銀座で破格のこの安さ … バー「ネルソンズバー・ガビァーノ」(銀座)
森下賢一さんの著書に「大人の「教養」としてのBAR入門」(彩流社)があります。この本は都内の洋風酒場を12のカテゴリーに分類して、それぞれの楽しみ方を紹介したもので、載っているバーの数は実に140軒にも及びます。中でも銀座エリアは40軒近く取り上げられていて、他の地域を圧倒しています。
森下さんご自身が「一貫して銀座に腰をすえることが多い」と書かれるくらい、銀座の酒場通で、「銀座の酒場 銀座の飲り方」(角川文庫)も出版されているのです。
そんな40軒近くの銀座のバーの中で、『内装に船材を生かし港酒場の雰囲気だが、全品500円均一で、銀座で破格の安さ』と紹介されているのが、「ネルソンズバー・ガビァーノ」です。
今から10年ほど前に、銀座二丁目の「三州屋」の向かいに「ネルソンズバー」という、やはり食べ物も飲み物も500円均一のバーがあって、ときどき行っていたのですが、ある時から見かけなくなったのです。
「やはり銀座で500円均一というのは、やっていけなかったのかなぁ」なんて勝手に思い込んでいたのですが、今回調べてみると、ちゃんと公式サイトもあって、森下さんの本で紹介されている「ネルソンズバー・ガビァーノ」を含めて、銀座地区に500円均一のバーを3軒も経営するほどの大成功を遂げているではありませんか!
住所を頼りに向かってみると、昔の「ネルソンズバー」からひとすじ新富町側の通りの路地の2階に、目指す「ネルソンズバー・ガビァーノ」はありました。
暗い店内には、丸テーブルや四角いテーブルなどが並んでいます。奥にカウンターもありますが、ここはお酒などのサービス用なのか、椅子はないようです。午後7時の店内は、お盆の平日ということもあってか客もまばら。私も入口近くの丸テーブルに座り、まずはメーカーズマーク(バーボン)のソーダ割り(500円均一)をもらうと、支払いはキャッシュ・オン・デリバリー(商品と引き換え払い)です。
森下さんは、ここ「ネルソンズバー・ガビァーノ」のようなバーを、12の分類の中で「リーズナブル・バー(手頃な値段のバー)」というカテゴリーに分類しています。
欧米の場合、アメリカのバーにしても、イギリスのパブ、フランスのカフェ、さらにはイタリアやスペインのバールにしても、すべて本来リーズナブルなもので、毎日の仕事のあとに軽く1、2杯ひっかけても勘定の心配をする必要がない場所なんだそうです。それに比べると日本の酒場は国際水準よりかなり高いのが実情なので、あえて「リーズナブル・バー」というジャンルを設けて、安いバーを紹介してくれているのです。
「ネルソンズバー・ガビァーノ」の他には、同じ銀座の「ブリック」、「TARU(たる)」、「ロックフィッシュ」、新宿の「イーグル」や中野の「ブリック」などが挙げられており、フムフムと納得です。
「ネルソンズバー・ガビァーノ」の内装は、森下さんも書かれているとおり船材を生かした、港酒場の雰囲気。この空気の中でいただく2杯目として、カリブの海賊の酒、モヒート(500円均一)をもらいます。添えられたスプーンで、お酒の中に入っているミントの葉っぱや、ライムをつっついて、たっぷりと味を出しながらいただきます。
1時間ほどの滞在は、ちょうど千円でした。
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コメント
はまださんの記事を見て三州屋に初めて行った時、
2軒目は向かい側にあった500円バーだったのでした。
無くなっちゃったのかなと思っていたら、あったのですね。
今度、是非いってみたいと思います!
投稿: uchidaholic | 2008.09.19 17:23
>宇ち中さん
私もなくなったのかと思っていたら、なんと3軒もに増殖(?)していました! 他の2軒にも行ってみたいと思っています。タイミングが合えば、ぜひご一緒に!
投稿: 浜田信郎 | 2008.10.05 11:15