下町正統派の酎ハイを … 大衆酒場「伊勢元(いせもと)」(亀戸)
下町在住の酒場通、かぶきさんに「今年92歳のご主人の味わい深い接客と、下町正統派の酎ハイを楽しみませんか」とお誘いいただいて、亀戸の「伊勢元酒場」にやってきました。
最寄り駅はJR亀戸ということになるんでしょうが、駅から歩いて15分ほどかかる場所。亀戸駅からぐるりと弧を描くように北上する東武亀戸線の、亀戸水神、東あずま、小村井の各駅からも、それぞれ徒歩15分ほどと、けっこう交通の便は悪い場所。そこで創業以来60年というんだから、いかに地元の人たちに愛されているかがわかります。
紺地に白で「伊勢元」と染め抜かれた立派なのれんをくぐって店内に入ると、店内はL字のカウンターと、入口横の小さな小さな小上がり席。
「予約はできないけど、席は取っておくよ」
三日ほど前に、できれば予約しておこうと出かけたかぶきさんに、ご主人はそう答えてくれたそうです。本来は予約できないお店なんだけど、常連のかぶきさんのお願いに、ご主人がちょっと融通してくれたんですね。
もちろん、かぶきさんに連れられた我われ、総勢6人も、お店にご迷惑をおかけしないように、開店時刻の午後5時ジャストに店に到着しました。
「いらっしゃい。座敷を取っといたよ」とご主人。
我われ6人は、入口横の小さな小さな子上がり席に案内されます。ほんの2畳程度の座敷には、丸いちゃぶ台がひとつ。なんだか懐かしくて嬉しい光景ですねぇ。そのちゃぶ台をぐるりと囲むように、6人でギュッと詰めあいながら座ります。
注文した飲み物はもちろん酎ハイボール(360円)。すでに酎ハイの素とのブレンドを終えた焼酎が、1升瓶に入っていて、これを90歳になるというご主人が酎ハイグラスにトトトトトッと、5~6分目くらいまで注(つ)いでくれます。
「すごーいっ。どのグラスも、量がほとんど変わりませんねぇ」と驚く我われに、
「60年も注いでるからねぇ。もう目をつぶってても注げるくらいだよ」と笑うご主人。
それとは別にドリンク・ニッポンの瓶入り炭酸と、皮の表面の黄色い部分を剥(む)いたレモンスライスが出され、自分で酎ハイを仕上げます。
ドリンク・ニッポンの炭酸は、注いだ瞬間はものすごい泡立ちなのですが、その泡はすぐにおさまって、キック(炭酸の強さ)もそれほど強くはないタイプです。
小皿で出されるお通しは、小さく刻んだ漬物です。
料理のほうは、常連のかぶきさんのおすすめ品を中心に、玉子焼き風に棒状に丸められたニラ玉(360円)や、とろとろの玉子でとじられた厚揚げの柳川(410円)、肉にこみ(410円)などをいただきます。
カウンターのお客さんが食べている、タラの湯豆腐(480円)も美味しそうです。一人用のアルミ鍋でぐつぐつと厨房で仕上げてから出されます。
地酒も1合550~650円くらいで7種類くらいそろっているほか、ウイスキーのハイボールなどもメニューには並んでいます。食べ物も大根おろし(しらす・なめたけ)の180円からはじまって、一番高いのがマグロ大トロの560円と、下町酒場らしい安さです。
今日は、これからの大きな宴会のゼロ次会としてやってきたので、小一時間で終了。お勘定は6人で5,090円(一人あたり850円弱)でした。ぜひまたゆっくりとやって来たいお店です。
・店情報
| 固定リンク | 0
コメント
すごいとことに行きましたね~
駅から遠かったでしょう。
伊勢元のまえの路地を30メートルぐらい進んで左側にある駐車場を反対側に抜けると、かみさんの実家です。
年明け2日に実家に行く予定です。
また、弊社のアルバイト(ただいま出産休暇中)は学生時代に、伊勢元の娘さんの家庭教師のバイトをしていたそうです。
でも、お店に伺ったことはありませんでした。
だって、伊勢元の先50メートルぐらいにお酒を飲ませてくれるところがあるんだもん(笑)
投稿: ももパパ | 2008.12.31 12:53