熱々の海老しんじょう … 居酒屋「鳥八(とりはち)」(鷺ノ宮)
西武新宿線・鷺ノ宮(さぎのみや)駅を南側(改札口を出て左側)に降り、目の前の橋を渡りきったところを左へ。そのまま川(妙正寺川)に沿ってトコトコ、トコトコ歩くこと15分ほど。左手に鷺宮製作所の建物がある右手の橋のたもとに忽然と現れるのが老舗の居酒屋「鳥八」です。
8月15日にも関わらず、金曜日・午後7時過ぎの店内はなんと満席状態で、かろうじて空いていたカウンターの一番手前側の席に座らせてもらいます。この席は荷物置き場として使われていることが多い場所で、満席で入ることができない場合に、補助席的に座れる場所なのです。
よく拝読している「有田芳生の『酔醒漫録』」というブログの7月22日の記事の中で、
『阿佐谷で五十嵐茂さんと待ち合せ。「鳥八」で内談。住宅街にある名店。「鳥」の名があるが、刺し身が充実。街並みが変わるにもかかわらず33年間変わらず維持してきたことに驚く。店主夫妻が『ひとり呑み 大衆酒場の楽しみ』(WAVE出版)という本で紹介されたらしいという。先日浜田信郎さんのその本が送られてきたところだった。帰宅して「老舗 小料理 酒亭」を見ると「できたて絶品シメサバ」という文章があった。』
として、「鳥八」ばかりか、私の本までご紹介していただいたこともあって、早く顔を出さなきゃと思いながらも、なんだかんだで今日になってしまったような次第だったのです。
さっそく瓶ビール(サッポロ黒ラベル中瓶、500円)を注文すると、今日のお通しはコンニャクの炒り煮です。
表の看板に「天然あゆ塩焼き(釣りもの)」(790円)というのが出ていて、入ってくる前から、絶対にそれを食べようと心に決めていたのですが、満員状態の店内に、店主夫婦ふたりはテンテコ舞いの忙しさ。ここに新たな注文を入れるというのもまた大変そうです。
店主がコネコネと練っているのは「えびしんじょう揚げ」(890円)の生地かな。
「そのえびしんじょう揚げ、追加可能ならこちらにもお願いします」と声をかけると、
「はい、大丈夫ですよ」という返事で、今宵の注文は、えびしんじょう揚げから、ということになりました。もともと練り物が大好きだし、しかも目の前で揚げたてを作ってくれるとあっては見逃すわけにはいかないですもんね。
出されたえびしんじょう揚げは、直径5センチほどのまん丸いのが3個。これをあったかい汁(つゆ)につけて、ハフハフ、ホンワリといただきます。表面のカリカリのところを噛み破ると、中から海老の風味が立ちのぼり、フワァーッとやわらかいのがいいですねぇ。
瓶ビールに続いてはウーロンハイ(450円)をもらって、店内に並んだメニューから、新じゃがサラダ(500円)を注文します。
新じゃがサラダは、いわゆるポテトサラダながら、そのポテトサラダは新じゃがのみで作られたシンプルなもので、これに粒胡椒がかけられているだけです。そのかわりに、ガラスの器にはレタスが敷かれ、ポテトサラダの横にはピーマンと茹でオクラが添えられていて、全体として野菜サラダっぽい仕上がりになっているのでした。
ゆっくりと1時間半ちょっとの滞在は2,600円でした。どうもごちそうさま。
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