煮、椎茸煮、さわら酢漬、ままかり酢漬、シャコ酢漬、サヨリ酢漬、れんこん酢漬、そして紅生姜が、見た目もきれいに盛り付けられていて、食べるのが惜しいほどです。
割り箸や手ふきなどは、それぞれ3人前ずつ付いていますが、特に取り皿などはないので、重箱容器の蓋(ふた)の部分に取り分けたりしながら3人でいただきます。酢がよく効いていて、甘くない味付けなので、どんどん食べることができるちらし寿司で、量的にも3人で食べても十分なものでした。
この「祭ずし」は東京への帰り道の話で、行き(松山に向かうとき)は、いつものように夜行バスでした。いつもは新宿・思い出横丁で一杯やってからバスに乗り込むのですが、今回は家を出るのがギリギリになったため、食事だけでの「つるかめ食堂」です。
「つるかめ食堂」には、名物のソイ丼のほか、元気丼、健康丼といった丼ものが、それぞれ500円で並んでいるほか、すべての料理に対して300円プラスでライスと味噌汁が付いて、定食とすることができるのです。
店に入るなり、「飲みますか? 食事ですか?」と聞いてくれるおにいさんに、「食事です」と答えると、すぐにコップに入った冷たいお茶を出してくれます。今日は初めて食べる元気丼(500円)にしてみますか。
「元気丼をお願いします」と注文すると、
「はーい、元気丼!」と、数人の店員さんが元気よく復唱の声が飛びます。
元気丼は、小さめの丼に盛られたご飯の上に、牛スジ煮込み(単品は300円)とハムマリネ(こちらも単品は300円)をのせたもので、牛スジ煮込みのこってり感と、玉ネギやレタスなど、野菜も多いハムマリネのさっぱり感がいい対比です。
夜行バスでぐっすりと眠って、一夜明けると、もう松山。寝てる間に移動できてしまうこの感覚が夜行便のいいところですよねぇ。
朝食はJR松山駅構内にある、うどんの「かけはし」で、とろ~り玉子と刻みじゃこ天のぶっかけうどん(550円)と、田舎寿司(巻き寿司3切れ、150円)です。
本来の松山あたりのうどんは、鍋焼きうどんの「ことり」などで食べられるような、やわらかい麺のうどんなんだろうと思います。子どもに食べたうどんは、そういうのが多かったように記憶しています。
しかしながら、その後の讃岐うどんの台頭によって、このあたりのうどんもすっかり讃岐風になってきたようです。ここ「かけはし」のうどんも、店内にもはっきりと明示してあるほどの讃岐風。もともと、じゃこ天の販売が本業だったので、讃岐風のうどんに、じゃこ天をのせるという、この店独特のスタイルを確立したんでしょうね。少なくとも、私が高校生くらいのとき(今から30年ほど前)には「じゃこ天うどん」というメニューのあるうどん屋はなかったと思います。讃岐うどんと、じゃこ天が、ともに「四国と言えば」と言われるほどの名物になったからこそ、できあがった組み合わせなのかもしれませんね。
昼間はのんびりと瀬戸内の海の幸で日本酒をいただいて、夜になると旧友たちと酒場に出かけと、まさに好き放題の夏休みを過ごすことができたのでした。
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コメント
岡山「祭り寿司」がまた登場ですね。自分も上京、帰省の時は岡山駅乗り換えですので「祭り寿司」か「ままかり寿司」をよく昼食、ビールの友に買ってます。時間がある時は駅ビルで「えびめし」ですが・・・
「祭り寿司」の桃型弁当箱、キティちゃんの弁当箱は今も家に有り、おかずや漬物入れで活躍しております。
投稿: だにL | 2008.08.10 16:46