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おでんのシーズン到来 … 大衆割烹「ほ里乃家(ほりのや)」(鷺ノ宮)

「ほ里乃家」


 西武新宿線・鷺ノ宮(さぎのみや)駅の改札を出て、左に下りた先にある赤ちょうちんの店が、今年で創業40年となる大衆割烹「ほ里乃家」です。コの字カウンターの最後の1辺が途中で止まったようなJ字カウンター12席分程度の小ぢんまりとした店を、店主夫婦で切り盛りします。

 金曜日、夜10時過ぎの店内はゆるやかに満席気味で、あっちにポツリ、こっちにポツリと、1席ずつ何個か空いたすき間のひとつに入れてもらって、まずはいつものように瓶ビールから……、あれっ!? ホッピー(350円)がある!

「ホッピー、はじめたんですか?」

「そうなんですよ。お客さんからご希望があって」と店主。

 ならば今日は、ビールじゃなくて、まずはそのホッピーをいただいてみましょう。

 ホッピーは、チューハイやウーロンハイと同じように、氷入りのサワーグラスに定量の焼酎が注がれ、そのあとサワーグラスいっぱいまで瓶入りのホッピーが注がれてできあがり。1杯分、飲み切りのスタイルで出されます。なるほど、ナカ(焼酎部分)とソト(ホッピー部分)が分離されている方式ではないんですね。これにはちょっとガッカリです。ま、出始めたばかりだから、今後に期待ですね。

 今日のお通し(200円)は味付けモヤシとインゲン。それをつまみながら、1品目の料理として銀杏(ぎんなん、350円)を注文します。

 すべての料理がJ字カウンターの中で作られるので、料理ができあがっていく様子を見ながら飲めるのもこの店のいいところ。殻付きの生の銀杏は、まずペンチのような器具で1個1個、パチンと割れ目を入れてから、焼き上げる工程に入ります。待つことしばし、焼きたての熱々が目の前に出てきました。

 アッチッチ、アッチッチと殻を剥きながらいただくのが楽しいんですよねぇ。

 2杯目の飲み物として、「剣菱(けんびし)」(340円)を燗でいただきます。古川修(ふるかわ・よしみ)さんのブログ記事で、手作りで造られているという「剣菱」のことが紹介されて以来、この店のように「剣菱」を置いている店では、それをいただくようにしているのです。

 銀杏も食べ終えて、次にいただくのは、この店の看板メニューでもあるおでんです。看板に“おでんとやきとり”と書かれているため、この店を外からしか見たことのない、うちのカミサンなんかは、「あの店はおでん屋さんである」と認識しているくらいです。しかしながら、実はおでんが出されるのは寒い季節だけ。今年もまたおでんの季節がやってきたんですね。

 おでんは豆腐と玉子をいただきましたが、写真に撮ると両方とも白いので、あまりビジュアルじゃないですねぇ。さっきおでんをもらうときに、他に大根やハンペンも考えたのですが、これらもすべて白色なので、もし全部たのんでたらおもしろい写真になってただろうなぁ。

 1時間ほど楽しんで、お勘定は1,440円。ということは、おでん2品が200円だったんですね。どうもごちそうさま!

081024g 081024h 081024i
ホッピーとお通し / ぎんなん / おでん(豆腐と玉子)

店情報前回

《平成20(2008)年10月24日(金)の記録》

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