さすがは下町、新小岩 … もつ焼き「もつ重(もつじゅう)」(新小岩)
前回のコラムでもご紹介した、新小岩の「小岩トロ函」での「古典酒場 銀座昭和浪漫編」の座談会を終えた後、そのメンバー(編集長、カメラマンの遠藤さん、Fさん、ワイタベさん、やなちゃんと私の6人)で二次会として向かったのは、もつ焼きの「もつ重」です。
この店は、名著「下町酒場巡礼 もう一杯」(ちくま文庫)でも取り上げられていて、『通りに面した部分が立ち飲みコーナーになっていて、客が目の前の皿からもつをつまんでは、焼き台で勝手に焼いている』なんて紹介されているのです。
その焼き台のある店頭には、夏らしく、すだれがかけられていて、立ち飲むとするとここで飲むのかな、という小さなカウンターが焼き台の前に出っ張っています。お盆(8月16日)の土曜日、午後7時過ぎの店頭には立ち飲み客はおらず、我われ6人も店内に何卓か並んだ長テーブルを囲んで、酎ハイ(300円)でスタートです。
店はおばちゃん二人で切り盛りしている様子で、我われ以外の先客は、奥のテーブルで飲んでいる年配のお客さん3~4人ほど。比較的静かな店内です。
看板メニューのもつ焼きは、たん、はつ、レバー、ねぎ焼き、なんこつ、しろもつ、かしら、という7種類がそれぞれ1串100円。地元、葛飾区在住のFさんが、
「全部3本ずつで、タン、ハツ、カシラ、ナンコツを塩。レバー、シロをタレ」とテキパキと注文してくれます。
もつ焼き以外の「もつ重」のメニューは煮込み(300円)やガツ刺(400円)、レバ刺(400円)といった定番のもつ料理から、アジ(300円)やメザシ(300円)、ハタハタ(400円)などの魚もの。さらにはトマト(300円)、冷奴(300円)、ポテトサラダ(300円)といった定番ものもあって、もつ焼きを1品とカウントした場合、全部で20品強という、比較的少数精鋭の品揃えです。ゆで玉子の100円が一番安いつまみで、一番高いのがレバ刺などの400円もの。さすがに下町は安いですねぇ!
飲み物のほうは、酎ハイ(300円)、ウーロンハイ(300円)以外は、瓶ビール(大、600円)と日本酒(大関上撰、400円)しかないという潔さです。
1時間半ほど楽しんで「もつ重」を後にし、続いて向かったのは「銘酒庵」という立ち飲み屋。まるでスナックのママさんのような出で立ちの女将ひとりが切り盛りしている、この立ち飲み屋は、なんと立ち飲み屋なのにカラオケまであるのです。恐るべし新小岩、恐るべし葛飾区、って感じですね。
「最後はここでシメなけりゃ」と、Fさんがみんなを引き連れて向かったのは「支那麺 はしご」というラーメン屋さん。時刻はすでに午後10時を回っていますが、それでもやっぱり、とりあえずビール(中瓶、550円)ですね。
ラーメンは、Fさんが「ここに来たら絶対にこれ!」と一押しの鶏すい麺(ちいすいめん、850円)です。長時間飲んでいると、あったかい汁物が食べたくなるし、お腹も減ってくるしで、ついラーメンに走っちゃうんですよねぇ。ひとりで飲むときは、この最後のラーメンをなんとか我慢するように努力しているのですが、久しぶりに食べるシメのラーメンは美味しいなぁ。
しかも壁には「麺類にはごはんを無料でお付け致しております」の張り紙が! 「毒食わば皿まで」。残った汁に、無料のごはんを投入し、たっぷりとおじやもいただいてしまったのでした。あぁ~あ。
酎ハイ / たん、はつ、なんこつ、かしら(塩) / レバー、しろもつ(タレ)
・店情報
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コメント
美しいモツですね♪しかし300円のオンパレード!安いですね~。ここは一度行きたいお店です。
投稿: くに | 2008.09.30 08:09
>くにさん
ごぶさたしてます。ご活躍の様子は、ブログ等で拝見してますよー!
新小岩には、「もつ重」以外にも、大衆酒場がたくさんありました。私もまた出かけてみたいと思っているところです。
投稿: 浜田信郎 | 2008.10.05 11:36