ドイツ風の歌う居酒屋 … ビアホール「ローレライ(Lorelei)」(銀座)
今日の銀座での2軒目は、泰明小学校のすぐ近くにあるドイツ風の居酒屋、「ローレライ」です。ここも前に、豊洲(とよす)が職場だったころに何度か来たことがあるのですが、ここ10年ほどはトンとご無沙汰だったのです。
この店は昔から店中でアコーディオンなどの伴奏に合わせてみんなで大合唱をするということで有名で、歌声喫茶ならぬ、歌声ビアホールといった風情なのです。
午後5時半の店内は、先客は一組のカップルのみ。カウンター10席とテーブル20席ほどの店内の、カウンターの奥側に並んで座っています。私もカウンターの手前のほうに座って、まずは生ビール(レーベンブロイ)をジョッキ(900円)でもらうと、一緒に出されたお通しは純和風の煮物です。
店を切り盛りするのはマスターとママさんのおふたり。マスターがカウンターの中、厨房で調理等を担当し、ママさんはホールを担当しているようです。この二人とは別に、歌の時間(午後7時半から30分おき)になると、演奏スタッフが加わります。
奥のカップルは、転勤で他の土地に行っていて、しばらくぶりに銀座に顔を出されたようすで、「ここのアイスバインが食べたかったのよ」と言いながら、出されたアイスバインのかたまり(3,600円)をフォークとナイフで切り分けています。アイスバインは豚のすね肉をじっくりと8時間ほど煮込んだものを、最後にちょっと炒めてできあがる、ドイツの伝統的煮込み料理で、トロトロと崩れるように切り分けられる様子を見ているだけでも美味しそうです。
ボイルドソーセージの小盛合せ(1,000円)を注文すると、「できあがるのにちょっと時間がかかりますから」ということで、それまでのつなぎに赤城産だという、丸々と大きな粒の入った枝豆をすすめてくれます。これもまた生ビールに合うんですよねぇ。
ビールは今いただいているレーベンブロイのほかに、アサヒスーパードライの生ビール(ジョッキ800円)もあり、さらには「世界のビール」ということで、ドイツやチェコ、オランダ、スコットランド、アメリカ、スリランカなどの瓶ビールが700~1,300円くらいでそろっていて、物によっては専用のグラスで供されます。
ボイルドソーセージができあがってきたところでレーベンブロイもおかわりです。
この店が盛り上がるのは、やはり演奏の人たちが入る7時半以降のようで、静かなこの時間帯の間に、ママさんに店の成り立ちなどを聞かせてもらいます。
「もともとは昭和30(1955)年にドイツ人が開いた酒場だったのを、昭和34年にそのまま引き継いで、今の店になったんですよ。二代目として私が引き継いだのは昭和55(1980)年のことです。店中、みんなで歌を歌うようになったのも、ちょうどそのころからねぇ。それまでは気分がのった人だけが歌ってるって感じだったのよ」
なるほど。ドイツ人がスタートさせた酒場だったから、もともとドイツ風に歌を歌ったりしてたんですね。
最後に冷凍庫でよく冷されたシュタインヘイガー(500円)をキュッと飲んで、1時間半ほどの滞在は4,510円でした。今度は「ローレライ」らしい、歌う時間にもやってこなきゃね。
生ビールとお通し / ボイルドソーセージ小盛合せ / シュタインヘイガー
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